最新の観てきた!クチコミ一覧

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メイクコンタクト

メイクコンタクト

劇団ZERO-ICH

雑遊(東京都)

2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/04 (水) 14:00

明るく、前向きで楽しい舞台でした!

登場人物一人ひとりのキャラがきわだっていて皆さん愛らしいキャラでしたね。

ドタバタファンタジーな内容なのにホロリとする部分もあり前向きになり元気もらいました!

ネタバレBOX

劇中、いちいち(褒めています!)ミュージカル調になるのがうざ面白くて笑いました!

フリーターのかた役の歌声も素敵でした!

「地球人のかた、無料のお時間は終わりになります」のような台詞がありましたが、この続き気になります~!

続編も観たいです。
『パンとバラで退屈を飾って、わたしが明日も生きることを耐える。』再々演ツアー2025

『パンとバラで退屈を飾って、わたしが明日も生きることを耐える。』再々演ツアー2025

趣向

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2025/05/09 (金) ~ 2025/05/11 (日)公演終了

実演鑑賞

021年初演(未見)、2022年の再演を経ての再々演は、長野、大阪のツアーを経て、初演と同じ神奈川県立青少年センタースタジオHIKARI。5月11日まで130分。三演とも同じキャスト、作演というのも珍しい。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/06/post-04d85f.html

ヘンリー四世 第一部

ヘンリー四世 第一部

イエローヘルメッツ(Produced by GMBH)

ROCK JOINT GB(東京都)

2025/05/29 (木) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

尾﨑優人一人芝居 北極星のがなりマイク

尾﨑優人一人芝居 北極星のがなりマイク

優しい劇団

浅草九劇(東京都)

2025/06/03 (火) ~ 2025/06/03 (火)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

琴弾鳥の嘘 ~探偵 御手洗泰親 登場~

琴弾鳥の嘘 ~探偵 御手洗泰親 登場~

演劇企画戯舎

「劇」小劇場(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 19:00

太平洋戦争のインパール作戦で重傷を負い記憶も喪失して復員した男をめぐるミステリー。(以下ネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

顔を含む大火傷によりゴム製のマスクを着けた男、その男について勘付いた人物の遺体が見つかったのが「蒲田操車場」と、往年の名作推理(終盤のアレも深読みすれば武田泰淳?)のオマージュにニヤリ。
そしてそれらをかけ合わせての物語、佐藤主宰の「好み」が前面に押し出されて「同好の士」として堪能。
来訪者

来訪者

劇団未来

未来ワークスタジオ(大阪府)

2025/05/30 (金) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良くできた作品と言う印象です。テーマも分かりやすく、とても面白かったです。セットもしっかりしていて、演者の演技も安定しており、見ごたえがありました。また機会があれば是非とも拝見したいです。

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

戦争ものは辛くなるので避けていたのですが、中津留さんが体調不良で降板と聞いてこれは応援しなければと急遽観に行きました。行って良かったです。中津留さんの作品をいくつか観ていますが、今回はいつになく優しさを感じました。
初日ということで帰りに花束をいただきましたが、包装紙の中にお花について説明があってそれも素敵でした。

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

俳優さん達の演技が見事でした
台湾の俳優のお二人の母国語は北京語で
このお芝居の為に今は使われることない昔の台湾語と日本語を覚えたんだそうです
外国の方々が結構来てましたが
こんなに良く出来た良い芝居なのに
客席が半分くらいしか埋まって無かったのが勿体なかったです
お薦め

帰りにチャーハン食べました



尾﨑優人一人芝居 北極星のがなりマイク

尾﨑優人一人芝居 北極星のがなりマイク

優しい劇団

浅草九劇(東京都)

2025/06/03 (火) ~ 2025/06/03 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台にはパイプ椅子1つ。スマホで音響操作もしながら登場人物50人以上を演じる、演劇愛に溢れた一人芝居。終盤には何とも言い難い妙な感動が。

ガマ

ガマ

劇団チョコレートケーキ

吉祥寺シアター(東京都)

2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

幕開けから度肝抜かれる演出です。悲惨なシーンは真っ暗な中で声だけが聞こえるのですが、これがいいですね。ミニマルな演出ですが、最大限の効果を発揮してますね。ガマで起きたことがかなりリアルに伝わる舞台です。舞台の最後では私の周りではすすり泣く声がいっぱいでした。すばらしい時間をありがとうございました。

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

さすがゴツプロ!です。『たかが十年の祭り』を観劇したとき「この劇団はただものじゃないしプロ意識が半端ないな…」と思いましたが、今回『流浪樹~The Wanderer Tree~』を観てその思いをさらに強くしました。とにかくすごいレベルです。何もかもレベチです。脚本もすばらしいですが、キャスティングが最高です。もちろん演技も申し分ないです。今回は台湾の俳優さん2名参加のスタイルですが、これがたまらなくいいです。アフタートークに参加させてもらい台湾の俳優さんの苦労だけでなくスペックの高さに感服した次第です。この舞台はマジで観ないと損です。

ガマ

ガマ

劇団チョコレートケーキ

吉祥寺シアター(東京都)

2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 19:00

読売演劇大賞 最優秀作品賞の作品ということで、納得です。

役者さんが役に見えず、当時の方々がその場にいるようでした。
憑依している感じが迫力がありあっという間の時間でした。

ネタバレBOX

登場人物の女学生のような考えの方々は沢山いらっしゃったと思います。
お国のため、捕虜になるくらいなら自決。
でも最後はほっとしました。

男性たちは、真の勇気のある者たちと思いました。
私達は時がたち、非国民なんて誰が言うんだ逃げて良かったのに、投降すれば。と思うけれど。当時はそのようなことは許されない空気。
規模は違えど数年前のコロナとリンクしました。
「夜行万葉録・巳」

「夜行万葉録・巳」

Jungle Bell Theater

参宮橋トランスミッション(東京都)

2025/06/03 (火) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 19:00

良くも悪くも初日らしい緊張感がありつつも作品は過去作同様「骨のある優しいお話」という感じで好みでした。最前よりも2列目が上席。

ネタバレBOX

人間だから噛むのは仕方がないがちょっと多かったかもしれない。ただ破綻はしていないしだれたりもしていないので問題はなかった。多分明日はさらに良くなる予感もある。
最後の方、髪以外に触れたらダメなのがフェイクで実は触れなかった方がアウトだったっていうのはちょっと解せない。結果どっちでも呪縛云々に影響はなかったというのがしんそうのようなきがするが、そうするとただ男が相手が呪縛から逃れられなくなっても良いと使た行為をよしとしているわけで。何を試そうとしたのか,もしくは何を生み出そうとしたのか想像ができなかった。そこが引っかかってその後の展開が今ひとつモヤっとしてしまった。
蝉追い

蝉追い

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2025/05/27 (火) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/03 (火) 14:00

座席1階

舞台のタイトルになっている「蝉追い」は、セミを夏の神様に見立てて手作り灯籠で行うお祭り。福岡地方の習俗なのかどうかは分からないが、ずっと地面に潜っていて地上で生きるのはわずか1週間。セミは、地中で作業する炭坑のメタファーであり、地元で起きた悲惨な炭鉱事故がモチーフとなっている。炭坑三部作と称される作品の一つ「オバケの太陽」や「泳ぐ機関車」を思い出した。

今作の舞台美術。開演前、客席の階段まで劇場は夏らしく青々とした木々、葉っぱで埋め尽くされている。物語の中心となる家族は夏ミカンの農家をしていたということで、登場する夏ミカンの色が緑に映えた。桟敷童子の舞台はこうした作り込みが魅力であり毎回楽しみにして元・倉庫の劇場に出かけていくのだが、今回も期待を裏切らない。

先人も書いていたが、今作のMVPは鈴木めぐみ。3人の幼い姉妹を捨てて駆け落ちをし、30数年ぶりにちゃっかり戻ってきたおばあちゃんを演じている。その夫役は客演の山本亘。ミカン農園主だったが、今や農園は荒れ果て、3人の娘も寄り付かない。そして、舞台が進むに連れて出てくる認知症状。この描写が実にリアルだ。
3人姉妹は桟敷童子の看板である板垣桃子、もりちえ、大手忍だが、今作でもその実力を遺憾なく発揮している。東憲司の世界観を体の底からよく理解しているからだろう。「お父さんが不審な女を連れ込んでいる」と耳にして3人そろって帰ってきてそっと状況を伺うという場面からスタートするが、両親への思い、特に自分たちを捨てた母親への複雑な胸の内の変化を涙が出るほどうまく表現している。また、3姉妹それぞれに苦悩を重ねた人生の物語があって、これが家族の群像劇として深みを与えている。
お約束のラストシーンは派手さはないものの、桟敷童子ならではの終幕だ。3姉妹が使っていたというミカンの図柄の茶わんなど、細部にもきちんと目をかけた演出だ。

あまりにスキがない感じもするが、今回も秀作だ。見逃さないようにしたい。

ネタバレBOX

MVPの鈴木めぐみに受け付けでチケットをもらい、3姉妹のもりちえたちに案内されて客席に向かう。すごい特別感がある。やむを得ないとはいえマスク姿なのが残念(笑)
『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

当初演出もする予定だった作者の中津留氐が降板したと聞いて心配したが、胸にガツンとくる骨太のいい舞台だった。

ヘンリー四世 第一部

ヘンリー四世 第一部

イエローヘルメッツ(Produced by GMBH)

ROCK JOINT GB(東京都)

2025/05/29 (木) ~ 2025/06/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/01 (日) 18:00

 前にも、ライブハウスで劇を観たことは1回はあったが、それは古典劇ではなく、疾走感、臨場感があって、俳優が舞台を所狭しと使って、爆音で音楽が流れる中、ロックな歌を叫んだり、台詞を叫んだりと言ったパンク精神に溢れた、良くも悪くも演劇というよりかLIVE感強めな劇だったので、ライブハウスで演るのに適していた。
 しかし、今回は普段子ども〜大人まで幅広い年代が楽しめて、肩肘張らず気軽にW.シェイクスピアの戯曲に親しむことができることを標榜して、実践している劇団イエローヘルメッツによる劇、W.シェイクスピア作『ヘンリー四世』とあって、正直ライブハウスでの公演、この組み合わせは上手くいくものなのか不安だった。
 しかし、実際に観てみると、そんな一抹の不安など、一瞬で吹き飛んだ。
 本来客席を置かないライブハウスの特性を活かして、仮設の右側、左側の座席の真ん中に花道を設け、役者が花道と舞台上とで同時に会話をするような場面もあったりして、普通の座席が固定化した小劇場ではあまり無い演出もあったりして、臨場感があって良かった。

 『ヘンリー四世』は歴史劇だが、普通どこか荘厳な部分や緊迫して息が詰まるような要素、笑える場面もありつつ、全体としては重苦しく、どこか権威的な作品になりがちな気がするが、今回は違って、勿論緊迫した場面もあるのだが、その中にさえ大酒飲みでごろつき騎士、大洞吹きだがどこか憎めない感じで演じられたフォールスタッフ、訛りすぎてるゆえ過去の武勲を誇張して話したり、あり得ない大洞を兵器でまくし立てたりするグレンダワーなど一癖も二癖もある連中が出てきたりすることで、場の空気が一気に愉快になったりと、馬鹿らしさと緊迫した場面とのバランスが非常に上手くて、観ていて飽きさせず、大いに楽しめた。

 劇中、役者は黒子のように全身無地の黒づくめの衣装で出てきて、舞台上には役者の数分の5つのパイプ椅子が置いてあるだけで、客席側にもなにもセットらしきものは見えず、至ってシンプルだった。
 ここが居酒屋なのか、王宮の中の大広間なのか、ホットスパーたちが密約を練る場所なのか、森の中なのかといったことは役者たちが喋る台詞の中でさり気なく説明されるといったことで、今どの場面が展開されているのかが、舞台セットがなくとも、人物に合った服装をしていなくても、自然と想像しやすい工夫がなされていて、大変興味深かった。

 昔新国立劇場中劇場で観た『ヘンリー四世』などと違い、フォールスタッフが大酒飲みで、女好きの追い剥ぎを糧とするごろつき騎士で、大洞吹きといったようなただの救いようのないクズとして描ききるのではなく、しかも上原奈美さんという女性の役者が演じたからかどうかは分からないが、女好きの要素を排し、ただの大酒飲みの大洞吹き、しかしどこか憎めない愛すべきキャラとして描いており、その上下世話な要素を控えめで演じていたので、こういうユニークなフォールスタッフも良いなと魅力を感じた。
 大抵ハル王子が演じられる場合、救いようがない不良な感じで描かれ、途中から、戦争場面において本領発揮といった感じで演じられがちだが、萬家江美さん演じるハル王子の場合は、前半から中盤にかけては不良というよりは親にただ反抗的な思春期のティーンエイジャーと言った形で演じていて、共感できた。但し、後半の戦争場面での心を入れ替え父親のヘンリー四世と共に戦う際、また戦場でフォールスタッフたちにあった際のやり取りがそんなにケジメを付けている感じには見えなかったので、人間味があって感情移入しやすかった。
 小山あずささん演じるヘンリー四世も、時に威厳があって権威的に振る舞いつつも、子どものことで悩んだり、英国の貴族たちとの関係で悩んで一人自室に籠もったりと、どこか非常に現代にも共通の親の悩みや部下との関わり方の悩みなどといったことはいつの時代も似たようなものかと共感しやすかった。決して、冷徹で頑固な感じで、融通が効かないだけな感じに描かれておらず、新鮮だった。

 役者5人とも女性だったが、宝塚的な型式的な型に嵌った感じじゃなく、自由闊達で、アドリブも飛んでいたりして、全員が男役を演じていたが、違和感が全く感じられなかった。

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

『流浪樹~The Wanderer Tree~』

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2025/06/02 (月) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

観ていて謎が多い。ゴツプロ!好きなんで頑張って欲しい。

ネタバレBOX

失敗作だと思う。この脚本でOKだとは思えない。中津留章仁氏の脚本の粗筋と全く違う。『戦時下の台湾の志願兵訓練所、日本人と台湾人とが友情を育む。日本人はその台湾人の姉とも関係を結ぶ。そして戦地に赴く二人···。十数年後、もう戦争は遠い昔、突然日本人のもとに台湾人の姉が会いに来る』。
そんな話の名残りすらない。相当揉めたのだろう。中津留章仁氏が体調上の名目で降板、共同脚本名義で沈琬婷(シン・ワンティン)氏が改稿、演出を泉知束氏が。
中津留章仁氏のことだから「台湾有事」に関わる内容だったことは推測できる。80年前に終わった物語ではなく、眼前に差し迫った戦争に対しても毅然とした選択ができるのか突き付けたのだろう。今作は台湾公演も決定している。流石に上演不可な内容だったのでは?(個人的妄想です。全くの思い違いであったならば申し訳ございません)。

近未来の設定にして、中国が台湾包囲・封鎖作戦を発動、海上封鎖によって二週間程で台湾のエネルギー資源は枯渇。日本の助けを信じる台湾人。だが日本人は何とも思わず見捨てるだろう。台湾の為に戦争を始める選択はしない。その現実と台湾人が日本を信じる根拠になった過去の歴史をオーバーラップさせていく。そんな作品が観たい。

佐藤正和氏が他人の台詞の遣り取りの場面で我慢できず咳き込むのは珍しい。
渡邊聡(ただし)氏のキャラこそ本筋に絡めるべき。
話を無理矢理終わらせる為の⻘⼭勝氏の台詞は流石に酷い。名優が可哀想だ。
2025年度団内公演『リバーサル・フィルム』

2025年度団内公演『リバーサル・フィルム』

Seiren Musical Project

牛込箪笥区民ホール(東京都)

2025/06/01 (日) ~ 2025/06/02 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

今年入団した学生がメインの公演ということで、フレッシュさに溢れ、元気で勢いがあった。
まだ荒削りながら、中にはダンスに秀でた演者、歌唱が得意そうな演者さんが何人かいて、これからの成長が楽しみだ。応援していきたい。

ネタバレBOX

M2のチームの歌、ダンスが総合的にまとまっていてよかったです。
湿ったインテリア

湿ったインテリア

ウンゲツィーファ

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2025/05/19 (月) ~ 2025/05/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「新しい家庭を築くひとが直面する不条理」

 劇場入口へと至る階段脇には幼児向けと思しきちいさな靴と可愛げな装飾が施されている。受付を済ませ扉の向こうに目にしたのはダイニングテーブルにソファとどこにでも目にするようなリビングだ。タイトルの持つ不穏さに似つかわしくない数々に首を傾げながら開幕すると、けだし傷口をえぐるようなブラック・ホーム・コメディがはじまった。

ネタバレBOX

 不動産屋のタク(藤家矢麻刀)の案内で新居の内見に訪れたジュウタ(黒澤多生)とチア(豊島晴香)の間には、そう遠くない日に新しい命が産まれる。築年数に騒音対策、収納に立地条件にと新生活を夢想しながらほほえましい様子の二人だったが、じつはタクがチアと学生時代に交際していたことをジュウタが指摘すると急に妙な空気が流れる。

 半年後に生まれた娘のソラをあやしているチアのもとへ「ただいま、パパですよ」と帰ってきたのはなんとタクであった。育児ノイローゼ気味のチアは、おぼつかない手つきでソラをあやそうとしたり、まもなくやってくるという母親に預けて外出を提案したりするタクの軽薄さを鋭く咎めるのだった。そこへやってきたタクの母タナコ(根本江理)は「はじめまして」とチアに挨拶をしたものだからいよいよ物語の行方がわからなくなる頃に、じつはソラが生まれる前にジュウタが急死したことが明かされる。チアの立場を慮ったタクは二人で育てることを提案したのだが、この事実をタナコには告げていないためタナコはソラがタクの子どもであると誤解してしまっているようだ。

 このあとジュウタの母のカキエ(松田弘子)がやってきて事態はさらに混乱を極める。ソラを離さずこっそり持ち出したカキエはジュウタの喪失から立ち直れていないようで、あたかもじつの息子であるかのようにソラをあやし続けると、なんとソラが死んだはずジュウタになってしまうのであった。行き着く先の見えない物語のなかで、男女の三角関係とそれぞれが負った家族の物語も詳らかになる。親子とはなにか、子どもを持つとはどのようなことなのかという答えのない問いが我々観客に向けて投げつけられる。

 平易な台詞とどこにでもありそうな設定で不条理を描き、近年話題にあがることの多い反出生主義や親ガチャについて観客を問う本作は、親しみやすいながらも魅惑的な仕掛けが随所に施されている。観客の認識のズレを利用して物語に没入させつつ、それぞれの登場人物を深く掘り下げる丁寧な作劇にまず感心した。

 円筒形のブルートゥーススピーカーを赤ん坊に見立て、そこにソラやジュウタの声を重ねる演出もよく考えられたものである。一杯飾りながら上下に置かれた小道具を用いて部屋に屋外に、現在から過去にとスピーディな転換を実現することで、舞台が実に広々と感じられた。全体的にしっとりと、夜を基調とした照明変化も多大な貢献をしていた。

 作者の要求に応えるかのように俳優たちも充実した芝居を見せ、よく調和も取れていた。過保護気味に育てられ少年時代にいじめに遭っていたジュウタは、黒澤多生が演じたからこそ「子どもを持つことは親のエゴではないか」という問いかけに説得力が感じられたように思う。継母に育てられたためじつの子どもを大切に育てたいと願うチア役の豊島晴香と、やや軽薄だがチアを思うタク役の藤家矢麻刀はほどよい釣り合いといったところである。それに根本江理と松田弘子の演技合戦が、それぞれの母親としての立場を明確にしていた。
kaguya

kaguya

まぼろしのくに

ザ・ポケット(東京都)

2025/04/03 (木) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「激しい身体が描く少年の思慕」

 『竹取物語』を自由奔放に翻案しながら家族の愛を描く意欲作である。

ネタバレBOX

 日本最古の歴史をもつ家具屋の嫡男ノゾム(二瓶大河)は七夕の夜に輝く星に願いを込め望遠鏡を覗く。ノゾムの願いは月に還った遠い先祖のかぐや姫が実在するのか確かめ、月からの迎えを待つことだった。そんなノゾムを祖父のミヤツコ(渡久地雅斗)は古びた家具とおびただしい数の人形に溢れた部屋に住まわせ、妙な夢は持たずこの地に留まれと諭すのだった。ミヤツコをはじめ一家はかぐや姫の末裔と盲信しており、近隣の人々から「アダムスファミリー」と揶揄されている。ノゾムの両親であるらしいアダム・アダムス(玉木葉輔)とマダム・マダムス(町田達彦)とは疎遠のようである。

 ノゾムの部屋の人形が次々に立ち現れては動作する様子を見ていて、どうやら現実と妄想の境目が描かれていることが少しずつわかってくる。そこで立ち現れたkaguya(高畑亜実)と名乗る少女との対話を経て、ノゾムは両親への愛の渇望を叫ぶ。kaguyaに導かれるようにして家族の知られざる過去を知り、自身が地上に縛りつけられていることを知ったノゾムは、宇宙へと旅立つのであった。

 本作の魅力は大量のセリフの応酬と激しさが横溢する芝居である。俳優は皆早口で舞台上所狭しと動き回り、流れるようなあっという間の2時間であった。登場するキャラクターは皆個性的でクセが強くグイグイ押してくるが、もう少し引きの芝居があってもよかったのではないか。

 セリフの言葉遊びや人形が人間に変化する身体表現など作り手側の表現したいことは十分に伝わってきたが、そこに専念した結果人物造形が乏しい印象を受けた。空に願いを込め母を慕うノゾムの激情であるとか、祖父ミヤツコの歪んだ願望など掘り下げれば深いドラマになった箇所が流されていってしまった点は残念である。加えて、身体表現の場面では不意に力が抜けて空間がさみしくなる点も惜しいと感じた。

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