
Too Young
ワタナベエンターテインメント
紀伊國屋ホール(東京都)
2025/11/13 (木) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
心に何かしら屈折したものを抱え身動き出来ずにいた登場人物たちが
調査に関わっていくことをきっかけに自分の内面を掘り起こし向き合うことで
前向きに一歩を踏み出し始める物語。
終盤、短時間ながら、90度程回転し横顔を覗かせ、存在感と象徴性で
観る者に訴えかけてくる廻り舞台のセットも効果的で秀逸。

星の流れに
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

PINK THUNDER
Superb Sick Squad
萬劇場(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
昨年の公演が面白く、そのときに出ていたご贔屓の役者が今回も出演するというので拝見。昨年以上に踊りまくるエネルギッシュな舞台。

星の流れに
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
太平洋戦争後の昭和23年の東京上野での物語
底辺から成り上がり 自分の夢を掴もうとして
もがき這い上がろうとする話でありました
レトロな昭和歌謡と当時に合わせた衣装で
レビューをするミュージカル調の芝居で
ありながらも 戦争の悲惨さも
とても伝わってくる話となっていた
2時間の長尺ながらも
その長さを感じ取らせない 熱量があった♫

メアリーという名の姉
劇団かに座
横浜関内ホール(神奈川県)
2025/11/15 (土) ~ 2025/11/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台設定は 昭和55年であり
黒電話など小道具も配して
舞台セットも木の柱に土壁の居間を
再現してました
とても丁寧に作り込まれていた
そして説明からも分かる通り
昭和の人情物であり
家族間の確執や思いやり等
様々な感情の方向を上手に
舞台上で見せていました
休憩を含めて2時間10分の長作品で
見応えありました

星の流れに
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
1948(昭和23)年の東京 上野を舞台にした群像劇。公演の魅力は、表層的には 戦争による荒廃とそこから立ち上がろうとする人々の姿を 昭和歌謡とダンスで観(魅)せる。その奥には戦争という最悪の不条理が描かれている。登場する人物の1人ひとりに戦争がもたらした精神・肉体などの苦悩や痛みを点描させ、劇中の言葉にある「戦争は理不尽な怪物」を表していく。
説明にある「この焼け跡にアタシらの為のアタシらの国、独立国を作ろう!」と、そこには国の言うことを信じてばかりではダメ。物語の核心でもある自主/自立の精神が芽生え、戦後の混乱期を生き抜いてやろうという気概が立ち上がる。歌とダンスシーンを支えているのが音響/音楽と照明効果で、素舞台にも関わらずエンターテインメントの魅力を存分に発揮している。重厚な内容を軽妙な展開で という不思議なアンバランスが見所の1つ。
(上演時間2時間 休憩なし)

星の流れに
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

星の流れに
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
思いの詰まった素敵な舞台でした。皆さんの演技力も素晴らしいですが、演者さんのセリフの聞きやすさにも感激です。
少し気になったのは、BGMの切れ目です。ぷつっと切れてしまったことが何度かあり、もったいなく感じました。
戦争で失ったもの、それぞれの過去を慰めながら、それでも前を向いて生きていく。幸せになる努力をする。そのメッセージはこれからもとても大切な指針となりますね。
観劇することができて良かったです。ありがとうございました。

密夜譚
feblaboプロデュース
RAFT(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
『金の惑星』」。軌道を外れた銀河鉄道。4人の乗客の内、生き残れるのは一人。で、その後の肝心の話し合いが、人間らしさとか、自分らしさとか、独りよがりな内容で、安易な結末も含め、自分の好みとは違ったなぁ。

『人の香り』『他人』
Pカンパニー
西池袋・スタジオP(東京都)
2025/11/20 (木) ~ 2025/11/26 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/11/02 (日) 19:00
座席1階
Pカンパニーに初登場という気鋭の劇作家、竹田モモコの「他人」を見た。結論から言うと、非常に面白い。特にラスト10分間の展開は見逃せない。現実と理想のはざまで揺れる登場人物たちが現実に絶望を決めた矢先の展開だ。
役者は全員が女性だ。演出もシンプルで分かりやすい。とあるマンションのリビングに最初に登場するのは、この部屋に住む若い女性。ルームメイトの女性が入院したと聞きつけて、彼女の故郷から母親がやってくる。もちろん、他意はなく娘の着替えなどを病院に持っていくのが目的だが「病院周辺のホテルが満室で、この部屋が病院に近いからここにいる間は止めてほしい」と母親は言う。その申し出に狼狽したのは部屋の主。ルームメイトとの本当の関係は実は、秘密だったからだ。
竹田モモコのうまいところは、突然の闖入者に最終的な物語を動かす力を与えたところだ。この母親は娘の都会での生活をチェックしようという意図など何もない。だが、そのストレートな「いい人」が一番最も近い親族でありながら「他人」のようなクールさをもって、二人の同居人の生活に影響を与える。こんな人間関係を構想した竹田のアイデアは、とても演劇的で素晴らしいと思う。iakuの横山拓也の書く群像劇をほうふつとさせるような展開だった。約1時間半というコンパクトにまとめた切れ味の良い舞台だ。
Pカンパニーの自主公演企画と銘打っている。Pカンパニーの「罪と罰」シリーズもすごいのだが、竹田モモコを呼んできて行った演劇的冒険は、見事に成功している。今シリーズのもう一作は、やはり力のある石原燃が書いている。これも楽しみである。

喜劇王暗殺
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
1932(昭和7)年の五・一五事件と喜劇王チャップリン暗殺未遂、それを虚実綯交ぜにして描いた喜劇であり反戦劇。声高に反戦を訴えているわけではなく、舞台となる「カフェ ハル」の店主 春(ハル)の言葉が当時の空気感に対する警鐘に聞こえる。公演はコメディタッチだが、鏤められたチャップリンの映画のワンシーンや名言による揶揄や皮肉、さらに春の重石のような言葉が物語を引き締める。
公演には出てこなかったが、「人生は近くで見ると悲劇だが 遠くから見れば喜劇である」といった旨の言葉も残している。昭和7年といえば軍靴が高く鳴り響き始めた頃、近くの足元どころか 遠い将来も危ぶまれていた。今も、世界のどこかで紛争や戦争が起きている。けっして他人事ではないのだ。この公演には 喜劇の底に悲劇が見え隠れしており、観応え十分。
シンプルな舞台装置のワンシチュエーション、そこに集う人々の思いと優しさが きな臭い社会情勢の対比として描かれている。勿論、喜劇王を助けたい思いが中心だが、同じように傍にいる大切な人への思い遣りも しっかり描く。当日パンフにも記されているが、この物語は あくまでフィクションで人物や事件などとは無関係のコメディだと…。笑いと胸に迫るシーン、その感情の揺さぶりが みごと。
(上演時間1時間50分 休憩なし)

星の流れに
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最高!すばらしかったです。ちょい長尺の2時間の舞台も短く感じられたほどです。素舞台ではありますが、演技と演出、そして脚本がしっかりしているので何もない舞台にいろんなものが見えました。ときおり始まるダンスも最高でした。ほんと最高の舞台を観させていただき充実の2時間でした。戦後間もない上野の話は漫画や小説でいろいろ知っていますが今回の舞台は非常にリアルで観ていて引き込まれました。最高の時間をありがとうございました。

第41回公演『テセウスの宇宙船』 第42回公演 『果てなしランデブー』
たすいち
スタジオ空洞(東京都)
2025/11/08 (土) ~ 2025/11/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/11/10 (月) 14:00
【テセウスの宇宙船】
懇意な知人たちが「どこか違う」ように感じ始めた主人公の顛末、一言で表現すれば「ハートウォーミングなボディ・スナッチャー」で、ちゃんとSFでちゃんとたすいち。
コミカルな表現の中に主人公の不安を描き「果たして真相は?」と観客に思わせるのが巧み
また、冒頭の会話の中の問いかけに「もしや自己アイデンティティがテーマ?(←これもたすいちは得意だし)」と思ったが、それが全編を通して通奏低音のように流れているような気もした。

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!
KUROGOKU
シアターシャイン(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

出発の号砲、穴の向こう
劇団三日月座
横浜国立大学 第一食堂下 共用室3(神奈川県)
2025/11/15 (土) ~ 2025/11/22 (土)公演終了

Too Young
ワタナベエンターテインメント
紀伊國屋ホール(東京都)
2025/11/13 (木) ~ 2025/11/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/11/18 (火) 18:30
脚本:古川健・演出:日澤雄介と、劇団チョコレートケーキコンビというので、観に行きました。
いつも自分の観る客席とはちょっと違っていてアウェイ感もありましたが、始まったらじっくりと物語を堪能していました。

狩場の悲劇
ニ兎社
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2025/11/07 (金) ~ 2025/11/19 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「妻は夫に殺された。妻を殺したのは夫。」
オウムが呪文のように繰り返す。
1884年、24歳のアントン・チェーホフが書いた唯一の長編推理小説。当時はモスクワ大学医学部を卒業し医師になる頃。戯曲で成功するのは1889年。
1880年のある夜、モスクワの新聞社に不意の来客、居眠りをしていた編集長(亀田佳明氏)は驚く。元予審判事(検察官と裁判官の一部を兼ねるような職業)セリョージャ(溝端淳平氏)は三ヶ月前に渡した自作の小説の採否を聞きに来たと。編集長はそんな事忘れていたしそもそも読んでさえいなかった。原稿を返そうとする編集長にセリョージャは今ここで冒頭部分だけでも読んでくれと迫る。自分の経験をもとに実際にあった事件を題材にした稀に見る物語なのだと熱弁。無理矢理原稿を読み上げ始めてしまう。
田舎の予審判事、セリョージャのもとに伯爵(玉置玲央氏)からの使い(ホリユウキ氏)が。伯爵とは昔からの悪友であったがここ二年間、彼がこの地を離れていた為セリョージャは静かな生活を満喫していた。また伯爵の屋敷に行けば酒池肉林、欲望に任せた暴力的な快楽に溺れ込んでしまう。理性で必死に抵抗するも気が付けば屋敷の中。沈鬱な顔をした有能な執事ウルベーニン(佐藤誓氏)、長年屋敷に仕える伯爵の元乳母(水野あやさん)、伯爵の傍に立つ見知らぬ謎のポーランド人、プシェホーツキー(加治将樹氏)。森の小さな家屋には精神を病んだ森番(石井愃一氏)が暮らす。その娘、赤いワンピースを着た19歳の美しいオーレニカ〈=オリガ〉(原田樹里〈きり〉さん)。「私の好きな五月初めの雷雨!」雷についての不思議な歌を歌っている。母が雷に打たれて亡くなったが落雷死は天国に行けるそうだ。自分もいつか雷に打たれて死にたい。誰をも夢中にさせる森の妖精オーレニカとの出逢いが全ての物語の発端。
セリョージャが原稿を読み始めると舞台上でそのままの芝居が始まってしまう。慌てる編集長。ツッコミを入れながらもセリョージャの小説の世界に立ち会う。
溝端淳平氏と亀田佳明氏コンビは『エロイカより愛を込めて』の伯爵とジェイムズ君の遣り取りみたい。このノリとボケとツッコミが作品を愛すべきものにしている。
玉置玲央氏は使い勝手が良い。どう役柄を振っても成立させてくれる。
原田樹里さんは格闘家のRENAに似てる。
加治将樹氏は見事なキャラ作り。
溝端淳平氏は沢田研二全盛期の色香。これは客を呼べるわ。非の打ち所がなかった。これぞスター。男の自分が観ても夢中になる程なのでその筋の女性には堪らんだろう。溝端氏の歌唱力を知らないが沢田研二役でミュージカルを演るべき。日本の耽美派芸能の歴史を世界に!
是非観に行って頂きたい。

喜劇王暗殺
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!
KUROGOKU
シアターシャイン(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。
不条理コメディ、支離滅裂なストーリーなのに、何故かどんどん惹き込まれる不思議な魅力がありました。
舞台全体の世界観や、役者さん達の熱演も良く、独特の世界を堪能しました。
ラストが本当に美しくて、訳も分からず泣きそうでした。
良い舞台でした。

THIS HOUSE
JACROW
新宿シアタートップス(東京都)
2025/11/19 (水) ~ 2025/11/25 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
JACROWで翻訳物を初めて観たが、まるでJACROWオリジナルのようなテイストになっている。舞台設定はまさに今の日本の状況と見紛うほどだが、ストーリーはかなり面白いし、政治的駆け引きだけでなくちゃんと人間ドラマになっている。長大な歴史や政治の芝居は下手すると筋を追うだけの退屈な劇になりかねないものだが、本公演は字幕の使用や歌、俳優たちの動線など演出が良く考えられていて飽きさせない。こういう作品はJACROWが本当に巧い。