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尾﨑優人一人芝居 北極星のがなりマイク

尾﨑優人一人芝居 北極星のがなりマイク

優しい劇団

浅草九劇(東京都)

2025/06/03 (火) ~ 2025/06/03 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台にはパイプ椅子1つ。スマホで音響操作もしながら登場人物50人以上を演じる、演劇愛に溢れた一人芝居。終盤には何とも言い難い妙な感動が。

ガマ

ガマ

劇団チョコレートケーキ

吉祥寺シアター(東京都)

2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

幕開けから度肝抜かれる演出です。悲惨なシーンは真っ暗な中で声だけが聞こえるのですが、これがいいですね。ミニマルな演出ですが、最大限の効果を発揮してますね。ガマで起きたことがかなりリアルに伝わる舞台です。舞台の最後では私の周りではすすり泣く声がいっぱいでした。すばらしい時間をありがとうございました。

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

さすがゴツプロ!です。『たかが十年の祭り』を観劇したとき「この劇団はただものじゃないしプロ意識が半端ないな…」と思いましたが、今回『流浪樹~The Wanderer Tree~』を観てその思いをさらに強くしました。とにかくすごいレベルです。何もかもレベチです。脚本もすばらしいですが、キャスティングが最高です。もちろん演技も申し分ないです。今回は台湾の俳優さん2名参加のスタイルですが、これがたまらなくいいです。アフタートークに参加させてもらい台湾の俳優さんの苦労だけでなくスペックの高さに感服した次第です。この舞台はマジで観ないと損です。

ガマ

ガマ

劇団チョコレートケーキ

吉祥寺シアター(東京都)

2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 19:00

読売演劇大賞 最優秀作品賞の作品ということで、納得です。

役者さんが役に見えず、当時の方々がその場にいるようでした。
憑依している感じが迫力がありあっという間の時間でした。

ネタバレBOX

登場人物の女学生のような考えの方々は沢山いらっしゃったと思います。
お国のため、捕虜になるくらいなら自決。
でも最後はほっとしました。

男性たちは、真の勇気のある者たちと思いました。
私達は時がたち、非国民なんて誰が言うんだ逃げて良かったのに、投降すれば。と思うけれど。当時はそのようなことは許されない空気。
規模は違えど数年前のコロナとリンクしました。
「夜行万葉録・巳」

「夜行万葉録・巳」

Jungle Bell Theater

参宮橋トランスミッション(東京都)

2025/06/03 (火) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 19:00

良くも悪くも初日らしい緊張感がありつつも作品は過去作同様「骨のある優しいお話」という感じで好みでした。最前よりも2列目が上席。

ネタバレBOX

人間だから噛むのは仕方がないがちょっと多かったかもしれない。ただ破綻はしていないしだれたりもしていないので問題はなかった。多分明日はさらに良くなる予感もある。
最後の方、髪以外に触れたらダメなのがフェイクで実は触れなかった方がアウトだったっていうのはちょっと解せない。結果どっちでも呪縛云々に影響はなかったというのがしんそうのようなきがするが、そうするとただ男が相手が呪縛から逃れられなくなっても良いと使た行為をよしとしているわけで。何を試そうとしたのか,もしくは何を生み出そうとしたのか想像ができなかった。そこが引っかかってその後の展開が今ひとつモヤっとしてしまった。
蝉追い

蝉追い

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2025/05/27 (火) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 14:00

座席1階

舞台のタイトルになっている「蝉追い」は、セミを夏の神様に見立てて手作り灯籠で行うお祭り。福岡地方の習俗なのかどうかは分からないが、ずっと地面に潜っていて地上で生きるのはわずか1週間。セミは、地中で作業する炭坑のメタファーであり、地元で起きた悲惨な炭鉱事故がモチーフとなっている。炭坑三部作と称される作品の一つ「オバケの太陽」や「泳ぐ機関車」を思い出した。

今作の舞台美術。開演前、客席の階段まで劇場は夏らしく青々とした木々、葉っぱで埋め尽くされている。物語の中心となる家族は夏ミカンの農家をしていたということで、登場する夏ミカンの色が緑に映えた。桟敷童子の舞台はこうした作り込みが魅力であり毎回楽しみにして元・倉庫の劇場に出かけていくのだが、今回も期待を裏切らない。

先人も書いていたが、今作のMVPは鈴木めぐみ。3人の幼い姉妹を捨てて駆け落ちをし、30数年ぶりにちゃっかり戻ってきたおばあちゃんを演じている。その夫役は客演の山本亘。ミカン農園主だったが、今や農園は荒れ果て、3人の娘も寄り付かない。そして、舞台が進むに連れて出てくる認知症状。この描写が実にリアルだ。
3人姉妹は桟敷童子の看板である板垣桃子、もりちえ、大手忍だが、今作でもその実力を遺憾なく発揮している。東憲司の世界観を体の底からよく理解しているからだろう。「お父さんが不審な女を連れ込んでいる」と耳にして3人そろって帰ってきてそっと状況を伺うという場面からスタートするが、両親への思い、特に自分たちを捨てた母親への複雑な胸の内の変化を涙が出るほどうまく表現している。また、3姉妹それぞれに苦悩を重ねた人生の物語があって、これが家族の群像劇として深みを与えている。
お約束のラストシーンは派手さはないものの、桟敷童子ならではの終幕だ。3姉妹が使っていたというミカンの図柄の茶わんなど、細部にもきちんと目をかけた演出だ。

あまりにスキがない感じもするが、今回も秀作だ。見逃さないようにしたい。

ネタバレBOX

MVPの鈴木めぐみに受け付けでチケットをもらい、3姉妹のもりちえたちに案内されて客席に向かう。すごい特別感がある。やむを得ないとはいえマスク姿なのが残念(笑)
『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

当初演出もする予定だった作者の中津留氐が降板したと聞いて心配したが、胸にガツンとくる骨太のいい舞台だった。

ヘンリー四世 第一部

ヘンリー四世 第一部

イエローヘルメッツ(Produced by GMBH)

ROCK JOINT GB(東京都)

2025/05/29 (木) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/01 (日) 18:00

 前にも、ライブハウスで劇を観たことは1回はあったが、それは古典劇ではなく、疾走感、臨場感があって、俳優が舞台を所狭しと使って、爆音で音楽が流れる中、ロックな歌を叫んだり、台詞を叫んだりと言ったパンク精神に溢れた、良くも悪くも演劇というよりかLIVE感強めな劇だったので、ライブハウスで演るのに適していた。
 しかし、今回は普段子ども〜大人まで幅広い年代が楽しめて、肩肘張らず気軽にW.シェイクスピアの戯曲に親しむことができることを標榜して、実践している劇団イエローヘルメッツによる劇、W.シェイクスピア作『ヘンリー四世』とあって、正直ライブハウスでの公演、この組み合わせは上手くいくものなのか不安だった。
 しかし、実際に観てみると、そんな一抹の不安など、一瞬で吹き飛んだ。
 本来客席を置かないライブハウスの特性を活かして、仮設の右側、左側の座席の真ん中に花道を設け、役者が花道と舞台上とで同時に会話をするような場面もあったりして、普通の座席が固定化した小劇場ではあまり無い演出もあったりして、臨場感があって良かった。

 『ヘンリー四世』は歴史劇だが、普通どこか荘厳な部分や緊迫して息が詰まるような要素、笑える場面もありつつ、全体としては重苦しく、どこか権威的な作品になりがちな気がするが、今回は違って、勿論緊迫した場面もあるのだが、その中にさえ大酒飲みでごろつき騎士、大洞吹きだがどこか憎めない感じで演じられたフォールスタッフ、訛りすぎてるゆえ過去の武勲を誇張して話したり、あり得ない大洞を兵器でまくし立てたりするグレンダワーなど一癖も二癖もある連中が出てきたりすることで、場の空気が一気に愉快になったりと、馬鹿らしさと緊迫した場面とのバランスが非常に上手くて、観ていて飽きさせず、大いに楽しめた。

 劇中、役者は黒子のように全身無地の黒づくめの衣装で出てきて、舞台上には役者の数分の5つのパイプ椅子が置いてあるだけで、客席側にもなにもセットらしきものは見えず、至ってシンプルだった。
 ここが居酒屋なのか、王宮の中の大広間なのか、ホットスパーたちが密約を練る場所なのか、森の中なのかといったことは役者たちが喋る台詞の中でさり気なく説明されるといったことで、今どの場面が展開されているのかが、舞台セットがなくとも、人物に合った服装をしていなくても、自然と想像しやすい工夫がなされていて、大変興味深かった。

 昔新国立劇場中劇場で観た『ヘンリー四世』などと違い、フォールスタッフが大酒飲みで、女好きの追い剥ぎを糧とするごろつき騎士で、大洞吹きといったようなただの救いようのないクズとして描ききるのではなく、しかも上原奈美さんという女性の役者が演じたからかどうかは分からないが、女好きの要素を排し、ただの大酒飲みの大洞吹き、しかしどこか憎めない愛すべきキャラとして描いており、その上下世話な要素を控えめで演じていたので、こういうユニークなフォールスタッフも良いなと魅力を感じた。
 大抵ハル王子が演じられる場合、救いようがない不良な感じで描かれ、途中から、戦争場面において本領発揮といった感じで演じられがちだが、萬家江美さん演じるハル王子の場合は、前半から中盤にかけては不良というよりは親にただ反抗的な思春期のティーンエイジャーと言った形で演じていて、共感できた。但し、後半の戦争場面での心を入れ替え父親のヘンリー四世と共に戦う際、また戦場でフォールスタッフたちにあった際のやり取りがそんなにケジメを付けている感じには見えなかったので、人間味があって感情移入しやすかった。
 小山あずささん演じるヘンリー四世も、時に威厳があって権威的に振る舞いつつも、子どものことで悩んだり、英国の貴族たちとの関係で悩んで一人自室に籠もったりと、どこか非常に現代にも共通の親の悩みや部下との関わり方の悩みなどといったことはいつの時代も似たようなものかと共感しやすかった。決して、冷徹で頑固な感じで、融通が効かないだけな感じに描かれておらず、新鮮だった。

 役者5人とも女性だったが、宝塚的な型式的な型に嵌った感じじゃなく、自由闊達で、アドリブも飛んでいたりして、全員が男役を演じていたが、違和感が全く感じられなかった。

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

観ていて謎が多い。ゴツプロ!好きなんで頑張って欲しい。

ネタバレBOX

失敗作だと思う。この脚本でOKだとは思えない。中津留章仁氏の脚本の粗筋と全く違う。『戦時下の台湾の志願兵訓練所、日本人と台湾人とが友情を育む。日本人はその台湾人の姉とも関係を結ぶ。そして戦地に赴く二人···。十数年後、もう戦争は遠い昔、突然日本人のもとに台湾人の姉が会いに来る』。
そんな話の名残りすらない。相当揉めたのだろう。中津留章仁氏が体調上の名目で降板、共同脚本名義で沈琬婷(シン・ワンティン)氏が改稿、演出を泉知束氏が。
中津留章仁氏のことだから「台湾有事」に関わる内容だったことは推測できる。80年前に終わった物語ではなく、眼前に差し迫った戦争に対しても毅然とした選択ができるのか突き付けたのだろう。今作は台湾公演も決定している。流石に上演不可な内容だったのでは?(個人的妄想です。全くの思い違いであったならば申し訳ございません)。

近未来の設定にして、中国が台湾包囲・封鎖作戦を発動、海上封鎖によって二週間程で台湾のエネルギー資源は枯渇。日本の助けを信じる台湾人。だが日本人は何とも思わず見捨てるだろう。台湾の為に戦争を始める選択はしない。その現実と台湾人が日本を信じる根拠になった過去の歴史をオーバーラップさせていく。そんな作品が観たい。

佐藤正和氏が他人の台詞の遣り取りの場面で我慢できず咳き込むのは珍しい。
渡邊聡(ただし)氏のキャラこそ本筋に絡めるべき。
話を無理矢理終わらせる為の⻘⼭勝氏の台詞は流石に酷い。名優が可哀想だ。
2025年度団内公演『リバーサル・フィルム』

2025年度団内公演『リバーサル・フィルム』

Seiren Musical Project

牛込箪笥区民ホール(東京都)

2025/06/01 (日) ~ 2025/06/02 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

今年入団した学生がメインの公演ということで、フレッシュさに溢れ、元気で勢いがあった。
まだ荒削りながら、中にはダンスに秀でた演者、歌唱が得意そうな演者さんが何人かいて、これからの成長が楽しみだ。応援していきたい。

ネタバレBOX

M2のチームの歌、ダンスが総合的にまとまっていてよかったです。
湿ったインテリア

湿ったインテリア

ウンゲツィーファ

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2025/05/19 (月) ~ 2025/05/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「新しい家庭を築くひとが直面する不条理」

 劇場入口へと至る階段脇には幼児向けと思しきちいさな靴と可愛げな装飾が施されている。受付を済ませ扉の向こうに目にしたのはダイニングテーブルにソファとどこにでも目にするようなリビングだ。タイトルの持つ不穏さに似つかわしくない数々に首を傾げながら開幕すると、けだし傷口をえぐるようなブラック・ホーム・コメディがはじまった。

ネタバレBOX

 不動産屋のタク(藤家矢麻刀)の案内で新居の内見に訪れたジュウタ(黒澤多生)とチア(豊島晴香)の間には、そう遠くない日に新しい命が産まれる。築年数に騒音対策、収納に立地条件にと新生活を夢想しながらほほえましい様子の二人だったが、じつはタクがチアと学生時代に交際していたことをジュウタが指摘すると急に妙な空気が流れる。

 半年後に生まれた娘のソラをあやしているチアのもとへ「ただいま、パパですよ」と帰ってきたのはなんとタクであった。育児ノイローゼ気味のチアは、おぼつかない手つきでソラをあやそうとしたり、まもなくやってくるという母親に預けて外出を提案したりするタクの軽薄さを鋭く咎めるのだった。そこへやってきたタクの母タナコ(根本江理)は「はじめまして」とチアに挨拶をしたものだからいよいよ物語の行方がわからなくなる頃に、じつはソラが生まれる前にジュウタが急死したことが明かされる。チアの立場を慮ったタクは二人で育てることを提案したのだが、この事実をタナコには告げていないためタナコはソラがタクの子どもであると誤解してしまっているようだ。

 このあとジュウタの母のカキエ(松田弘子)がやってきて事態はさらに混乱を極める。ソラを離さずこっそり持ち出したカキエはジュウタの喪失から立ち直れていないようで、あたかもじつの息子であるかのようにソラをあやし続けると、なんとソラが死んだはずジュウタになってしまうのであった。行き着く先の見えない物語のなかで、男女の三角関係とそれぞれが負った家族の物語も詳らかになる。親子とはなにか、子どもを持つとはどのようなことなのかという答えのない問いが我々観客に向けて投げつけられる。

 平易な台詞とどこにでもありそうな設定で不条理を描き、近年話題にあがることの多い反出生主義や親ガチャについて観客を問う本作は、親しみやすいながらも魅惑的な仕掛けが随所に施されている。観客の認識のズレを利用して物語に没入させつつ、それぞれの登場人物を深く掘り下げる丁寧な作劇にまず感心した。

 円筒形のブルートゥーススピーカーを赤ん坊に見立て、そこにソラやジュウタの声を重ねる演出もよく考えられたものである。一杯飾りながら上下に置かれた小道具を用いて部屋に屋外に、現在から過去にとスピーディな転換を実現することで、舞台が実に広々と感じられた。全体的にしっとりと、夜を基調とした照明変化も多大な貢献をしていた。

 作者の要求に応えるかのように俳優たちも充実した芝居を見せ、よく調和も取れていた。過保護気味に育てられ少年時代にいじめに遭っていたジュウタは、黒澤多生が演じたからこそ「子どもを持つことは親のエゴではないか」という問いかけに説得力が感じられたように思う。継母に育てられたためじつの子どもを大切に育てたいと願うチア役の豊島晴香と、やや軽薄だがチアを思うタク役の藤家矢麻刀はほどよい釣り合いといったところである。それに根本江理と松田弘子の演技合戦が、それぞれの母親としての立場を明確にしていた。
kaguya

kaguya

まぼろしのくに

ザ・ポケット(東京都)

2025/04/03 (木) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「激しい身体が描く少年の思慕」

 『竹取物語』を自由奔放に翻案しながら家族の愛を描く意欲作である。

ネタバレBOX

 日本最古の歴史をもつ家具屋の嫡男ノゾム(二瓶大河)は七夕の夜に輝く星に願いを込め望遠鏡を覗く。ノゾムの願いは月に還った遠い先祖のかぐや姫が実在するのか確かめ、月からの迎えを待つことだった。そんなノゾムを祖父のミヤツコ(渡久地雅斗)は古びた家具とおびただしい数の人形に溢れた部屋に住まわせ、妙な夢は持たずこの地に留まれと諭すのだった。ミヤツコをはじめ一家はかぐや姫の末裔と盲信しており、近隣の人々から「アダムスファミリー」と揶揄されている。ノゾムの両親であるらしいアダム・アダムス(玉木葉輔)とマダム・マダムス(町田達彦)とは疎遠のようである。

 ノゾムの部屋の人形が次々に立ち現れては動作する様子を見ていて、どうやら現実と妄想の境目が描かれていることが少しずつわかってくる。そこで立ち現れたkaguya(高畑亜実)と名乗る少女との対話を経て、ノゾムは両親への愛の渇望を叫ぶ。kaguyaに導かれるようにして家族の知られざる過去を知り、自身が地上に縛りつけられていることを知ったノゾムは、宇宙へと旅立つのであった。

 本作の魅力は大量のセリフの応酬と激しさが横溢する芝居である。俳優は皆早口で舞台上所狭しと動き回り、流れるようなあっという間の2時間であった。登場するキャラクターは皆個性的でクセが強くグイグイ押してくるが、もう少し引きの芝居があってもよかったのではないか。

 セリフの言葉遊びや人形が人間に変化する身体表現など作り手側の表現したいことは十分に伝わってきたが、そこに専念した結果人物造形が乏しい印象を受けた。空に願いを込め母を慕うノゾムの激情であるとか、祖父ミヤツコの歪んだ願望など掘り下げれば深いドラマになった箇所が流されていってしまった点は残念である。加えて、身体表現の場面では不意に力が抜けて空間がさみしくなる点も惜しいと感じた。
牧神の星

牧神の星

劇団UZ

アトリエhaco(愛媛県)

2025/05/10 (土) ~ 2025/05/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「地域の現実を描き国家を問う」

ネタバレBOX

 カーテンコールを終えた俳優たちは、松山大空襲後の荒廃した風景が投射された扉を開けた。その先に広がる松山の夜景を目の当たりにして、私は息を呑んだ。それはこの芝居がまさに現実かという切迫した内容だったからである。

 幕開きで車椅子に乗った老人(上松知史)が敗戦直後の8月24日に己が携わった事件を回想する。老人の若い時分である久保田少佐と本多中尉(黒岩陽斗)は、埼玉県川口市の放送所を占拠し、敗戦に納得できない同士たちに思いの丈を伝え決起を促そうとしていたのだった。ここで急に演出助手のホンダ(黒岩陽斗・二役)の声が入って一旦芝居が止まり、演劇の稽古場へと場面が移り変わる。そこにいる俳優たちのやり取りから、先の老人の回想は実際に起きた事件であり、それをもとにした新作の稽古中であったことがここでわかる。機密書類を処分すべく職員たちが忙しく立ち働いている場面の稽古が始まると、そこへ先程の久保田と本多がやってくる。職員たちはかつて演劇活動をしていた女子挺身隊員であり、軍人の恫喝に戸惑いを隠せない。必死に抵抗していた頼子(林幸恵)や尚子(川崎樹杏)をそばに、戦争で恋人を失った幸子(汐見玲香)は久保田たちの願いを聞き入れようとするのだった。

 こうして80年前の事件と稽古場の様子が描かれながら舞台は進んでいく。自らと同じ名前の役を与えられた俳優たちは80年前の事件に距離を抱きつつ演じているようだ。挺身隊員を演じているサチコ(汐見玲香・二役)は「今回の話って、未来の話っぽいて思ってる」と感じているらしい。ホンダは軍人役を演じるために座長のクボタ(上松知史・二役)にビンタをされたと言い、ヨリコ(林幸恵・二役)に訝しがられる。稽古の合間の他愛のないやり取りから浮かび上がるのは、俳優たちの演劇活動と日々の暮らしである。近隣の劇場が閉じ正職の傍ら演劇活動に勤しむ俳優たちは、周囲からの心無い言葉に傷ついている。恋人との間で波風が立っているナオコ(川崎樹杏・二役)は最近体調が思わしくないようで、わざと稽古場に居残って年長のヨリコに胸の内を明かす。新作を書きおろした作・演出家は稽古場には頻繁に現れず、やや独裁的で身勝手な振る舞いが目に付く人物らしい。賑やかながらも少しずつ荒んだ雰囲気の稽古場の俳優たちはじょじょに虚構の世界に絡め取られ、やがてサチコが予見したかのような光景が現実化してしまうのだった。

 劇中劇の手法を用いて虚構と現実を重ねて描く作品は数あれど、本作はきな臭い昨今の世界情勢と敗戦時の光景を重ねつつ、地方劇団の置かれた境遇を描いた点が独創的である。作り手にとって演劇活動が切迫したものであるということを思い知らされたし、身を削るような思いで歴史と日々の生活を総括しようとした姿勢にまず胸を打たれた。80年前と現在の時間軸が行き来しながら、合間に俳優たちが羊の被り物をして牧神(山野と牧畜をつかさどる半人半獣の神)を演じる不穏な光景や、ヘイトスピーチやネットの誹謗中傷といった現代の諸問題を挟み込むという込み入った作劇はやや盛り込みすぎという感もあったが、目線がブレることなく結末まで進んでいく作劇が見事であった。ただ冒頭で介護士が老人になった久保田にビンタをしたり、終盤で爆撃の描写があるなどの点は事前のアナウンスがあったほうがよかったように思う。

 作・演出の課した高いハードルに果敢に応えた俳優たちの熱演も見事である。80年前と現在の同じ名前の役ながら、自身とは距離のある人物をいかにして演じるかと苦悶する姿や、稽古場で時折見せる本音が俳優自身と重なって見えて生々しい感触がした。特に上松知史は80年前の理性的だが内面には熱情がトグロを巻いている久保田少佐と、その晩年の老いさらばえた具合、そしてやや間の抜けた座長のクボタや日本人の外国人観を揶揄するクルド人青年などを演じ分けており圧巻だった。
僕は肉が食べたくて裸(ラ)

僕は肉が食べたくて裸(ラ)

南京豆NAMENAME

新宿シアタートップス(東京都)

2025/05/28 (水) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/01 (日) 12:00

南京豆NAMENAMEを初めて拝見した。カーテンコールの後、前の席の女性がしゃがみ込んでで泣いておられた。 前の席の女性の気持ちが判る気がした。 底辺をギスギスと生きる弱者とその愛を描くそれぞれの個性が良かった。

歳を言い訳にしたくないけど客席が沸くのだけど、台詞にあるそのキーワード達が引っ掛からない、展開/設定を咀嚼し切れないところがあった。ただ人物の描写は、14人の俳優が素晴らしく、無謀で場当たりに生きるアウトローの若者を上手く描けていた。

終盤の物事をはなから忘れていって覚えられないツボミさんの台詞「急に繋がった気がして」の一瞬前に、自分自身も物語が急に繋がって、ぐっと引き入れられていた。

面識があった俳優の方が尾﨑優人さん/後関貴大さんだったけど、 そのお二人とて、しっかり化けていて、何度かシーンが見た後に確信をもって認識できた。あの尾崎優人氏の豊満なボディー/豊かな声/髪をもってしてでさえだ。主宰/作/演の河村慎也さんはイメージが刷り込まれていて認識できた。他の11人の皆さんはほぼ初めまして(だったと思う)。でも、皆さん、かわいく、一途だし、思いが見えて、粗野で乱暴だし、ピストルを撃つし、でも、なによりも愛を描いていて、良かった。
アパートの一室の舞台美術も思い切り、本当にあそこには居たくないな、演者の皆さん、良く居るなと思わせる汚しっぷりで、リアルさが。爆音の音響も良かった。初めての南京豆NAMENAME、また一つ次を観てみようと思う劇団が増えた。

リア

リア

劇団うつり座

上野ストアハウス(東京都)

2025/05/28 (水) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

琵琶の演奏が印象的でした!

僕は肉が食べたくて裸(ラ)

僕は肉が食べたくて裸(ラ)

南京豆NAMENAME

新宿シアタートップス(東京都)

2025/05/28 (水) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

なかなか感想が難しいですが、登場人物のキャラクター設定が面白かったです!

Brother~another father~

Brother~another father~

“STRAYDOG”

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2025/05/28 (水) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ストーリーは良かったです!
ただ、重くならないようになのか、笑いの挟み方が少し違和感に感じましたが面白かったです!

『イライラの依頼人とベンベンの弁護人』

『イライラの依頼人とベンベンの弁護人』

コケズンバ

サンモールスタジオ(東京都)

2025/05/27 (火) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

いくつもの仕掛けが隠されてるストーリーに笑いも散りばめられていて楽しかったです!
あと、占いの人が凄く気になりました!!

高尾山へ

高尾山へ

さよなら人生

スタジオ空洞(東京都)

2025/05/22 (木) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

まさに、人生とは?を考えてしまいました。
あと、観る人の年代によって感じ方がだいぶ違うのかな?!とも思いましたが面白かったです!

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

漫画と現実の世界が交錯する構成は面白かったです!
ただ、冒頭の「差歯だから別れる」が最後まで引っかかっていました

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