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残機尽きるまで私は戦う~再演~

残機尽きるまで私は戦う~再演~

U-33project

高田馬場ラビネスト(東京都)

2020/01/30 (木) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★

数珠つなぎで繋がる四人に、その喧嘩が嫌いな一人、心の声の演出、笑わせてもらいました!
前半のあるある感と、後半のリアリティがちょっと薄くなった落差が気になりましたが、面白かったです!
嫌い嫌いも好きなうち、や、喧嘩するほど仲が良い、などあるように、仲良し前提での終息?で良かったのかな⁉︎

トタン屋根でスキップ

トタン屋根でスキップ

ここ風

シアター711(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/02/06 (木) 19:00

価格3,500円

前回の『ッぱち!』に引き続き、
ここ風観劇。
おおざっぱな物語の形として、

どこかで傷を抱えた人が、
人生の「ホーム」みたいな場所を再訪して、
人間関係や抱えた傷を修復して、
旅立っていく

みたいな事が共通していて、
あぁ、これが団体のカラーなのかしら、と。

わりとこういう「ザ・人間ドラマ」みたいなものが、
私苦手なんですけど、
前回に引き続き楽しく観ました。

いかにも「良い話」を紡ぐプロットなのだけど、
人物のほとんどが関西弁&ノリが関西人、
という所が、
「泣かせますぜ!」
みたいな空気を微塵も感じさせないのが良いのかもしれない。
結構深刻なシーンですら、どこかに茶々を入れてくるバランス感覚が、とてもよかった。
関西弁世界に適応するまでの序盤はやや違和感を感じるものの、
いつの間にか世界に引きずり込まれている感じがする。

前半に、人間関係の「謎」みたいなものを匂わせておいて、
後半怒濤の伏線回収をしていく感じも楽しい。
「えー!そうだったのか!」
と素直に入り込める。
匂わせ方も、あからさまでなく、かといって全く気づかないわけでもなく、
関係性の「しこり」みたいなものが丁度よく見えてくる。

後半に入ると、伏線回収のためもあって、
結構、「昔の出来事」を人物がわりと長めに語るシーンが多くなる。
そんなに昔の事をぽろぽろ喋るかしら?
と感じなくもないものの、
いやいや、喋るか。と思ったりするので、
捻り出すように語られる「しこり」も違和感なく観られる。

一つの場所に集う人々が、
もつれ、からまり、ほどけていく。
うまくいかない、けどそれでいい、
みたいなとこがあって、
生きてゆく事の肯定、みたいな事を感じる。

良い話だった!感動しました!
という感想を素直に出せる、
押し売ってこない感動。
舞台の良い話で泣く事なんて滅多にないんだけど、
少し、じんわりきました。

ネタバレBOX

願いのような、祈りのような、僅かなファンタジー要素が、ひどく刺さりました。
ラストシーン周りに関してはもう、
「そこまで語らなくてもしっかり観てたから伝わりますよ!大丈夫です!」
という気も、少ししました。
うっかり聞き逃してると「?」ってなる可能性もあるけれど、何も説明なくても、
グッとくるシーンだなぁ、と思います。


全体的に、喜劇と悲劇の間をいくバランス感が、
絶妙なんだろうなー、なんて思いました。
この団体がチェーホフとか上演するの観てみたい。
と思ったりした。
きっと、面白い。



さて、この団体に、
香月健志、という俳優がいるんです。
僕が文学座の研究生だった時分に同期だった男なんですけど、
尖りすぎて字が書けない鉛筆、
みたいな俳優だと思っていたんです、当時から。
その香月くんが、これ以上ないくらいに、
その性能を発揮している!
さすが所属団体!
と、前回も今回も思いました。
出てくるだけで、客席の空気が優しくなる、
稀有な才能だと思います。
私の、密かな推し俳優です。

そして、後藤英樹さんの雰囲気が、パーフェクトに素敵でした。
コタン虐殺

コタン虐殺

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

約2時間10分、休憩なし。出演者急病降板による休演後、即座に代役で上演再開した劇団の結束に感動。演劇は人がつくり、守るものなのだと改めて感謝。2/9(日)18:00の追加公演は残席余裕あり。

アイヌと倭人の戦いの歴史を音楽劇に。元気な立ち回りや歌と踊りで盛り上げ、娯楽要素もふんだん。音楽、音響を生演奏する鈴木大介さんが素晴らしい。

信じることが暮らしの中心にあるアイヌを騙し、差別して搾取する倭人(日本人)の醜悪さに悔し涙。あまりに汚くて恥ずかしい。舞台も演技者と観客が信じ合うことで成立する。私も他者を信じる生き方を選びたい。

アイヌが縄文人の子孫ということはわかっているそう。その頃は倭人も通じ合えていたのかな。詩森ろばさんのお芝居からいつも多くのことを学び、確かめる。ありがとうございました。

ネタバレBOX

1669年の「シャクシャインの戦い」と1974年の「白老町長刺傷事件」を行き来し、2000年代のススキノのキャバレーで現代とも接続する。
舞台「盆栽」

舞台「盆栽」

ALPHA Entertainment

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

登場人物は6人、そのうち日本人は1人(女性)。他はアメリカ人、イギリス人といった設定である。正確に言えば日本人も結婚しており日本国籍ではないかもしれないが…。物語は生まれ育った環境、それぞれの国の伝統・文化の違いを、「盆栽」を介して浮き彫りにする。「盆栽」が日本人の心の象徴なのか分からないが、何かを介在させて 生活習慣、考え方などの違いを描くことで、夫婦のありようを考えさせる。
物語に必要な介在物は「盆栽」でなくとも説明出来ると思うが、その何かを利用して夫婦、隣人にまで広げた人間洞察・関係を巧みに描き出す。些細なことでの口論を盆栽ならぬ仲裁をする人がいないことから会話が漂流するように漂い、行き違い、誤解など そのかみ合わない様が実に面白い。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

舞台セットは主人公夫婦 ベン(森岡龍サン)とミカ(大谷麻衣サン)が住む集合住宅のダイニングキッチン。中央にダイニングテーブル、上手側にキッチン、下手側にソファーと”盆栽”がある。もちろん小物等も充実しており、セットを事細かに説明しきれないほどだ。
物語は日常を描いていることから、時間的な経過は照明の諧調によって表す。また音響等は会話劇であることを意識している。その意味で、舞台技術は物語のコミカルな丁々発止とは異なり、現実感そのもの。舞台セットと技術というしっかりした枠があるから、物語が日常という世界に収まる。そして日常の夫婦関係における確執や軋轢が浮き彫りになってくる。登場する人物の性格や仕事、その立場などが騒々しい会話の中で自然と説明させる上手さ。

面白いのは、アメリカ人である夫ベンが良く言えば大らか、悪く言えばマイペースといったところ。妻ミカ(日本人)は、物事に細かく、決まりごとを建前にする、といった設定のようだ。この夫婦をアメリカ、日本人の代表のように描く。冒頭の目覚まし時計に関するうん蓄はその典型的な会話。
逆に「盆栽」の精神的な効用を説くのはベン、ミカは興味もない様子。何かの価値判断は、人それぞれ、日本人(ミカ)≠盆栽にしないところに、この物語の妙がある。
後日追記
朝の気配

朝の気配

TOKYO笹塚ボーイズ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

そりゃ朝は来ます。

ネタバレBOX

日雇いバイトで妹を大学に進学させようとする青年や援交少女を始めとした若者たちと、大衆受けするように彼らを面白おかしく取材するルポライターや彼らに寄り添って取材するが故に売れないルポライターなどを通して出口の見えない現代社会の一面を描いた話。

女に捨てられなくて元気になる男って何だろうかと思います。

経済的自立が必要です。朝は毎日来ますが、彼らの朝は遠そうです。
KAIRO -カイロ-

KAIRO -カイロ-

UDA☆MAP

萬劇場(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/12 (水)公演終了

満足度★★★★

温いアイドル2.5次元ファンタジーではなく、押井守の『イノセンス』や伊藤計劃の『ハーモニー』を彷彿とさせるサイバーパンク。脚本の細川博司氏の熱意を感じた。綺麗どころの女優も満載で華がある。『ブレードランナー2049』の雰囲気が好きな人には堪らない。
W主演の栞菜さんと小林亜実さんが実に良い。こういうハードSFのシリアスな役回りの方が似合っている。衣装もクール。もう一人の主人公、那海さんも見せ場がたっぷり。「成る程こう来たか」と演技プランと演出に感心した。兵藤祐香さんの反体制ゲリラも格好良く、腰抜け保安官役の八坂沙織さんは女優として賢い。こういう役回りこそが役者の醍醐味。
最終戦争後、荒廃した近未来。徹底的に管理された砂漠都市で謎の死が多発。キリスト教系の教会と神道系(?)の寺院から一人ずつ調査員が派遣されてくるのだが。
面白いのでお薦め。

舞台「盆栽」

舞台「盆栽」

ALPHA Entertainment

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

緊張感のある会話劇。面白かった!
ネタバレになるので内容は書けないが、3組の組み合わせで展開していくスピードが
心地よい。90分、良い時間が過ぎた。

セビリアの理髪師

セビリアの理髪師

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2020/02/06 (木) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しくコミカルなオペラであった。技巧的、装飾的というのか、早口言葉のような曲が多い。これはベルディ、プッチーニなどより後の時代の作曲家にはないもの。スタンダールは『ロッシーニ伝』第29章の最後に「声域の〈広さ〉だけでなく、〈装飾音の質の高さと性質〉をも克服しなければならないのだ」と書いて、ロッシーニの歌は難しすぎて、そのうち演奏できなくなると予言した。そのとおり39作のロッシーニの作品で、現在上演されるのは数作しかなくなっている。

「セビリアの理髪師」を見るのは、2016年の新国立劇場公演についで2回目。前回と比べて思ったこといくつか。ヒロインのロジーナは前回の方が可愛かった。後見人バルトロの滑稽さは今回が際立つ。特にロジーナの歌のレッスンの間の黙劇など。アルマヴィーヴァ伯爵は、前回若いハンサムな歌手だったので、ぴったりだったが、今回は太った中年男。流石に若い娘の心を射止める説得力はないかわり、変装などの滑稽味が目立った。フィガロは意外と脇役。それは今回も変わらない。演出は変わらないはずだけれど、前回はヒロインが目立った。今回は男たちのばかし合いが印象に残った。

ネタバレBOX

劇団四季の脚本室?のMさんが「ミュージカルで歌の間に関係性が変わる、そういう戯曲を書ける人は少ない。歌を入れるだけの歌芝居なら多いけど」といっていた。ぱっと思いつくのは「シカゴ」や「メアリー・ポピンズ」のようなミュージカルが、歌の間に関係性が変わると言える。「ラ・ボエーム」を下じきにした「レント」、ひとりひとり自分の過去と悩みを歌う「コーラス・ライン」もそうか。

そこで、今回は歌の中で関係性がどう変わるかを少し注意した。一幕は少し寝てしまったので略。2幕で言うと、N11のロジーナのレッスンを受ける「愛に燃える心に」で、伯爵との愛が深まっていく。N13の音楽教師のバジリオを追い返す五重唱、N16でろジーナが、連れ去りに来た伯爵の正体を知ったあとの三重唱など、複数で歌う歌は、関係性の変化をあdしやすい。対話なので。最後の伯爵のアリアは、水戸黄門の印籠のようなもので、伯爵の正体を示して、皆をまとめる大団円。変化はするけれど、都合良すぎるというところか。
第13回公演 明日花ーあしたばなー

第13回公演 明日花ーあしたばなー

日穏-bion-

「劇」小劇場(東京都)

2020/01/29 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

若い人達が作る、映像に感化されただけの、焼き直しコピー演劇じゃなく、絶対的な経験値というか、教養の深さを感じさせる脚本のお芝居でした。

苺と泡沫と二人のスーベニア

苺と泡沫と二人のスーベニア

ものづくり計画

上野ストアハウス(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★

「苺と泡沫と二人のスーベニア」のタイトルもフライヤーも魅力的なので観劇したのですが、違和感がありました。舞台美術は具体的な造りと抽象的なセットが考えられますが、もう少し工夫が欲しい。2件の酒場が概ねの展開。だったら、もう少し飲み屋らしくセットを作って欲しい。入れ替わり何人か女の子が酒を飲んで会話、時々踊ったりして盛り上げているつもりですが、芝居としては物足りないものがありました。

サッちゃんの明日【松尾スズキ新作!】

サッちゃんの明日【松尾スズキ新作!】

大人計画

大阪ビジネスパーク円形ホール(大阪府)

2009/10/14 (水) ~ 2009/10/20 (火)公演終了

満足度★★★★★

鈴木蘭々ちゃんを久しぶりに観たなぁ〜!
テレビではボーイッシュな不思議ちゃんだったけど、歳を経て素敵な女優さんになってました。

これが初の大人計画観劇。
ピストル飛び出すわ人は死ぬわジジイババアに障害者にヤク中にオカマ?
情報量の過多な中で、人が生きていく強さとか哀しさ、バカバカしい程の可笑しさを観た気がします。

特に、脳性麻痺をあんなに面白く表現するのは初めてで衝撃でした。でも、色々と不自由なだけでそいつは結構ズルいヤツだったし一皮剥けば何ら変わらない人間なんだよね、あ、可哀想とか差別してたのはこっちかと気付かされました。

こんなぐちゃぐちゃな世界の中に見つかる優しさは、本当に中毒になる。
めちゃくちゃ笑ってめちゃくちゃ泣いて、帰りのバスは頭痛でした(笑)

裏切りの街

裏切りの街

パルコ・プロデュース

森ノ宮ピロティホール(大阪府)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

当時出てきたばかりの若手俳優・田中圭君と、色気たっぷりの女優・秋山奈津子さんの組み合わせが何ともエロい!
お二人共本当に居そうなリアルな雰囲気を持った俳優さんで、凄くドキドキさせられました。
秋山さんの夫役で出る松尾スズキさん、軽ーく笑わせつつも最後に思いっきりドライに裏切る演技が最高に上手かった。

秋山さんの真っ赤なコートがとても印象的で、一輪の手折っては駄目だけど触れてみたくなる華の様でした。
それ以降、ここぞという時は好んで赤い衣装を選びます(笑)

ラストで、2人が一旦別れてはけていくも、なし崩し的に戻って来るというシーン。
ずるずると緩くて甘い関係に溺れ続ける人間の弱さを面白哀しく描いた秀作でした。

苺と泡沫と二人のスーベニア

苺と泡沫と二人のスーベニア

ものづくり計画

上野ストアハウス(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

ものづくり計画初観劇。知人が過去作に出演していた事を知り親近感UP、また再演を重ねた前回公演の評判も記憶に。今回はレギュラー作演出でなく、勝又悠氏という映画畑の作・演出二度目の公演であるが、上野ストアハウスは冒険に相応しい劇場。
演劇とは興味深いもの。不思議な感覚の中で興味深く舞台上の「現象」を目で追った。

ネタバレBOX

一定の年齢幅に収まる若手俳優(女性多し)の芝居。中心グループは20代後半の設定(他も下が20代前半、上は30過ぎといった所か)、だが恋バナの風景は高校生のそれに近い(片思い含む。友達でわいわい共有、等も)。もっとも中心グループ6人組は高校時代ダンスを文化祭で発表した「青春」を共有した仲で、酒が入れば往時に戻る、と見れなくもない。
簡素な装置、照明変化で場面の移行、消え物なし、後部席からの遠目で容貌や表情がクリアに見えないことも助けて、全体の流れを鳥瞰的に見る格好になった。

最小限の素材(カット・台詞)でドラマを成立させる技は、編集を旨とする映画の人ならではだろうか。
まず居酒屋で騒ぐ6人グループ(主人公みなみが属する)の席に女店長が連れてきた新人バイト女子と一人ずつ自己紹介させるというリアリティすっ飛ばした導入から、観客のディテイルへの関心を削ぎながらも、舞台の方は馴染みやすいテンポで場面が変わり、「振り」を受けての次の場面という具合に巧く運んで行く。音楽、映画と同じくリズムが優先されている感がある。時間の芸術である音楽・映画は、極論すれば内容よりリズム(言葉の芸術では口調、文体に当たるか)を味わうもの。英語を知らずともLed Zeppelinに熱狂できる由。本舞台も人物の掘り下げが薄くともストーリーの展開に注視させるにはそれなりのテクニックが駆使されているのだろう、観る側(私)が勝手に人物の背景を与え、コマを動かし始める。中身にさほど執着なくとも。面白いものだ。
もう一点は、殆ど居酒屋でしか喋らない仲良しグループのナチュラルな会話の発声とテンポが地味に場面の意味伝達に貢献し、高校演劇にしばしば見出だす彼ら固有の(と信じさせる)台詞及び超ナチュラル演技に通じるものが(これは監督の過去作=映画の題材にヒントが)。高校生ノリの恋愛話の続く冒頭しばらく中年層は置いてかれるが、やがて彼ら彼女らなりの苦悩が覗かれ、共感の対象に浮かんでくる。
主役=みなみは彼氏と7年付き合って煮詰まっている状態。この二人の恋愛が最終的には中心線になるのだが、幸福なはずであるのは二人が仲良しグループ公認のカップルである事、ツツヌケである訳だが、要は「助っ人」は余る程いる。「甘い」と突っ込まれればその通り。

場面は居酒屋(酔笑苑)とその近所のバー(カラオケがある)のほぼ2箇所。
登場人物は大きく分けて6組。
酔笑苑のおかみとバイト娘2人、バーのマスターと女性従業員、主人公の高校時代の仲良しグループ(6人)、主人公の職場の先輩2人、いかがわしい店(スーパーガールズ)の店長(男)と女性従業員、デブ専男とイケメン男とそれぞれの彼女の4人。で、どの組にも属さないのは主人公の彼氏、主人公の親友となる女の子(居酒屋新人バイトがそれ)の二人。
「事件」は、イケメン男が年上のみなみに目をつけて誘い、みなみは疲弊のさなか、新たな恋の到来と浮かれ、やがて付き合う決断をし前の彼と別れるが、相手はクズ男であった。男はいずれ制裁を受けるが、その他のエピソードとして仲良しグループのリーダー的存在(エリート)が職場の銀行を辞めたが隠している事、スーパーガールズのマスターと恋仲の女性従業員とで何か画策しているらしい事、居酒屋のバイト2人があっさり辞め報酬の良いスーパーガールズの面接を受けた事、などなどが挟まれる。
銀行を辞めた女性のエピソードは丁寧に描かれ(少々センチメンタルに寄ってるが)、離反と友情物語の常道を辿り、他の逸話は味付け程度。ここで少々問題ありと思うのは「いかがわしい店」エピソードの顛末。
ドラマの都合なのだろうが、マスターと女性従業員の「謎」がラスト、ミュージシャンとしての夢を叶えるためにやばい店?を頑張ってお金を100万貯める目標を達成した事が判明。彼らは「いかがわしい」目的ではなく、音楽を目指すという「健全な」夢を持っていた、という種明かしを晴れがましくやってしまっている。職業に貴賎は無い、という事を踏まえているにしても、そこで働くしかない人間を、差し置いて脱して行く人間の「成功」にスポットが当てられる。しかも彼らは元々音楽活動をやっていて、地元では知られているのよ、と聞かされる。だったら音楽で勝負しろよ、という話だが、彼らはお金をテコに成功を手にしようとし、カネを貯めるために期間限定で「いかがわしい」仕事に手を染め、しめしめ金が貯まったら「抜け出せない人達」を店で買っておきながらそつなく抜け出して行く訳である。ケツに蹴りを入れたくなるエピソードだ。ほんの脇筋に過ぎないが、これを美談に収めている事はかなりのモヤモヤ。
例の、どの組に属さない女の子(=みなみの親友、暫く会わなかった)は一方のヒロイン然と存在し、身の振り方が注目される所、じつはスーパーガールズで働いており、才能を認められ、また彼女自身も「新しい夢をみつけ」、音楽グループとしてのスーパーガールズ(いかがわしい店としての、でなく)に加入する事になったと発表。汚い仕事としての「スーパーガールズ」から、抜け出した者だけで、この物語の登場人物たちが占められるが、彼らはどういう徳目によってその立場を得たのだろう。対照的なのは酔笑苑をやめてスーパーガールズに走った女子が身が持たないからと断念した事、つまり苦労を耐え忍んだ者が成功を手にするのだ、とどうやら「説明」を施している。
演劇というもの、容姿がその大部分をなす「存在感」が、配役にも反映する所あり、中心的な役が「成功」を得るのに根拠が薄ければ、意図せずして「容姿が良かったから」という因果関係が不可避に残る。・・この種の陥穽は、今のオリンピック、スポーツ界でのメダルへの固執に通じる気がするのは私だけ?

さて、みなみとその彼氏が主役とすれば準主役が仲良しグループになるが、それは、勤務先の銀行を退職していた事実を隠していたメンバーやみなみに対して、終盤ようやくにして彼女らの真顔の台詞が吐かれる事でその内実を表わす。悪口も言い合う仲という所が、この芝居が見せた一つの成果。彼女らの現在の会話がいつしか高校時代へと遷移し、文化祭で発表したダンスのシーンになるなどは中々ぐっと来るものがあった。思い出は美しくて良く、芝居の上でも(だからこそ)存分に美化することが許される。時間の経過とともに「変化」していく哀しみ、無常観、切なさが大きくはテーマに流れている、と勝手に解釈してそれなりに哀感を受け取ったが、やはり終局での個々の展開に工夫が欲しかった。どうにもならないもの、解決できないものの方に着目し、だからこそ仲間であろうとする・・そんな構図が浮かび上がって来たかった。
コタン虐殺

コタン虐殺

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

6日19時開演回(2時間)を拝見。

ネタバレBOX

個人的には
『国語の時間』『おるがん選集3』ぶりとなる、詩森ろばさんの作・演
『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』以来の、流山児★事務所作品
となる本作。
本来ならば、詩森さん色が強い「1974年苫小牧署」単独でも成立していたであろうエピソードに加えて、事情に疎い私を含めた大方の観客のために、アイヌ民族の迫害の歴史を紐解く「17世紀シャクシャインの戦い」をメインに据え、さらに堅苦しさを軽減するために流山児★事務所的エンタメな「21世紀ススキノ」を用意した構成。
「加害者」日本人が甘受すべき「痛み」をエンタメの糖衣に包み、呑み込み易くしたことで、観客の一人一人に対して、冷静さをもって、民族に象徴される他者の生き方への敬意と理解を求めているように、自分には思われた。

なお、演じ手では
シャクシャイン&担当刑事役の、杉本隆幸さん
チャレンカ役の山丸莉菜さん
あと、辻京太さんの奮闘
が印象に残った。

【配役】
※藤尾勘太郎さん降板による役柄シフト、完全に把握し切れておりません

<1974年苫小牧署>
白老町(しらおいちょう)町長刺傷事件の容疑者・八木原…田島亮さん
アイヌの末裔である担当刑事・佐久…杉木隆幸さん
新人刑事(語り手)…辻京太さん

<17世紀シャクシャインの戦い>
●シュムクル
占い師ハルアンテ…村松恭子さん
オニビシ(酋長。思慮が浅い)…イワヲさん
イアンバヌ(オニビシの姉。思慮深い)…伊藤弘子さん
ウタフ(イアンバヌの夫)/ツカコボシ(イアンバヌの息子)…上田和弘さん
トコンベ(イアンバヌの息子)…松永将典さん
イカシマトク…若林健吾さん?
キラウロコ…森田祐吏さん
●松前藩
佐藤権左衛門…流山児祥(りゅうざんじ・しょう)さん
文四郎(権左衛門の秘密の部下、だが…)……田島亮さん
伝令…辻京太さん?
●メナシクル
シャクシャイン(メナシクルの酋長。人格者)…杉木隆幸さん
ヤエミナ(シャクシャインの妻)…みょんふぁさん
チャレンカ(シャクシャインの娘。文四郎と…)…山丸莉菜さん
カンリリカ(シャクシャインの息子。思慮が浅い)…若林健吾さん
チメンバ(シャクシャインの親友)…甲津拓平さん
ニセウ(チャレンカの親友。カンリリカを慕う)…荒木理恵さん

<21世紀ススキノ>
あんこ…伊藤弘子さん
ハルコ…村松恭子さん
ヤエコ…みょんふぁさん
チャコ…山丸莉菜さん
どんぐり…荒木理恵さん
黒服権左…流山児祥さん
第13回公演 明日花ーあしたばなー

第13回公演 明日花ーあしたばなー

日穏-bion-

「劇」小劇場(東京都)

2020/01/29 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

この時期に夏の花火の話、いいじゃないか! 

ネタバレBOX

爆撃の音を思い出すから『花火が怖い、嫌いだ』という話を聞いたことがあったけれど、劇場でその体験ができた。すごい芝居だ!
絵本や人形劇の力をかりて 子どもたちへ戦争への気持ちを駆り立てた時代があった。『火薬と言葉は同じ重さがある』と父親はつぶやいた、その通りだ。
戦場で人を殺した火薬が花火になっていたら、どれくらい毎日打ち上げが続くのだろうと思うとまた涙がでる。後悔の言葉『あのときに、、、』が 今だ、とつくづく考えさせられた。ありがとうございました。
クリシェ

クリシェ

ティーファクトリー

あうるすぽっと(東京都)

2020/01/29 (水) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★

パフォーマーとしての川村毅は新人戯曲賞審査会で垣間見ていた。「やり手」であった(審査員や司会としてだが..何しろ声が通る)。その川村氏が昨年の審査会に姿を見せなかった。昨秋の劇団公演あたりからどこか孤独な勝負師のオーラを出していたが(個人の印象)、どうやら劇作家協会からも撤退したらしい(恐らく)。
組織に居る事の安定と窮屈さから抜け出たのだとしたら、やはり真っ向勝負を始めたという事ではないか・・。等というのはゴシップ並の憶測であった(失礼)。だがそんな想像と今回の「クリシェ」は妙に馴染んだので、ゲテモノ見たさに足を運んだ。
劇場へ走ったが冒頭を見逃し、語り手役の男が導入で語った情報がどこまでであったか・・老いた元女優姉妹が住まう邸内の状況が、見終えた時点で悔しくもスッキリ解明できず、未消化(いつか戯曲を立ち読みするつもり...コラ)。
だがそれをおいても、過去の栄光に浸り、今がその時であると倒錯し、周囲を巻き添えにして生きる・・その姿そのものを「こわい」と思うのは何故か。自分がそうなりたくない(だがなるかも知れない)醜さへの恐怖。守りたいものなど無い、と思っている者でも、恐怖映画を見て恐怖をおぼえるのは、やはり何かを守ろうと構えているから。恐怖はだから、己が美的感性、願望を指し示している。そして勿論、そこには差別の根源がある。
ナルシスティックな悲劇的な叫びを観客が受け止めるのでなく、グロテスクの様相に観客が叫びを上げる。最大のガス抜き。もっとも今作は謎解きの順当な道筋をたどる折り目正しいお話のようで。

グランギニョル、という見知らぬジャンルを観たく一時期焦がれたものだが、今作がそれだとしたら想像と違った。BGMに阿鼻叫喚の声、人が死にまくる、血を浴びて快感!・・そういう劇団既にあるが、これは何だろう。破壊願望か。ふと思い出したのは、小学生の頃、お化け屋敷に憧れ、住みたいと思った。怖いものと同化したい欲求・・少年期特有のもの? 性的な領域とどこか繋がっていた気も。。
人が人でない存在によって不可避に苛まれる状況が、人を「生」へと駆り立てる・・その力を求めていたのかも。
一体何の話だ。

KAIRO -カイロ-

KAIRO -カイロ-

UDA☆MAP

萬劇場(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/12 (水)公演終了

満足度★★★★★

#UDAMAP さんの #舞台カイロ(~2/12@大塚萬劇場)観てきました。近未来の大戦後の物語でしたが、ドキドキが続くスリリングな展開に目が離せませんでしたよ。W主演の栞菜さんと小林亜実さんがとにかくカッコいい!脇を固める共演の方々も要所要所で魅せてくれました。そんな中で主宰の宇田川美樹さん演じる砂の器亭女主人と私の推し・長橋有沙さん演じる店員・馳リリムさんが、一服の清涼剤のような心癒される場面を醸し出してくれてます!たくさんの人に観て欲しいです。12日まで、大塚萬劇場でぜひ!

苺と泡沫と二人のスーベニア

苺と泡沫と二人のスーベニア

ものづくり計画

上野ストアハウス(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

歌あり、ダンスありで楽しかった。みなみちゃんの心の変化の波が大きくて、女の子の気持ちって複雑だな、って思った。
二股かけていた、もとみちさん格好良かった。ファンが多そうですね。
全体的に明るく、観ているほうも明るく気分になりました。

コタン虐殺

コタン虐殺

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

観にいったら公演中止でした。緊急入院された藤尾勘太郎さんお大事に。
超寒風の外でお客さん対応されてた、流山児さん風邪ひかれませんように。
夜の回はするとか。代役は分からないけど、いきなり本番って。役者さんって凄いね。

振替公演行けたら後日感想。
終わった公演の、良かったお勧めなんて意味ないか。今書くのも変だけど。笑

苺と泡沫と二人のスーベニア

苺と泡沫と二人のスーベニア

ものづくり計画

上野ストアハウス(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★

 余りに幼稚。中心になっているのは27歳の、それもリアリスト傾向の強い女性。この描き方では観客の期待する人間は見えてこない。

ネタバレBOX

 今回の作・演はものづくり計画2度目の勝又 悠氏。普段映画を作っている人だが、前回(2018年ものづくり計画主催の「夜を徘徊」で舞台演出家としてもデビューした。こういった経歴の人なので未だ小劇場演劇の舞台の奥の院についての認識はないようである。今回の作品も中心になる27歳の女子たちの余りの子供っぽさに呆れてしまった。日本人の多くは現在世界各国の同年代と比較して極めて子供っぽいと感じる。分かり易い実例を挙げてみよう。大人と子供の法的な差は、定められた年齢に達して主権者となっているか否かという点で区分できよう。 
 無論歴史的経緯や国籍などの要件で日本国籍を認められなかったりする場合もあるが、分かり易くする為、ここでは取り敢えず一般的なことのみ論ずる。ところで海外で何年暮らそうとも、日本人の殆どは日本人とだけ群れたがる。これでは海外で暮らす意味がない。で、このような海外経験しかできない日本人も、言葉が出来ない訳ではなく、そもそも自分の考えを己の意見として言うことができない傾向がある。それは己が一個の人間として生きる時、少なくとも民主的な社会では権利と義務を負った社会的な存在であり、己の頭で考え他の人々と共存して行く為に必要であり、また人間として当然守るべき倫理や生活態度全般に対し、己の信じる正しいもの・ことに照らして己の思考・行動を審理し、間違っていれば原因を究明して改め社会的責任を果たす主体的自由市民として行動し、生きることであるハズである。然るに今作で描かれている若者のキャラは、そのように当然な人間としての意識も、自由の主体としての市民意識も、己の頭を用いて世相を観察し己の社会的存在を自覚しつつ選んだ結果にも責任を持たず、寧ろ異論・反論がある場合にはぶつかることを避けて通るような情けない生き方のみが猛威を揮って、主体たるべき個々人を内外から腐食してまさしくアパシー的状態に追い込まれた情けないというか、生きながら死んでいる、精神のゾンビそのものであるようだ。こんな状態が招き寄せる未来が暗いのは必然である。
 本来、小劇場演劇の持っていた可能性は、このように腐り切った社会を苛烈な批判的精神によってぶった斬るような精神を持っていたハズである。かつてブレヒトが実践したように。今作はそれとは真反対の作品であった。若い人にはもっと戦って欲しいものである。自由を惨殺するような連中と。

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