バラッド または、地平線の上で呼吸する旅人の話
劇団テアトルジュンヌ
立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
芝居のタイトルは、『バラッドまたは、地平線の上で呼吸する旅人の話』という、一度では覚えられず、覚えてもすぐに忘れてしまうような長いもの。
タイトルのイメージから、地平線の見える雄大な風景を連想し、スナフキンみたいな旅人が登場するのかなと思っていたらそうでもなく。タイトルと芝居の内容が、合致しなかった。芝居のほうは中盤のいざこざが始まったあたりからがぜん興味をそそられる展開になった。でも結末の演出はわかりづらかった。
ネタバレBOX
仲よしの学生のグループなのかな。ひとりは食堂を経営していて、ひとりはライター志望。もうひとりは小説家。もうひとりは演出家? もうひとりは宗教にはまってしまう、みたいな。それぞれ成功や失敗や挫折を経験したり盗作や犯罪なんかに走ってしまい、傲慢になったり喧嘩したり争ったり陰口叩いたりを経過して、そのうち姿を消す人は姿を消して、残る人は残っている、みたいな物語。
途中から、あれはなんでしょう? 超越した人がひとり現れて、語り手(主人公?)に話しかける。他のことに気を取られていて台詞を聞き逃したらしく、あの人が誰なのかわからなかったんです。ばかですね。そして最初の仲のよかったときの場面が再現される。あの場面はなんだろう? ノスタルジー的なものを狙ったのかな。
バンクシーの絵についての件が最初と最後のほうに出てくるけど、あれはどういう意味だったんだろう。バンクシーの模造を50万で購入。でも落として額のガラスを割ってしまうの? 最後にもう一度話題になり、買った、買わないの話になり、「どうしてあるんだろう」みたいなことを言ってた? ごめんなさい、よく覚えてないんだけど、どういう意味なのか、お話とどう関係するのか理解できませんでした。あ、わかった。いや、わかんないけど、タイトルの旅とバンクシーの「屋外、路上」みたいなものを掛けてるのかな。ごめん、やっぱりわかりません。
歩行のシーンが出てくるんですが、みなさん歩行がぎこちなくてびっくり。そのぎこちなさが逆に面白くてそっちのほうに目が行って、台詞が耳に入ってこないという、、、面白かったけど、歩行はやっぱりもうちょっと訓練してスムースに歩けるようにしたほうがいいと思う。
あと、ぼくが気になったのは、みなさん姿勢が悪いんじゃないかということ。台詞をいうときみなさん前のめりになって、背中がまるまり、あんまりかっこよくない。
絵の入った紙袋やジョッキやドーナツの箱。そういった小道具は必要なくなったら片付けてしまうものだけど、それをずっと残しているのが斬新だなあと。思い出が積み重なっていくっていう感じを表現したかったんですかね?
声を大きく出したり身振りを大袈裟にしたい人は、早稲田で(芝居)やればいいのに、みたいなギャグがあったけど、そうなんですかね? へへ。
ごあいさつのペーパーを見ると、いろんな参考、引用作品が列挙されていたが、全然わかりませんでした。わが町がどうのこうのって言ってるのは聞いたような気がするので、『わが町』はわかったといえばわかったのかもしれない。でもその他はまったく。それが哀しい。
キレイ -神様と待ち合わせした女-
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2019/12/04 (水) ~ 2019/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
「観たい!」投稿をしようとした何ヶ月前はこのページは無かった。その時点では既に完売、立見席発売日も開始30分後には売り切れ。キャストの影響と思われるが、前日の当日券予約電話、しかもワンチャンスで通じるとは思わなかった。劇場には座席確保時間内ギリギリに到着し、「最後に残った」二階立見席で観た。不思議と全く立ちが苦にならず、打ち寄せる情動の波に委ねた3時間40分であった。
初演、再演を映像で見、5年前の再々演ではやや失望の感があった(期待値も高かった)が、前回はキャスティング変更程度であったが今回はあらゆる点で刷新、改良が図られていた。
キャスティング面では著名人多数である事もそうだが、歌唱面がぐっと上り、決定的なのは各俳優が役のキャラクターの掘り下げ、新解釈と言って良い人物像の提示があった。これが実に合っており、新たな側面を見せ、さらに楽曲変更あり、新たな歌場面追加もあり、また荒唐無稽を潔しとした元の脚本に意外にもリアルの補強があり、付け焼刃でなく自然な流れを作っており、また恐らく松尾スズキ自身がキャストで登場していた前回までは松尾トーンで舞台も回っていた、その構図を変え、ピースとしての人物らに自立した存在感を持たせていた。
期待半々で赴いたが大きく上回った。松尾氏はコクーンの新芸術監督となるという。力の程を示したと言える。
舞台美術は、基本構成は変わらないものの今回はアジアン・エスニックな雰囲気。全くの抽象から、ある地域を想起させるプランへの変更の理由は判らないが、そぐわしく感じた。
とにかく「キレイ」好きには贅沢な時間。
ネタバレBOX
宮崎吐夢的ギャグも捨てずに歌舞伎の被り物での登場を折節に用意し、初演以来の「いや~俺にまだ出番があるとは・・」(荒川良々)も復活。神をドスで殺す、「ウォーターなのねええ」も維持、取捨選択には苦労したかも知れないが的確に思えた。麻生久美子の「事実は事実」の情感は爆弾級。幼いケガレを演じた生田絵梨花はオリジナルなケガレを作って堂々たるもの。再演で存在感を示した大豆丸(橋本じゅん)の方は女房役麻生を前にしてか「人間的」過ぎる反応で余裕がないかに見えたが演出の指示だろうか。神木ハリコナ、小池ハリコナのキャラ、カネコキネコのキャラ、我らが岩井秀人のジュッテンも前回までとガラッと変わったキャラを開拓。ヘビーメンスシスターズは解体して空き倉庫は娼館となり、そこに居る戦争未亡人は人権団体のご婦人方当人(前は別の役を兼任)、カスミの鈴木杏は、最も楽しみであるエビに噛まれた歌をうまくこなし、落着いた台詞回しで存在感を増したが、全体としても役どころの重心が皆何センチか下がって重量感、迫力が増していた。
音楽はオーケストラピットでの生演奏。テンポの変わる曲など、歌い手のノリに即応しやはり臨場感が違う。こうしてじっくり演奏され歌われると楽曲の魅力がひしと迫る。
難点が一つあったとすれば、マイクで拾った声が方向性を失い、二階席という場所のせいか分らないが、残響=ブレが大きかった。
また、席の選択は、同じ立見席なら上手を選ぶべし。下手寄りで演じられるシーンの頻度が高い。
モジョ ミキボー
イマシバシノアヤウサ
シアタートラム(東京都)
2019/12/14 (土) ~ 2019/12/21 (土)公演終了
満足度★★★★
秋に同ユニットがOFFOFFで上演した『アイランド』(アゾル・フガード作の著名な二人芝居)を見逃したが、再演を重ねた(2010/2013)ネタを広いトラムで持ち込んでの公演に予約無しで観劇した。後で確認した所、あの『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(2015)もこの三人組(鵜山演出を入れて)の上演であった(その時は上演主体は誰なのかチラシを幾ら眺めても判然としなかったが今年漸くイマシバシノアヤウサと名を付けたという)。
大の大人が渋みのある声で、実は子どもを演じていると程なく気づき、大の大人の奮戦を一つ眺めてやろうぞ、と構えて舞台に対した。一面に散らした手描き絵の小道具、というかミニ書割を縫って、二人は妙に活発に歩く。子どもだからだ。だが体力が子どもと違うので疲れるとぞんざいになる。その居直り方も含め、愛らしく思えてくる。
英国のとある街が舞台。学校では異端の類である二人は、町で互いの相棒を見出したのだった。そして二人の冒険の日々が一日一日と重なる。何と言っても二人のテンションを高めているのは、町の映画館で見た『明日に向って撃て!』(1970。原題は「ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド」ブッチはポール・ニューマン、サンダンスがロバート・レッドフォード)。映画の休憩時間、二人はどっちがブッチでどっちがサンダンスかを決め、後半の続きを見る。正面を向いて映画を見る二人の背後に映像が流れるが、よく見れば出演俳優二人が映画になりきって撮った映像である。有名な♪「雨にぬれても」のキャサリン・ロスとポールとの自転車二人乗りの場面は、ウィッグを付けた浅野とペダルを漕ぐ石橋。
自分が20代前半に心酔したアメリカン・ニューシネマの代表作であるので、「これを使うとはズルイ」と呟きながらも2人のはしゃぐ気持ちは我が事の如くで、衝撃的なラストの実際の音が流れ、画面をじっと見詰める二人に自分はただ共感するのみ。
二人の蜜月は終りを迎え、やがて大人になったモジョ(浅野雅博)が町を訪れ、建物の陰にかつての相棒ミキボー(石橋徹郎)を見つけるが、芝居の冒頭はそのシーンであった事が分る。ここで交わされる台詞は作家の最も力が入る所だろう。過ぎた時間の振り返りをしない事を二人に瞬時に合意させた部分に、作家の願望を見る。子ども時代の二人を決別させる事になった「事件」、即ち「大人の事情」の惨い結末は、それでも二人を決定的断絶に導くものではなかった、という願いである。作家の思いを体現するべく二人はブッチとサンダンスの最後をやって見せるが、ラストシーンというのが皮肉で屈折した余韻を残す。佳品である。
『僕と死神くん』『KNOCK KNOCK KNOCK 或いは別れた記憶たち』
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
マチソワで両方見ました。それぞれ面白かったです。開演前のミニ劇場(?)も!
クリスマスギャロップ
三等フランソワーズ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2019/12/20 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かったー☆とにかく人物設定がお見事★サラリーマンだとウザくなるとこをオネェだと嫌味なくスッと受け入れる事が出来るんですよね♪澤井さんと本多さんが同級生っていう設定もニヤリとしちゃいました♪
そんな可笑しなビジュアルでストーリーは感動的というギャップがたまらなく魅力的でしたね♪澤井さんの表情が愛しくてより感動する事が出来ました☆
libido:青い鳥
libido:
こまばアゴラ劇場(東京都)
2019/12/19 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
メーテルリンクの「青い鳥」は、てっきり知っている話だと思っていたのに実は知っていたのはラストだけだったと今頃になって気付きました。
探しもの(青い鳥)を通じて、こんなにも幻想的な冒険の数々が描かれたた物語だったなんて全然知らなかったです。
しかも皆が心浮き立つ、このクリスマスの時期にピッタリな作品であることも。
手作りの刺激でいっぱいの舞台。
人が亡くなった後の「思い出の国」や生まれる前の「未来の王国」
そして「夜の御殿」等々、チルチルとミチルが次々と導かれていく世界は「未知」と「再会」のワクワク感と、途方もない生命の道のり、闇と光、奇妙な味のダーク感。
貧しさの中、クリスマスの綺麗な御菓子に焦がれる2人の兄妹にも、これから沢山の「初めて」が
物語からそんな幸せを実感でもって感じられるのは、やっぱり大人になってからだろうなと。
売り言葉
演劇創造ユニット[フキョウワ]
フジハラビル(アートギャラリーフジハラ)(大阪府)
2019/12/21 (土) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
過去にEVKKさんのバージョンも見た事がありますが[フキョウワ]バージョンの智恵子は激しい愛を感じました。
アプローチに仕方がそれぞれ違うと言う話をアフタートークでしててなるほどなぁと思いました。
正しい水の飲み方【全日程、終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!】
劇団えのぐ
萬劇場(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
説明から想像していたお話とは違いました。危ない水は、過去から逃れたい人たちに供給されているのですが、切実さに欠けると思いました。もっと悲惨な目に遭っているとかならわかるのですが・・・と松下さんとお話ししたら「最近の若い人は心折れやすいので・・・」それは分かりますが・・・。
登場人物は個性的で良かったです。
(本公演)ギジレン島最後の7日間
guizillen
インディペンデントシアターOji(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
【Aチーム】
宇宙規模の異変により地球上に唯一残ったギジレン島。
そこで生き延びたが七日後には皆滅ぶという状況下、人々は何を考えどう行動するかを通して生きるとは、生と死とは、を描いた感動超大作。
本来ならまだ長かった筈の人生が残り七日間と限られたことで圧縮・濃縮・凝縮されて噴き出す友情・愛情、エゴ、劣等感、やり残した事・最後にしておきたい事など様々な想い……定番っちゃ定番だけれど温故知新、イマの若者やそうでない者(笑)たちを活写。
状況・設定がそういうものだけに、10年前の某外国映画や、うんと昔に見たか読んだかした「地球最後の日」っぽいナニカを思い出したりも。
で、シリアス一辺倒ではなく、笑いや「青春」なども描いて重くしないのもイイ。
当日パンフレットがないのは「予備知識やら何やらなしにとにかく芝居を楽しんで欲しい、それだけのものを創ったから」という気概と受け取った。
出演者はチラシに掲載されているし役名はだいたい(愛称や例外もあるけれど)役者名だし。
しかしいかんせんなげーよ!
尺的には先立って1ステージだけ上演されたオープニングセレモニー(と銘打った演劇作品)とあまり変わらないものの、体験的にはけっこう違ったもんなぁ。
ネタバレBOX
「10年前の某外国映画」はアレックス・プロヤス監督の「ノウイング」
ハルタシキ!
大橋頼企画
高田馬場ラビネスト(東京都)
2019/12/20 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★
いいストーリーでした。集合写真はとてもいいアングルで撮れていました。
ネタバレBOX
いい話だとは思うのですが、悲しみのシーンや泣くシーンが軽い感じに伝わりました。感動する場面なのか、軽い感じなのか、つかみにくかった印象です。会いたかった親にやっと会えたという感極まる話のはずですが、あまり笑いと悲しみのコントラストがあればなあと感じたのです。入って右奥の座席はかなり舞台が見えにくそうでした。
正しい水の飲み方【全日程、終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!】
劇団えのぐ
萬劇場(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
本日、観劇しました。変わったストーリーの展開にした作品と感じました。
監獄談
@emotion
ワーサルシアター(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
テンポの良さ。出演者のキャラが個性的で、面白かった作品でした。
『僕と死神くん』『KNOCK KNOCK KNOCK 或いは別れた記憶たち』
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
■『僕と死神くん』鑑賞/105分強■
最近の作品ではダントツに遊びが多く、笑いを求めてココを観続けている身としてはありがたい限り。悪ふざけをこれでもかと盛り込みながらも、ドラマはドラマでしっかりと魅せてくれて、貪るように鑑賞しました。匙加減とタイミングさえ間違えなければ、重めのドラマにもギャグはたくさん入れ込める、という好例。
極めて時事性の高い芸能スキャンダルをこれでもかと茶化しまくった開演前パフォーマンスも含め、めいっぱい楽しみました。
ただ、開演前寸劇は時宜を得すぎていて再演不能なのでは? もったいない…
ネタバレBOX
ロングコートを着るといった、ドラマにおける刑事の記号的表現に三人の刑事が抗うネタには身をよじって笑いました♪
私たちは何も知らない
ニ兎社
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2019/11/24 (日) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
2項対立で語るだけなら新鮮味がない。
惹かれるのは時代精神の移り変わりの中,
変わらないもの,優れたモノに払われるべきは敬意。
諸君、帽子を取りたまえ。
天使にラブ・ソングを ~シスター・アクト~
東宝
静岡市清水文化会館マリナート (静岡県)
2019/12/21 (土) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
Sister Act 森公美子さんバージョンを観てきました。とってもよかったですよ。
各人のアリアも泣けるけれど、なにより、シスターズのアクトが極めてすてき!
もちろん、森公美子さんも、流石の歌唱力と持ち前のキャラクターを生かした演技で、デロリスの存在感を際立たせていました。
最後はみんなでダンシング ٩(❛ᴗ❛)۶ 多幸感に包まれて帰途につけますよ。
ネタバレBOX
最初の数曲は、それほど・・・みたいな印象だったのですけれど、ちゃんと、後に出てくるモチーフが示されていて、それでもって、中盤以降は、歌を聴いていて、うるうる、うるうる・・・ストーリーの展開も感動的で、うるうる。
後ろの席にいたおばさまが「すごいね」って途中で評していました。最後はスタンディング・オベーションも。
題名がシスター・アクトなのですけれど、シスターズのアクトがとても良く、個性的な振る舞いで、それぞれが粒立っていました。シスターズが集まったときの爆発的な衝撃感。すてきでした♡♡♡
タージマハルの衛兵
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2019/12/02 (月) ~ 2019/12/23 (月)公演終了
満足度★★★★
古典ものではなくあくまで現代の世相を反映した芝居。登場する二人にかなりの重荷を背負わせる過酷な戯曲だがそれに十分こたえた俳優と舞台転換のすばらしさに拍手。
妄想部分はもう少し何か良いメタファーがなかったかちょっと考えるものの圧倒的な劇定期状況におそらく今の平和ボケした日本人にこんな戯曲はかけないのではないかと思う。
一度見たら生涯忘れられない類の芝居であった。12月22日の昼公演でカーテンコール2回あった。拍手。
たまには卒アル読み返せ。 ついでに見つけたコーラ味の消しゴムが仄かにまださ、臭いじゃん。そんな感じ!
劇想からまわりえっちゃん
シアター風姿花伝(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
22日17時開演の千穐楽の舞台を拝見。
ネタバレBOX
ハリウッド映画並みの(☜少し褒め過ぎw)音響と照明の下、総勢19名の役者達が間断なく、舞台上で躍動し・花道を行き来する…只々、圧倒されっ放しの2時間弱だった。
ホンマ、凄いモン、「魅」せてもらいました。
演じ手について。
大人数の座組なので、一回観ただけでは全員を把握するのが難しかったことを踏まえた上で、敢えて名前を挙げると
実は(いや、やっぱりw)父子だった
つよし太郎役の永嶋柊吾(ながしま・しゅうご)さん
ひでさん役の岸本武享(きしもと・たけゆき)さん
のお二人に
女神メグミ役の浅利ねこさん
がとりわけ強く印象に残りました。
【配役】
つよし太郎(母親と2人暮らしの小学5年生。父親は蒸発した?)
…永嶋柊吾(ながしま・しゅうご)さん
男市(つよし太郎のクラスメイト。ゲーム命!)
… 林廉(はやし・れん)さん
悪魔王子(つよし太郎等が取り込まれた?RPGでの最強の敵、だが…)
… 山咲和也さん
みかん(悪魔王子の腹心)
…中村猿人さん
カメック(悪魔王子を支える魔女)
… 玉一祐樹美(たまいち・ゆきみ)さん
ひでさん(RPG内の剣豪。実は、つよし太郎の…)
…岸本武享(きしもと・たけゆき)さん
王様… ムトコウヨウさん
女神メグミ…浅利ねこさん
スカッシュ…青沼リョウスケさん
ホシ… 杉本惠祐さん
ベルー… 梶川七海さん
はらぺこゴブリン… 佐野晋平さん
つよし太郎の母親…福冨宝さん
エリコ先生… 太田ナツキさん
担任の先生…石澤希代子さん
ちはたん…北原葵さん
クラス委員長… 末松律人さん
晃…佐々木タケシさん
エリマキトカゲ…平林和樹さん
RITA&RICO(リタとリコ)
SPAC・静岡県舞台芸術センター
静岡芸術劇場(静岡県)
2019/12/14 (土) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
千穐楽を観てきました。リタの人生の変遷が描かれます。エロチックなはじまり。リタは、生きていくためとして春をひさぐ行為をしていました。でも、手に入れたお金は他者に渡すような行為を彼女は何度もしてきたようです。周囲の人は、リタは嫌といえないと見て、そうしたリタからお金を搾り取ります。そうした中、ひょんなことから、リタは、リコという存在を演じなければならなくなります。そして、追い込まれた終盤、リタは、リコとして生きていくことに・・・
ネタバレBOX
リタは自らの行為の動機を「他からよく思われたい」と吐露します。それは、自らの評価を良くするためというとても利己的なもの。示す行為こそ他者に施すものではありますが、そういう意味で、リタは元より利己的な人間でした。リコとして振る舞う彼女はとても尊大な態度を示します。元々利己的な素養を持っていたリタは、スプリッティングすることなく、リタとして振る舞えたのでしょう。人はリコを搾取する存在と評します。でも、リコは、貧しい環境に産業を根付かせ富をもたらす存在でもあります。利他と利己とは・・考えさせられる内容でした。
そうそう、神と呼ばれる存在が出てきます、善人を探しに。そして、リタは後に身ごもります。そういえば、リタは神と関係を持ったような・・・リタは聖母と見ることもできるのかな?
創造者の思惑とは合致していないかもしれないのですが、いろいろ示唆的な内容が刺激的でした。
『僕と死神くん』『KNOCK KNOCK KNOCK 或いは別れた記憶たち』
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
僕と死神くん 観劇。よくあれで破綻しないもの。こんなのを見せられると悲しい話を気持ち悪いほど悲しいだけのホラー作品に仕上げるのがいかにレベルの低い事なのかと思う。勿論役者さんの力はあるとは思うが字面で台本を読んでも面白い。(パンフに台本全文が載っているのも贅沢)若干毒気は抑え気味と感じたのはこちらの慣れかな?又、相変わらずの運営体制。もはや心配な事は客がそれに慣れて勘違いな行動・言動に出ることくらい。
ネタバレBOX
あの終わり方は中々出来ない。最近ハリウッド映画なんかもそうだがついつい付け足しで入れてしまいがち。折角パンフに台本全文が載っているのだから終わっても色々反芻して楽しんだ方が良い。親子ものという事だからか。光のお父さんを思い出した。勿論死神くんは10年も前の作品だし、光のお父さんの父親はあんなクソな人間ではないし、全く別物、死神くんが似ているというよ。りも光のお父さんの基本ストーリーが吹原さんの趣向に合ったので引き受けたという事なのかな。
カタロゴス-「青」についての短編集-
劇団5454
赤坂RED/THEATER(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
誰もが抱く「青」の物語。
全ての「青」が人々を優しく染める珠玉の短編集。
詳細はネタバレBOXにて。
ネタバレBOX
そんなに大きな劇場ではないんだろうけど、私がこれまでにお邪魔した劇場の中では、一番きれい。
しかも、今回は指定席で、事前購入済みだったから、受付前から寒い中、並ぶ必要もないので、何となく
気分が楽。
とは言え、結局、開演前には劇場に着いてたんだけど。
開演前の劇場の空気感は、ちょっとざわついてにぎやかな感じ。
男女比、年齢層が適度にばらけてグループで来ている方も結構多かった。
女性比率が比較的高かったかもしれない。
だいたい、開演前の雰囲気がそういう感じの演目は、楽しく気持ちよく観られるものが多い気がするので、
今回もそういう感じで観られるかなと思っていたら、まさしく、その通りの演目だった。
基本的にはコメディなのだけど、ゆるいムード一辺倒では決してない。
「コールドベイビーズ」での亜青と朱井、あるいは紫亜とのやり取りに見られるようなシリアスさ、
「レストホーム」の緊張感のある情景、そして「ビギナー♀」の振り切った笑い…
その辺りがうまい具合に混じり合い、時間を感じさせない2時間を過ごさせて頂いた。
全体を通して照明を含めた演出がまた素晴らしい。
各短編のエンディングは、各主人公から見た「青」。すなわち羨望の対象が、ストップモーションで固定され、
それを主人公が見つめる…というスタイルなのだけれど、これが非常に味わい深いというか、何というか。
私のお気に入りは「レストホーム」のED。
これ、話としてはかなり怖かったんだけど、EDの演出が本当に凄かった。
家を追い出された亮太が照明の中に浮かび上がるのだけれど、亮太の表情が影で隠れるような位置からの光の
当て方は、ストーリーと相まって、何とも言えない哀愁を漂わせた。
「コールドベイビーズ」のEDの演出も素晴らしかった。
亜青にとっての青は、観客である我々。つまりは人間。
青い照明が、我々観客に向けて当てられ、それを見て亜青はつぶやく。
「良いなぁ」
と。
あの演出はしびれました。
あぁ、こんなやり方もあるのかと思うと同時に、我々観客と役者様たちが、本当の意味で同じ空間を共有している
という事が何だかすごく嬉しかった。
納得のダブルコール。
照明以外の演出では、ストップモーションやスローモーションなど、映画などではなじみのある手法を、演劇の場で
再現していたのが面白かった。
こうした試みは、時々、他の演劇でも拝見することが多いので、決して、目新しい試みではないのだけれど、
映画的な手法をただ取り込むのではなくて、演劇という場に最適化したうえで、取り込んでいるような印象は受けた。
印象的だったのは「ロンディ」でのヒョンジュの登場シーンと「ビギナー♀」の試合シーンで使われた、
最後のスローモーション。
あれは本当にすごかった。
確かに映画とかでこういうのよく観るなーと思いつつも、生身の人間が、目の前でそれを再現する凄まじさ。
映画的なシーンを見ながら、あぁ「演劇」ってやっぱりいいなと自然に感じていた事自体が、この作品の
もつパワーだったように感じる。
会場で販売されていたパンフレットでも触れられていた通り、多かれ少なかれ、他者への羨望というものは
存在するものだけれど、劇中、思わぬ人が思わぬ人を羨んでいたりしているのを見ていると、ちょっと考え
させられる部分はあった。
恋人と過ごす友人や妹を羨む一美。
家族を羨む賢人。
仲間を羨むはな。
そんな彼らもまた、劇中の人物たちから羨まれる存在である。
そういう意味で、私が一番印象的だったのが、はなと奈津子の関係。
はなにとって奈津子というのは何もかも分かって、悟ってすらいるように見える、尊敬と羨望、
そして嫉妬の対象であったように思う。
一方の奈津子はといえば、自身を平凡と評し、はなの自由奔放な部分を羨んでいる。
きっと、この二人は、お互いがお互いを羨んでいることを、なかなか納得できないだろうなと思う。
現実に目を向ければ、はなと奈津子、そしてその他の登場人物同士の関係というのは、いたるところに
ゴロゴロしている。
けれど、自身に向けられる羨望というものを意識している人はどれほどいるんだろうか。
少なくとも私にとって羨望は、コンプレックスの反映でもある。
コンプレックスが根底にある以上、私のことを羨んでいる人がいるなどということは、正直なところ、微塵も
思わない。
けれど、本作のように、そんな私のことも誰かが羨んでいるのかもしれないと思うと、羨望にコンプレックスを
重ねることの無意味さを考えさせられる。
誰もが、誰かを羨んでいる。
自分にないものを持っている人に憧れ、そして、自分もまたきっと誰かが持っていないものを持っている。
人はもっと、人を理解し、愛し、尊敬することができる。
EDの亜青の呟きは、我々一人一人が、そんな存在であることを教えてくれたような気がした。
ここからはそれぞれのお話をざっと振り返り。
「コールドベイビーズ」
切ないようなもどかしいようなそんな作品。
コールドベイビーを育てていく過程で、国は理想的な人間を作るべく、色々な教育方法を模索していたのだろうけれど、
亜青が最後に残った一人だったということは、感情を排し、理路整然と行動することができる彼を「究極の姿」と
みなしたということなんだろうか。
泣けなかったという亜青の告白に応じる朱井の姿に、私人としての思い、公人としての思いの狭間に揺れる苦悩を
感じてしまった。
亜青とは対照的な育て方をされたであろう紫亜の届かない思いというものも、切なかった。
EDでの亜青の我々に対しての呟きは、究極の生命体である彼の口から発せられたことに大きな意味があるように感じる。
国家の思惑はどうあれ、亜青にはいつか紫亜の思いに気が付いてほしいなと思ってしまった。
「ロンディ」
何というか非常に生々しいなぁと感じさせられたガールズトーク。
妹や千尋が言うように、一美はなかなかの性格で、正直「この人、ないなぁ」と思うんだけれど、なんかもう、ある意味
振り切ってしまっていて、もはや憎めない(笑)。
そんな彼女がヒョンジュというもはや聖人君子と見紛うほどの出来の良いイケメンにある意味、浄化されていく
物語なんだけれど、思いを伝えるか否かで揺れる一美と、それについて思うところを伝える千尋との会話が好きだった。
ここのやり取りで浮かび上がる一美の人間性というか、本質が見えるわけで、苦悩する一美の姿に、悩んでいる本人には
申し訳ないけれど、ほっこりしてしまった。
あれだけさんざんケチョンケチョンな扱いをされても、何だかんだで付き合いがある一美と千尋の関係性が、すごく
良いなと思った。
余談ながら健のプレゼントアドバイス、ちょっと参考になりました(笑)。
一美役の榊小並さんには終演後、入り口に上がる階段のところで、軽くだけど、ご挨拶させて頂けました。
「レストホーム」
これはちょっと怖かったなぁ。
賢人の真意というものは、結局のところ、私は最後まで見通せなかったんだけれど、本当に亮太を追い出してしまったの
だとしたら、うーん、何とも。
短い話ながら、すごく密度の濃い話で、終始コメディで終わるのかと思いきや、そんな単純なものではなかった。
亮太が終盤、翔子に向かって絶叫交じりに思いを吐露するシーンは、ちょっと胸が締め付けられた。
先にも書いたけれど、EDでの照明演出は本当に圧巻。
ただ、賢人が家族というものを羨むというのは、今はともかく、観劇当時は意外だったかな。
あぁ、こんなに大成した人でもそういうものか、と。
そういう意味でのEDの演出は印象的だった。
それにしても亮太役の村尾俊明さんは素晴らしかった。
亮太登場から数瞬で「あぁ、この役者さん素敵だ」って思ってしまった。
ちなみに村尾さんは終演後の物販の時に、カウンターに立っておられたんだけれど、対応するお姿を横目に見て、
あぁ、人間的にも素敵な人だなと感じました。
買い物を終えた私にもまぶしい笑顔を見せて頂きました。
イケメンすぎるぜ、村尾さん。
「ビギナー♀」
最終話にふさわしいというべきか、非常に爽やかで軽快な物語。私、これ大好きです。ほんとに好き。
何もかもが本当に楽しかったし、好きだった。私にとってはパーフェクトな物語。幸せ。
はな、ちょっと勝手すぎるだろと思わないでもなかったけど、でも、その思いを貫き通すある種の強さが
奈津子にとっては眩しく映るんだろうな、とも思ったし、他のメンバーにも多少なりとも伝わったのかな、と。
この話は、とにかく、登場人物のすべてがとても魅力的で眩しい。キャラがしっかり立っているというか。
みんなすごく個性的で、だれが欠けてもこの話は成り立たなかったと思う。
そりゃ、こんな素敵なメンバーに囲まれていたら、そこから離れたくなくなっちゃうよね。
試合の演出も先にふれたとおり、すごく良かったけれど、練習シーンもそれに負けず劣らずで素晴らしかった。
ステップもままならなかったのが、段々、動けるようになっていく様子は、正直、観ててちょっとうるっとして
しまった。
ちなみに芽衣は結局最後まであんまりうまくはならなかったけれど、全編通じて「忘れてました!」で非常に
素晴らしいアクセントになっている立ち位置だった(笑)。
試合当日、自宅でどてら着て寛いでたのは最高だった。大好き。
健がまたイケメンなんですよね。イケメンすぎる。
試合で審判に頭を下げて説得するシーンなんかはもう号泣寸前。
かっこいいぞ、ちくしょう。
そして奈津子役の森島さんが素晴らしい。
『体温』の時も思ったんだけれど、この方は、演技なのか素なのかが分からないくらい、とにかく自然。
だから私は奈津子が好きなのか、森島さんが好きなのかもう分らない。大混乱。
終演後、劇場を出ようとしたときに、ちょうど袖のところから出てきた森島さんと鉢合わせ。
ご挨拶したかったけれど、思いっきり通路だったので、すれ違いざまのご挨拶で我慢した。がー。
作・演出 春陽漁介さん
ランドリーさんの演劇を拝見したのは、今回が初めてだったのだけれど、すっかりファンになりました。
物販で購入させて頂いたパンフレットがとても読みごたえがありました。
演劇って、わりと作り手の真意が明かされないままのものが多い中で、余すところなく、色々と明かして
頂いていたので、頭の悪い私には非常にありがたかったです(笑)。
劇場に入った時から、劇団の皆さんの「ようこそ!」という空気が満ち満ちていて、終始、居心地が良かったです。
というわけで、とても素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
役者の皆様、劇団の皆様、素晴らしい舞台を本当にありがとうございました!