
第61弾公演「春のめざめ」
Seiren Musical Project
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2025/03/12 (水) ~ 2025/03/17 (月)公演終了

ここに生まれついて
STEPS Musical Company
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)
2025/03/15 (土) ~ 2025/03/16 (日)公演終了

ほおずきの家
HOTSKY
保谷こもれびホール 小ホール(東京都)
2025/03/15 (土) ~ 2025/03/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
2023年1月の座・高円寺での上演は観ておらず初見。横内謙介演出、みょんふぁ、七味まゆ味、倉品淳子、伴美奈子、犬飼淳治ら達者な役者陣に若手まじえての座組で、これは観に行かない手はないと雨の夜に保谷に出かけた。常連たちが集まる飲食店での人間関係と、過去の出来事の回想シーンが現れる場がうまく組み合わされている。クスッと笑った次には、差別の苦しみ、人を傷つけまいと心を隠す悲しみと隠された側のやり場のない気持ちにじーんとくる。そして心を溶かしていく構成に温かさを感じる。3月半ばにしては冷たい日だったが、期待にたがわず観劇後はほっこりしたいい気分になった。

おかえりなさせませんなさい
コトリ会議
なみきスクエア 大練習室(福岡県)
2025/03/14 (金) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
鑑賞日2025/03/16 (日) 15:00
座席1階1列3番
価格2,800円
■コトリ会議❘おかえりなさせませんなさい
http://kotorikaigi.starfree.jp/2024/okaeri-nmns/
キビるフェス3本目にしてラスト公演。「コトリ会議」は関西を中心に活動している劇団だが、全国展開も熱心で、福岡公演もこれが3度目。結成から18年を経ているので、もはや新興劇団とも言えない。
にも関わらず、この舞台から感じる「素人臭さ」「青臭さ」は何なのだろう。好意的に解釈すれば、それはコトリ会議が未だ発足当時の新鮮さを失っていないのだと言えなくもない。もっともそれは、この劇団の初期作品を私が観ていないがゆえの推測に過ぎない。やや悪意的に見るなら、単に「進歩がない」だけなのかもしれないのだ。
その判断を下すためには、戯曲を子細に吟味しなければならない。でもこの戯曲、かなり「ずるい」作りをしてるんだよね。舞台をある喫茶店に限定しながら、背景に戦争やら何やらを匂わせて、いかにも「壮大なテーマ」があるように見せかけている。でも見せかけは見せかけであって、決して本質ではない。うっかり「外見(外面)」に引っかかると、何だか「褒めなきゃいけないような気にさせられる」のである。ある意味、「批評を錯覚させる」または「批評を拒絶する」作りになってると言えばよいか。
もう少し詳述すると、これ、作品の設定的には「演劇」には全然向いてないんだよ。時代背景は百年後の未来なんだそうな。でもって、世界は第八次(半)世界大戦の真っ最中なんだそうで。
でも時間と空間に制約された舞台では、そんな「大世界」を表現することは困難(というよりは無理)だから、結局、舞台はどこぞの喫茶店で、登場人物も一家族に限定して展開されることになる。
いや、個人や一家族のある時期を切り取って、それを象徴として、彼らを取り巻く「世界」そのものを描くって手法はもちろんあるよ。NHKの朝ドラがよくやる手だ。『虎に翼』も一弁護士の半生を描いて、戦争から復興し、全体主義社会から脱却して「自由」を勝ち取っていく「日本社会」そのものを描出することに成功していた。
でもコトリ会議のこの舞台はどうか。はっきり言って、大失敗してはいないか。
第八次半世界大戦って何だよ。その間、どことどこの国が戦って、どう決着したか、作者はちゃんと設定してるのか。してないよな?
適当に言ってるだけなのはバレバレで、要するに戦争云々は「世界設定」としてすら機能していない、ただの言葉遊びに過ぎない、他の設定でも置き換え可能なものなのである。
どうしても「戦争」を描きたいのなら、アニメ映画『風の谷のナウシカ』とかを参考にしろよ。「風の谷」って限定された舞台で、説明的になりすぎない台詞で、わずか2時間の尺で、地球規模の戦争を描いてたろう。でもあれはアニメだからな。演劇とは表現手段が全然違う。ならば演劇で「世界」はどうしたら描けるのか?
みんな、そこで大いに苦労してるんだけどね。この作者はかなり「楽な道」=安易な設定を選んではいないか。
演劇・舞台で戦争を題材にすると、ともすれば『肝っ玉おっ母とその子供たち』みたいにストレートに反戦主義・社会主義的なイデオロギー優先の芝居にな里がちだ。それが悪いとは言わないが、いささか偽善的で「鬱陶しい」ことは否めない。
そうした「思想臭さ」から脱却する方法の一つとして、「SF」としての完成度を高めていくというやり方がある。思想の読み取りは受け手に任せて、表現そのものを抽象化する方法である。
『ナウシカ』が面白いのは、作者の宮崎駿は社会主義イデオロギーの人でも、作品が「SF」として傑出してるから、結果として「思想臭」が払拭されてるからなのね。
設定だけではなくて、ドラマの面でもこの舞台は失敗していると思う。SFになりきれてないって点もそうだが、作者は「演劇」ってものが何をどう表現するものなのか、根本的なところから勘違いしているのではないか。
20年近くかけて辿り着いた舞台がこの出来では、そう判断せざるを得ない面もあるのではないかと思う。

平家物語
『平家物語―胡蝶の被斬―』 製作委員会
新国立劇場 中劇場(東京都)
2025/03/14 (金) ~ 2025/03/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
2階席だったので舞台の床に落ちた照明がよく見えました。幕開きの赤い影、清盛を焦がす赤い炎。そして帝の持つ赤い鞠にラストの上部から降る赤い紙(布かも)と平家の赤が印象的に使われていました。
朗読劇でしたが衣装や大勢のパフォーマーの演出も見事でした。
山路さん清盛の回を見ましたが、これが山寺さんだとどうなるのか。そちらも見たかったです。
2階席のせいか分かりませんが、聞き取りにくいシーンがあったのが残念です。

ご町内デュエル
sitcomLab
ザ・ポケット(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
佐野瑞樹さん演出のLeftチームを観劇
全く生活圏が異なった者達との衝突に加えて強烈な個性の妙味、いろんな要素が絡まり合った結果、やり取りのほぼ90%が食い違っている(笑)
段々増えていく登場人物の組み合わせによって食い違いの内容も増々多彩に
新たな諸事情や勘違いの誕生でオモシロの勢いをずっと加速させたまま駆け抜けていったのが見事
ずっと大笑いというより小気味よく含み笑いを重ねつつ時々爆笑というテンポの良さが何とも心地よかったです

風上から煙
劇団ホリック
アトリエS-pace(大阪府)
2025/03/15 (土) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
本公演2回目とは思えない、秀作
シャッター商店街の空き店舗を、違法占有している男女幼なじみ それぞれがそれぞれの人生のプロセスと悩みを抱えながらも、必至に生きている
工場で働いていたが、自分のミスではないのに解雇されたり、父親の借金の連帯保証人となったりと、人生につまった人たちの話
面白かった

化面が缺けた時
劇団光合聲
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2025/03/15 (土) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
過去作の再演
但し少し?試行を変えて、2方向からの客席と、演出も変わっていたと思います
前回では感じ得なかったものも感じられましたし、演技力も良かったです
今後も期待していきたい劇団です

電磁装甲兵ルルルルルルル’25
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/03/16 (日) 15:00
価格3,000円
ロボットは少年の憧れ!タナカ、まだチャンスはあるさ!電磁装甲兵は想像するしかないのだが、独特な間とキャラクター達がとても愛らしく、個人的にはカトウの天才的脳汁がもっと観たかった!
あの緩やかな展開にわんちゃんあるんでないかなという期待感とワクワク感が混在して素敵な時間だった

ユニバ行って歩いて帰ろ
劇団武蔵野ハンバーグ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2025/03/16 (日) 17:00
価格3,000円
とても久しぶりの劇団武蔵野ハンバーグ
どこをターゲットにしているのか、なんなのか、元ネタわからんのもあるし、数年前と同様に、何かとてつもなく呆れてしまうものを観ているなという感情が…
なんだけど、そんな芝居を全力で演じて笑かしてくれる、妙な中毒性のある逃避行
なんだか長女ラスト可愛くなってません?錯覚ですか!記者どこいった!!な回収してるようなそうでもないような、
愉しかったので、まいっか

ほおずきの家
HOTSKY
保谷こもれびホール 小ホール(東京都)
2025/03/15 (土) ~ 2025/03/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
韓流俳優チェ・ジョンヒョプの通訳として「ラヴィット!」に出演したみょんふぁさん。盛田シンプルイズベストによるネタ、「イメージダイブ」を通訳することに。動きまで真似て被せてみせてスタジオ大受け。決め台詞の「ここでダイブ!」を「ヨギソダイブ!」と決めてSNSでバズリ、未だに世間では「面白通訳さん」のイメージ。いやいや大物女優ですよ。
初演も観たが、何か観なきゃいけない気分になった。美味い酒が飲めそうな舞台。
開演前に流れるのは生のラジオ放送、「新浜ぐんぐんサテライト」。タケ坊(阿比留丈智氏)とジュンジュン(七味まゆ味さん)、彼等のサインは居酒屋食堂なぎにも飾られている。
驚いたのが全キャスト、2年前と同じ。凄いこだわり。この人じゃないと駄目なんだ!執念を感じる。
伴美奈子さんが秀逸、リアルな存在感。
一番観客を沸かせたのはベトナム留学大学院生兼店員の佐々木このみさん。日本語英語ベトナム語をMIXしたものを駆使しつつ「聞け!」と威圧。こんな女に恋心を持つ日本人客もいびつ。
今回は七味まゆ味さんの視点に重点を置いた感じ。差別されて苦しんだ世代から、それを踏みしめて更に先に歩を進める世代へ。差別も偏見も無知から来る病気でしかない。知性によってそれは治癒できる。人間を無知によって差別する時代は終わりを告げた。これからは差別する者こそが差別される時代となる。
作家の主張は「人と人の絆こそが世界を繋ぐ」。理想論すぎるがそれしかないのかも。差別を乗り越えるのは毎日の生活の日々。人にとって他に何がある?

花にまつわる考察
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
観劇前は、どちらかといえば地域交流を主眼としたプログラムかな?…と想像していましたが、地域性もありつつ、より多様性を意識された公演に見えました。「発表会」ではなく「表現の場」であったと思います。

いいから早く助けてく
匿名劇壇
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/03/16 (日)
けっこう、ストレスを感じるお芝居でした。
もう、会話に突っ込みたい衝動に駆られる所でした。
最後は、自己満足かな、人は赤の他人に悩みを聴いて貰いたいのよ。
お芝居としては会話の掛け合いがドキドキしました。
お芝居観られてありがとう🐼

ご町内デュエル
sitcomLab
ザ・ポケット(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/03/16 (日) 12:00
(笑えた度)5(今感)3(完成度)5
ワンシチュエーション、集会所の1室、本物のシットコム。
再演を重ねているだけあり、そもそものホンの力が強い。すれ違いの連続が生む笑い。
劇中劇になっていく大きなウネリが流れるように華麗で圧倒されます。客席は大拍手。
ヤクザ役の石倉さんがウケと攻めの両方でいい味を出していてシビレました。
いいモノを観させていただきました。

おかえりなさせませんなさい
コトリ会議
なみきスクエア 大練習室(福岡県)
2025/03/14 (金) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
コトリ会議「おかえりなさせませんなさい」観劇@なみきスクエア。燕と人間、記憶とアイデンティティ、家族と純喫茶、第八次半世界大戦と昭和を透かして見やる“戦後”、俳優の身体と鳥のぬいぐるみ…
さまざまな位相の「噛み合わなさ」を手繰り合わすことで摩擦が起き、それが喜劇にも悲劇にも変調していく。いや「呑みこめなさ」か。生死がかかってすら呑みこめないものがあること、その悲哀を強く想った。

The GREEKS
専門学校 舞台芸術学院
シアターT.A.C(舞台芸術学院内ホール)(東京都)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ギリシア悲劇3部作のうち、第1部の上演でした。
相関を理解しないと分かりにくい話ですが、役者さん達の熱演に惹き込まれました。
観応えがあり、歌もダンスも良かったです。
若いパワーを感じる舞台で、とても良かったです。

XXXX(王国を脅かした悪霊の名前)
お布団
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2025/03/08 (土) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。この劇団?の一見思想理念先行・ハイアートな構えに比してのこの「物語性」は・・何だなんだ?? 実に饒舌に物語るではないか・・と少々驚いた。もっとも最初にアゴラ劇場で観たお布団も「物語っ」てはいたが、「仮説の実践」的雰囲気があった。
「マクベス」とあるからその翻案ないしは新解釈的な、スピンオフ的な芝居であろうとは予想したが、ここまで話を作り上げますか・・という。
今回は観ておこうと思っていたが、どうにか観られて良かった。青年団俳優にも久々にお目に掛かれて良かった。
後でパンフを見ると、今回は娯楽性高い物語叙述を試みた、という趣旨の主宰のコメントがあった。作者の意図どおりの結果だったという訳だが、普通にストーリーテリングで勝負する土俵での演劇を、暫くは続けてみてよろしいのでは、と思った次第。

『フォルモサ ! 』
Pカンパニー
吉祥寺シアター(東京都)
2025/03/13 (木) ~ 2025/03/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/03/14 (金) 13:30
フォルモサ、ポルトガル語で「美しい」、台湾の別称。美しい島台湾が日本の植民地になり、原住民が弾圧されていく。日本の人類学者(実在の人物がモデル)が原住民を理解し文明を記録する過程で、日本政府の討伐に反対し苦悩する姿は感動を呼び、心に深く記憶に残る。いい作品でした。
キャストとスタッフが自費で台湾にいき理解を深めた力強さが作品に伝わってきます。原住民の血をひく歌手エリ・リャオさんの歌は魂の叫びのように聞こえた。
日本が台湾の原住民にこのような事をしていた現実に驚き心が痛む。

クロスモーダル
名古屋市立大学演劇部劇団鈍-NORO-
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2025/03/07 (金) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2025/03/07 (金) 18:00
荒唐無稽というか支離滅裂というか
正直、よくわからなかったです。
なんかやっつけ本番みたいな感じで
ポンポン早口でまくしたてられ
会話についていくのも大変で
何を言っているのかさっぱり理解できませんでした。
ご都合主義で終わっちゃった感が否めません。

真田風雲録
大阪芸術大学舞台芸術学科
SkyシアターMBS(大阪府)
2025/03/15 (土) ~ 2025/03/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
パワフルでした
やっぱり人数が多いと迫力も有りますし、舞台美術も良く出来てました!
学生演劇としてはハイレベル
楽しめました!