
浄罪、もしくは余りに強欲な寄生木
salty rock
遊空間がざびぃ(東京都)
2014/08/28 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了
満足度★★
鑑賞日2014/08/31 (日)
今月、予定外にリピートになった舞台です。
30日の夜に観て、24時間置かずに今日(31日)のお昼にもう一度!(後はネタバレboxにて)

まめ芝。その陸
まめ芝。事務局
レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)
2014/01/24 (金) ~ 2014/02/02 (日)公演終了
満足度★★★
いろんな劇団さんや役者さん達が、30分の持ち時間で、お芝居やったり朗読したりする「まめ芝。」というイベント。日芸の地元、江古田まで観に行ってきました。
出し物は3本(後はネタバレboxで)

get cranky
劇団スクランブル
シアター711(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」
雷ストレンジャーズ
小劇場B1(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
仮面なき仮面舞踏会!
どこまでが芝居でどこまでが事実なのか?心の中は仮面だらけ!
俳優個々のレベルが高く芝居にどっぷり浸かれる。衣装も素晴らしい!

シュベスターの誓い
私立ルドビコ女学院
ザ・ポケット(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/03/01 (水)
座席1階I列
私立ルドビコ女学院『シュベスターの誓い』 於:ザ・ポケット
同シリーズの「祈り」と「秘密」の総集編
2作が上手く再構成されていて、初心者でも分かりやすく観られました。
世界観がしっかりしていて、特にチャーム(武器)や衣装などの舞台美術のクオリティは出色の出来です。
全体的にシリアス寄りな雰囲気ではあるのですが、
20名強の女優さんたちが舞台狭しと動き回る姿は大変華やかです。
ラストのダンスも圧巻で、見応えがありました。
登場人物が多いので顔と名前を一致させるのが大変です。
全員3rdネームまであって、人によってその呼び方が違ったりするので未だに混乱します(^_^;)

赤い金魚と鈴木さん~そして、飯島くんはいなくなった~
九十九ジャンクション
インディペンデントシアターOji(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
見事なまでの不穏・嫌悪という負の感情を抱かせる怪作。それは単にヘイト・クライム(憎悪犯罪)でないところに真の怖さを覚える。当日パンフには、3組の家族が紹介されているが、その表記は夫1.2.3、妻1.2.3などという数字であるが、劇中ではしっかり姓・名で呼んでいる。この長いタイトルの種明かしになるため、敢えて形而上の表記にしているところに作者(土屋理敬氏)または演出家(後藤彩乃女史)のしたたかさを感じる。
(上演時間1時間35分)

ジャーニー
AnK
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
満足度★★★
自己の内面と対話、または兄弟の会話を通して作品への深化を高めようと試みた異色作のようだ。
さて、20世紀ソ連で驚異的な観客を動員した映画「不思議惑星キン・ザ・ザ」(邦題 1986年公開)…地球は遠かったと。その映画は脱力系SFであったが、本公演は脚本・演出の山内晶女史が「星の王子さま」をサンプリングしたあてもない旅の物語である。舞台美術は一見、雑然、雑多な印象であるが、反対に確固たるテーマを掲げた寓話を意識した作品のようだ。もっとも「星の王子さま」そのものが寓話。
(上演時間1時間35分)

音楽劇「金色のコルダ Blue ♪ Sky Second Stage」
音楽劇「金色のコルダBS」製作委員会
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2016/12/08 (木) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
いわゆる「2.5次元モノ」だが、脚本・演出はそれに媚びるような作りをしておらず、2.5次元モノのイメージが覆された。
音楽は全て生演奏であり、特に、終盤は編曲も相まって手に汗握る展開になっている。
原作であるゲーム、アニメを知っている人はもちろん、原作を知らない方でも、(この2nd Stage、前作First Stage含め)初めて触れるものとして適しているように感じる。
2.5次元モノの舞台の中で、自信を持ってオススメできる作品だった。

悦楽乱歩遊戯
虚飾集団廻天百眼
ザムザ阿佐谷(東京都)
2017/02/26 (日) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★★
美輪明宏版とは違った「黒蜥蜴」はいかほどのモノか期待しての観劇。
原作を劇団カラーにどっぷりと染め上げたエログロ、アブノーマル感たっぷりのアングラワールドは江戸川乱歩作品の懐の深さも同時に実感でき、とても良かったです。
脳裏に焼き付く総合美術、コアなファンがついているのも納得できます。
ただ開演前に役者さん達が、景気よく物販活動されるのはちょっと・・・
頭の切り替えがうまく出来ず、すぐに劇中に入り込めなかったのが惜しかった。
しかし公演後では舞台も役者もグッチャグチャで難アリだし、ファン恒例のお楽しみかもしれないので慣れればいいのか。
妖しい感じで売るっていうのはどう?

見よ、飛行機の高く飛べるを
劇団青年座
練馬文化センター(東京都)
2017/02/28 (火) ~ 2017/03/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/03/01 (水)
セットがリアルでドラマを観てる様でした。
今って幸せななんだなぁ。自由だもんなぁ。
どんな時代でも新しいことをする人には圧力はあって、どんな時代でも「ただしイケメンに限る」はあって、勉強になる内容でした。
演技も動き一つ一つ、かつらの位置にまで個性が作り込まれてて勉強になりました。

赤い金魚と鈴木さん~そして、飯島くんはいなくなった~
九十九ジャンクション
インディペンデントシアターOji(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

これはペンです
H-TOA
gallery to plus(東京都)
2017/02/08 (水) ~ 2017/02/13 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/02/12 (日)
価格2,200円
円城塔の小説の部分部分を時に読み上げソフトによるものも挟みつつ2人の女優が読み上げ、観客はマーカーで読む部分を示した文庫本(各自1冊ずつある)を見ながら聞いたり考えたりメモを文庫に書き込んだり(!)という自由参加型(?)パフォーマンス。
ある意味「文章の洪水」の中に身を置くことになる訳で、目で元の文章を追ってはいるものの、次第に耳から入ってくるものが言葉や文章ではなく単なる「音」に感じられてしまうという「文章や言葉のゲシュタルト崩壊」を経験し、「これは文章ですか?」「これは言葉ですか?」を経ての「これは演劇ですか?」になるという……。
また、テキストに忠実だが句点がほとんどなく文章がダラダラ続く自動読み上げと部分的に意図してノイズ風にする(←子音だけ発音するらしい)生身の役者が読む文章のどちらが「文章らしく聞こえる」か?という実験のようにも感じられる。
芝居(に限ったことではないが)にはすべて用意されていて出てくるものを享受しているだけで楽しめるものと、観る側が想像力や思考力を駆使して積極的に参加(?)して楽しむものがあるが、本作は後者の極限に近いのではないか。
観ている最中にアタマの中に浮かんでは消えてゆくあれこれを楽しむ、みたいなものもアリ。そしてその場その時間の中で生じては消え行く観客の「想い」を残す文庫本というのも粋。
しかしそうするといろんな人の書き込みがある千穐楽が一番面白いんじゃね?(笑)

見よ、飛行機の高く飛べるを
劇団青年座
練馬文化センター(東京都)
2017/02/28 (火) ~ 2017/03/01 (水)公演終了
満足度★★★★
2014年に行なった再演の地方ツアー(神奈川、北海道)、東京にもお立ち寄りが一般対象で2ステージ。1日目の夜公演は受付体制悪く15分押しでの開演。
この戯曲は印象的だった(非の打ち所がない)ため、かなり期待を脹らませてしまったのだが、まず上々であった。青年座の新劇風演技が前半では「人物判別」の邪魔をしたものの、大きな舞台での表現としては勘所を押さえ、「つらい現実」(文字にすれば平板だが)が、リアルに押し寄せて来る怖さ、悔しさ、切なさ、哀しさがくっきりと描かれ、彼女らの内心に共感し思わず涙であった。
「ザ・空気」も「歌わせたい男たち」も、端からみれば滑稽だがその状況の渦中にあって右往左往し、四苦八苦する、彼らの中での必然性が、否応にも理解させられる。
自分自身にしてからがこの時代という状況の中で右往左往している存在であって、それはそれは哀しい光景なのだろう、とは思いたくないから思わないのだが、多分そうであるな。そう思った方が良いのだ。あまりに赤裸々に、最後には己の本当を話さないではいない彼女らの潔さの眩しさ、美しさが、そのままメッセージである作品。リアルさに裏打ちされた分、女学生の苦悩しながらの、既に敗北を実感しながらの行動さえ、自分らはやれてるの? そうマジに問うてしまう。ドラマの中の人物は私の実感を伴った記憶に刻まれてしまった訳である。

一人芝居 桜の森の満開の下
KArNa
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/03/01 (水)
無題2023(17-026)
19:00の回(曇~雨)。1時間前開場。18:15着で中へ。天井から桃色の薄布が垂れていて、中央には縦縞ということは桜の木のイメージか。
原作:坂口安吾はもちろん読んだことはなく、帰りの電車内で青空文庫を超斜め読み。
※人間椅子の同名曲はCDを持っていて良く聴きました。
当パンに「青山学院大学の音楽劇サークルに所属する同期3人」とありました。青学は昨年10月に青山祭公演「トキグスリ、売ってます。」を観に行きました。今週も公演「Night Prism」があるので行ってみようかと思っています。
18:55「5分おし」の告知、70~80分とのこと。19:05開演~20:15終演。
菅沼菜々子さんのひとり芝居ですが、個人的には「語り」のように感じました。「語り」は「かたりと(語り、津軽三味線、箏の3人)」をイメージしています。
1時間を超える上演時間、役柄を使い分け、動き、朗読のようなシーンを挟み、よくここまでできるものだと感心しました。
本筋からは外れますが、(wikiより)「ある峠の山賊と、妖しく美しい残酷な女」という設定において「妖しく美しい」はそのままでよいのですが、山賊というより凛々しい若武者に見えるのでした...でも、それはそれでもいいのか悩ましいところです(個人的には◎)。
薄布はずっとそのままかと思っていたら巧く使っていました。

ピーピング・トム『ファーザー』
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2017/02/27 (月) ~ 2017/03/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
以前映像で観た演劇的なダンス(確か「フォーレント」)の、物語性の深さ(つげ義春的、最近の演劇で言えばペニノ的)に惹かれて、初めて実物を観た。舞踊の身体の切れ、動きのバリエーションと物語性に、圧倒される。その部分を担っていた若い中国女性と韓国男性(母国語で喋るので判る)が狂気じみて凄みがある。また欧州顔の女性二人(一人はポルトガル語らしき言語)、ボーイっぽい役の白人男性が若手。ところが鋭利な踊り手以外にも、年齢層の高い男女が相当数、何かと登場して賑やかしている。老人ホームを舞台にした一夜の(あるいは数年に亘る)物語であった。
中心的な老人役は白人の二人で、もしや舞踊界の重鎮でもあるか。一人は巨漢、一人は顔が埋もれそうな白髪。「その他」の人達は実際の年齢はさほどでなさそうだがその特徴だ。ほぼアジア系の顔が揃っている。この人口構成は明白に意図的だと解釈できるが、舞台の飄然として思わせ振りな相貌に紛れて「違和感」の一つに収まり、ただ彼らがそこにいる事実が何かを物語るようで、ないようで。
だがこの「意図」らしきものは効いていて、さりげなくふいに訪れたラストも受け入れさせる。
そしてカーテンコールに並んだ晴れやかな顔たちを見て漸く、直前まで異界にどれだけ深く嵌まり込んでいたかに気付く。
最終場面では老人ホームの酷な現実があからさまに、静寂の中に呈示されるが、それまでの喧騒が倒置法のように私の中に復活し、酷薄な現実を乗り越えるべくいつしか補っている。自身がそのような「人間的」心の所作を行なった事によるのか、我に返れば、視覚が認識しているものとは違う、不思議な幸福感があった。
衝撃のパフォーマンスだ。
(殆んど何も説明していないに等しいが・・)

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」
雷ストレンジャーズ
小劇場B1(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/03/01 (水)
価格4,000円
辻しのぶさんの美しさに息を詰めて見入ってしまった。
終わったあとしばらく身震いがとまらない、幸せな演劇体験でした。
原作は都内公立図書館では軒並み閉架の禁帯出扱い、数日前に駆け込みで都立図書館にて昭和11年刊と27年刊とを読んで行きました。
色あせる「羽子」の解釈が翻訳によって異なっていたのが気になっていたんだけど、生きて踊る言葉になって発せられたそれはすとんと腑に落ちました。

RANPO chronicle【憂鬱回廊】
TUFF STUFF
シアターノルン(東京都)
2017/02/25 (土) ~ 2017/02/28 (火)公演終了
満足度★★★
キャストの動きが良かった、声の出方もしっかりしている。演出も独特の雰囲気でなかなか良い感じであったが、あれっ?この話し言葉ではない言葉の会話って、なんか昔、アングラの舞台の手法のような・・・そういえば人の動きも近い匂いを感じる。もちろん、歪さもない。隠微さもなく、えぐさやグロテスクさもないが・・・洗練されているその中に昔の舞台の影を感じた。ひとつの話を三つに分け、その合い間にふたつの話を組み込む。一見上手く流れているようで、チグハグさが残るのは、気のせいだろうか?

横浜グラフィティ アゲイン
(株)オフィス35
俳優座劇場(東京都)
2017/02/28 (火) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★
いくら古い話だからと言っても、あまりにも演出が古過ぎる。舞台が平坦な感じがする。もっと出演者の感情を前に出せないものかと、イライラした。良い出演者もいるのに、宝の持ち腐れ状態。古い話でも今の見せ方を、演出のオリジナルの見せ方をするべき。古い定番の舞台の形に終わってしまってがっかりした。扇さんの歌は絶品に良かったが、これなら彼女のライブの方が良かったんではないかと思う。

RANPO chronicle【憂鬱回廊】
TUFF STUFF
シアターノルン(東京都)
2017/02/25 (土) ~ 2017/02/28 (火)公演終了

出口なし/芝居
双身機関
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/02/25 (土) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/02/25 (土)
史上最高の双身でした。これまで本作を含めて三公演四作品拝見していますが、いつも、最新作が最高傑作と感じます。尊敬いたします。
誰がなんと言おうとこの「芝居」はエンターテイメントでした。
「ああ、この芝居のいちばんいいところを分かってるのは私なんだ」「これは私のための『芝居』なんだ」とおこがましいありがたい気持ちになってしまった瞬間が訪れたことがありました。
「芝居」上演中に、発話している俳優に照明があたらない瞬間が数秒あって、私はその瞬間の内圧や密度に心を揺さぶられました。
照明のキューイングや発話のタイミングそのものについては、もしかしたら(いやもしかしなくても)実際に想定されているものとは違っていたのでしょう。しかし、その瞬間に舞台全体の集中力や緊張がぐっと高まったように感じられて、なおかつ、何事もなかったかのように三人の男女の「告白」が連綿と続いて行ったときに、私はこのベケットの「芝居」というタイトルをごく個人的な感覚で、でもハッキリと理解できました……。
本当にそれは、観客として最高の幸せ。ああ、これは私の芝居だった。
この体験は、誰とも共有できないのかもしれない。でも、だからこそ、これは私の芝居で、私にとってエンターテイメントなんだ。
ありがとうございました。