最新の観てきた!クチコミ一覧

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Crime - 1st  -

Crime - 1st -

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/12/21 (土) ~ 2019/12/27 (金)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/22 (日) 19:00

 現実の犯罪を3件、3劇団が40分ずつの芝居にする企画。興味深いが、現実の犯罪だけに気持ちよく帰れるというわけにはいかない。The Stone Age ブライアントは、何回もTVドラマになってる福田和子の、最もしんどい時期をある意味ストレートに描いた。芝居屋風雷紡は、佐世保小6女児同級生殺害事件の6年後、加害者の少女が施設から帰宅した時期を、一種幻想的と言うか、ファンタジー的に描くあたりが吉水の脚本の巧さと言えよう。singing dogは本作のため作られたユニットだそうだが、新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件を扱うが、時間軸を前後させる作りが巧く、犯人の妻役を演じたKAKUTAの異儀田の熱演が光る。

兎の姉妹

兎の姉妹

兎座

小劇場B1(東京都)

2019/12/17 (火) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/22 (日) 13:00

 初見の劇団。今村美乃が出るというので観に行ったのだが、いい芝居だった。女優になる夢を実現させるために家出同様に東京に出た妹が、姉の葬儀にも帰らず、10年ぶりに帰郷するや、その姉との葛藤を監督として映画にする、…、というストーリーはありがちだが、悪くない。家族同様に付き合いをしていた人々と、映画関係者の役者や助監督・カメラマンとのやり取りの中で、妹が、実は自分が姉を慕っていたのだと発見するエンディングが美しい。欲を言えば、セリフに拘っている部分と全く気を遣っていない部分との落差があることか。でも、気持ちよく帰れる芝居だった。

正しい水の飲み方【全日程、終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!】

正しい水の飲み方【全日程、終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!】

劇団えのぐ

萬劇場(東京都)

2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★

途中まではどんなストーリーなのかが見えづらく、
観せられている感じでしたが、水の正体がわかってからは、色々なことが繋がっていき面白かったです!
前半がもう少し入り込めるつくりになっていたら、
もっと良かったかな〜⁉︎と感じました

ネタバレBOX

いくら辛いことでも、逃げ回っていたらなんの解決にもなりませんもんね!
音楽ファンタジー“くるみ割り人形”

音楽ファンタジー“くるみ割り人形”

一般社団法人 日本ポピュラー音楽協会

渋谷区文化総合センター大和田・さくらホール(東京都)

2019/12/24 (火) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

満足度★★★★

「のだめカンタービレ」の主人公のだめが、
マングースの着ぐるみを着て吹いていた楽器=ピアニカが
このグループに含まれるんですよね~♪
ロビーでは楽器の販売もされてましたが
木製のペンダントの方が気になりました・・・(^-^;)

2部制で15分の休憩が入ります

のんびりした感じの音かと思っていたら
結構鋭い音なども出せる楽器なんだなぁ~と興味が惹かれました

RAKUGO MUSICAL 『ANOTHER WORLD』/タカラヅカ・ワンダーステージ 『Killer Rouge(キラー ルージュ)』

RAKUGO MUSICAL 『ANOTHER WORLD』/タカラヅカ・ワンダーステージ 『Killer Rouge(キラー ルージュ)』

宝塚歌劇団

宝塚大劇場(兵庫県)

2018/04/27 (金) ~ 2018/06/04 (月)公演終了

満足度★★★★

確かに抱腹絶倒の落語ミュージカル♪

ANOTHER WORLD=第1部=大坂の両替商「誉田(こんだ)屋」の若旦那・康次郎が目覚めると、そこは“あの世”……康次郎は高津神社の境内で大坂の菓子屋「松月堂」の嬢(いと)さん・お澄に一目惚れ、だが何処の嬢さんか判らぬままに恋患い、それはお澄も同様……恋患いで“あの世”へとやって来た二人。せめて“あの世”で結ばれようと、互いに愛しい人を探しての“あの世”旅が始まった。
艱難辛苦の末に巡り逢った二人。だがあろう事か、閻魔大王がお澄に横恋慕、康次郎ひとりに地獄行きの沙汰を下すのだった。果たして康次郎とお澄の恋の顛末は……。1時間40分の作品

Killer Rouge(キラー ルージュ)=第2部
さすがに大劇場奥行きも高さも凄い広い
ピット前も使えるようになってて客席近くまでサービス満点のショーですわ
だいたい1時間弱の作品

ネタバレBOX

康次郎とお澄の恋の顛末は……。
貧乏神一人が地獄行きとなる裁定がなされて
びん(貧乏神)ちゃんの願い=極楽行って福の神に転神するのを助ける為に
恋する二人は代わりに地獄行きを願い出て
その二人を助ける為に仲間たちが地獄~あの世に来てる鬼退治できる英雄を集めて
閻魔様と対抗し決め手となる
「来年の事を話せば鬼が笑う」を武器に
皆で来年の事を話して形勢逆転し無事二人は生き返り
追ってきた閻魔さまは現世では力及ばず
二人の丁稚として囲いイビられる落ちとなりました(^-^;)

2部~出だしの声の調子がいまひとつ?
続くと落ち着いてきた感ありましたが
激しく動きながらの発声って大変だよなぁ~と
歓心しきりっすー小芝居も入るのね(^-^)
Touch ~孤独から愛へ

Touch ~孤独から愛へ

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2019/12/24 (火) ~ 2019/12/25 (水)公演終了

満足度★★★★★

クリスマスイヴに素晴らしいプレゼントをいただいた。もちろんこの公演のことである。劇中繰り返し言われる”デッド・エンド・キッド(行き止まりの子ども)という台詞は、2019(令和元)年にも色々なことがあった自分を勇気づけてくれた。物語では、自分の弱さを認めることで、生きていく 力 が湧いてくるといった印象を受けた。その3人芝居は、ウイットに富み、時折ユーモアを交えた台詞は心のひだに分け入ってくるようだ。
そして1,000ステージの上演を重ねている劇団の代表作らしく、劇場に堆積した”生きる勇気と励まし”といった劇団員の思いがしっかり伝わる秀作。
(上演時間2時間 途中休憩15分)

ネタバレBOX

劇場に入った途端、そこにはアメリカ合衆国・ペンシルバニア州フィラデルフィアのダウンタウンにあるアパートが出現する。後日追記
THE ROLE OF

THE ROLE OF

埋れ木

Geki地下Liberty(東京都)

2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/20 (金) 14:00

価格2,800円

超能力やヒーローが普通に(?)いる世界の日常、ではありつつ、今までに観た2作とは少し切り口が違って、これもまた面白い。
また、舞台となるバーの美術、会場の内壁(下手側と舞台奥)を活かしていかにもそれっぽくてステキ。

ネタバレBOX

端的に言えば「日本版ピーター・パーカーの物語」。人知れずヒーロー活動(笑)をしている主人公の秘密がバレそうになったり知った上で支援する人物がいたり、なところはまさにそう。
さらに「七瀬ふたたび」や「アンヌ、僕はウルトラセブンなんだ」なども。(ちなみに同日ソワレに観たものも「アンヌ、僕はウルトラセブンなんだ」をモチーフにしており……)
それ以外で実はやはり超能力を持つ「ダークヒーロー(?)」だった泰久の「ハンパな能力者がヒーロー活動をしているのが許せない」という部分に昨今の「俄かファンに対する古参ファンの心情」を想起。そしてこれはジャストミートで、久保さんに口止め(爆)されたのだった。(笑)
モノローグ演劇祭決勝戦

モノローグ演劇祭決勝戦

モノローグ演劇祭

インディペンデントシアターOji(東京都)

2019/12/24 (火) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/24 (火) 18:00

決勝戦マチネ。185分。

ネタバレBOX

後日記載。
発表せよ!大本営!

発表せよ!大本営!

アガリスクエンターテイメント

駅前劇場(東京都)

2019/08/15 (木) ~ 2019/08/20 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/08/15 (木)

終戦記念日に不謹慎と思いながら観劇したこの作品。まんまと爆笑してしまいました。悲劇は喜劇。以前から気になり、やっと観劇できて、やっぱり良かった!
基にしたと言う書籍も買ってみました。いやぁ〜楽しい中にも考えさせられる部分もあり大満足の作品でした!

ネタバレBOX

一般市民と大本営との関係が分かりやすく表現されて第三者として客観的に見て分かりやすいつくり方されてました。
ラジオ放送を聞く市民と放送する側のギャップにはほっこりした部分もあります。
「クロップドケーキ」

「クロップドケーキ」

Iccoka

カメアリ座(東京都)

2019/12/20 (金) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

満足度★★★★

千秋楽今観劇してきました。心暖まる作品でした。私の実体験とも重なり感慨深く拝見しました。
なんとなく、不思議な空間でしたね。また機会がありましたら伺います。とてもよかったです。
あと、ケーキ美味しかったです。ごちそうさまでした。

モノローグ演劇祭決勝戦

モノローグ演劇祭決勝戦

モノローグ演劇祭

インディペンデントシアターOji(東京都)

2019/12/24 (火) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

満足度★★★★

観てきました☆ 濃密な5分間、みんな良かった☆ とくにエキシビションで出演の早舩聖さんの演技が最高でした! 

ネタバレBOX

運営がちょつと残念。。いつも思うけど、開演時間はきっちりしてほしい。しかも途中入場した客が何人かいた。やめてほしい。あと、主催者の話が長すぎ! ダラダラと言わなくてもいいことまで。。地震のさいの避難場所とか言ってた! イライラした!
獣唄

獣唄

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2019/12/03 (火) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

15日、東京・錦糸町のすみだパークスタジオ倉で上演された劇団桟敷童子の『獣唄』千穐楽を観てきた。これは、知人の役者・もりちえが出演出演していた関係からである。
今回の作品は、劇団主宰者で脚本家の東憲司が俳優・村井國夫主演を想定して書き下ろした作品で、自分も当初は公演中日あたりの日程で観劇する予定であったのだが、村井が公演前半に軽い心筋梗塞のため降板し、数日間の休演の後に主役を副座長である原口健太郎が代役として演じ、一部配役を変更して上演再開という自体となり、鑑賞日程を千穐楽に振り替えたという次第であった。

舞台は貴重な種類の蘭の花が採取出来るというとある山村。そこでハナトと呼ばれる蘭採収人である梁瀬繁蔵と彼の3姉妹トキワ・ミヨノ・シノジの間で起こる愛憎悲劇。そのきっかけを作るのが、東亜満開堂という花屋で、時代は太平洋戦争中。花で東亜の繁栄を夢見る満開堂社長の望みは、蘭の中でも最も珍しい品種「獣唄」であった。その獣唄を観たことのある繁蔵と、蘭採取人の後を継ぎたい長女トキワ。この二人の葛藤は、満開堂だけでなく妹たちや村人達をも巻き込み、最後には3姉妹がそれぞれ命を絶っていく。
いやぁ、悲しい。実に悲しい。その悲しみを舞台から観客全員に伝える繁蔵役の原口、3姉妹を演じる板垣桃子、増田薫、大手忍の熱演が特筆される。
もりちえは、満開堂社長夫人の役を熱演。キノコ取りの名人役・鈴木めぐみの怪演も光っていた。

久しぶりに差し入れなどを持って行ったのだが、うっかり役者と言葉を交わすと泣きそうになりそうだったので、挨拶も簡単に劇場を後にした。
将来、村井國夫での再演を期待したい。

正しいオトナたち

正しいオトナたち

テレビ朝日/インプレッション

東京グローブ座(東京都)

2019/12/13 (金) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

満足度★★★★

ああ言えばこう言う、シニカルでコミカルな会話劇。だた結構集中力を要するので疲れますな。上演時間がもう少し短ければよかった。

俺たちはここにいる

俺たちはここにいる

神保町花月

神保町花月(東京都)

2019/12/22 (日) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

満足度★★★

ちょっとユルメで、ちょっとシリアスなコメディタッチの群像劇でしたが、最後は泣かせてくれます。終わってみれば、結構詰め込んでいましたね。オカマちゃんたちのインパクト大。

ハルタシキ!

ハルタシキ!

大橋頼企画

高田馬場ラビネスト(東京都)

2019/12/20 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★

ほのぼのした劇で心穏やかになります。
元気な幽霊さんでしまね。

玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科 2019年度秋学期演劇公演『画家と尼さん もしくは見せかけのゲーム』

玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科 2019年度秋学期演劇公演『画家と尼さん もしくは見せかけのゲーム』

玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科

玉川大学 大学3号館 演劇スタジオ(東京都)

2019/12/20 (金) ~ 2019/12/24 (火)公演終了

しっかりとした解説の入った当日パンフを開演前に読んでいて確信しました「きっとストーリーとか全く分かんないヤツ!」
本作で取り入れられているのはフィジカルシアターという新しい演劇スタイルだそうで特に本作で意識されているのは「戯曲を元にした翻案」「視覚的なステージ作り」「様々な芸術素材の融合」
もう観てみるしかないのだけれど、自分の中で『内容に関しては理解不能上等!』と腹を括ってしまえば気が楽というもの。

結果、それが効してか(!?)非常に楽しめる公演でした。
特に視覚的に訴えてくる力は大きく、言葉のチョイスも絶妙。
次に何が起きるのか予想もできないハラハラ感、予想できないままに訪れ来る場面の流れも案外乗っていきやすいじゃないですか 笑いも随所に(幾つも包含されたテーマの示唆は、恐らく取りこぼしまくっているのでしょうが)

奇抜な世界観を若い演者さん達が、よくぞここまで体現されているなぁと感心しきりの舞台。
観劇後に残ったのは総合芸術を創り上げるうえで必要な人材が豊富に揃った贅沢感。
観る前と打って変わって、この贅沢感をたっぷり味わうのに非常に適した演目だったなぁと思えたのでした。
人が結集した表現の力って本当に素晴らしい。

Crime - 1st  -

Crime - 1st -

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/12/21 (土) ~ 2019/12/27 (金)公演終了

満足度★★★★★

女性犯罪を描いた3編はどれも知っていると思っていたものですが、改めて目の前に展開されると知っていたことと違うかも・・・とも思え。かと言って新聞、テレビで報道される以上を追求することもなくいつの間にか遠いことになってしまう。
随分と調べた上での脚本と思いますので、真実に近いのでしょうがそうなると2本目はどうなのかと、今度お会いしたら聞いてみたい。

みんなの仇討

みんなの仇討

 StageClimbers

上野ストアハウス(東京都)

2019/12/12 (木) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

タイトルからコメディっぽい雰囲気なのかと思ってましたが、
なかなか真面目な感じでしたが、面白かったですです!

(本公演)ギジレン島最後の7日間

(本公演)ギジレン島最後の7日間

guizillen

インディペンデントシアターOji(東京都)

2019/12/13 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/12/18 (水) 13:30

価格3,000円

【Bチーム】
具体的な違いは多少ながらチョイ足しによる味変のように趣を異にする。
また、前日のAチームで聞き落とした台詞が確認できたり先を知っていればこそ頷ける部分があったりで観た甲斐は十分にアリ。

ネタバレBOX

Bチームだけではなく両チームともであるが、やはり好きなのは養女の「遠慮」的な部分。それによってカレシの家で最後の夜を迎えようとする心情、それを受け入れつつ疑問を持つカレシの母、夜遅くに心配して迎えに来る彼女の両親……この一連の場面、思い返す度に目頭が熱くなる。
また、ラスト直前のオーロラは見える場面での照明表現も良かった。
宇宙からの婚約者

宇宙からの婚約者

川口菊池の二人芝居

イズモギャラリー(東京都)

2019/12/18 (水) ~ 2019/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/12/22 (日) 16:00

相容れぬ二人が選んだ最良の選択。
二人の幸せを願わずにいられない大傑作。
詳細はネタバレBOXにて。

ネタバレBOX

何で拝見したのかは、もう忘れてしまったけれど、川口知夏さんと菊池泰生さんが自主企画で
二人芝居をされるという事を知った。

川口さん出演のお芝居は拝見したことがあったので、その企画を知った時点で行こうとは
思っていたけれど、企画に至った経緯等を知るにつれて、これはかなり熱量の高いお芝居に
なりそうだなと、かなり期待してお邪魔した。

私はバリバリのウルトラマン世代(注:昭和ウルトラマン限定)なので、フライヤーのデザインと
題字で思わずニンマリ。
懐かしいなぁ、これ。

劇場・・・というかギャラリーに入って着席。
見渡すだけで、思わず嘆息。
あぁ、何という生活感。東京電力の請求書まで置いてあったのには脱帽。

このセットを作るにあたって、お二人の間では、色んな議論があったんだろうなぁ。
そこかしこにお二人の情熱とこだわりが散りばめられているんだろうなと思うと、何とも感慨深い
ものがありました。鯖缶とか。

上演時間は1時間程度。
企画の意図からすれば、分かりやすいコメディで、気楽に観られる感じかなと、ちょっと緩めに
構えていた。

ちょっと懸念したのは、舞台をコの字型に囲うような配席だったので、観客の姿が目に入ってしまい、
お芝居に没入できるかな、という事。
舞台も近いが、お客も近い。うーん、などと思っているところに、お二人登場。

菊池さんの前説が始まる。
お決まりの携帯電話云々が始まったので、もう数回チェックした電話を一応、確認。
私、実はしばらくの間、本編に入ったことに気づかず、結構ノロノロと電話をチェックしておりました。
最前列なのに恥ずかしい・・・

もうほんと全然気づかなかった。
指輪のくだりも、私はてっきり小道具の解説をしているのだと思っていて、
「うわー、小道具に給料2.5ヵ月分かぁ。すげー気合いだな、おい」
などと勘違いしていたのだけれど、この導入の仕方はちょっとずるい。
巧みすぎ。気持ちいいくらいに手玉に取られました。ちくしょうめ。

お話としては、予想通りのコメディで、途中から攻守が入れ替わり、ちょっと落語っぽいな、などと
笑わせて頂いていたのだけれど、ペロトン星人であることが発覚したあたりから、ちょっと気楽な
感じではなくなってくる。

私の位置からは時計が見えたので、退屈だからとかそういうことではなく、時計をちらちら
見ながら、
「これもうあと10分しかないんだけど、ほんと、どうやって解決するんだろう」
とかなりハラハラしながら観劇。

いやー、しかし。

この結末には心底驚いた。
彼らの置かれた状況って、誰が悪いわけでもなく、だからこそ、どうにもこうにも解決できない。
落としどころの探りようもないし、時間をかける事すら許されない。

相容れない存在同士が恋に落ちるって言うのは、まぁ、ありがちと言えばありがちなのかも
しれないけれど、ウルトラマンというものを持ち込んでくることで、こんな風に昇華してくるとは。

圧倒的に悲劇の予感しかない中で、泰生の選択は私の頭の中には1ミリもないものだった。

お互いの役割を全うしつつ、お互いの関係も大切にする。
例えこの後すぐに殺し合う仲であったとしても、今この瞬間は恋人でいたい。

あぁ、まいった。
確かにその通り。
この与えられた状況で、最善の手は、もうこれしかないんだ。

なんかねー…

頭を殴られたような衝撃というと、表現として全然面白くないけれど、衝撃だったのは確か。
その時、その時を一生懸命生きていれば、おのずと結果はついてくるというのは、もう、
古今東西言われていることで、それについて異議を唱える人も、あんまりいないと思うし、
頭ではみんな分かっていることなんだと思う。

でも、泰生の決断を見ていて、あぁ、結局、自分自身、そこまでは振り切れていなかったんだって
思った。

この瞬間が大事!と思っていても、その「瞬間」の中に未来の1秒、1分、1日、1年と、いつの間にか
「瞬間」が膨れ上がってきてしまう。

確率的なものを無視すれば、未来のことは1秒先のことだって、本当は分かりもしない。
泰生も知夏も、あと数分後には対峙することになるであろうことは百も承知している。

けれど、泰生は、それでもなお、まさに刹那の幸福を選択した。
あるいは1秒先の奇跡に期待したのかもしれないけれど、それを期待したのは他ならぬ
私であって、泰生は、自分も知夏も、堂々と胸を張って生きて、そして愛し合う「今」を
選んだんだと思う。

それを受け入れた知夏もまたとても素敵だと思う。
「私も宇宙人なんだよね」
っていうセリフ、ちょっとやっつけられました。

ここから先の展開は、なんか、もう目から焼き付いて離れない。
どこか頼りない泰生が「仕事」に向かう時の凛々しい表情。
泰生を見送った後、指輪を見つめる知夏の幸せそうな表情。
そして。
変身するときの、ほんの少しだけ悲しみを滲ませた表情。

圧巻の一言。
本当に素晴らしかった。

観劇前に感じていた懸念なんか、まさしく杞憂でしかなかった。

これまでに役者さんと距離が近い演劇というのは、いくつか拝見してきたけれど、ここまでの
距離感は初めてだった。大げさではなく、手を伸ばせば、間違いなく届く距離だった。
没入感がね、もうすごかったですよ。

没入感が大きかったもう一つの理由は、お二人の演技によるところが大きいと感じる。
芝居臭さがないんですよね、お二人に。
会話の内容も、立ち居振る舞いも、感情の抑揚にしても、ごく当たり前の、身近にいる
人間のそれだった。

これって結構大事な気がしていて、どんなに素晴らしいシナリオであっても、そこに
感情が乗りすぎて、大袈裟になってしまうと、その途端に、熱を冷まされてしまうというか、
悪く言えば白けてしまう。
私は結構、その辺りが気になってしまうタチで自分でも厄介だなと思うんだけれど、
その辺りのさじ加減というのか、案配というのか、絶妙だったような気がする。

いや、私ね、知夏が一方的に別れを告げて部屋を出ていこうとするシーン、あそこ、ものすごく
心削られたんですよね。
私はああいう別れ方をしたことは無いけれど、いやー、これやられたきっついなーと思いながら
ブルブル震えて観ておりました。知夏、こえー。

いやー、まぁ、でも何でしょうね。
このギャラリーで過ごした時間。
楽しかった…って思わず川口さんには帰り際に言ってしまったんだけれど、そんな単純な
ものではなかったな。
ちょっと私の辞書には載っていない言葉かもしれない。もちろん、良い意味ですけど。

脚本の方に目を移すと、今回のお話、あのアガリスクの冨坂友さんが書かれたのですね。
私、実は冨坂さんが書かれたお話を観劇させて頂くのは、今回が初めてだったんですけど、
あぁ、なるほど、ファンの方が多いのも納得だなと思いました。
なんかねー、これも「楽しかった」で括っちゃうのは違うかな。
適切な表現が浮かばないけれど、気持ち良いくらいに、良い意味で手玉に取られた感じです。
余談ですけど、通信機の呼び出し音がウルトラシリーズのいかにもな感じで軽く感動しました(笑)。

あとやっぱり、これは触れておかなきゃと思うんだけれども、とにかくね、何もかもが
温かかったし、熱かったですよ。

ちょっとこの辺について書き始めると、きりがないのでざっくりさせてしまうけれど、
私が観たい演劇って「演劇をやりたい人が作ってる演劇」なんです。

そういう意味では、今回の二人芝居って言うのは、私にとってはまさに観たい演劇そのもの。
それはきっと、私だけではなくて、お客さんの中にも、そういう思いを抱いて来ていた方は
多かった気がするんです。

なかなか、あんなにほんわかした空気の劇場ってない気がする。
少なくとも、私は初めて。
すごく居心地が良かったし、そういう場を、作り手の皆さん、そして、お客さんたちと
共有できたことは、すごく幸せなことだと思う。

舞台のセットもそうだけれど、台本やパンフレットもかなり気合入れて作られたんだろうな
と感じました。
しかも台本は最新版をDL出来るQRコード付き。
なにこれ親切すぎ。

だいたいいつも感想を書くにあたって、台本を読み返してから書くんだけど、今回は
脳内再生だけで書きました。
自分でもびっくりなんですけど、かなり鮮明に覚えてるんですよね。
やっぱり、あれだけ近いと没入感も高まって、そういうものなのかな。
いずれにしても、後でゆっくりと読ませて頂きます。

何はともあれ、素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。

川口さん、菊池さん、冨坂さん、そして制作に関わって下さった皆様。
素敵な舞台を本当にありがとうございました!
次回の企画も是非!是非!!是非!!!

このページのQRコードです。

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