満足度★★★
映画「レオン」(1994年)をモチーフにしたようだが…。設定は似ているところもあるが、物語の世界観はそれほど孤独・悲壮したところはない。
タイトルは父と娘の名前、その2人を中心に無法地帯における殺人請負から足を洗いたいと…。その世界では名の知れた殺し屋が、実はものすごく家庭人のようである。そのギャップが公演全体の雰囲気を中途半端にさせたかもしれない。
描く世界は「非情・無情」なのか、「愛情・友情」なのか判然としない。演出もアクションに非情さ、父・娘の関係に愛情という違いを観せようとしていた、と思う。
さて、映画「レオン」では孤児になった娘を同居させ、殺しのテクニックを教えていく。その目的は娘の家族が殺され復讐を助けるため。和ませるシーンとして、ブタのぬいぐるみが映し出される。
一方、本公演の目的とするところは…どこへ向かうのであろうか。そしてクマのぬいぐるみが出てきた時には笑えた。
(上演時間2時間45分 途中休憩10分)