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或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2019年の再演です
舞台セットは
キッチンと居間と事務所を
横に並べての配置で
劇中リアルに飲み食いがあり
お腹は少し膨らませの
観劇をお勧めかしら と

濃厚な人間関係を
重厚に見せていった
2時間10分の作品
何というか
目が離せなかった

ネタバレBOX

工場の事務所1階が右配置
2階の居間とキッチンが
左から中央の配置
チラシが長男の
引きこもり部屋ですかね

プロローグは
舞台左奥にあるベッドに
横たわった奥さんに
内緒でビール缶の差し入れして
しんみりと語り合う夫婦の会話から
始まります

進行により
このベッドは長男の
引き篭もり部屋としても使用と

30歳越えて引きこもる長男
胃潰瘍といって
入院したハズの母親が
末期癌で余命3ヶ月とわかるも
子供らに伝えられない
頑固で寡黙な父親
口喧嘩はしても
手などは出さない兄弟ら

余命少ない母親に
見舞いに行かない長男
身勝手でワガママな
行動に言動ながら周囲は
実力行使などせず
言葉で説得を試みる
長男にレンタル彼女まで
あてがって見舞い等を
行くようにとするのだがー
結局現実を見ないまま
母に一度も見舞いに行かず
母親は亡くなり
通夜にも出ない長男
葬儀の当日も出ようとせず
今日までの契約の
レンタル彼女に別れを告げられ
その彼女を散々罵倒するも
その彼女に反面教師として
参考になり彼女自身の母に
ちゃんと向き合えたとお礼を言われ
残された長男と父親
現実を見ない息子にキレた父が
壮絶な親子喧嘩をするのが
クライマックスで
ラスト遂に長男は葬儀に出ると
言うのであった

なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ムシラセ『なんかの味』の初日を観劇しました。
毎回楽しみにしているムシラセ公演ですが、今回は珍しく家族もの。観劇する人の立場によってそれぞれの役への感情移入は違うと思いますが、どの世代の方にも心に響くであろう作品でした。客席ではあちらこちらからすすり泣く音が。
ムシラセ恒例の『あちらのお客様から』システムでU30の方は無料で観劇できるので、是非活用して欲しいです!

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

母親の余命宣告をきっかけに、家族が見て見ぬふりしてきた問題に、それぞれが諦めたり向き合ったりする話。父親役の有薗さん、俺はいまだに『逆噴射家族』の長男のイメージなんだけど、終盤にその片鱗が見れて嬉しい。シーンとしては、かなり切ないんだけどね。

音楽劇 まなこ

音楽劇 まなこ

HANA'S MELANCHOLY

上野ストアハウス(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なかなか実験的な舞台でいい刺激を受けました。前衛的な舞台でもありちょっと難解でしたがすごく楽しめました。合唱団がそのまま劇団になったような感じで歌唱のレベルにびっくりです。作家役の方、歌手としてもデビューできるのでは?大貫妙子ぽい声ですごくいいですね^^

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

圧巻でした。たまにこのレベルのものに出会えるので観劇やめられません。考えさせられるフレーズのオンパレードでセリフの1つセリフ1つが胸にこたえました。最後は不意に涙がこぼれました。周りにも涙をハンカチでふいている姿がありました。本当にいいものを観させていただきました。ありがとうございました。

メリーさんの羊

メリーさんの羊

山の羊舍

小劇場 楽園(東京都)

2025/04/01 (火) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

1984年の作品という「曰く付き」上演をはじめてみた。ここでしか上演しない作品で、その理由はまずは作品の長さが中途半端、一夜芝居には短すぎる1時間5分。組みあわせて一夜にするには、ミステリ劇だからあわせる作品も難しい、この当然の理由にも増して、演出の山下悟が、最初(1884-1989)には中村伸朗、と三谷昇、次は三谷昇、山口真司(2000-2010)とやってきた作品を引き継いでの上演するという、日本演劇界に珍しい繰り返し上演ロンググラン作品で、、今更他の座組でやるのは憚られるという事情もある。そういうライフワーク的な四十年の息の長さはさまざまなところに表れている。まず、殆ど宣伝されていない。私は「当日券あります」を頼りに出かけて前に来ていた客と並んで45分前にチケットを買い自由席の楽園に30分前に入った。ポツポツと客が来る。満席で50の小屋だから空席が多くなると劇場の温度が上がらない。やはり殆ど60才くらいからの老人が主力だが、民藝、こまつ座の他人頼りのダレた老人よりしゃっきりしている。開園時間前にぴったり、50の席が完全に埋まって補助席も出なかった(まぁスペースもないのだが)。これには当日券で適当に行ってみた私はびっくり仰天した。舞台の上と下ののあうんの呼吸。で、スッと始って1時間五分。
日本の演劇シーンも成熟したなぁとつくづく思う公演だった。もちろん下北沢の業界地図真ん真ん中でやっているのだから、この内容なら当然といえなくはないが、ようやく少し暖かくなった春にふさわしい公演であった。今年初参加らしい円のホープ清田智彦が、ここでも着実に点を稼いでリニューアルの成果を来年も見せてくれるだろう。楽しみにしている。

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

あ~、いるよね、こんな人。
やんなきゃいけないこと、先延ばしする人。
大事なこと、最後まで黙ってるのが「かっこいい」と勘違いしてる人。
見て見ぬふりして、ドツボにはまる人。
言っちゃいけないこと言っちゃって、言わなきゃいけないこと言わない人。

身近にいる、あるあるな人たちの堪忍袋の緒が切れる様が見れる舞台。
「生」物がリアルに登場する、斬新な舞台。

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前日、お隣のOFF・OFFシアターで観たムシラセ『なんかの味』に続いて本作も家族の話でこれまたよかった。
引きこもりの長男を演じた根本大介さんはめんどくさい男を実に見事に演じていて顔面に3発ぐらいパンチをくらわせたいほどだった(褒め言葉)。他のキャストもそれぞれよかったけど、とりわけ土本燈子さんの清々しいまでの真っ直ぐさが痛快。
当パンに配役が書いていないのは不親切すぎるので改めてほしい。

ネタバレBOX

全体的にはよかったけど、最後の父親の奇矯な行動でやや冷めてしまったのも事実(もったいないとか復旧が大変そうとかそういう余計なことを考えてしまうので)。
親の顔が見たい

親の顔が見たい

劇団文化座

文化座アトリエ(東京都)

2025/04/04 (金) ~ 2025/04/11 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/04/04 (金) 14:00

座席1階

2023年に劇団昴が上演した今作をもう一度見たいと思って出かけた。高校教員も務める劇作家畑澤聖悟の名作。テーマは名門私立中学校で起きたいじめ自殺事件。遺書に名前のあった親が学校に呼び集められ、恐ろしいほどリアルなトークが繰り広げられる。

子どもたちはいじめをしているなんて絶対に親に言わないし、携帯も見せないから、呼び集められた親たちはいずれも「うちの子に限って」と狼狽する。しかし、舞台が進むにつれて実はいじめの兆候をつかんでいた保護者がいたことも明らかになる。いじめに参加しないと次はいじめのターゲットにされるという、いじめの構造から子どもたちは抜け出せないでいて、実は周囲の大人たちに助けを求めているからだ。

昴の時も思ったが、実力のある俳優たちが演じるとリアリティーが倍加して舞台から目が離せなくなる。書かれたのはしばらく前になるが、いじめの構造が今も変わっていないから、いつ見ても戦慄するほどの恐ろしさがあるというわけだ。
公立校でなく私立の名門校という舞台ならではの浮世離れした「学校の名誉」も描かれる。しかし、公立校であっても教室で子どもが自殺するという事件は、できればなかったことにしたいという気持ちは働くであろう。この点だけをとらえても、外部の人が出入りする開かれた雰囲気があることが、いかに大切かと思い知らされる。学校内だけの秘密を作ってはならないのだ。

やはり、名作は名作だった。既に売り切れの日も出ているようだが、ぜひ見てもらいたい。

音楽劇 まなこ

音楽劇 まなこ

HANA'S MELANCHOLY

上野ストアハウス(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「心の傷を乗り越えた先に広がる世界」

 トラウマティックな体験と向き合いながらの創作を、ミュージカルや劇中劇など多様な手法を通して描く異色の音楽劇である。私はA班の初回を鑑賞した。

ネタバレBOX

 小説『まなこ』を執筆している作家(角田萌果)は、編集者(キクチカンキ)から作中の主人公である眼子が男とキスするとき、事前に同意を得るべきと意見され激しく動揺している。編集者が去ってから、作家は作中の眼子(岩波椋夏)に導かれるようにして作品世界のなかへ入っていく。現実世界では編集者であったはずの男はいつの間にか映像ディレクターとなり、眼子がキスしようとするも踏ん切りがつかない様子をカメラで客席に向けて映す。さらなる深層心理への探求は禊という女(簑手美沙絵)を召喚する。禊の導きによって眼子は、作家が書けなくなってしまった所以を知ることになる。学生時代に知り合った男とともに隣室で催されているいかがわしいパーティに行ったときのことや、幼い日に見てしまった両親の暴力的なやり取りは、作家の心に深い傷を残していたのだ。

 主人公が産みの苦しみと闘う過程のなかで己の負ったものと傷つきながら向き合う様子を見ていると、創作の暴力的な側面について考えざるを得ない。こうした重いテーマを扱いながらも歌唱や振付、言葉遊びを用いてじつに軽やかな作品に仕立てていた点が本作の大きな特徴である。メインテーマとしてたびたび歌われる「まなこのまなこ」という歌詞は、冒頭ではアンサンブルのウィスパーボイスの合唱が耳に心地よく、作家が作品世界に没入していく場面でのinspiration(創造的刺激)とhallucination(幻覚)という歌詞の歌も幻想的である。主要登場人物以外は何役か兼ねて、作家の仕事場のインテリアやいかがわしいパーティの出席者、コロスのように歌唱を盛り上げたりするなどチームワークがよく取れていた。
或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ガツンと来る一作。自分の実体験を顧みて、のめり込んでしまいましたね。このテーマはめちゃくちゃ根が深い。役者さんたちの熱演に感謝。

咲きそこね、そして散りそびれ

咲きそこね、そして散りそびれ

東京ストーリーテラー

萬劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/04/02 (水) 19:00

よかったなぁ。好きな物語を再び味わえました。 #咲きそこね2025
Aチーム、Bチームの両方を観劇しました。
4月2日(水)19:00 A
4月3日(木)19:00 B

解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話

解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話

1999会

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2025/01/23 (木) ~ 2025/01/25 (土)公演終了

映像鑑賞

以前確かトラムかどこかでこの込み入ったタイトルの舞台を観たのが趣向・オノマリコ発見の時で、横浜から期待の新人が出た、的な紹介のされ方をしていた記憶だが、ここ最近は受付での立ち姿も見ているので最早中堅、貫禄の部類である。
今回は映像なので簡単に比較できないが、以前観たバージョンの演出は動きの多い処理をしており、忙しなかった印象。台詞が入って来ない難点があったが、今回のは台詞を吐く人物の人格、性格、気分の醸し出しを重視した作りで、思春期~十代の少女たちの苦く痛い哲学的青春群像劇のエッセンスがよく分かった。学校という社会の縮図の側面と、社会から隔絶されたサンクチュアリのイメージとがある。全員が白をまとい、後者の世界。
映像は多分まだ視られるのでは。

電磁装甲兵ルルルルルルル’25

電磁装甲兵ルルルルルルル’25

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了

映像鑑賞

何気にレベル高い出演陣の駄弁芝居(かつてそう自称。今も?)劇団を、以前確か生で観た後は配信で二度程観た程度。何観たっけ・・とタイトルを調べて行くが覚えのある題名がない、ない・・と、やっと見つけたのが「ピッピピがいた宇宙」(2014年)なんと11年前。その後何かは映像で観たのだが、前作の「醤油」なんちゃらだったか、数年前にも観てるはずだが覚えていない。定食屋っぽい場所でうだうだやってる記憶のみ。
一個「へー」と思うのが劇団に書き下ろされた?楽曲。ポップでキャッチー。それは今作の要所で使われる音楽にも言えて、脚本もドラマ性の高い要素に踏み出してる。すなわち「駄弁ですんで、へえ。」でスルーできない領域に、踏み込んでみている。ちょっと感動すっとこもあるでしょ?と。
「すっきだね~~~。ロボットが」と同僚に揶揄される根津が、ロボット操縦士となる(非現実的な)夢を果して叶えるのか・・!?と映画予告編なら投げかけ、観客はそれを踏まえて観た方がより飲み込みやすいかも・・そんな感じの脱力系芝居。杉木氏が良い味を出しておる。
とは言え

なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日に行ってきました♬
子どもの心は 親に届かず…
親の想いに 子どもは気づかない。。。
想い合う 互いの気持は
すれ違いがちだけど…
“大人になって”時間が経って”
理解できる時が きっと来る🎶
そんなこと 想いながら 見つめた…
父と娘 と 関係ない女たち の物語☆*:・°★*:・°

子ども世代にも 親世代にも…
オススメです(o^-’)b

まつり

まつり

早稲田大学演劇研究会

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2025/04/03 (木) ~ 2025/04/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/04/03 (木) 19:00

110分。休憩なし。

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

力作!
息詰まるというか、息苦しい展開でした。

ネタバレBOX

家政婦や元従業員の女性が、なぜあれほどまでにあの家族に親身になっているのか分かりませんでした。人物の相関関係を知りたかった。

もし30~40年前にこの作品があったら、有薗さんが長男役をやったのかな?ハマっていただろうな、なんてことを想像しました。
頃は4月・・

頃は4月・・

DANCETERIA-ANNEX

大倉山記念館(神奈川県)

2025/04/01 (火) ~ 2025/04/04 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/04/03 (木) 19:30

価格3,500円

大正時代の匂いや雰囲気に包まれ、芝居をみているという感覚というよりかは、その世界に自分がいるような気持ちに。
日本の文学者の話だけに、言霊についてちょっと興味を持ちました。日本語ってやっぱり素敵なんですね。

夏砂に描いた

夏砂に描いた

miwa produce。

πTOKYO(東京都)

2025/03/28 (金) ~ 2025/03/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

リーディングならではの台詞が綺麗に感じました!

 wowの熱

wowの熱

南極

新宿シアタートップス(東京都)

2025/03/26 (水) ~ 2025/03/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

メタフィクションを上演する俳優と戯曲の信頼関係とは

ネタバレBOX

演劇のメタフィクション性を扱った本作。軽妙な台詞回しと程よく力の抜けたギャグ、俳優の必死さと対をなすどこか手作り感ある美術が「これは難しいことをやろうとしているぞ」と観客が入れ子構造とその反転に気付く中盤からさらに効いてくる。決してチープではないのに、手の届くところにいてくれる頼りがいに寄せて、すっと劇世界に誘い込む手腕が見事。初めて演劇を観る人をも取り残さないだろう。ポジションが発表される登板シーンから、余力を一切残さない「全員演劇」の疾走感は清々しい。客席から笑い声が飛ぶ。それを追い風に一気に共犯関係に持ち込むだけの劇団の強い引力が感じられた。

こんにち博士の浮遊感のある演技が気になる。最初からひとりだけ劇世界の外側にいるような存在感を放っており、今回のテーマであるメタフィクションの演出に大いに貢献していたように感じた。美術のセンスがとてもいい。ブラウン管の無機質さ、ふわふわのマストドン達、食事の匂い、プールやお湯の湿度、それらの質感の多様さが複雑に絡み合って情景を作り出しており「観客も呑気に客席には座らせない、あなたの想像力にもフルで働いてもらう」という気概を感じた。

若く体力のある劇団ながら、勢いだけで押さず、きちんと丁寧に稽古を重ねて作られたことが客席にも伝わり好感が高い。一方、虚実が入り混じるというメタフィクションを扱うときに、演出脚本俳優が諸共「役に入れ込みすぎた」という理由で冷静さを欠くという筋書きなのが、エモーショナルさが過剰な気がして、形式と内容がちぐはぐな印象を拭い切れなかった。例えばもっと物理的に睡眠不足である、上演への不安が高じて、あるいは役の整合性が取れないなどのサブの動機があればすんなり納得できたのかもしれない。『マッチ売りの少女』が虚構の世界に行く際に、夢見るだけでは足りず極限まで空腹であることが必要なように、身体感覚に訴える何かしらの説得力がもう少しあれば観てみたかった。

(以下、ゆるいつぶやき)
上演における俳優の権力は客席が想定するより実は強大です。演出家はみな、俳優が上演中に突然「はい!これは全部嘘です!おもしろくないです!ここで演劇やめます!」と言い出す悪夢を見たことがあると思います。俳優にはその力があり、舞台上で台詞を喋ってくれているのは単に今時点での信頼関係と口約束の話であり、次の瞬間には霧散してしまう儚さと隣り合わせ。波のある人間が集って芸術をやる以上、毎日上演が想定通りに行われること自体が、ほんとうに綱渡りの軌跡です。ですから、今回のワオのように倒れて上演中止になり、虚実が入り混じり、表裏が曖昧になった世界に漂うような感覚は、演劇に携わる人がみな感じたことがあるのではないでしょうか。現実世界の中なのに「なにいまの発言、台詞っぽくて気持ち悪い」と咄嗟に思って口を噤むような、その覚束ない奇妙さと真実味に迫ろうとした今回の挑戦はとても眩しかったです。そんな今日、OpenAI「GPT-4.5」がチューリングテストに合格したというニュース。すぐ隣に「本物っぽい」と「嘘っぽい」が並ぶ今を我々はどう泳ぎ切るのかに思いを馳せました。

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