最新の観てきた!クチコミ一覧

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有栖川家の密やかな愉しみ

有栖川家の密やかな愉しみ

楽劇座

THEATER Rrose Sélavy (東京都)

2016/10/21 (金) ~ 2016/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

この現実こそが不思議の国!!
も〜面白かったぁ(((o(*゚▽゚*)o)))それぞれのキャラクターが立っていて最高ですね!表面は明るい作品なのに「被害者の心の闇」を描いていて、中身はかなり病んでるところが好みです♡

犯罪はいつも加害者側の心理が注目されるけど、確かに毒入りコーラ事件のようなタイプの事件は被害者の心理も興味深いなと思いました。私たちの生きているこの現実こそが「不思議の国のアリス」を超える不思議の国なんですね!!!


私も気の迷いでつい飲んでしまわないように、気をつけないと…(^_^;)

2016 音楽劇「赤毛のアン」

2016 音楽劇「赤毛のアン」

DGC/NGO 国連クラシックライブ協会

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2016/10/21 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★

ミュージカル舞台
ミュージカル舞台でストーリーや演技を期待して見なければ、楽しいです。もう少し脚本の工夫が欲しかったです。

ゴドーを待ちながら

ゴドーを待ちながら

Kawai Project

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/10/19 (水) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

あの名作ゴドーを初見
2幕 160分の内容を、河合さんの新訳と、こまばアゴラの空間に合わせてアレンジしながら、不条理劇よりも、喜劇寄りもしながらも、飽きさせないように、したもの。舞台装置は、木一本で、小道具は、いすとか、石それよりも、衣装が汚れた洋服みたいで、派手さも残りましたが、会話劇あり、パフォーマンスあり、効果音もあって、とても飽きさせなかった、160分でした。

塵  芥 ---ジンカイ---

塵 芥 ---ジンカイ---

劇団演りだおれ

ウイングフィールド(大阪府)

2016/10/22 (土) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★

余り良くわかりませんでした…。
子供さんも来ていましたが、難しかったのか退屈していました。私も少ない脳ミソをフル回転させましたが、難しくナニが言いたいのか、表現したいのか理解できませんでした。

おそ松さんon STAGE ~SIX MEN'S SHOW TIME~

おそ松さんon STAGE ~SIX MEN'S SHOW TIME~

「おそ松さん」on STAGE製作委員会2016

Zeppブルーシアター六本木(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

初2.5次元
アニメが好きでチケット購入を決めました。
サムい舞台だったらという不安がありましたが素晴らしかった。

ネタバレBOX

内容はアニメのようにのんびりとした日常が展開されます。
アニメのネタの一部である学園もののキャラの6つ子(相当のイケメン)が非常にキャラがたっており驚いた。
前の席で見ていたが本当にイケメンだった。
キャラの完成度が非常に高く 特にトト子役の女性が演技力が素晴らしく目を引いた。
六つ子だけに注目されがちだと思いきや脇役も納得のキャスティング。
舞台では戦ったり争いなどのものをよくみていたのですがこういうのんびりした舞台もいいものです。
ショウタイムだけあり歌がたくさんありライブでみると非常に盛り上がる。
新宿カンタータ(聖歌)

新宿カンタータ(聖歌)

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2016/10/19 (水) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

おすすめです
梶野春菜さんが出演という事で観てきました。
出演の皆さん迫真の演技で、ストーリー的にも大変面白い作品でした。

10席ほど 凄い観客席が用意されてました。
ちょっと座る勇気はなかったですが^_^;

四則演算

四則演算

sugarless

ART THEATER かもめ座(東京都)

2016/10/20 (木) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

刺さる。
出演陣の熱演が素晴らしい。

心も身体も叫んでいる。

痛くてつらくて、それでも想わずにはいられない。

胸の中が澱むけど、不思議な清々しさはどこからくるのだろう。

個人的には、インプロを挟まないほうがよいと思いました。

ネタバレBOX

BGMの一部に、たぶん、某アニメのそれが使用されていたので、どうしても、そのBGMアニメのシーンが思い返されて、困りました(笑)
有栖川家の密やかな愉しみ

有栖川家の密やかな愉しみ

楽劇座

THEATER Rrose Sélavy (東京都)

2016/10/21 (金) ~ 2016/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

深すぎる大人のための病み系エンタテインメント
昭和の未解決事件「毒入りコーラ事件」の被害者の心の病みを描いた作品。まず視点が面白く、脚本も非常によく練られた秀逸な舞台でした。

知的な大人が楽しめる、数少ない上質で、でも気軽な作品。他人事を自分事にして考えるのが面白い。若者から年配の方まで楽しめます。特に、今回は昭和ネタも多いので年配層にオススメ。

リピート出来たら台詞を言っていないキャストの動きを追うのも面白そう。

四則演算

四則演算

sugarless

ART THEATER かもめ座(東京都)

2016/10/20 (木) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

それは「さんいん」だ
「四則演算」

sugerless(中山泰香企画団体)第0回公演 at ART THEATERかもめ座

去年の8月、as ifが初演した作品を
カプセル兵団の中山が主宰する団体での再演、演出は藤丸のまま

中山が、前回はas if常連月岡鈴の演じた主人公の彩役
不幸が似合う月岡に比べると童顔な中山がどう演じるかと思ったが
やっぱり女優は凄えね
「鬼気迫る」と言ったらいいのかな

同じく常連ポンポンペイン湯口がクソオヤジ役で出演
最初は作り込み過ぎだよと思ったが崩れて行くにつれフィットして行く

as ifからは端役全ての山田亮が引き続きの登板
山田くんはそば屋子供ヤクザコンビニ店長施設の先生刑事と前回より一役多い6役
や「出てるより着替えてる時間が多いんですよ」www


>人生を足したり引いたり割ったり掛けたり出来たら何か変わるんだろうか。
小学生で教わることを私は教わってこなかった気がする。

扉が閉まる、心を閉める
「私はあなたを監禁しました」


前半のコメディ編二幕とインプロを挟んでのそこからのネガティブコメディへのジェットコースター
藤丸節の落差の激しさの典型の作品

前回の観劇記をそのままひくと
>作演出の藤丸は、ネガティブコメディと銘打つだけあって、これでもかと不幸さを苦しさを絶望を描き、結末を観客の想像に委ねない
4分の3あたりからどんどん救いがなくなっていくのだが結末までの間に何度でもここで終わるのかここで終わるのかというところがあるが、藤丸はそんな余韻を残すところでは終わらせない
「そんな一番楽しいところを観客に渡してたまるか」という姿勢が見えて、オレには心に収まりがいい

うん、この文は毎回コピペしてもいいかなw

ただ、初演時の「ごきげんよう」のエピソードは改訂しなさいなw

インプロでオレのペーパーが読まれたんだが、中山さん
「やまかげの地震」
うん、それはニュース的な意味で「さんいんの地震」と読んでほしかったなwww

墓場、女子高生

墓場、女子高生

乃木坂46LLC

シアターGロッソ(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/22 (土)公演終了

満足度★★★

脚本の素晴らしさ!
この作品の脚本の素晴らしさを再び感じることができた。
昨年の東京芸術劇場での公演を観て衝撃を受けたが、その作品を再び観ることができてよかった。どうしても昨年の公演と比べてしまうので、初めて乃木坂の本公演を観たらどう感じていただろうかと思う。昨年の公演も再演だけれども。
会場が比較的静かだったが、この作品に含まれる笑いを誘う場面は、もっと笑いが起きてもよいはず。何故かあまり会場が温まっていなかったのが残念。
高校の文化祭のような、乃木坂のみずみずしい新鮮な演技に好感が持てた。コーラスのハモりが上手だった。

ネタバレBOX

原作である脚本も何度か読んだが、今回の乃木坂版では冒頭と終わりに脚本にない追加要素があるほかは、原作通りだったと思う。冒頭の追加部分はよかったが、後半の卒業式シーンは必須ではなかったと思う。
全体を通してこの演出はおかしいというものはなかったが、この作品は中心となる日野の存在感が重要であることを再認識した。よく通る声が必要だと思うし、ひたすら明るく楽しい人柄が伝わる必要がある。それがあってこそ、日野の二度目の自死が、この作品を観る者に衝撃をもたらし、その意味を考えさせるのだから。
全体的には、少しセリフが聞き取りにくかったかも知れない。十字を切るところは動きが早すぎて伝わらない。伝わらないと言えば、前述のセリフが少し聞き取りにくいことから、笑わせるセリフが会場に伝わりきっていなかった部分もあるかも知れない。ある意味では後味の悪い物語とも言えるが、日野の二度目の死は、一瞬とは言えぶら下がる死体全体を見せる必要はないと思う。余計にグロテスクになってしまう。脚本でも昨年の再演でも足の先が少し見えるだけであるが、実際それが見せられる限界だと思う。舞台美術で桜の木が中央に大きくそびえているが、この作品においては死の象徴とも言えるので、存在感があり過ぎではないか。
ダンスの振り付けとその際に流れる音楽が物足りない。あくまで昨年の再演との比較においてという意味だけど。
思い出のブライトンビーチ

思い出のブライトンビーチ

劇団グスタフ

シアターグスタフ(東京都)

2016/10/21 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

傑作喜劇・・・というよりも
普通に感動できる家族群像劇でした♪

ワンドリンクサービスも
劇場前にいる大きいワンちゃんもGoodっした

ただ 長いです・・
途中10分の休憩を入れた全2時間半の物語

いろいろとシュチュエーション的に盛り上がる展開は
役者さんも上手で感情移入はし易かったが
途中眠気が出たこともあり
尺とかは削ってみても~とかは思えたであります

ネタバレBOX

劇場は いかにもな芝居小屋風で
舞台セットは大きなドールハウス風なつくりで
さすがに小道具とかも出来が良かったなぁと 感想

いろいろと感想をネットで探すと
ユダヤ人家庭主体・・とかあったが
あんましユダヤの家という主人公の雰囲気は感じられんかった

いろいろと主人公の少年がナレーションも入れるので
できれば当時の様相とかも一言加えたシーン展開とかあっても~
などとも思えたです

少年目線の家族劇は
映画「木村家の人々」が結構好みで(^^;)
古いですが小銭集めに終始する家族がGoodな話ですよ♪
新宿カンタータ(聖歌)

新宿カンタータ(聖歌)

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2016/10/19 (水) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

作品世界は新宿が舞台です・・・
舞台上にエキサイティング席が用意されてて
上手が6席 下手が4席左右にあったですよ!

話は思いっきりノワールな話で
なんとはなくセオリー通りというか
予想に違わず予定調和的な感は否めなかったが
昭和テイスト的には好みだったかなと思えた2時間

ネタバレBOX

客層年齢が結構高めでした
アンケートとかは無かったです

ヤクザ チャイニーズマフィア コリアン系・・と
混沌の様相を構える新宿の路地街に
轟亭という何処のカラーにも染まっていない店があり
そこのマスター以下集まってるメンバーの繰り広げる
ダークな世界感の話・・・

普通に高倉健さんのヤクザもの映画みたいな展開です

自分的には
映画「フロムダスクティルドーン」みたいな展開を
テイストを匂わせてくれたら・・とか勝手に思えたですね(^^;)
【Odd Labo.1】「キイロノポップ×オッドテーラーズ」

【Odd Labo.1】「キイロノポップ×オッドテーラーズ」

オッドテーラーズ

FreeStyleStudio 金毘羅(大阪府)

2016/10/01 (土) ~ 2016/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

キイロノポップさんとオッドテーラーズさん、どちらも良かった。
タイプが違うキイロノポップさんとオッドテーラーズさん、2劇団さんの共演。
どちらも良かった。

■キイロノポップ「鏡のない世界」 
鏡のない世界、自分の顔を知らない人達。
本当の自分を知って貰おうと、娘のために奔走する男。
コミカルで楽しかった。
ユラリさん、あがべるさん、チャーミングでした。

■オッドテーラーズ「エイプリール・ゲーム」 
とってもスリリングな本格的なハードボイド刑事物。
取調室で繰り広げられる迫真の会話劇。
小さな劇場なので、直ぐ目の前で迫真の演技。
結末も超納得、良くできた内容で、見応え十分でした。

飢餓陣営・道成寺

飢餓陣営・道成寺

ゲッコーパレード

旧加藤家住宅(埼玉県)

2016/10/20 (木) ~ 2016/10/25 (火)公演終了

満足度★★★★

家を劇場に
客席はなかった。
そしてくつろぎ過ぎた私は恐らく役者さんに妙なプレッシャーを与えてしまった気がする。すいまそん。
これぞ演劇体験?

ネタバレBOX

二階で前半は聴いていたので、ある意味新しい演劇体験であった。
家を劇場にしている点で既に卑怯な気はする。
全ての変化するもの(振動や音)が演出効果に聞こえる。
さりげなく整理された部屋だが、「??戦争」という漫画が目に留まり、開場中私はずっと読み、独特の雰囲気にどう料理されるか楽しみだった。

後半人形劇を日本家屋の中でこれでもかと魅せられる。この近さでの体験としては中々であり、炸裂する黒田節である。
アジトMission-4

アジトMission-4

謎のモダン館

メルカつきまち市民プラザホール(長崎県)

2016/10/15 (土) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

いっしゅんしか観られないこと
なんていうんだろう。謎のモダン館について書くならば、ちょっとやそっとの作文は、脚本家であり演出家である白濱隆次さんに失礼と思う。・・・なので、感想は書けません。

なので、謎のモダン館を観劇した結果、私の脳みそに導き出された一般論というか、私の脳内での意見を書きます。

まず、私は一般論として、演劇がキラいです。特に60年代70年代ごろの日本で確立されたと思われるイデオロギー系の何かを人々に伝えるための手法としてつくられた演劇は大嫌いのレベルで、そういった演劇に行こうと誘われるだけで、ぞわっと鳥肌立つレベルです。

それは何故か。そういった演劇は、伝えたいイデオロギーが、みえみえだからです。観客のこと、なめてますよね。傲岸不遜です。

そういった演劇を拝見しても、脳内で科学反応は発生しません。

不思議なのが、そのときいっしゅんしかそこでしか観られないことでしか起きないことがある、ということです。

それがたぶん、人間は生きている、ということなんでしょう。

いずれにしましても、謎のモダン館のみなさまおよびアジトご関係者のみなさま、ありがとうございます。おつかれさまでした。

新宿カンタータ(聖歌)

新宿カンタータ(聖歌)

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2016/10/19 (水) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

予想は裏切られるから面白い
セットは猥雑で狭苦しい店をイメージしていたのですがステージショー感溢れる広々とした舞台。 
ストレートプレイというよりミュージカルを観ている様な感覚でした。 
ミュージカルほど頻繁に歌が展開されるわけではないのですが、私には台詞回しが翻訳されたものの様な独特な感じを受けました。 
歌舞伎町というよりはダウンタウン。 
カフェバーに集う男女は日本人の悪党というよりウエストサイド物語の不良達のイメージに近い印象。 
何故だかシアタークリエでブロードウェイ日本人公演を観ている様な錯覚すら起こしそうでした。 
ただ特徴的なのは、すごく臨場感溢れるシーンがいくつもあったこと。
台詞での表現より、様々なパフォーマンス的アプローチがとても優れている演出だった様に思います。 
ちょっと気になったのは舞台両端に設置された観客席。 
せっかくの世界観が観客も視界に入ってくる事で興醒めしてしまいます。
意識的に見ない様にしていましたが、デメリットの方が多い気がします。
なんとその席で結構大きな声で喋り出すカップルのお客さんがいて、そばにいた役者さんが芝居の延長線上の上手い感じで睨みをきかし、黙らせてくれたのには、さすがっ!プロだねーと思いました。

ネタバレBOX

ラストにおける男達の命懸けの闘いは圧巻。 つわものどもが夢の跡、残された女たちに射す「志」という名の一筋の光。 ダイナミックな公演でした。
星回帰線

星回帰線

パルコ・プロデュース

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/10/01 (土) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★

蓬莱戯曲の世界
大枚と言える額をはたいて、蓬莱竜太の芝居を観に行く。
蓬莱のモダンスイマーズ時代(今もあるが)からの戯曲世界は現代的な、かつ都市に対する地方の、上層より下層の、コンプレックスや下世話な感情を抉り出しながら止揚するものだったが、ここ最近の芸劇での舞台(今回もだが)での冴え渡り方は何だろうか・・と感慨しきり。
 今回は一つの「答え」には到達しない・・・人物の内心には畢竟立ち入れない、分からない、是非はつけられない、という微妙な線上を行く感じ。主人公(向井理)と、彼が職場=故郷の群馬を離れて訪れた中学時代の恩師の作る北海道のコミュニティ、その代表としての恩師藤原(平田満)とのシーソーゲームは、サスペンス劇のように「最後はこちらが正しかった」という結末にはならず、「実態」が知らされることで図が描けるような結末にもならない(それに近い所までは迫るが)。
実態が「何」であるか、という事よりも、この芝居は、「今、こうである」なら、「どう評価するか」でなく「どうするか」に踏み出すべきなのであり、その事で何かが生まれる、一個人の中にある限界を超える可能性をはらんでいる、言葉にすればわざとらしいが、現代人が(現代の状況ゆえに)ぶち当たるテーマに丁寧に触れられている。
 この芝居で作演出の意図が、主人公を「痛い人」として描くか、誤解されやすい被害者的位置づけにするか、明確には見えない。
観た客がどちら側の感性に近いかで、違ってくるかも知れない。
 向井理が責められた挙句に声を荒げて相手の非を、鬼の首を取ったように指摘する・・その時、主人公の側に「理がある」と感じさせる響きがあって、しかし客観的に見ると自分が他者に及ぼす影響力を知らない「甘い」主人公にこそ非があるでしょう・・と感じる。
 ここで気になるのは主人公の年齢だ。
 中学時代の恩師と「あれから10年」と言ったのを卒業以来とすれば、現在25歳。だが彼は医学部を卒業して実家の産婦人科に雇われて一定程度の経験をつんでいる(日は浅いと考えられるが)。ならば通常20代後半だろう。
 さてそうなると、彼が倫理的な大きな落ち度がないとするには年齢が高すぎ、しかし行動じたいは若すぎる。「イケメン」にしては女性との接触の多さから学んでいない、いじめの影響か・・など推察するが戯曲にはそのあたりは書かれていない。
 この倫理的な落ち度の程度によって、彼という人物への評価は変わってくるのだが、戯曲はその問題への拘泥を回避して、「そうであれば、どうするか」へと物語を進めて行く。
 彼のあり方の問題は人の社会の平和にとって深刻なもので、現に芝居の中では「痛い」存在に成り下がって行くのだが、運命は彼らの破綻をつくろい、掬い上げて行くかのようで、芝居の大半で見せられる醜さ、痛さに比して最後は美しい。がその美しさも、痛々しさを孕む。人は痛々しくも生きて行く・・そんな余韻もあるが、解釈次第かも知れない。
 「行動」を記す蓬莱戯曲のストイックさ、その流儀じたいがテーマとして芝居の世界に重なったような、面白い出し物だった。
 満天の星が見える空の下での暮らしの空気も、よく出ていた。
 的確に演じる役者の力は言うまでもなし。




亡国の三人姉妹

亡国の三人姉妹

東京デスロック

横浜赤レンガ倉庫1号館(神奈川県)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

テキストのコラージュ
主宰多田淳之介の日韓共同製作「カルメギ」(チェーホフ「かもめ」の翻案)、「台風奇譚」(「テンペスト」の翻案)に続く、同趣向の自劇団版と思されるが(この二つは残念ながら見ていない)、この古典をどういう視点で料理するのか。「カルメギ」「台風」は企画上からも明確に朝鮮史を舞台にとった作品になったが、今回はそうではない。ばかりでなく、物語としての「三人姉妹」はそれとして原作の登場人物名(ロシア人名)で演じられながら、戯曲「外」の要素が折々に浸潤してくる。(幕開きの舞台の光景から既に奇妙だ。)
場面はおそらく抜粋で、時系列も戯曲通りなのか不明、そのように作られてもいる。場面と場面の間には、前の語り手がゆっくりと歩いて去る間や、「音」が主役になる場(間?)によって、実にスローな時間が流れる。それらの場面は「何」によってチョイスされ、並べられているのか・・ いずれにせよこの舞台は人物がある状況で語るテキストが「固有の状況」を離れて言葉自体として浮かび上がるように切り取られ、強調され、繋げられている。「三人姉妹」はそのコンテキスト(文脈=物語)を語らない、言葉の集合としてそこにあるようであった。
 言葉自体を独立させる事で、言葉は「現在」を指し示そうとする。俳優の「語り」の作法(技術)から、その意図が伝わる。
 つまりこの「亡国の三人姉妹」は現代の「亡国」の風景に翻案した「三人姉妹」だ、ということになるだろう。

 浮かんでくる疑問は、「三人姉妹」である必要はあったのか・・という点だが、連想を逞しくすれば、故郷=モスクワから遠く離れたわびしい田舎の生活に押し込められ、いよいよ待ち望んだ旅立ちの日に望みが断たれる結末は、故郷を思えどいまだ土を踏めない境遇、また故郷が他者のほしいままにされた状況にある人達にも、重ね得るかも知れない。
にしても、この舞台は知られ過ぎた戯曲だからやれた異色の翻案だったかと思う。

ネタバレBOX

被災避難民、災害で死んだ者たちの亡霊も、そのイメージに重なってくるのがラスト。さまざまな物が乱雑に散らばり、中央に大きめの(背の低い)テントが張られた舞台が、どこかの避難所(体育館などの)に形を変えた時(ある意味クライマックス)、この舞台制作者の「演劇が人類に大いなる可能性を有する」こと、への野心を見る思いだった。「物」たちは幕開きから、大小の穴(平均10cmくらいか)が開いているという謎めいた状態で舞台に置かれてあり、その穴たちは(人のいなくなった)避難所が大規模な爆撃を受けた状況をも連想させたが、惜しむらくはイメージが広がりすぎ、現在の「どの状況」という風に光景が凝縮しきれず、印象のレベルに終わったことだろうか。
 しかし・・、日本には「来ない」と思われている惨劇は、なぜシリアやパレスチナだけには「現在」あって、日本には無いのか・・ 本質的な理由など無いのではないか。 そのことに「惨劇」への想像力が気づかせ、舞台は観客の想像を促す。 もっとも、想像や連想には経験や知識も動員せねばならず、多くの若い観客の何人が惨劇の光景を去来させたか・・・気になるところである。
四則演算

四則演算

sugarless

ART THEATER かもめ座(東京都)

2016/10/20 (木) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

四則演算の結末
足したり、掛けたり、引いたり、割ったりした人生の想いはしっかりと届いていきました。そして衝撃的な結末でした。

ネタバレBOX

途中から展開が、話がうまくつながり、ストーリーがしっくりと感じました。最後の結末はどうなるのか、興味津々でしたが、・・・そうなるの?でもある意味、納得しました。汗だくの大きな声を張り上げて全力での熱演がすごかったのが印象的です。観ていて清々しく感じました。ただ、前半部分の笑いを誘う個所は、特に、客席の人の書いた紙をお題にして話す小話は相当つらい時間でしたが、個人的にはないほうが、全体が引き締まってよかったと思いました。
女子高生だけどスカート短くなくてごめんね

女子高生だけどスカート短くなくてごめんね

劇団森

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2016/10/21 (金) ~ 2016/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

なんだか懐かしくなりました〜
女子高出身の私にはあるあるネタがたくさんあって面白かったです!
女子高生と触れ合う機会がない人は中々感情移入できなかったかもしれませんが…(^^;;
役者さんも皆さんかわいらしくて元気いっぱいで素敵でした〜
また見に行きたいと思います!!

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