満足度★★★★★
鑑賞日2016/10/22 (土)
まずイントロに痺れた。最初、すごく無造作に役者陣が現れて仕込みを始めるんですよ。思わず、「えっ?」ってなる程、全く芝居っ気が無い。そこに照明と音響がグワっと入り、役者の姿勢が変わる、一瞬にして纏う空気が変わる、800年の刻を超える… 痺れるわぁ…
始まると、1つのシーンを分解したり繰り返したり、2つのシーンを融合させたりの進行で「時空間の使い方」が面白い。現代との融合もいつもながら見事ですが、中でも様式美を活かしつつもダンスの様に昇華された「足捌き」とか格好良かったなぁ。
音楽の使い方も、今まで観た中で一番ポップでした。歌舞伎語(?)が少ないのも特徴的でしたね。
そして、やっぱりキャスティングが素晴らしくて、弁慶・義経の異彩の放ち方が尋常じゃない。そういう"見てくれ"だけじゃない意味が込められているのも印象的でした。