
Q学
田上パル
アトリエ春風舎(東京都)
2018/05/25 (金) ~ 2018/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★
主宰田上氏本人のプロフィールから想像される「らしい」舞台に漸くお目見え。田上パルじたいは過去アゴラで一度。他は映画美学校アクターズコース発表で松田正隆作品を岩に染み入れる水のように<浴びた>記憶。溌剌たる若者の生態に近い場所から、無論役者にとっては「過去」(高校時代)を演じている訳だが、脚本ともども肉薄。十代の学生の声にならない鬱屈を、叫ばせる言葉を紡いだ作者に拍手、というか感謝。

広島アクターズラボで生まれた五色劇場の試演会2 「新平和」
一般社団法人 舞台芸術制作室無色透明
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2018/06/08 (金) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★
試演会②の「新平和」を観に行った。終演後にアフタートーク有り。
主人公の少女が人型の人形なので演技はしない。共演の役者は、この人形の表情や仕草が目に浮かぶような受けの演技が要求されるという仕掛けが絶妙。
主人公の少女の姿がありありと目に浮かぶというわけには行かなかったが、その代わりに原爆を通した様ざまな人物の日常が生々しく浮かび上がる。
諦め、やり過ごし、あるいは逞しく・・。悲惨な体験だったというのっぺりした印象の原爆が、個人個人の体験をとおして生々しく実感されることに驚く。台本としての台詞は無く、シーンごとに参加した役者たちがほぼ創作したものだという。
少女の初潮を描いたシーンが印象的だった。作者の柳沼昭徳はこんなにフェミニストだったかしらと意外だった。おそらく、参加した役者の大部分が女性だったために、彼らの共同作業のなかで創造されたに違いない。
特に悲劇的なシーンは無いにもかかわらずが、役者ひとりひとりが掴み取った感覚を観客に伝えようとする衝動が強い吸引力をもち、観客席で観ていて引き付けられた1時間半だった。

フランケンシュタインー現代のプロメテウス
演劇企画集団THE・ガジラ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/13 (水)公演終了
満足度★★★
なんとなくストーリーは知っていましたが舞台で観るのは初めてでした。大音量の効果音と役者さんの活舌の悪さに始めはなかなかこの芝居にに入っていけませんでしたが、見終わってみれば面白さが伝わってきます。迫力満点の芝居でした。

Paranoia Papers〜偏執狂短編集Ⅳ〜
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2018/06/09 (土) ~ 2018/06/18 (月)公演終了
満足度★★★★
本日、赩の章の初日観てきました!
赩の章の初日公演おめでとうございます。
そしてお疲れさまでした。
こちらの章は、すべてが生々しく、人の怖さを次から次へと、
見せてくる。伝えてくる。表現してくる。
IIIの時は、春名風花さんを見ていれば、怖さを和らげてくれた。
でも今回は・・・(ネタバレにちょっとかく)。
でも、春名風花さんを応援したいから、あいたいから、
明日以降もずっと最終日まで行きます!!

桜色ドロップキックス
劇団えのき岳遊劇隊
ぽんプラザホール(福岡県)
2018/06/09 (土) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

火星の二人
東宝芸能・キューブ
久留米シティプラザ (ザ・グランドホール)(福岡県)
2018/06/02 (土) ~ 2018/06/03 (日)公演終了
満足度★★★
二人の関係性が過去にさかのぼって複雑だったのがわかっていくのは納得で、大げさな演出も少なく、倉持さん作品にやっと、はまった感じです。

僕らはいつもふわふわ中毒
ふわふわ中毒
インディペンデントシアターOji(東京都)
2018/06/06 (水) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

ツヤマジケン
日本のラジオ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/06/05 (火) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

フランケンシュタインー現代のプロメテウス
演劇企画集団THE・ガジラ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/13 (水)公演終了
満足度★★★
なかなかに怪奇的な要素を強く前面に押し出していました
が 詰め込みが過ぎて少々消化不良というか
煮詰まりすぎ~な感じを受けた2時間15分の作品

ゆきむら
劇団そとばこまち
近鉄アート館(大阪府)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
隣りの女性のすすり泣きが心地よく聞こえ、私も樋口みどりこさんの千姫に泣かされた、戦国時代の女性なんだからと納得は出来ない。電車に乗り合わせたら蹴っ飛ばしてやりたい家康、憎たらしさが半端無い。前説での吉本武将様が観客を巻き込んでおられた、武将様の家康も観劇したかった。殺陣やダンスそしてお笑いと次々と変化する舞台に、感謝と感激しか有りません。ありがとうございました。パンフレットを眺めながら今日の舞台を「あの時の舞台の役者さんだ」と楽しんでおります。お疲れ様、幸せな時間をありがとうございました。

鏡の星
劇団あおきりみかん
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2018/06/08 (金) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★
あっ、すみません。勘違い。
鹿目さんが「作」でした。
パンフレットを横に読みすぎてしまったミスでした。
うーん、言い訳できない。
鹿目さんの、セレブとの交換場面も素敵でした。(なにか言い訳じみていますが、ほんとうです)

鏡の星
劇団あおきりみかん
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2018/06/08 (金) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★
最終公演を観せていただきました。とにかく奇想天外で楽しい劇でした。まっ、あり得ないものなのですが、けっこうリアリティがあり、社会風刺も、また人情劇の要素も絡めながら、あっという間の2時間でした。
個人的には(笑)、川本さんばかり見とれていましたので、もしかすると全体のこと、 些細な工夫など見落としていたかもしれません。申し訳ない。また、帰ってからパンフを見ていたら、その彼女が「作」だということを知りました。うれしいやら、私の眼力の強さに惚れ惚れした一日となりました。
ついでに、劇自体、登場人物のそれぞれに個性とドラマを装備させた点で、川本さんの劇作に対する姿勢に共感を覚えました。そして、その期待に応えるような役者陣の好演も快かったと思えました。
愛知から、わざわざ出向いての公演。私の周りの席では、女子大生とおぼしき二人組が、「面白かったねえ」と、心からの讃辞を交換していました。
すっきりとしていて、工夫された舞台装置もなかなかよく考えられたものだと思えました。
ありがとうございました。北九州でもご成功を!

タイムトラベラー
ミュージカル座
光が丘IMAホール(東京都)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/10 (日) 14:00
フライヤーを見ただけで観たくなった作品。チケット発売が推しの女優さんが出ている「スペリング・ビー」と同日発売でしたが、期待値の高かった「タイムトラベラー」を先に確保(予約)しました。
感想はネタバレの方に入力。

ツヤマジケン
日本のラジオ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/06/05 (火) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/07 (木) 14:00
価格2,500円
初演はこんなに笑えたっけ?と思うほどにコミカル(この回は特に客席の笑いが多かったらしい)な女子校文化部合宿あるある。その中の「ちょっとヘン」な部分が次第に拡がってのあの結末。うん、ムツオは○○だね。
また、あるあるをあるあるたらしめる各人物(男性含む)の「いそー♪」感も見事。今回のキャストに合わせて演出(キャラ設定?)もアレンジしたのではなかろうか?
あと、初演時の自分の「観てきた!」コメントには「ダークな櫻の園」とあったが、正確には「裏・櫻の園」かもなぁ。(笑)

動き出すカーテン
TAIYO MAGIC FILM
ウッディシアター中目黒(東京都)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/10 (日)
TAIYO MAGIC FILM「動き出すカーテン」を観にウッディシアター中目黒へ。前身の太陽マジック名義の頃から何度も拝見させて頂いている大好きな劇団さん。とにかく毎回緻密に計算された天才的な脚本と様々な仕掛けに感動するのですが、今回も期待を裏切らない素晴らしい作品でした。本公演とは異なる番外公演という形で上演された今回の作品は旅館を舞台に繰り広げられるシチュエーションコメディー。同じ旅館、同じ部屋という共通点はあるものの、序盤から二つの異なる世界が展開され、いきなりのTAIYO MAGICワールドに。少し見逃すと「?」という事態に陥りがちな複雑な展開も、ナビゲーターのような案内役の登場によって非常に解りやすく創られており、夢中になって観劇させて頂きました。ストーリーの詳細は割愛しますが、コメディー仕立てでとことん盛り上げておきながら、感動を呼ぶクライマックスシーンへの持っていき方が秀逸。幾つもの伏線回収もお見事でとても良質で素敵な作品でした。

フランケンシュタインー現代のプロメテウス
演劇企画集団THE・ガジラ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/13 (水)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/06/10 (日) 18:00
座席1階1列
演劇企画集団THE・ガジラ『フランケンシュタインー現代のプロメテウス』ウエストエンドスタジオ
ビリビリくるような圧倒的な臨場感。特に照明、音響の演出が素晴らしかったです。
原作は未読だったのでWikipediaでざっくりとあらすじを確認してみた感じでは
だいたい原作通りの展開みたいですね。
200年近く前のお話ですが、AIとかシンギュラリティなんかが話題の昨今にはぴったりのテーマなのかも
と感じました。
上演時間2時間10分
二面客席。通常使用時に客席側になっている方が正面かなという気がしました。

となりのところ
空晴
HEP HALL(大阪府)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/12 (火)公演終了
満足度★★★★★
上演時間いつもきっちりと90分。これ、映画もそうですが、人間の見られる時間の基本タイムです。そしていつも人間の、人と人の機微を忘れ去られた時を遡るかのようにじっくり見せてくれる空晴ワールド。いつもいつも感心して見てしまいます。
今回はいつもの勘違いからくる挿話が淡く、いつもほど強調していない。さらりと描いて、爆笑には持っていかない工夫がされていると思った。前作を経て、山を越えたのか、ちょっと方向を変えた感がする。
それが真実だったら、それは正解だと思う。いつまでもいつもの空晴でいる必要はなく、空晴一同も観客もそれぞれ時間とともに変わっていくのだから、、。
3軒の隣近所の話だが、この小さな町に20数年ぶりに帰って来るもの(上瀧昇一郎)、夜逃げ同然出ていくもの(孫高宏・駒野侃),娘はいるもののなかなか会えない元教師(山本ふじこ)、そして訳あり中年新婚者2人(絶妙岡部尚子・小池裕之)の家族を通して、自分と隣という他人との関係を庭という親近感のあるものを通して考えてゆく、、。
ひょっとしてそこに仕切りは要るのか要らないのか。
岡部の脚本は最近特にじっくり描いた女流小説風である。きめ細かく、劇を見ている時より、終わってからその余韻を辿っていくと、空白の間というものを考えさせてくれる稀有な作家である。そう、文学的なのである。
相変わらず今回も素晴らしいと思う。彼女はどこまで進歩してゆくのか、、。

ひなんくんれん
うんなま
AI・HALL(兵庫県)
2018/06/09 (土) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★
今回は避難訓練の話。マジ、30年以内に遭遇するという南海トラフの話から始まり、両親は外国へ旅行するがテロにも遭遇する。地震対策として、水、電気、ガスなどどれが一番重要か、など問われる。
今回はテーマがありそうで、そうでもなく、マジ、避難訓練を観客に考えてほしいわけでもなく、繁澤氏の意図するところははっきりとは分からないが、現代を、現代が直面する危機管理について何か言いたいのかは、何となくわかる。
登場人物から発せられる言葉から、いたく人生って、容易く、しかしあっけないものなんだという印象は受けたが、人間って、常に死と向き合っているんだね。
とか、こんなことを考えながら見ていた劇でしたが、繁澤氏の思う壺にハマってしまったのでしょうか、、。

SAMAEL~サマエル~
サステナクリエーションファミリー
中目黒キンケロシアター(東京都)
2018/06/09 (土) ~ 2018/06/17 (日)公演終了

ボーダーリング
やみ・あがりシアター
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2018/06/07 (木) ~ 2018/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★
観る前は「忍者」の設定がちょっと邪魔の様に思え、実際マンガチックな要素ではありましたが、大いに笑える作品として「なるほどな~」と納得、巧く機能していました。
婚活にあたってパーティー主催者のアドバイスが逐一的確に聞こえ唸ってしまうものの、それが為にロマンティックからはどんどん遠ざかっていき「結婚ってそもそも何だっけ」と何だか思考の泥沼にはまっていく様な感じがたまりません。
お見合い回転テーブルが如く参加者全員の人物像が廻り描かれ、中でも熟練参加者の手慣れているが故に、なんかもう戻れないキャラになっちゃってる感がツボでした。
本人の「いい加減ここで妥協してもという気持ち」と、「イヤイヤもう妥協できない気持ち」の揺れ動きも何となく分ります(笑・・・でよかったか?)
誰もが脇キャラだけで終わらず、ちゃんと生きているところがイイ。