最新の観てきた!クチコミ一覧

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約三十の嘘

約三十の嘘

劇団テアトル・エコー

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★

■Bチーム鑑賞/約115分■
映画化もされた人気作品とのことですが、当方はこれが初見。話はとても面白く、何が真実で何が虚偽なのかがどんどん分からなくなっていって、心地好い混乱に酔い痴れました。しかし、当公演のやや新劇寄りの演出は、土田英生脚本にはなじまないな。

ネタバレBOX

犯人はほぼほぼ志方だと思わせながら、そうと確信もできないような微妙な書き方をしているところが面白味。
取ってつけたような重いラストには違和感。「わこんそば」の話でライトに締めるのが作品に合っている気が。
レフトオーバーズ

レフトオーバーズ

dopeAdope

ザ・ポケット(東京都)

2017/04/12 (水) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★

決して広くはない舞台に、海と島を作ったもんだから、ますますアクティングスペースが狭くなっているという、驚愕の舞台美術(笑)。
でも、海があることにもちゃーんと意味があって、黒子…じゃないや青子がしっかり演出を見せてくれてる。

舞台上でキャストが魅せる芝居も、音だけで魅せる声ゲストも見事。

広瀬さんの脚本は、人間のいろんな側面を切り抜いて見せてくれるから楽しい。
あと、毎回、太郎さんがクズ人間なのがいい(褒)。

あのじゃんけんは、完全にアドリブ・・・?

人生の大事な部分はガムテで止まっている ≪現代編≫≪大正時代編≫

人生の大事な部分はガムテで止まっている ≪現代編≫≪大正時代編≫

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/04/05 (水) ~ 2017/04/23 (日)公演終了

満足度★★★★

「人生の大事な部分はガムテで止まっている」 大正編観劇

これは現代編以上にドタバタコメディだぞぉぉぉ!ストーリーを組み立ててる側からすかさず崩していく系だぞぉぉぉ!でもめっちゃ人生だぞぉぉぉ!
大正編だけでも楽しめるので是非見て〜!

主演・土屋さんの演技と表情と声色による百面相がみどころ。ビクッ・ピョンが好き(笑)。駆けずり回ってる&振り回されてる土屋さんは見ていて楽しいなぁ。やはり体力の消耗は半端ないようで、どんどんスリムアップしていってるらしい(笑)。
超絶私見だけど、制服の類にときめく人は土屋さんと野上さんの軍服で萌えていただきたい。あと、野上さん、まじで体張ってて素晴らしい。
大正編なので衣装に和物が多いのが楽しい。いや、演者側は大変だろうけど。小沢さんと樋口さんの袴は似合いすぎ!
現代編とどうやってリンクしていくのかな?って思っていたら複数ポイントあって、両方見た人はワクワクする技が隠れてる。松本さんの脚本にしては珍しいなーと思うくだりがあるのが烏山さんと磯崎さんの師弟コンビ+巻き込まれてる鶴田さん。いや、これDVDに残るんですか(笑)
一つの出来事に対して舞台上の大人数がそれぞれに反応するのが違ってて面白い。会話と会話、反応と反応がミルフィーユみたいに重なって、全体の味を作り上げてて、どこを切って味わってもちゃんと6Cの味がしたのよね。
現代編も大正編も、亜音さんが妻役だったのだけど、二人の夫がどっちも身長が高くて「身長差いいなぁ…」って眺めてた。
現代編と大正編の両方を合わせて一つの座組みだ、って思ったのが、ツイート上がってたけど、セットの仕込み替えというか大掃除(笑)を張り切ってやってたり、別班の公演時にスタッフワークやってたりすること。100年を超えて存在するぜんぜん違う話だけど、ちゃんと一つだった。

『イキナリ防衛軍』

『イキナリ防衛軍』

マキコミシアター

自由表現空間 シアターカフェNyan(大阪府)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

欠かさず見ています!!家族で楽しませて頂いています!!解決出来ませんでしたが、最高です!!次も参加したいです!

魔紅蛇螺城の悪姫-マグダラジョウノアッキ-

魔紅蛇螺城の悪姫-マグダラジョウノアッキ-

コレカラクルーズ

シアター風姿花伝(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/23 (日)公演終了

満足度★★★★

難解

ネタバレBOX

魔界のマクベスのような話。

そんなで感じで進みましたが、魔法使いや妖精のような別系統の生き物が出てきて、さらに隣国との争いがあるとなると魔界か人間界か良く分からなくなり、そしてどうでもよくなり、あまりに多くの系統の種族の戦いで何が何やら分からなくなりました。

出演者数を多くしたい、殺陣シーンを多くしたいという事情のせいでしょうか。極めつけは途中に唐突に行われた舞川さくらさんのライブでしたが、しなやかな立ち振る舞いのとても可愛い人でした。
メッキの星

メッキの星

浮世企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/18 (火)公演終了

満足度★★★★

あめりさんをみるのは久しぶり、頑張っているようで良かったです。
浮世企画はこんな感じなんですね、嫌いじゃないです。

手、向ける

手、向ける

劇団あの窓

CCAAアートプラザ四谷三丁目ランプ坂ギャラリー(東京都)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2014/04/15 (火) 12:00

価格1,200円

無題2037(17-040)

12:00の回(晴)。元幼稚園。教室がイベントスペース。地階が会場らしく、途中でスリッパに履き替え下りてゆくと小さな子供たちが絵を画いています。

その左側の部屋が会場でした。こちらは初めて、もう少しで見逃すところでしたが日芸のみなさんということで観に来ました。

メルヘン調の美術、壁に小さな頃の写真、絵、隅には地球儀、メトロノーム、天井にランドセル、駄菓子、中央に女の子(眠っている)、3辺に椅子席。

現3年生。1年生では「少女博愛主義(2015/2@だるま座)」、3年生では「イッポンのマイク(2016/1@教室)」など(学年)世代による公演も何作か観に行きました。

吉田広大さん「大人的精神論/大人的外見論(2017/1@GEKIBA)」ですね?

12:00女の子の寝言風前説(40分)、開演~12:45終演。

母親、祖父母、友人、先生。とても素直なお話と演出、女の子と母親、女の子と祖父母とのやりとりが実に巧い。ちょうど開場前に眺めていた子供たちの絵画教室が(偶然ながら)刺激となり、その流れでお話を観ていたので、子供が成長する過程の悩みや葛藤がとても身近に感じられました。

主演の新田千佳さん、祖父母役のお二人も好演、笑いも実に爽やか。

「瑠璃色花火物語」

「瑠璃色花火物語」

劇団暴創族

萬劇場(東京都)

2017/04/12 (水) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/04/15 (土)

ダブルキャストのBチームを観劇しました。とても良かったです。笑いあり涙あり、意外性ありで、見応えがありました。そして、20年前と現在が上手くリンクしていました。登場人物が多かったのですが、それぞれのキャラクターが個性溢れていて、且つ役者さん達の好演もあり、混乱する事はありませんでした。子役の2人も良かった・・涙腺緩みました。心の温まる、そして切ない、素敵な舞台でした。

昼下りの非情事

昼下りの非情事

ジェットラグ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/25 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/04/16 (日)

昨日は小・中学生も来ていて「キャッキャ笑って」おられたとのこと。
ですが、今日のマチネは「中高年齢層のお客さん、多いなあ」という感じの客席でした。
でぇ、まず、感想を述べると、ノンストップ2時間25分の上演時間もさほど気にならない、キャスト全員のしっかりした演技力に裏打ちされた、腰の据わったドタバタ・コメディー。
とりわけ、エースで四番の大奮闘!…主演の赤坂役・田中嘉治郎さんの印象が強烈でした。

ネタバレBOX

あと、個人的には、終盤での、赤坂の彼女役・廣瀬響乃さんの怒鳴り散らすシーン、流石に上手いな、と思いながら拝見させてもらいました(下手な役者さんがやると、観るに堪えないことが多かったもんで、余計に、廣瀬さんの演技力に感心させられたのかもしれません)。

作・演は中津留章仁さん。賛否両論渦巻く、ここ最近のTRASHMASTERSの舞台よりも、今回の方が素直に面白かったかなぁ(苦笑)
ただ、ラストで、主人公を除く、主要な登場人物たちが集まって、今回のハプニングの連続、実は仕組まれたことだと、観客に提示する場面なんですけど、アレ、要りますか?
主人公が覚せい剤をキッチンに流してしまうのも計画のうち? そもそも、父子対面させるのが計画なの?…申し訳ありませんが、そこの辺り、ワタシには理解できませんでした。この最後のオチのシーン、失礼ですけど、無くても充分に、おはなしは成立するかと存じますが…。
グリーン・マーダー・ケース

グリーン・マーダー・ケース

monophonic orchestra

Geki地下Liberty(東京都)

2017/04/11 (火) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

あらゆる意味で大満足。ミステリと演劇を愛する空気を共有しつつ、高水準のエンタメでもある。キャストも飽きさせない顔触れ。

グリーン・マーダー・ケース

グリーン・マーダー・ケース

monophonic orchestra

Geki地下Liberty(東京都)

2017/04/11 (火) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/15 (土)

座席1階10列

monophonic orchestra『グリーン・マーダー・ケース』 於:Geki地下Liberty

ミステリー大好きな私としては好みど真ん中の作品でした。
当パンによると脚本演出の須貝さんは筋金入りのミステリー好きのようです。
小劇場界隈ではなかなか良ミステリーに出会えないので、こういう作品は貴重だと思います。

セリフ回しや表情の演技が洋画を見ているようなノリで、作品にすごく合っていました。
特に探偵のヴァンスのキャラクターがお気に入り。シリーズ化してほしい!


・冒頭では事件に軽く触れる程度だったのでややインパクトに欠ける気がした
・真相はちょっと詰め込み過ぎかな
・笑いはそこまで必要ない気がする(入れるなら前半にもコミカルなシーンが欲しい)
という点が気になりました。

ランドスケープ

ランドスケープ

砂と水玉

シャトー小金井 2F(東京都)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/04/14 (金) 19:30

価格2,500円

無題2036(17-039)

19:30の回(晴)。武蔵小金井は初めてなのに事前に地図をよーくみていなかったので迷う、2度も迷い焦る。ようやく会場についたのは19:20、受付をしていただき入口側の席(椅子)に座る。

縦長の会場を横に使ったコの字の客席、奥には撮影カメラ。19:36前説、19:38突然、弾けるように疾走~20:36終演。

「Birthday(2016/7@テルプシコール)」を観ていて2公演目。甲斐美奈寿さんは「大型(2016/8@すみだパーク)」を観ているので3公演目。

本作でも少しセリフがありましたが大丈夫でした。スピードあるシーン、コミカルなシーン、帽子を使った演出、ソロ。テルプシコールが黒の舞台(会場)で、本作では白。こちらのほうがずっと合っているように感じました。客席とのアイコンタクトもありドキドキしながら。

演出振付の市松さんはゲッコーパレード「リンドバークたちの飛行(2016/12@旧加藤家)」演出のおひとり。旗揚げ公演に出ていらっしゃいましたが、まだこの時は観ていなかったので、初めて。で、全然予想もしていなかったのでビックリしたのが受付にいらしたゲッコーパレードの崎田ゆかりさん(少しお話)。会場に着いたときチラッと「似ているなぁ~」と思ったのですが、焦っていたのでそのまま席に座ってしまったのでした。

楽屋 〜流れ去るものはすべてなつかしき〜

楽屋 〜流れ去るものはすべてなつかしき〜

劇 えうれか

spaceEDGE (東京都)

2017/03/18 (土) ~ 2017/03/20 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/03/19 (日)

おや? 芝居観たときには見つからなかったのに、今はCoRichに載っている…ということで、気づいたら即、感想文♪

ネタバレBOX

女優A:のねもとのりかさん、女優B:土井真波さん、女優C:円谷(まるや)奈々子さん、女優D:舘田悠悠(ゆうゆ)さん、の布陣による、今回の『楽屋』。
女優Aの火傷、女優Bの包帯は、この戯曲の、いわば「お約束」なんですが、今回はお二人とも…特に、コミカルな役回りの女優Aでさえ、大仰にならず、努めて抑えた、いでたち・容姿。
バイオリンの生演奏による劇伴、美容サロンに置いてあるような化粧台等の調度品。
今まで何度も拝見してきた『楽屋』ですが、舞台の隅々に、これほどまでにフェミニンな感性、行き渡った『楽屋』は初めてです。
良い時間(80分)を過ごすことが出来ました。
青空

青空

演劇集団SINK

中野スタジオあくとれ(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

とにかく見入ってしまい、二度行かせていただきました!
今まで公演自体を見る機会がなかったのですが、この公演をきっかけにこれからたくさん見に行かせていただきたいと思います!

「漢達(おとこたち)の輓曳競馬(ばんえいけいば)」

「漢達(おとこたち)の輓曳競馬(ばんえいけいば)」

道産子男闘呼倶楽部

扇谷記念スタジオ・シアターZOO(北海道)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★

お二人が上京した時の心情が伝わる作品でした。
次回も楽しみにしています!

わが兄の弟

わが兄の弟

劇団青年座

紀伊國屋ホール(東京都)

2017/04/07 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★

伝記ものだと、あまり興味を引かなかったが、とりあえず見た。やっぱり、元作品に強く印象を持っているがゆえにか、前半は退屈だった。

しかし、後半、老僕のとぼけた演技、あるいは、メイドの切れのあるツッコミに楽しめた。さらに、最終場面における感動的であり泣けるところは盛り上がる。

なんの犯罪もしていないのに、盗賊集団に回収された男のつぶやき。なにも良いことはなかったが、いまはしあわせであるという結論は共感できるところ。

ネタバレBOX

1880年,チェーホフの初体験相手は,兄が気をきかせて紹介してくれた商売おんなであった。チェーホフは,その背景をほとんど知らず,有頂天になり,結婚しよう!と提案するも,おんなは,続きがしたければ,倍の支払いをしてくれ・・・と,その場を後にする。

ときは流れ,1890年,南サハリン・コルサコフ監視所。ここまで,チェーホフは,かつて愛したおんなに似た精神患者がいることをつきとめる。たしかに,かつての相手によく似ている。しかし,どうしても,おんなは双子の姉妹だと突っぱねる。

チェーホフの作品群は,実は芸術のためでもあったが家族を養うためでもあった。かつて愛したおんなもどうやら,事情は似ていた。兄の絵画モデルをしていた彼女は美しかった。ほどほどに身も落とした彼女は,家族への仕送りに苦しんでいたのだ。しかし,家族は,非難こそすれほめてはくれなかった。そんな中で,彼女は,精神に異常をきたしていく。

南サハリン・コルサコフ監視所で,再会するも,おんなは,三島由紀夫・豊穣の海の聡子さながらに,きっぱり知らないことであるという。

おんなには,すでに,えん罪で収容されたまぬけな男とのあいだに4人の子どもがいた。さらに,もうひとり生まれることになっている。男は,ほぼ気ちがいなおんなでも,自分は幸せものだとつぶやく。最愛の妻を奪われてなるものか。

全体的に,非常におさえた感じの気品のある演劇になっている。個々に目立つ役者がいたような気がする。下僕は,自分の父親が90歳で死んだから,絶対その年にならない。永遠に89歳だと言い張る。また,とぼけた味があった。

お茶目なメイドが出て来る。自分たちの主人たちをかたっぱしから,辛辣に批判し,笑いものにする。その表現はとても気がきいていた。びっくりするほど,楽しかった。自分自身のしあわせより,他人の評判が気になる手合いだ。

ほかにも,おもしろい場面,登場人物があった。とても良い仕上がりだった。
フールオンザヒル

フールオンザヒル

劇団もっきりや

ART THEATER かもめ座(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★

真実は丘の向こうで作られる。丘で空を見上げる男…その言っていることは少数意見でほとんどの人が信じない。大方は大勢が言う言葉を信じる。しかしそれが必ずしも真実とは限らない。大衆を扇動して真実を隠す。公演は今国会で議論している共謀罪へ及ぶような物語。
底流にあるのは”表現の自由”の確固たる信念のような(詩)朗読劇のような音楽劇。(詩)朗読に(音)旋律を付けたような。その詩は、詩人による表現だけに魅力的な言葉でシーンに応じて選択しており、心に留められないのが悔しい。

なお、詩よみ拡大ヴァージョンということなのであろうか、上演前・後にテーブルを舞台に置き飲み物、スナック菓子を用意しもてなす。劇団初めての試みだという。

ネタバレBOX

舞台セットはコの字に囲った本棚(知の象徴であろう)。キャストは客席に向かって二列になって並ぶ。普通であれば本棚を後景にコの字に座るところを敢えて向かい合うような配置にしているようだ。それは観客にしっかりテーマを伝えようとする姿の表れであろう。

当日パンフには、引用した詩の作者の紹介。劇中で歌った曲名を記しており、その丁寧さに好感が持てる。また生演奏、歌うグループ「シャリバリー・カンカラ」という団体の協力も得ている。

梗概…ガリレオの嘆き、真実を語っても誰も信じてくれない。なぜ自分の目や耳で確かめないのか。他人(第三者)の言葉を鵜呑みにするという懐疑的な言葉から物語は始まる。時代は下りブレヒトの「真実を書く際の5つの困難」を引き合いに出し真実とは何か。この後、展開はドイツから日本へ移り、第二次世界戦争後からの時代の変化を描き出す。
第二次世界戦争で戦死した男と恋人の繰り返さないこと、繰り返しの言葉が多いと真実を隠そうとするようで怪しい。さらに高度成長期からバブル期(「鐘の鳴る丘」を「金の成る丘」)というシャレに込めた皮肉な台詞。バブルを風船に見立て破裂させる演出やジュリアナ東京を思い出させる衣装・羽根扇子で観(魅)せる。
圧巻は、震災後の放射能漏れに関する情報隠蔽による指定地域への立入禁止、そこへ強行しようとした場合、テロ行為と見なし共謀罪を適用するという、今話題を盛り込む意欲作のようだ。また足元の暮らしを見つめて、資本(家)と労働(者)という階級闘争のような問題も垣間見せるという幅広い内容の話。

物語は一貫して”詩”の言葉の魅力・力強さを強調して展開していくが、それがどう収斂していくのか興味が尽きない。もっとも本公演では解答を出すようなことはしない。言葉を紡ぎ、情報を隠さず拡散する。しかしその情報にも真偽があり”自分力”を磨き正しく認識し判断することが求められる、そんな感想を持たせる音楽劇のような…。

聴かせるだけではなく、視覚的な演出も面白い。本棚への効果的な照明、和服・ヘルメットなどシーンに応じた情景描写。また切り紙を使用した人形劇も楽しい。
なお、ヒト型に切り取り総理大臣として登場させて揶揄していた。確かに為政者(中心)であるが、その観せ方が直裁的なような気がする。世の風潮として為政者が変わろうと多数の意見が必ずしも正しいとか限らない、という普遍的な捉え方の方が自身の問題として受け止めると思うが…。

次回公演を楽しみにしております。
送り火

送り火

劇団民藝

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/24 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/16 (日) 13:30

日色ともゑの澄んだたたずまい、身のこなし、台詞。経験を重ねた彼女らしいかっこたる存在が、この戯曲を光らせている。女優の力を目のあたりにできる、素晴らしい舞台だ。

発光体

発光体

きっとろんどん

演劇専用小劇場BLOCH(北海道)

2017/04/14 (金) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

最後の最後まで引き込ませるストーリー。
それぞれのキャラクターもよかった。
1100円で観れたなんて、嘘みたい。
満足度120%でした。11月の舞台も楽しみです。

「煙草の害について」「夏の夜の夢」

「煙草の害について」「夏の夜の夢」

劇団東京乾電池

明治座(東京都)

2017/04/15 (土) ~ 2017/04/15 (土)公演終了

満足度★★★★

座席3階

「煙草の害について」を目当てに観劇して来ました。
最近チェーホフ関連が続きますね。
こういう一人芝居って大劇場では難しいと
思うけれど私はけっこう楽しかった!
真夏の夜の夢も面白い音楽劇で二本ともあたりでした。

一人芝居の時に「鎌倉どっち」ってのに一人で笑っちゃいました。
いや〜ある映画を思い出しちゃってね。(笑)

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