最新の観てきた!クチコミ一覧

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再演 みやこほたる 

再演 みやこほたる 

劇団匂組

アトリエ第Q藝術(東京都)

2025/05/14 (水) ~ 2025/05/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

このような事件が有ったと知らなかったです。身近に潜む人の心情が痛ましく切なかったです。何故、その行為に至らなければいけなかったのかがとても切実に伝わって来て悲しかったです。

穴熊の戯言は金色の鉄錆

穴熊の戯言は金色の鉄錆

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ストレンジな感じで面白かったです。ラストもまた、良いですね!いろいろと理解追いついてないですが見終わった後もとっちらかりながら考えるのも良い。

穴熊の戯言は金色の鉄錆

穴熊の戯言は金色の鉄錆

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 19:00

お気に入り劇団の新作は、笑って切ないラブストーリー、…かな?(2分押し)102分。
 かなり変わったカップル(小野ゆたか・帯金ゆかり)のストーリーだが、ただただ笑っていたら終盤でとんでもない所に連れていかれる。最終盤も、そう来るか、という展開だが、エンディングの美しさが光る。役者陣が皆しっかりと演じているのだが、帯金の逞しさが目立つ。堀は前半はいつもほどの勢いではないな、と思っていると、後半は見事に展開する。久々に見る中川の佇まいが素晴らしく、「いい声」も相変わらずなのが嬉しい。
 客はそれなりに入っているものの満席と言うには程遠い。勿体ない。時間がある人は是非観て欲しい。

染明色

染明色

Prelude

インディペンデントシアターOji( 旧:王子小劇場 )(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/21 (水) 19:00

価格4,300円

Bキャスト観劇
目を閉じて浮かぶのは玲子の目と口角の揺らぎ、まるで幻想化のような美憂の立ち振舞、誠一とのあの、、
それぞれを浮かべると印象的なシーンが写真のようによぎる
どう捉えるか、共感してしまうところもあって、、と書くとどう思われるか
猜疑心が生じてることで後ろめたい?そういう社会の中で育ってきた、もちろん法的な問題もあるし、理性もある
当事者にとっては抑えきれるものでもなく、普通でありたいと思う
普通と表現できないセカイがどうなのか
普通としたとき秩序が崩壊する…かもしれない
とても面白い作品

六道追分(ろくどうおいわけ)~第三期~

六道追分(ろくどうおいわけ)~第三期~

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/05/14 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

1時間40分のお芝居でしたが、様々なパフォーマンス(演出・演技)がとても楽しませていただきました。
時代劇の中に現代的内容を織り交ぜるなんて、とても面白い演出ですね。
とても美しい女性(花魁)ととてもイケメンの男性(盗賊)で見応えあり有り。
花魁の衣装もとても良かったです。
ダンスパフォーマンスは会場、一体となって盛り上がっていました。
チラシやプログラムに書かれていましたが
別のチームだとどんな感じになるのか、観て観たいですね。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 19:00

価格3,500円

楽園に来ると毎回思う…どっち側に行こうか。今回は上手側にて無事に観劇。
本作は結婚と差し歯、チョコ、少女漫画と分かりやすいキーワードを組み合わせて
主人公を取り巻く恋愛と回想、現実と漫画の登場人物が描く人間模様をコラージュしています。

キルハトッテは初めて観る劇団。見た目も脚本も独創的な世界観。
歯切れの良いボキャブラリーと恋愛漫画にあるような小ネタに掴まれ、クスッと笑みが溢れていました。
(表紙のレトロ感が何とも良い味出してます)

ネタバレBOX

客演含め、どのキャストも個性派なのですが
物語のコラージュが映える時と、何を見せられてるのか分からない部分が多々あります。
中でも「セリフのようなセリフでない会話」を感じる点があり、内容の薄さと共に緊張感がなくなって
まるで身内にしか伝わらない芝居を観ている…初見のお客さまにとっては置いてけぼりになるかもしれません。
物語の落とし方もサラッとしていて、内容が濃いとは思えなかったかな(上演時間のせいではなく)。
好みが分かれるコアな作品です。
驟雨(Syuuu )

驟雨(Syuuu )

劇団芝居屋

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/05/20 (火) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

怒涛の会話劇、聴き応え、見応えあり有り。
顔の表情の作り方、さすがですね。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

今年に入って「初」の団体を中々の頻度で観ている(特に名のみ知る劇団の初観劇は感慨深い)が、こちらは中でも未知数度の高い一つで、「端正な作りをしていそう」なサイトの印象だけを頼りに(不安の面持ちで)観劇せり。
思っていた以上に作劇の工夫と饒舌さがあり、「書く人」なのだな、との印象。

ネタバレBOX

挙式を控えたヒナが婚約相手から「俺の歯全部差し歯なの」とのカミングアウトと共に婚約(一旦)破棄を告げられる・・と説明にあるが、「体の良い断りを入れて来たクズ野郎」ではなく実際の芝居では彼はパニクっており、傍若無人の逆パターンでの「男の独りよがり」に翻弄される女=私の内省へと入って行く物語のようである。
本作は「相手不在」のカップルの行方が現実的に辿られるリアルではなく、彼氏側に絡むのは「差し歯の治療をする」と申し出て女性歯科医。彼が十年前(十代の思春期)にかかった歯科医であったがその時彼は大人の女性への無邪気な告白をし、表面上軽くいなした女医の方はその事が心にわだかまっており、ストーカーよろしく大人になった彼の前に現われた格好。一人妄想を膨らませていた彼女は終盤事情を悟った相手に拒絶され撃沈するのだが(先般観たA.R.P.のボンゴレ・・に似た展開)。一方主人公ヒナの元には、彼女たちが思春期にハマった長尺の恋愛コミック(アニメ?)の主人公の男女が、連載が終ったのを機に「その後」の恋愛関係を続けようとした男に対し女が「やっと解放されたから外の世界を見てみたい」と現実世界へ飛び込んで来る、それを追って男もやって来るという展開(男女逆だったか?ちょっと忘れた)。ヒナはコミック彼氏と偶然出会って暫く同道し、漫画を知らないヒナの婚約破棄男はコミック彼女と出会ったりと、荒唐無稽ぶりが許容された世界が構築され、それなりに成立するのを眺めていた。
ただ差し歯にこだわる男とは何の隠喩であったか、彼のナイーブな態度の根っこの問題は解消されたのかと言えば、作者なりの決着はあったのかも知れないが、霧散した印象。たとえ不条理でも何かの隠喩である事はむしろ色濃くあり得るのであり、ギャグを磨くか人間洞察を深めて作劇に反映させるか、進化を求めたい欲求を持った。固有の世界観により磨きをかけられたし。
マライア・マーティンの物語

マライア・マーティンの物語

On7

サンモールスタジオ(東京都)

2025/05/17 (土) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観られて良かった。女性の集団であるOn7が「ある女」の物語を演る、という時点でイメージの幅が狭まるのだが、「客演を招いてでも」やりたい演目かと普段以上の期待もあって急遽席を確保して出かけた。
つい先日「マグダレンの祈り」(2002)なる映画をたまたま観て、女性が「性」関係において不当に貶められてきた歴史の断面を見せつけられたのだったが、逞しく生きる女性らの姿を通してこれが描かれる。とは言え敗北と紙一重である。植民地の歴史を持つ日本での在日の境遇も、アメリカにおける黒人、また先住民、日本にもあるそれら被虐の者たちの「声にならない叫び」に共鳴する感性は、多分映画に育てられたのだろう。
本作もその系譜と言える作品だが、冒頭から見入らせる。

【ファム・ファタール】

【ファム・ファタール】

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。
昭和のバブル全盛期、大学4年生 加藤リョウ(丹羽哲士サン)が経験した、甘酸っぱく ほろ苦い ひと夏の物語。見所は 社会/世相にみる、バブルに浮かれた社会の歪。その理不尽や非正義と、これから就職して社会に出て行こうとする青年の純真や正義感といった意識のギャップ。人間的には、エリート意識の強い青年がストリップ劇場でのバイトを通して少し大人へ成長していく過程。そして舞台がストリップ劇場ということもあり、色香と妖艶な踊りが眼福。特に看板ストリッパー アスカ(小田飛鳥 サン)とベテランストリッパー ナナ(華彩なな サン)は、演出もあるが ひと際目立っていた。

物語は、一青年の心情だけではなく、ストリップ劇場にいる人々の生き様を点描し、夢や希望を叶えようと 必死に努力している姿を温かく 優しく見つめる。一方、バブル期という経済を背景に、人を騙し追い落とすヤクザと地上げ屋を絡ませ、ダークな世界を垣間見せる。色でいえば、闇の世界 その漆黒とスポットライトを浴びて踊るストリッパーの純白という、対比した世界が巧く交じりあった物語。

卑小だが、気になること。昭和という時代の雰囲気や臭いのようなものが感じられないこと。例えば、映画でいえばセピア色で泥臭いといったイメージ。バブル全盛期から40年ほど、確かに華やかな時代であったが、公演のような洗練された雰囲気とは違うような。その雰囲気があると、もっと昭和時代を感じ没入感に浸れたと思う。舞台美術はシンプルだが、それがスタイリッシュ(照明含め)に感じられたからかも。演劇制作体V-NETだからこそ、表現し難い雰囲気や臭い といった高いレベルを求めたくなる。ぜひ劇場で。
(上演時間1時間50分 休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術は凸型、出ているところがストリップの盆(または 出べそ)にあたり、左右にいくつかの箱馬があるだけのシンプルなもの。上演前から白銀色の鮮やかな照明が舞台を照射している。何となく洗練された感じがする。

物語は、大学4年の加藤リョウが 既に銀行の内定をもらい、これから先は順風満帆でエリートコースを進むだけ。また公認会計士の試験にも合格している といった秀才。その彼を悪友 ケンタがストリップに誘う。そこで見初めたのがアスカ。すぐに楽屋へ行き、強引に 夏の間だけバイトをすることにした。アスカには 竜二というヤクザのヒモがいるが、彼もまた リョウの純真さを面白がり、いつの間にか奇妙な三角関係になる。まさに恋は盲目。この公演、視覚は触覚へ変容させるような「艶やか」さがあり、目は手として誘惑されそうだ。

バブル最盛期、再開発が進み土地も高騰していく そんな昭和の時代が背景。このストリップ小屋(ゲンダ劇場)を (経済活動としての)シノギ にしているのが、竜二のいる昔ながらの暴力団。一方 新興ヤクザは、表向きは会社組織にした金融暴力団(地上げ屋)。嫌がらせをして小屋を立ち退かせようとする金融暴力団✕竜二の抗争にリョウも巻き込まれていく。ストリップショーという妖艶なシーンを魅せ、その対極として ヤクザ同士の暴力シーンを観せる。そして竜二はドスを持って…。場末に咲いた華(ストリッパー)は、誰にでも なれるわけではなく、強い意志と魅せる表現力が必要ーー山形から上京して、演劇を学んでいるチハルの言葉が重い。さらにストリップ幕間のお笑い芸人、その2人の考え方の違い等、よくある話で興味を惹く。

物語は分り易い。そして音響・音楽や色彩ある照明がストリップという華やかで それでいて少し哀愁ある雰囲気を漂わせてはいるが…。もう少し昭和という時代というノスタルジーがかんじられれば。役者陣は、登場人物の立場や性格を個性豊かに立ち上げ、生き活きと体現していた。また、竜二の入れ墨やドスの使い方などリアルで、細かいところにまで気を使った演出が好い。
次回公演も楽しみにしております。
煙が目にしみる(脚本・演出|堤泰之)

煙が目にしみる(脚本・演出|堤泰之)

ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

SSチームGRチームの両方観劇
初演から20年以上経ってもなお毎年どこかの劇団が上演してる演目
今回のは脚本家の方の演出
お時間ある方はぜひ

ボイルド・シュリンプ&クラブ season3

ボイルド・シュリンプ&クラブ season3

劇団6番シード

新宿シアタートップス(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コメディ調の倒叙型ミステリー。
松本陽一さんらしいこなれた脚本で楽しめました。
CASE5のボクシングジムとCASE6のキャバクラが同じセットで違和感なく両立するあたりもさすが。

ネタバレBOX

CASE6犯人役の水崎綾さんですが、こういう悪女的な役をあまり見たことがなかったので、新鮮に感じました。
驟雨(Syuuu )

驟雨(Syuuu )

劇団芝居屋

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/05/20 (火) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

染明色

染明色

Prelude

インディペンデントシアターOji( 旧:王子小劇場 )(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 19:00

115分。休憩なし。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/22 (木)

あの空間で思いもつかない方向に話が展開して行く爽快さ、心地良さ、楽しさ、ワクワク感。すごく面白かったです!クセになりそうかも。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

いやー、面白かったです。若い劇団のポテンシャルを感じました。結婚直前のブルーな気持ちとかすごくよく描かれていました。リアルな世界と漫画の世界のコラボ最高でした。今でももう恋なんて♪とチョコレイト・ディスコ♪が頭の中で鳴っています。歌もすごくうまくびっくりしました。今度ミュージカルぽいものを観てみたいです^^

マライア・マーティンの物語

マライア・マーティンの物語

On7

サンモールスタジオ(東京都)

2025/05/17 (土) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 14:00

オンナナの第2回公演を見ている。「その頬、熱線に焼かれ」という原爆少女の物語で、静かに進む舞台なのだが内側からわき出るような熱量があった。今作はその熱量が激しく舞台に放射されている。このメンバーだからこそこれだけの熱量をもって完遂できた舞台であったのではないか。オンナナにこの戯曲を勧めた小田島則子の慧眼に感服する。

冒頭、薄暗い舞台で主演女優の表情もみづらい場面から始まる。自分は1年前に男に惨殺されたが、まだ遺体は見つかっていない、という趣旨のモノローグだ。舞台は一貫して暗いモノトーンを基調とした演出で進む。舞台転換のタイムラグを感じさせず、息をつくまもなく続いていく演出はさすがに寺十吾。見事だった。
物語は、英国の田舎の村の幼なじみたちの生活から、時間を追って冒頭のシーンにつながっていく。貧しい家の女性たちがどのような苦難を味わっているか、あるいはその苦難に付け入るようにしてどう自分を売っていくかという恐ろしさすら感じる日常が展開され、見ていて少し苦しくなる。しかし女たちは明るく、歌い、踊る。この落差も、客席の苦しさを深めている。

物語の結末も苦しいものだが、次の日に向かっての希望のようなものも感じた。演じきった者たちへの熱い拍手は、戯曲の難しさを自分の力に変えて全力で、全身で客席に放射した「やり切った感」への拍手だったと思う。それぞれの出身劇団では見られないような、「演劇をやっていてうれしい」という素直な胸の内への拍手でもある。

穴熊の戯言は金色の鉄錆

穴熊の戯言は金色の鉄錆

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

非常に面白かった。
登場人物は多いがそれぞれキャラが立っていたし、舞台のシンプルさや狭さも、うまい見せ方でチープに窮屈に感じることもなかった。
最後のオチは予想できずに驚かされたし、現実にはありえないよいな、でもあったらいいなと抱きしめたくなるような話に納得!

絵本町のオバケ屋敷 〜愛!いつまでも残るの怪!〜

絵本町のオバケ屋敷 〜愛!いつまでも残るの怪!〜

優しい劇団

高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)

2025/04/19 (土) ~ 2025/04/19 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「個性を味わい尽くす」という体験

ネタバレBOX

稽古は1日、当日集まったメンバーで即興演劇を行う企画。台詞は概ね入っているが、ときどきプロンプターとなった主宰が登場し進行をサポート。会場全体でトラブルを楽しむという構造が斬新で、演劇の可笑しみが存分に引き出された上演だった。戯曲はオムニバス形式でモノローグを中心に組み立てられており、なし崩し的にぐだぐだにならないように工夫されている。その分、俳優の責任は重く、声の響きやミザンスはある程度指定があるとはいえ、その場の応用力で組み立てていかねばならない集中力の必要な過酷な上演である。

トラブル発生時、また上記のような緊張感と極度の集中の中では、役というよりは、俳優個人の個性や特性が前に出やすい。声のよさや所作の個性が端々に瑞々しく感じられ、まさに俳優を見る上演として合目的的に構成されていた点、とても興味深かった。無論、俳優だけでなく、スタッフワークの個性も滲む。俳優より目立っていた灯りを操るダンサーのような動きの照明担当や、劇中音楽の選定、主宰の前説と全て資源が限られた中でDIYでやっているからこその味わい深さがあり終始チャーミングであった。

(以下、ゆるいつぶやき)
全編、動画写真撮影OKなのには驚いた。1回きりの上演だからこそ、ネタバレも何もないのである。コロナ過以後、演劇のアーカイブ化がぐっと進んだが、今回のような会場全体の空気感やカメラに映りにくい微細な面白さをアーカイブしづらい演劇もある。隣席の方々がみんなお気に入りのシーンをアップで撮影しているのを見て、各々のスマートフォンで記録を撮り、各々で保存しているというのは演劇のライブ性の新しい保存・共有方法であるように思えた。監督気分で主体的に作品を楽しもうとする姿勢を促せるのもいいですね。

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