公演情報
新開地アートひろば「走れ☆星の王子メロス」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★★
かつての職場で働いている友人の誘いを受け、同じく当時の職場で出会った妻と観劇。
名作『星の王子様』と『走れメロス』が合体?!子供でも楽しめるエンターテイメントを発表する団体"to R mansion"が送る摩訶不思議なファンタジー演劇。
正直、原作は『走れメロス』を学生時代の授業で読んだぐらいの記憶なので、両作の翻案としての完成度は良くわからなかったが、それでも十二分に楽しめた。
また、演劇でありながら、むしろサーカスに近いエンターテイメントとしての面白さを特化した作劇は唯一無二で、個人的には強い衝撃を受けた。
基本的には児童ファンタジーや童話的な物語が描れるのだが、クライマックスでおじさん(植本純米さん)が歌唱するパートで不覚にも号泣。
約40年にわたり、演劇と共に人生を歩んできた役者本人が「なぜ、それでも走り続けるのか」と歌う場面には、フィクションを越えたリアルが重なるほどの哀愁があり、とてつもない声量と音圧にも心を動かされ、号泣してしまった。
自分にとっては、演劇の新たな可能性を強く感じられる貴重な観劇体験になった。