ハムレット
ゲッコーパレード
旧加藤家住宅(埼玉県)
2017/03/31 (金) ~ 2017/04/10 (月)公演終了
満足度★★★★
”日常生活”という聖域に超越した内面の自己を躍動させる、ハレなる興奮をあらわにする、そういう舞台に今日出会った。
シアトリカルフォーラム 戯曲×恋愛『愛情マニア』
應典院寺町倶楽部
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2017/04/07 (金) ~ 2017/04/08 (土)公演終了
満足度★★★★
シーンの後に行われるフォーラムが醍醐味♪役者さんの価値観や意見、考え方が聞けたんでとても貴重な体験が出来ました☆★佐々木ヤス子さんや是常祐美さんらがフォーラムを盛り上げようと積極的に発言したりパネリストに質問してる姿にエンターティナーとしてのプロ意識を見ました☆★好きな役者さんや興味ある出演者がいないと楽しめないかも知れないとも思うんで、今回のキャスティングで開催してくれて有り難かったです♪
さよなら海月記
劇団21世紀枠
5BAN(兵庫県)
2017/04/08 (土) ~ 2017/04/08 (土)公演終了
満足度★★★★
良かった!!余興も面白かった!!また行きます!!
KILL&DAD
劇団ベイビーベイビーベイベー
d-倉庫(東京都)
2017/04/06 (木) ~ 2017/04/10 (月)公演終了
満足度★★★
映画「レオン」(1994年)をモチーフにしたようだが…。設定は似ているところもあるが、物語の世界観はそれほど孤独・悲壮したところはない。
タイトルは父と娘の名前、その2人を中心に無法地帯における殺人請負から足を洗いたいと…。その世界では名の知れた殺し屋が、実はものすごく家庭人のようである。そのギャップが公演全体の雰囲気を中途半端にさせたかもしれない。
描く世界は「非情・無情」なのか、「愛情・友情」なのか判然としない。演出もアクションに非情さ、父・娘の関係に愛情という違いを観せようとしていた、と思う。
さて、映画「レオン」では孤児になった娘を同居させ、殺しのテクニックを教えていく。その目的は娘の家族が殺され復讐を助けるため。和ませるシーンとして、ブタのぬいぐるみが映し出される。
一方、本公演の目的とするところは…どこへ向かうのであろうか。そしてクマのぬいぐるみが出てきた時には笑えた。
(上演時間2時間45分 途中休憩10分)
ネタバレBOX
舞台セットは二階部があり高さで見せるシーンの数々。その建物は左右対称に階段を設けたレンガ作りの家屋(時に酒場内)。シンプルであるが、アクションシーンを考えると舞台中央のスペースを確保し、上下空間を空けることで躍動感を演出している。
梗概…ダッド(田村総サン)は赤い銃弾を使う腕利きの殺し屋。その彼が仕事の仲介人であるカラー(長田陽サン)”子育て”のため足を洗いたいと告げる。キル(森崎真帆サン)という10歳の娘がいる。カラーは、娘が20歳になるまでに殺し屋へ育成することを条件に認める。父親に憧れをもつ彼女は喜んでそれを受ける。しかし彼女にも思春期が訪れ…。父との距離感も微妙に変化してくる。
この娘は実子ではなく、妻の元恋人との間に生まれた子であるが、事情があって引き取って育てている。こんなところも「レオン」を連想する。
殺し屋というダークな世界観という印象は弱く、物語のスケールが小さくまとまってしまったようだ。物語の展開は分かり易く、アクションに加え情感・愛嬌に溢れたシーンもあるが、それがダークなのかヒューマンなのか。
全体としては、娯楽に徹した公演で売りは”アクション”と”気の利いた会話”であろうか。白兵(銃撃)戦を随所に挿入しテンポよく観せる。
それでも少し長いような…。
次回公演を楽しみにしております。
南島俘虜記
青年団
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/23 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/04/08 (土) 14:00
価格2,500円
南の島にある、収容所のテントをモチーフを舞台にした、近未来型会話劇といったところ。日本人捕虜兵ののんびりとした生活と、収容所のスタッフのふれあいを描きながら、戦争が終わらない、未来あるのかをユーモアを交えた表現がよかった、90分でした。
人生の大事な部分はガムテで止まっている ≪現代編≫≪大正時代編≫
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/04/07 (金) 19:00
価格3,800円
«現代編»観劇!序盤から飛ばしっぱなしどコメディ!怒涛のセリフ回しと立ち回りは圧巻!ありがちな女優と撮影スタッフも垣間見れておトク感あるぞ!夢麻呂さんの演技の幅広さに脱帽!
まだチケットありそう!
COASTER コースター 2017
Doris & Orega Collection
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2017/03/30 (木) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
こういうタイプの娯楽演劇は10年以上前に観てたかしら〜と、懐かしさが込み上げました。ヨーロッパ企画の本多さんが出ていらして、落ち着きました。
座長芝居Ⅳ
ネコ脱出
小劇場 楽園(東京都)
2017/04/04 (火) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
インターネットの功罪、その罪の方はフェイク記事や憎しみ心ない言葉があふれ、政治の世界では嘘でも強く言っ(書い)た方が勝ちという危険な世の中を作り出しているかもしれない。「偽ニュース」が巧妙なのは、いくつかの事実と嘘をうまく融合すること。それぞれ関係ない「事実」の点を「嘘」という線で繋ぎ人を誣いる。
偽ニュースを拡散し、それによって翻弄された人…書店でフィギュアを盗んだ疑いで人生が転落していく。人の心の闇と社会の闇、その隠蔽しようとする問題を鋭く、そして軽妙に描いたブラックコメディ。
映画「すべての政府は嘘をつく」(2017年公開)を連想する。
(上演時間1時間30分)
ネタバレBOX
各劇団・団体の座長公演で、その表現力(丁々発止)は見事!舞台は素舞台であるが物語の状況・情景はしっかり浮かび上がる。その演技であるが、この劇場は真ん中に柱があり演出が難しいところもあるようだ。舞台上と劇場出入り口を閉じた壁を背に演技するシーンでは、同時に両方を観ることができないのが少し残念。
物語…不都合な出来事は、それ以上のゴシップを大衆に与えることによって、”出来事”が隠せるという、まさに木は森の中といったもの。最悪の隠蔽手段を面白可笑しく観せる。
梗概…失職した男(ネコ脱出主宰・高倉良文サン)は、ナックルパーク編集部にスカウトされるが、そこはダーク・ゴシップにまみれ、偽りまたは捏造する、そんなブラック企業である。彼がフィギュアを盗んでニュースになっていたころ、別の事件が起きていた。その事件を隠蔽するため国・内閣調査室が仕組んだ謀略だということが判る。国(政府)にとって不都合なニュースは、より国民に興味を惹かせるような事件を起こし隠す。この隠蔽(消す魔法)と事実・真実を暴く(出す魔法)との戦いの行方は…。
本公演は、大企業における組織的犯罪や公的機関における隠蔽工作ニュースが日々報道される? 現代社会を生きる今、「個人はどう情報を収集し分析するか」を鋭く問うているようだ。現代は非常時でもないのにデマが世界を駆け巡り、本公演にあるようなウソで人を誣いる。また、”でまかせ”発言、”つぶやき”情報が溢れ、真実より見たままの事実が大事との気分、風潮が蔓延している。そのうち何が本当のことか分からなくなる。
人はデマやウワサに惑わされやすい。その根っこにある人間の弱さに警鐘を鳴らすような公演、観応えがあった。
次回公演を楽しみにしております。
トランス
虹色結社
京都市東山青少年活動センター(京都府)
2017/04/08 (土) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★
面白かったですが、何が本当なのか分かりにくかったです!!精神は一端ダメになると、大変ですね…。
更地SELECT〜SAKURA〜
大森カンパニー
小劇場B1(東京都)
2017/04/04 (火) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
今年も更地、観劇してきました。期待通りの面白さで大満足でした!及川さん達の安定した素敵な演技にはさらに磨きがかかって絶妙なテンポが心地よかった〜
なんと次回公演が決まってて10月には更地13.来年は更地14といじはり。今から楽しみです!
Heal your shoes
株式会社Legs&Loins
新宿スターフィールド(東京都)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
さすが梓さん!最初から最後まで迫力ありましたー!あっという間でとても楽しかったですね。歌舞伎の花道みたく客席に入り込んだ面白い舞台セットで、不思議な一体感がありました。座る席で色々な感じ方が楽しめそうです。今回は特に素敵な女優さんばかりでみなさんとてもキャラクターが濃くて引き込まれっぱなしでした。こけら落としにぴったりの公演でした。次回公演も観たくなりました。
新入社員のイジメ方
劇団カンタービレ
ウッディシアター中目黒(東京都)
2017/04/06 (木) ~ 2017/04/10 (月)公演終了
満足度★★★★★
初めての劇団さんでしたが、激しいお芝居でしたねー!いささか激しすぎるシーンもありましたが、随所にコメディタッチもあるので楽しめました。もっとスッキリするハッピーエンドでもよかったですねー。
はい、チーズ
順風男女
OFF OFFシアター(東京都)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
「もっと早く知っておけば!」と思いましたね…今井英里さんと、原田里佳子さんについて、まずは一言ずつ触れておきましょう。詳細は下記ブログ記事をどうぞ。→http://idolarayama.seesaa.net/article/448816721.html
時をかける稽古場2.0
アガリスクエンターテイメント
駅前劇場(東京都)
2017/03/22 (水) ~ 2017/03/28 (火)公演終了
満足度★★★★
まさに2.0だった。
僕は初演を見ているのだけれど、それは別物、いわば1.0と表現できる、それほどまでに2.0は内容が異なるものだった。
僕は、アガリスクエンターテイメントのことを、脚本の綿密な組み立てと、秀逸な伏線回収で有名なコメディ劇団だと認識している。
『ナイゲン』、『紅白旗合戦』、そして『時をかける稽古場』(初演)を拝見しているが、どれも秀逸な脚本と、それを効果的に表現することができる役者陣によって、すばらしい作品になっていた。
今回の『時をかける稽古場2.0』も、タイムマシンや多元宇宙論など、SFの要素が出てくるのだが、その実これらのSF要素を使った、「劇団モノコメディ」ということができよう。
演劇をやっている / やっていた人はもちろん、集団で何かを作り上げた経験のあるひと(学校の部活や、文化祭でもいいかもしれない)にとって、心に刺さる、あるいは当時のことが思い出されるような内容の作品である。
コメディとしても上質で面白いし、人間ドラマとしてもすぐれた作品だと思う。
続きはネタバレBOXにて。
ネタバレBOX
ここからネタバレを含む。
役者の都合もあるのかもしれないが、キャラ設定が1.0とは異なっていた。特にカシマとクマガイの役どころが大きく違う。
以前は最初にタイムトラベルをするのはホソイというキャラだったが、今回はカシマがその役を負った。カシマの混乱ぶりは、天然ボケキャラだったホソイとはまた異なった面白さがあった。ちなみに2.0にはホソイは登場しない。
また、クマガイは1.0では客演の役であったが、2.0では劇団員の一人となっていた。そして、インフルエンザにかかるのは、クマガイではなくハマカワ(2.0で初登場のキャラ)になっている。これはかなり大きな変更だといえる。1.0ではクマガイがインフルエンザにかかり、そのせいで公演が中止になるという世界線が描かれていたが、2.0ではハマカワがその役を担当する。1.0ではクマガイはストイックですこし孤独気味な役者として描かれていて、「わたしが抜けて、他の並行宇宙のクマガイと入れ替われば公演中止を避けられる」といって”犠牲”になろうとするが、演出のアサコシに止められた。2.0ではハマカワが同様に犠牲になろうとする。クマガイのキャラの立ち位置を決める上で、これは相当に大きな変更だろう。
また、ハマカワ以外にも追加のキャラとしてヤブキが登場する。彼はいわゆる「コメディ担当」の役どころだと思うのだが、彼の発言が物語の重要なファクターに触れていることがあり(果たしてあのビニテはタイムマシンなのかもしもボックスなのか、そして並行宇宙の解釈について)、なかなか目が離せない。というか居るだけで面白いので(結構長い間、彼は寝ているだけである)、コメディ俳優としてすごくレベルが高いのだと思う。
キャラ設定以外にも、大きく異なっている点がある。1.0では1秒も描かれず、観客の想像に100%任されていた5年後のみんなが集まるシーンが追加されていたことと、ハマカワを説得するのが演出のアサコシではなく同じ役者で友人のクマガイであることである。
5年後のみんなが集まるシーンは、1.0を観た時に想像していたものよりも随分ポップというか、なごやかというか、カジュアルというか、軽いというか、つまりはあまり「重くない」雰囲気だった。
1.0を観た当時、僕はこのブログ記事を読んで、1.0のときの「5年後のみんなが集まるシーン」を想像していた。
http://blog.livedoor.jp/teconabe2/archives/7328045.html
きっとかなりの葛藤や、もしかしたら喧々諤々の言い争いがあったのかもしれない、と考えていた。(それが1.0では1秒も描かれずに省かれていたところがまたイイ)
しかし、2.0で描写された5年後のみんなは、思っていたよりも、想像していたよりも、ずっとなごやかだった。妻の出産の立会中で、あるいは車の運転中で慌てていた人もいたけれど。
ここで少し話が逸れるが、僕もかつて大学でお芝居をやっていた。大学を卒業して、就職した今、お芝居をやる時間はあまり無い(といいながら、年1回くらいはできると確信しているが)。
2.0の、5年後のみんなもきっとそうなのだろう。演劇を続けている人もいるものの、就職したりして演劇から離れた人も多かった。僕はあのシーンを見て、まるで自分の大学の先輩同期後輩を見るかのようだった。僕のまわりの人達も、大半が演劇から離れ、限られた人しか演劇に関わっていない。それでも、公演を打ったこともあるので、そういうことも含めて、なんだか5年後のみんなのシーンで泣きそうになってしまった。
5年後のシオバラが言うこのセリフは格別だった。
「お前らにはわかるまい、みんなで集まって、公演に向けて準備できるということがどれほど素晴らしいことか!」
(セリフうろ覚えご容赦ください)
本当にそうだ。5年も経って、当時の座組のそれぞれの状況も変わって、あのときの座組でポンと集まるのは相当難しい。結婚していたり、子供が生まれたり、東京を離れて熱海にいたり、それぞれバラバラだ。現実世界で、僕はそれを身をもって知ってしまった。だからこそ、あのシオバラのセリフがすごく心に響くのだ。そして現在の、つまりいわば”5年前の”みんなにはそれがわからない。僕も大学生のときはわからなかった。みじんもわからなかった。それがまたイイのだ。
5年後のみんなは、というか5年後のシオバラ(とコータ)は、例のビニテを使ってみんなが集合してみんなと久しぶりにあって、そして結局再演の話をせずに解散した。5年前のみんなは「同窓会がやりたかっただけなんじゃないの?」的なことを言っていたけど、僕は違うんじゃないかと思う。もちろん、みんなと会えて満足した、という面もあるだろうが、きっと彼らは「みんなの今の生活を邪魔しちゃいけないな」と思ったんじゃないだろうか。現実的に、全員同じメンバーで再演するのは無理だな、と思って、納得づくで諦めたんじゃないだろうか。そういうふうに思う。それがきっと、5年経ってオトナになった、ということなんだ。良い悪いは別として。ちなみにクマガイは再演をすごくやりたそうだった。
さてもう1点、1.0ではクマガイを、2.0ではハマカワを説得するシーンであるが、僕は1.0のほうが好みだった。1.0では演出のアサコシがものすごく強引に「あなたじゃなきゃダメなんだ」と言って説得していて、「演出 vs 役者」の構図で語られていた。前述のブログでもこの部分は取り上げられていて、僕はすごく共感した。(なので、僕は『演出絶対至上主義』者なのだが、それはまた別の話。)
だが、2.0では、アサコシが主張するのはもちろんなのだが(うろ覚えだけど)、ハマカワの心を動かしたのは、友人であるクマガイの「あんたと一緒に演りたい」だったんじゃないだろうか。
他の役者も言葉にしづらかったようなものの、同じことを思っていたんじゃないだろうか。こちらの構図は「役者 vs 役者」になっている。あるいは「友人 vs 友人」でもいいかもしれない。2.0のほうが、演劇をやっていない人にも通じやすい状況だと思う。なんせ友人 vs 友人だ、観劇者の多くの人が共感しやすい構図だろう。演劇に限らず、文化祭の出し物や部活の大会でもいい。友人と一緒にやりたい、と思った経験がある人は多いだろう。それでもなお、僕は1.0の構図のほうが好きだ。それは僕が演劇に特化した話が好きだいうことだと思う。なんてったって、『時をかける稽古場』なのだから。
ただ、1.0だと、アサコシはクマガイに対しては「あなたじゃなきゃダメなんだ」と言っているのに対し、アツシの降板&代役ネコソギには納得しているので、矛盾を孕んでいると言えそうだが……この部分をどうやって納得させたのか、正直覚えてない。
と、長くなったけれど、ここで感想を終わる。
京都で4/9(日)までやっているので、ご興味ある方は是非。(こんだけネタバレしといて何を、という話だが)
一人芝居ミュージカル短編集vol.2
一人芝居ミュージカル短編集
ザ☆キッチンNAKANO(東京都)
2017/04/01 (土) ~ 2017/04/11 (火)公演終了
満足度★★
ロングランと演者が生活出来ることを目指すという志は素晴らしい。演奏する人、演じる人、スタッフ、全員の熱意が伝わる素敵な場所と時間だった。
しかし、どうしても恋することに恋するような表現に馴染めない。
ある種のファンならそういうものとして受け入れるのかもしれないが、届かない。
対象が感じられない。
演者が感じれば客も感じるというものでもない。
大抵の人は普段、感じようとして感じるというより対象への(からの)働きかけの結果何かを感じることがほとんどだと思うのだが、それを演技だからと力づくで感じようという頑張りが見ていてしんどい。
志は素晴らしいと思う。
だからこそ他者の目という残酷さを意識して本当にいいものを作れるようになって欲しいと思う。
『こんこん』 『跡』
世田谷シルク
さくらWORKS<関内>(神奈川県)
2017/02/11 (土) ~ 2017/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★
両編とも「光学効果」あるいは「超小規模プロジェクションマッピングもどき(笑)」が独特にして面白く、それ以外にも(堀川主宰によれば偶然の)共通点がありニヤリとした。
「跡」
1人の男性の一生を軸として100年近くに亘る年月を定点観測的に40分余に圧縮して見せるが、幼年からの加齢が見て取れるし、その一方で「ある手法」により観客の想像に委ねる部分も大きいのが上手い。
「こんこん」
複数の昔話をメドレーのようにうまく繋いでいて楽しい。
pit北/区域での初演を観ていたがそれとは印象がガラリと異なり上書き保存されてしまうほど(笑)なのは装置による部分もあるかしら。
アイ
ガラ劇
萬劇場(東京都)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
観劇して、とても楽しかったです。ヒロイン役の、『小名木美里さん』の演技も可愛いかったです。劇場空間を、上手に使い幕開けから、劇場が近未来空間でした。(*゚▽゚)ノシ 。
わが兄の弟
劇団青年座
紀伊國屋ホール(東京都)
2017/04/07 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
横堀さんご出演と言うことで見に行きましたが、実はチェーホフって苦手なんでした。でも行ってみたら「贋作」もしかしたらこうだったかもしれないチェーホフさんのお話で、思わず引き込まれました。パンフレットも買って読みましたが、チェーホフの手紙が載っていて舞台のお話と合わせてみると虚々実々の世界が広がります。冒頭、目覚めたシーンの横堀さんがとってもキュートでした!
ネタバレBOX
兄が亡くなった時も泣けず、自分は冷たい人間なんだろうかと思い悩んでいたチェーホフが、サハリンにニーナを訪ねたあとのラストシーンではきっと涙を流したのだろうと思って泣けてしまいました。演出の宮田さんによるとチェーホフはなかなかのイケメンらしいので、これからは敬遠しないでもっと仲良くさせていただこうかな。
ピクトグラム
菊川はる×私オム
シアター風姿花伝(東京都)
2017/04/04 (火) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
初見の劇団さんでしたが、本当におもしろかったです!
夢ちゃんもとてもよかったし、キャストさん全員よかったです。
他の舞台も観てみたいです
(*^ω^*)
KILL&DAD
劇団ベイビーベイビーベイベー
d-倉庫(東京都)
2017/04/06 (木) ~ 2017/04/10 (月)公演終了
満足度★★★★
開演が18時半ということだったので尺は長いと踏んでいたのだが、途中10分の休憩を挟んで2時間45分程。
ネタバレBOX
一幕では何等かの事情があって殺し屋稼業内に分裂が起き、結果裏切りが幾重にも重ねられた罠に変容でもしたように、悪魔と恐れられた殺し屋の娘、Killの親子・恋人・師弟関係など彼女に纏わる総てに絡んでスリリングに展開する。
この作品にリアルを求めても仕様がない。今作で用いられているような大型拳銃をあんなに連射するハズも無いのだし、銃身が焼けてしまうなど様々な弊害をあげつらったらきりが無い。そんなことより、ハードボイルド風に味付けされた人間関係の機微を掬い上げて楽しんだ方が良かろう。
二幕では、分裂の謎が解き明かされ、Killを巡る人間関係の真の姿が繙かれる。こちらは、一幕よりずっとメロドラマに近いテイストなので、ハードボイルド好みの人にはちょっと苦笑いかもしれないが、適度に擽りを入れ謎解きにつき合わせるのは中々面白い。
舞台の作りも決してデコラティブではないが、アクションの多いことを勘案した合理的な作りだ。役者達も動きは取り易いのではあるまいか。ジャンキーというとぼけた名前の殺し屋達のボスが、自分では殺し等やれないコーディネイターであるという設定も面白い。まあ、悪い奴ほど自分の手は汚さないのは世の中の基本ではあるが。