最新の観てきた!クチコミ一覧

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時をかける稽古場2.0

時をかける稽古場2.0

アガリスクエンターテイメント

駅前劇場(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/28 (火)公演終了

満足度★★★

 本番2週間前に台本が出来上がっていない、いや、1ページも満足に書けていないという修羅場で、小劇場劇団の劇団員たちが、公演初日を迎えるために奮闘します。稽古場の部屋で偶然見つけた“タイムマシン”で、本番前日に飛ぶというタイムトラベルもののコメディーです。

 時間旅行、並行世界などのSF題材を生かした現代の娯楽作で、人間ドラマも織り込んでいることに好感を持ちました。作・演出の冨坂友さんの経歴を拝見したところ、黄金のコメディフェスティバル2014、2015において最優秀脚本賞を受賞されています。初演を経た再演で、戯曲はかなりブラッシュアップされていたのではないでしょうか。

 俳優のボケ・ツッコミの呼吸があざとく感じられたり、物語の仕組みを説明するためのやりとりが多かったこともあって、私は笑えなかったですが、初日のほぼ満席の客席からは笑いがよく起こっていました。

ネタバレBOX

 額縁舞台の全面を覆うスクリーンに文字映像が映写されます。転換を見えなくしたり、場面の日時を明示したりする、大切な役割があります。開幕してすぐに流れたキャスト、スタッフ紹介のオープニング映像は、初演と同じデザインだったようです(動画で確認しました)。キャスト紹介の文字映像をスクリーンに映写するだけの演出は、久しぶりに拝見し、懐かしい気もしました。オープニング映像については、その前と後で場面の変化がほとんどなかったので、なくても良かったのではないかと思いました。

 登場人物は本番2週間前(3月)と本番前日(4月)を行ったり来たりします。3月のAさんが4月に行くと、代わりに4月のAさんが3月に飛ばされるという設定です。中盤ぐらいまで舞台は3月のまま。3月の人々全員が4月に移動してからは、舞台が4月になります。それだけで終わらず、5年後の人々が4月に戻ってくるのが面白かったですね。そして“タイムマシン(選んだ時代に飛ぶ)”だと思っていた黒いガムテープが、実は“もしもボックス(望んだ場所に飛ぶ)”だったと判明するくだりも、よく練られた仕掛けだと思いました。事前にホワイトボードに“ドラえもん”の絵を描き、“タイムマシン”と“もしもボックス”の話題を前振りしていたことも理解の助けになりました。舞台右奥のドアがピンク色なので“どこでもドア”に見えるのも遊び心があって良かったです。

 3月の世界では客演のハマカワ(ハマカワフミエ)がインフルエンザを発症したために公演中止になって、5年後には劇団は解散してしまっていました。4月に移動していた3月の人々は、色んなすったもんだと議論の末に、全員で3月に戻ろうと話し合います。でもハマカワだけは「自分がこのまま4月にいれば、インフルエンザ発症の時期がズレて、公演は中止せずに済む」と主張し、1人だけ4月に残ると言い出します。それに対して3月の人々は「全員一緒に居ること、このメンバーで稽古して本番を迎えることが重要なのだ」とハマカワを説得しようとします。ハマカワフミエさんの演技に説得力があり、彼女が本気で4月に残りたいと思っていること、つまり、公演を中止にしたくないという強い気持ちが伝わってきました。議論に真実味と迫力がある、いい場面でした。

 3月と4月は異なる世界であって、同じ時系の数直線上にあるわけではない。だから、3月の仲間と4月の仲間は違う集団である。それがしっかりイメージできるようになった時、舞台上で同じ名前の複数役を演じる俳優が、その人数分の違う人物に見えてきました。演劇は集団創作で、過程(稽古)の時間の充実度や人間関係がそのまま本番に反映されます。それをよく知っている演劇人だからこそ、描けたドラマだったのだろうと思います。残念ながら、手前みそでお涙頂戴の雰囲気もわずかながら感じられ、引き込まれるほどにはなりませんでした。

 中盤かその前あたりで、複数の出演者が、床に貼った黒いビニールテープを剝がしていたのが気にかかりました。必要に迫られてもいないし、“タイムマシン”である黒いビニールテープは「1個しかないから貴重だ」という話題も出ていたのに、勝手に無言で剥がしてゴミにして(なきものにして)いたんです。おそらくですが、3月から4月へと場面転換した際に、4月の床に貼られていないはずの黒いビニールテープが残っていたら、矛盾するからではないかと。些細なことなのでスルーできればよかったんですが、疑問とともに強い印象が残ってしまいました。込み入った設定を完璧に成立させるのは難しいものだなと思いました。

※作・演出の冨坂友さんがクチコミに対するコメント覧でご説明くださいきました。

・「一度貼ったビニテはタイムマシンとして無効」というルールが明示されている
・使用済みで“ただのビニテ”と化しているものを剥がしてゴミにするのは自然な行動
・稽古の邪魔になるので剥がさない方が不自然

なぜ私はあの行動を不思議だと思ったのか、記憶をたどってみました。私には、彼女たちが稽古をするために黒ビニテを剥がしている風に見えなかったのかもしれません。“稽古をしたい”よりも、“ビニテを剥がしたい”という方の動機を受け取ったのだろうと思います。

私が脚本の細部まで理解できておらず、失礼いたしました。加筆することで訂正させていただきます。ご親切に感謝いたします。ありがとうございました。
(2017/03/27 高野しのぶ)
時をかける稽古場2.0

時をかける稽古場2.0

アガリスクエンターテイメント

KAIKA(京都府)

2017/04/04 (火) ~ 2017/04/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

大笑い。初演とコメフェスを観て話を知ったうえで、なお面白い。

BANRYU<蟠龍>

BANRYU<蟠龍>

世仁下乃一座フェアアート/岡安伸治ユニット

d-倉庫(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/23 (木) 19:30

感動しました!とても素晴らしい舞台です!こんな演劇が有ったんですね。龍が表の主題のようですが、実は…。ネタバレになるので言いません!見世物小屋の怪しい…悲しい雰囲気もあり、地方の匂いがプンプンで(笑)龍の業、人間業。踊りも歌も三味も素晴らしい!そして、ラストは龍の怒りでしょうか…。たくさんの拍手を送りたい、そんな舞台でした!ブラボーです!是非、観劇を!星、五つです!(笑)

BANRYU<蟠龍>

BANRYU<蟠龍>

世仁下乃一座フェアアート/岡安伸治ユニット

d-倉庫(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/23 (木) 19:30

感動しました!とても素晴らしい舞台です!こんな演劇が有ったんですね。龍が表の主題のようですが、実は…。ネタバレになるので言いません!見世物小屋の怪しい…悲しい雰囲気もあり、地方の匂いがプンプンで(笑)龍の業、人間業。踊りも歌も三味も素晴らしい!そして、ラストは龍の怒りでしょうか…。たくさんの拍手を送りたい、そんな舞台でした!ブラボーです!是非、観劇を!星、五つです!(笑)

「幸福の黄色い放課後」/「幸福の黄色い10日後」

「幸福の黄色い放課後」/「幸福の黄色い10日後」

キ上の空論

サンモールスタジオ(東京都)

2017/03/23 (木) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/23 (木) 19:30

『10日後』初日を観劇しました。
前作『放課後』と同様時間軸、空間軸を操って次のシーンが気になる飽きさせない作りです。
皆さん(1人以外)高校生になりきっていました。

BANRYU<蟠龍>

BANRYU<蟠龍>

世仁下乃一座フェアアート/岡安伸治ユニット

d-倉庫(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

下手側、最前列に座るのがお勧めです。
だって三味線の演奏が本当に素晴らしいんですもの。

「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ~キャンピングカーで巡る真冬の東北二十都市挨拶周りツアー♨いいか、お前ら事故るなよ、ぜったい事故るなよ!!編~」

「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ~キャンピングカーで巡る真冬の東北二十都市挨拶周りツアー♨いいか、お前ら事故るなよ、ぜったい事故るなよ!!編~」

MICHInoX(旧・劇団 短距離男道ミサイル)

多目的ホール 第3ステージ(宮城県)

2017/03/07 (火) ~ 2017/03/07 (火)公演終了

80分を感じさせないスピード感!

怒りの旅団-アングリー・ブリゲード-

怒りの旅団-アングリー・ブリゲード-

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/03/16 (木) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★

若手俳優陣にとって一人二役と上演時間2時間40分は素晴らしい経験だったと思います。

ネタバレBOX

活動家グループから分派した若者四人による爆破テログループ「怒りの旅団」と、彼らを追い詰めるロンドン警視庁の若手捜査官四人の話。

四人対四人ということで、一人二役という興味深い設定ではありましたが、対称性が示される程でもなく特段面白味は感じませんでした。

封建的な家族構成や、階層的社会に反発した首謀者でしたが、個を強調するあまり、ポットでお茶を淹れることにすら反発するお子ちゃま振りには、狭い組織内で社会性を無視して暴走した日本の過激派にも通じるものを感じました。

テログループ内に社会とのつながりを求める者がいて、警察に手紙を出したり、電話を掛けたりしたことから居場所が見つかり逮捕されるという過程と結末は、あっけなくつまらないものでした。
MY HERO

MY HERO

宝塚歌劇団

赤坂ACTシアター(東京都)

2017/03/16 (木) ~ 2017/03/23 (木)公演終了

満足度★★★★

宝塚らしからぬオープニングの映像が良かったですね。ストーリーもいかにもアメリカ漫画っぽくて楽しめました。

みな兄弟∞

みな兄弟∞

劇団オンガクヤマ

遊空間がざびぃ(東京都)

2017/03/10 (金) ~ 2017/03/12 (日)公演終了

満足度

セットの造作は良かったのですが AIの事もネズミの事も理屈っぽくて私の好みの芝居ではなかったのです。「みな兄弟」の意味って・・・ 彼女のことを言いたかったのかな? 伝わってくるものがなかったです。

虫侍

虫侍

お芝居空間イスモナティ

ART THEATER かもめ座(東京都)

2017/03/09 (木) ~ 2017/03/12 (日)公演終了

満足度★★★★

なかなか楽しめました。特に女性剣士の殺陣はスピードがあり型も綺麗で良かったです。

萩咲く頃に

萩咲く頃に

トム・プロジェクト

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2017/03/21 (火) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/22 (水)

良かった。観て良かった。演劇って良いっ!!
今見るべき作品です。

だいこん・珍奇なゴドー

だいこん・珍奇なゴドー

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2017/03/15 (水) ~ 2017/03/22 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/22 (水) 17:00

座席1階A列6番

この作品もやはりゴドーは来ない。というか、ゴドーという存在がいない。エストラゴンもウラディミールも、ポッツオもラッキーも、使者の少年もいない。でも、やはり「ゴドーを待ちながら」なんだよね。「だいこん」への執着はよくわからないけれど。
立派な音楽劇でもあります。
ちなみに、X・Y席に座ると、思わぬプレゼントがもらえるかも。
珍奇な珍奇なゴドーです。解説も評価も不要。

ネタバレBOX

でも、登場人物たちは、ゴドーを待つのを止めて、新たな可能性を求めて旅立って行くのでした。「不条理なんて大嫌いだ!」なるほど。。。
彼の町

彼の町

劇団銅鑼

俳優座劇場(東京都)

2017/03/15 (水) ~ 2017/03/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/19 (日) 15:00

この舞台のよさは、劇中劇という形でチェーホフの短編をつなげることで、細々とせずにチェーホフの短編を幾つも観られること。そして、チェーホフ劇を演じる役者役の役者さんたちが、自身のチェーホフへの思いを体現しているように感じられること。構成・演出の勝利です。

ネタバレBOX

老演出家と若手女優の会話(正確ではありません)
女優「チェーホフは死を待っていたのではないでしょうか」
演出家「やはり、チェーホフは生きたかったのだと思う。何十年後も新たな作品を作り    出して、それを観てもらいたかったのだと思うよ。」
老演出家役の鈴木瑞穂さんには、チェーホフが望んだように永遠に作品を作り上げてもらいたいです。
泥の子と狭い家の物語

泥の子と狭い家の物語

こぐれ塾

浅草木馬亭(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/22 (水) 19:30

座席1階2列

「観たい」に投稿されている方同様に、鵺的「フォトジェニック」後、小崎愛美理さん主演の舞台ということで観劇に参りました。また、1人の人物(魔女)が家庭内に入り込み家庭崩壊を招く、それに16歳の娘が立ちはだかるというストーリーにも興味がありました。
元は大阪を舞台としたラジオドラマだったそうですが、今回は公演場所の木馬座がある浅草に舞台を移し、原作に若干のアレンジを施したそうです。
大阪から東京に舞台を移すとなると、やはり言葉の問題があります。単に言葉を変えるだけではなく、大阪弁特有のニュアンスもあるでしょうから。「悲喜劇」とうたっている以上、喜劇の部分に不安がありましたが、そこは無理せず。大阪弁のところは、酒井さんと浅野さんが担当し、小崎さんが興奮すると関西弁を時折混ぜることで、笑いの部分は十分クリアしていました。言葉のギャップとして、むしろ標準語がメインになることで、悲劇性を高めることができたようにも感じます。
小崎さんは、「フォトジェニック」の倒錯的な演技とは打って変わり、なななんと16歳の娘を、ある時は情熱的に、ある時は淡々と演じきっております。パンフレットでは、「一筋縄ではいかない女優」と評されていましたが、まさに言いえて妙。あの憂いのある目元は変わらないのですが、これほど演じ分けができるのですね。
浅野彰一さんのコメディーリリーフも素晴らしい。
舞台変換はほとんどないのですが、それでも幕を閉じることで屋外を描き出して、そこでのやりとりが浅草の小演劇を彷彿させます。(ただし、屋外の場では笑いがまったくないので趣向としてですが)一見の価値があります。

ネタバレBOX

ただ、2点指摘を。
牛嶋裕太さんと村田実紗さんの役柄の背景がよく解らなかりません。この2人は、主人公・小豆の大事な友人であり、この2人と疎遠になったことについて小豆が後悔していることは判るのですが。なぜ役として必要だったのか。最後に活躍する浅野さん1人で押し通してもよかったのではないかと。
また、やはり魔女を倒すには、母娘の愛情ということに落ち着くしかなかったのかな。
ちょっと凡庸な感じがしました。16歳の小豆が知恵と感性を駆使し、皆の助けを借りて魔女を倒すという展開が観てみたかったなと。
時をかける稽古場2.0

時をかける稽古場2.0

アガリスクエンターテイメント

駅前劇場(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/28 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/23 (木)

2014年に観た舞台の中で、私自身にとっての確かナンバーワンだった作品。
再演ではなく、リブートと聞いて、期待半分・不安半分で駅前劇場に足を運びました。

ネタバレBOX

個人的には『毒婦二景』以来の舞台となるハマカワフミエさん、そして矢吹ジャンプさん以外は、2014初演と同じキャスト(かなぁ?)。お馴染みの、暗転・暗転・また暗転の中、大まかなストーリーも・笑いどころの記憶も、瞬時に蘇り、2時間10分、懐かしさ半分・クスクス笑い半分で過ごさせてもらいました。
でぇ、「時かけ」経験者だけに、不意を突かれ、腹を抱えて大爆笑!とまではいきませんでしたが、リブート版、登場人物による、観客の情感に訴求するセリフが、初演時に比べて、より胸に迫ってきたように感じました。

観劇後、今回もまた、チケット代以上の満足感に浸ることが出来ました。初演時に買ったTシャツの長持ち具合に味を占めて、お礼代わりに、またもオリジナルTシャツを!
5年後?の再リブート作品を観に行く際には是非コレを着て、伺いたいと存じます。
青春の延長戦

青春の延長戦

冗談だからね。

インディペンデントシアターOji(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度

観客席後方に座ると役者がよく見えない。横、前の人たちも見えないらしく頭を移動させて覗き込むのでますます見えない。さらに座る演技が多くて舞台上に居るのかすら分からない。舞台、観客席の作り方をアドバイスする大人はいなかったんだろうか。
見ることはあきらめてセリフを聞くだけにしたが、面白さはまったく分からなかった。

くじらの墓標 2017

くじらの墓標 2017

燐光群

吉祥寺シアター(東京都)

2017/03/18 (土) ~ 2017/03/31 (金)公演終了

満足度★★★★★

 羊水の成分は海水にとてもよく似ている。

ネタバレBOX

我々は、この羊水の中で系統発生を繰り返して生まれてきた。霊長類の長などと粋がってみても、海が我ら生命の母であることは疑えまい。今作は、このような生命としてのDNAに刻まれた深く古い記憶をも覚醒させる。それは、適所に埋め込まれた伏線の巧みな言説や演劇的仕掛けが、物語の進行に応じて見事な演出やピタリと嵌った舞台美術や照明・音響等との相互作用によって観客の常識的な桁を外し、イマジナティブな世界へ飛翔させるからである。
 夢か現か、嘘か真か、我々の仲間であるハズの鯨漁師の言い伝えでは鯨が人になり、裏切れば人が鯨になるという(では鯨漁師でない我々は鯨か人かという問いを内包しているとすれば)が、これらを通して語られるのは、「ドグラマグラ」の如き言説。そして、ドグラマグラより整序された問いは、我らは何者でどこから来て何処へゆくのか? という永遠の問いである。冒頭、自殺する動物として人間と鯨が挙げられるのも、自覚した死を梃にすることによってしか、我らは真剣に己の生について問うことがないからであろう。
 鯨の鳴き声の使い方、舞台美術で捕鯨母船のスリップウェイを中央に設えてあることから一目でそれと分かる作りになっていることも実に効果的である。ロップやメットがキチンと合理的に壁に掛けられ、いつでも取り出せるようになっているのも、ウオッチの為にブリッジに上がる梯子がついているのも、荷物置き場の天板部分をそう使おうと思えば寝ころべるように作ってあるのも素晴らしい。
 初演は1993年、ザ・スズナリであるが、シナリオに変更は殆どないのに、全然古びていない。それだけ時代が変わっても変わらない問いを提起した作品ということができよう。
灰色オセロ

灰色オセロ

八焔座-Yaenza-

ひつじ座(東京都)

2017/03/15 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

観に行ってよかった!面白かったです!

『越美鉄道』

『越美鉄道』

黒雪構想

ワーサルシアター(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/02/22 (水)

物語に引き込まれる感覚が凄い!
この感覚をたくさんの人に感じて欲しいです。
開場すると素敵な鉄道の旅が始まります。

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