ミキシングレディオ2020
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2020/06/25 (木) ~ 2020/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
R-sideも見ました。先日のL-sideはお互い緊張があったのか、今回のキャストのせいかわかりませんが、さらにリラックスして楽しむことができました。設定を丸ごと受け止めることも大事ですね。怒涛の番組進行にひたすら対応していくDJさんが素晴らしかったです。今度ラジオの生放送を聞く時には、いろいろ想像して面白く聴けるかも。
座席のシールド、キャストさんのフェイスシールド、舞台と客席の間のアクリル板と様々な工夫が凝らされていましたが、早く必要なくなることを祈ります。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
Bバージョンを見ました。「今」に合わせて脚本を書き換えたそうで、バッグには消毒薬、テーブルにはアクリル板。会話が始まって、しばらくの間「これって本当にそのまま受け取っていいのかな。実はもっと深い意味があるのでは」と思っていたのでしたが、そのままで良かったんですね。ついに彼が彼女の手を取ってしまった時には、客席でも悲鳴があがるくらい、皆さん久しぶりの舞台に集中してました。
二人の会話が面白かったですが、アレルギーの原因がわからないままでもどかしい。
以前の上演は短編集のようなものだったのでしょうか?トライアル公演とのことですが、せっかく劇場に足を運んだのに30分そこそこで帰らなくてはならないのはやはり残念です。
「Order」
劇団乱れ桜
道頓堀ZAZA HOUSE(大阪府)
2020/06/28 (日) ~ 2020/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
芝居がベースにある コント 登場人物を演じて、作りこんだコントは、面白い
「エン ド ロール」
「本読みの時間」
古本屋 メガネヤ(大阪府)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/27 (土)公演終了
満足度★★★★★
出会い 思い出 雨 傘 10年後 50年後 雨 傘 カメラを動かして 面白かった。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
シアターミラクルならではのあの距離感が好きです。
今回は時間の関係で昼のAバージョンしか見れませんでしたが、有意義な時間を過ごせました。演者さんの表情がとても豊かで良かった!
トライアル公演ということで30分、あっという間でした。75~90分は見たい!欲を言えば100分以上w
劇場がコロナ対策で距離や換気に気を付けているのが
良く伝わりました。
第14回 シアターΧ 国際舞台芸術祭2020
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2020/06/13 (土) ~ 2020/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
県境を超えざる期間(3か月)を経て、劇場訪問解禁一発目。
一昨年は「かぐや姫/アインシュタイン」とかいうテーマを掲げて開催されていた「国際」芸術祭、ジャンルを超えた出し物を見本市のように並べた催しに興味を持ったが今回初めて、プログラムの一つを拝見できた。(今回は海外からの出演無し)
今回のテーマ「蟲愛づる姫」の含意は「毛虫も一つの命」との生命観のようだが、特に気にせず何が飛び出すか楽しみに、前知識なしに鑑賞した。
まずピアノ演奏。若手であったが「エリーゼのために」を導入に、ベートーヴェン「熱情」をしっかり弾けるだけの実力。
次に『白痴』のムイシュキン公爵の独白(菅沢晃)、ガウンをまとい女言葉で喋る(その所以は知らず)。
最後の舞踊は二人の若いダンサーが作る独特な世界。題名のdodoとは孤島に棲む今は絶滅した「飛べない鳥」。
終演後4名の演者をステージに呼んでの意見交換会、これが中々面白かった。音楽・演劇・舞踊というジャンルを横断するとその差異と同時に「時間の芸術」としての共通点もみえる。
ある男性がピアノの演奏に対し「強弱」の塩梅に不満を漏らしていた(急激に音量が上がった箇所に付いて行けなかった)。だが私はこの演奏者のこの場での構え方に即興性を感じ、用意された「完成形」でなく、瞬間に即応した音を出そうと臨む姿勢を見た、と思った。実際CDでしか聴かない曲がリアルに立ち上がった感触は「ライブ」のそれだったが、演奏技術あればこそ(少し格下だと楽譜に食らいつく必死の演奏、それでも否その方が喝采をもらえたかも)。
人は芸術に対し「完成形」への欲求を持ち、それは演劇に限らず、文学や映画も同様だが、自分は最近プロセスの面白さを「終幕になっても忘れない」事が大事、という気がしている。
ピアノ演奏は多分計算されていない「終り方」だったと思う。落語にも同じ後味がある(オチでスッキリする演目もたまにあるが)。「終わりよければ」の法則は揺るぎないものがあるが、スッキリして後を引かない収め方が、またそれを求める欲求が果たして今の時代妥当なのか・・。
また長いレビュー書きが始まった。できれば10行以内に収めたいが、、無理か。
ネタバレBOX
恐る恐る、久々の都内。利用した京浜東北線と総武線は、昼下がりでも土曜だけに出足が多かったが、なんと座席を空けて座る者なし。マスク装着はコロナ以前から多いにしても、装着率は以前より高めではあるか。
乗車時は車内の混み具合を見て逡巡したが、人間必要に順ずる存在、乗らなきゃ芝居が観られないとなれば、感覚の方を<鈍く>調節するのみ。
そもそも感染率的には0.001%レベルな話であるので、コロナ騒ぎの渦中でも、従来の「自己責任論」で通せば自粛率も低く、出歩く人は多かったろうと想像する。
が、東京五輪にかまけてコロナ対応を疎かにする政府に批判が起きたのに加え、欧州の「惨状」の前例が「空気」の硬化に影響した模様。
勿論、医療体制の分母に対する感染者数の爆発的増加は警戒に値する事態。人口呼吸器で助かる者を見放す事になる事態を避けた(現実には見放された例がPCR検査の制約により起きているが・・予防のための自粛をしているにも関わらず、検査によって感染発覚数が増える事を意図的に抑えた措置を私は犯罪的だと思う)。
一方、人々の行動は所詮「気分」による。報道やワイドでの伝え方で楽観と悲観の間を揺れ動く自分がいた(気分を作る番組や情報と、冷静な思考を促す番組/情報とがあり、前者に触れると暗澹とさせられ、後者には束の間救われた)。
気分に支配された状態は危機に対応する身構えとは対極だ。本気で「恐れ」ていない証拠に、自粛警察のように鬱屈を他者に向けて晴らす行動に走る。「恐怖」に駆られた人間が(例えばペスト流行時)営業している店にイチャモン付けに回るものだろうか。
動機は疾病への危機感ではなく「医療崩壊」への警戒、と説明も可だろうが、政府の対策と行動自粛による負担のアンバランスには目を向けず、威を借って脳にドーパミン分泌させる方を選択した訳である。
かの光景は戦前の隣組による相互監視の風景も彷彿させる。
(「戦争に勝つ」目的の善悪はともかく、せめて互いに協力して公に貢献する美しい光景が見られたなら、と思うが日本のどこでそれを拝めたろう・・竹槍訓練で戦争に勝てるとは誰も信じていなかっただろうが、お上に文句が言えないストレスを「皆○○の目標のために一丸となり<我慢して>やってんだ」(無論<喜んで>やってます、と笑言わなきゃ拘引されようが)と、やらない者にマウンティングする事で晴らす。忠誠の功を競ってアピールし、優位な立場を得ようとするさもしい競いの場、お上の非はお咎めなし故の民同士の醜い足の引張り合いが、再び展開されるのを見る事になるのだろうか。。
さて、劇場でも自由席として、特段席を空ける誘導はなく、そのため開演間際に入場した私は、やや前方の中央辺りの空席にお邪魔した。が、隣に座られた高齢の女性がカニ歩きで席に入った自分を驚いた顔をして迎えていたと思うと、荷物をまとめ始め、「まさか」と思うや別席に移っていった。
確かに、その席からの視界には一席ずつ空けて座る観客ばかりだったが、後ろから来た私は隣り合って座っている場所が多々あるのを見て殆ど躊躇なく座った。女性は高齢もあって警戒心に抗えなかったのだろう。舞台に集中できないのでは来た意味がない。
こうした事が何時まで続くか判らないが、これが数年続くとすると、これを称して後の教科書には「コロナ期」とでも説明されるのだろうか。。
ミキシングレディオ2020
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2020/06/25 (木) ~ 2020/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
アクリルのフェイスシールドや仕切りといった対策をとった上での満を持した舞台は、期待通りの面白さだった。フェイスシールド着用は役者にとってはやりずらかったと思うが、自分は全く気にならなかった。アクリル板の仕切りがあっても、伝わってくる熱量は相当なもので、10分間の換気休憩はクールダウンに丁度よかった。【L-side観劇】
ネタバレBOX
主人公役の椎名さんは、もう圧巻。あれだけの事件が勃発しても、DJとしての矜持を忘れずにちゃんと番組を成立させるプロを見事に演じていた。掃除夫のシゲさんに対する感謝の思いを彼の娘に伝える場面は泣けた。登場するやいなや全てを持って行ってしまう宇田川さんは流石だし、クールな役どころの藤堂さんも良かったと思う。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
4ヶ月ぶりの観劇だったが、やはり舞台は生に限る
熱の入った二人芝居に感激
テーマも時宜を得たもので、ふたりの間のアクリル板が現在の状況を象徴
少ない席数で贅沢な時空間を楽しんだ
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
3ヶ月ぶりの観劇。やっぱりライブはいいー!会話劇も絶妙で、満足です。スタッフのみなさんの気遣いもすばらしい。小劇場は不滅です(古)
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
Bバージョン観ました。個人的には3ヶ月ちょっとぶりの生の観劇である。試行錯誤の上演であろうが、感激ひとしおです。話はラブコメ会話劇かな?ちょっとシュールですが、感情移入できて実に楽しい。しかしながらネタバレして欲しかったですね。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
久々の観劇(約3ヶ月ぶりかぁ)。楽しいや。
でも少々物足りないような。30分ではねえ。
時間は30分でも、製作にかかる経費は長い劇と大して変わらないはず。
それをこの低価格で公演した制作者、俳優など全てのスタッフに対して頭の下がる思いです。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
A,Bバージョン共、配信で観た。劇場再開上演とはいえ、上演期間が短いので配信で観る選択ができるのは有り難い。が音声が十分でなく(私のPCが原因か)やはり劇場でセリフ、音楽、息づかいを感じたかった、とも。数年前に一度観ている作品だったが、今回の方が良かった。特にBバージョン。笑ったり、切なくなったり登場人物の気持ちで観ることができラスト、温かい気持ちになれた。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★
山本沙羅さん(演劇集団キャラメルボックス)・高村颯志さん(家のカギ)のBバージョンを
28日14時開演回(途中休憩込み35分)で拝見。
ネタバレBOX
キャラメルボックスといえば、個人的には小林春世さんのイメージが強いんだが、今回の山本沙羅さんも同じく、表情・表現豊かで巧みな演技が印象的。
短い上演時間ながらも、高村颯志さんとのチグハグなやり取りを愉しませてもらった。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
今回のトライアル公演、観に行けそうになかったので、配信で6/27のAバージョン、6/28のBバージョンを観劇。3年前にミラクルで観た「アレルギー」では、Bバージョンの山本沙羅さんが女性役で、そのときは男女2人の他に喫茶店のウェイターが(黒子的に)いたような。恋愛に不慣れな男女の「手を繋げない」もどかしい恋を、配信というもどかしい形態で観ているという、少々妙な時間。Aバージョンの組合せの方に興味がありましたが、仕上がりはBバージョンの方が好きかも。
ネタバレBOX
今日観たBバージョンの上演中、2回ほど携帯音が。これだけ皆さん苦労して上演しているのに、何を考えているんだか。
第14回 シアターΧ 国際舞台芸術祭2020
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2020/06/13 (土) ~ 2020/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
第14回シアターX国際舞台芸術祭2020 6日目 2020.6.27 14時半
6日目の出演は、3組。(追記2020.7.1)本日28日も14時半から『いきもの絵巻・・・」の後、アートカンファレンスがある。
ネタバレBOX
出演順にⅠ:松本 隆彦さん、ベートーベン生誕250年ということと、COVID-19災禍に苦悩する地球市民への連帯を目指して「アパッショナータ」を今作タイトルに選んだピアノ独奏、人口に膾炙している「エリーゼの為に」を元とした演奏を披露した。久しぶりの生公演ということもあり、序盤第1音の重さを感じて、その心理状況が演奏に影響を与え音に艶と生気が欠ける点は観られたが、テクニックは無論高い。「パッショナータ」を弾く頃には正常な精神を無論回復していたが、タイプとしては、職人的なピアニストという印象を受けた。どういう意味か? 所謂天才は、兎に角、ステージに上がった瞬間から外側からそう見切る者が居なくても途轍もなくテンションが高いとか、徹底して深い自らの決定的な瞬間から始めることができる。その点が異なるのだ。華4つ☆
Ⅱ:東京ノーヴィレパートリーシアターの菅沢 晃さんの一人芝居は、ドストエフスキーの「白痴」から『ムイシュキン公爵のモノローグ』。癲癇の療養でスイスの寒村で過ごした4年の追想を述べるという形を取る。今作、長編「白痴」の長大な文章群の中の白眉ともいえるパートであろう。公爵といえば通常貴族の最高位だが、そんな高い位にあって尚ムイシュキン自身が白痴と見做されるのは、無論彼が赤心で生きているからである。
当然のことながら、出会った当初は兎も角、暫く経ち子供とのコンタクトが生まれた後は、子供たちに好かれる。その彼が癲癇の療養で出掛けた他国(スイス)の田舎の村で村の下働きをして病気の母を支え、いつも蔑まれている若い女性(マリー)が通りがかりの馬車に乗った若い外国の男に拉致され捨てられて、ボロボロの状態で村に徒歩で辿り着いて以来、村人たちは彼女を八分にした。が何より痛ましかったのは彼女の母が最も熾烈に彼女を罵り傷つけ、家から追い払ったことであった。母は彼女が「母の顔に泥を塗った」と責め追い出したのである。追われた彼女は雨露を凌ぐ屋根も寒風から護ってくれる壁も無く、更には彼女に唾を吐きかけ酷い言葉を浴びせかける親たちの真似をして石を投げたり、意味も分からず罵声を浴びせる子供たちの恰好のターゲットとなっていた。然しムイシュキンは、彼女の身に振り掛かった不幸に同情し庇う。初めのうちこそ子供たちはムイシュキンにも石を投げたりしていたが、ムイシュキンが彼女の被った不幸を彼らに話してやると、子供たちの態度が変わった。胸を病んでいた彼女が遂に倒れ病の床に就き、外出すら適わなくなると、子供たちは代わりばんこに彼女の看病をし、野の花を摘んでは彼女の枕元に飾り、貧しく全く余裕のない生活の中から何らかの食べ物を運んで彼女に供した。然し彼女は遂に身罷る。村中の子供たちが集まって棺桶を設え彼女を墓に運ぼうとしたが、重くて叶わなかった。興味本位に集まっていた大人たちの手を借り、子供たちみんなが棺を担いで墓地へ彼女を運び、彼女の遺体には子供たちの摘んだ野の花が添えられた。以降彼女の墓に花の絶えることは無い。不幸だった彼女の人生の最後に彼女は本当の幸せというものを手に入れた。これが上演された今作の粗筋であるが、ムイシュキンが癲癇持ちであることには、ドストエフスキー自身が投影されていると見るのが普通だろう。ドストエフスキー自身、死刑になる所を流罪に処され、刑を終えて帰って来てからは頻繁な癲癇の発作に悩まされ続けたことは、誰でも知っていようから。華5つ☆
Ⅲ;高 瑞貴さん、宮本 悠加さん2人のダンス公演、タイトルは絶滅させられた飛べない鳥で、ルイス・キャロル作品にも登場するドド、作品タイトルは「dodo」表記。5つ☆
切っ掛けや動作など作品全体の3割程度を予め決めていた他はアドリブやインプロヴィゼイションで演じたとのこと。ドドの形態模写を中心に演じた高さんは、子供の頃から舞台・ミュージカルなどの素養があるので動きは可成り良い。同時に余り意味に縛られることなく自由なイマージュを身体化している点に新鮮味があって面白く拝見した。舞台の使い方も面白い。ホリゾントの上手壁を構成しているパネルの下半を4枚外して、その奥から鳥の動きで登場したりするのだが、下手ホリゾントと衝立の間に脚から上を隠した状態で横たわった宮本さんがラストを除く殆どのシーン脚だけを用いてのパフォーマンスを披露しているのだ。
おとぎヴェなし
令和反戦楽団
エビスSTARバー(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
俺のお尻から優しい音楽
五反田団
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2011/02/04 (金) ~ 2011/02/13 (日)公演終了
満足度★★★
観劇三昧で視聴。
確かに、これは、生真面目な観客ならば本気で怒り出しそうなw 終始、ナンセンスで貫かれた2時間弱。
ただ、そのナンセンスな芝居を、(時折、堪え切れずにクスクスしながらも)役者陣が生真面目に演じたからこそ、長尺ながらも快適な?時間を過ごせたんだと思う。
それにしても、観終わった後に収録日を確かめると…なんと9年前!
今、どこかの小屋でかかっても違和感なく上演できるんじゃないだろうか。そして、今、上演しても、生真面目な観客は怒り出すだろうな、たぶんw
ネタバレBOX
【配役】
大山(尻バイオリニスト)…大山雄史さん
クリス(大山のフィアンセ)…木引優子さん
カジヒデキ(大山の才能に賭けた男)…前田司郎さん
マキャベル…墨井鯨子さん
フランソワ(実はシラク大統領の息子)…布川雄治さん
ジェット…宮部純子さん
フランチェスカ(大山が真に愛している娘)…後藤飛鳥さん
ボリス…西田麻耶さん
ムッシュ・メタボリック(教師)…用松亮(もちまつ・りょう)さん
シモーネ(校医)…望月志津子さん
シラク大統領…吉田亮さん
刑事…石澤彩美さん
『シンクロ・ゴッサム・シティ』『病室』で拝見したことのある用松亮さんの何と若々しいこと!(9年前の作品だから当たり前w)。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
2020.6.27 19時Bバージョンを拝見。
ネタバレBOX
この作品のタイトルを捻ってみよう。すると、作品の意図が見えてくるように思う。例えば、Covid19である。SARS-Cov2に起因するこのパンデミックの拡大は止まる所を知らないような勢いであるが、そんな社会の、多くの人が正体不明の何物かに慄いている社会を実に見事に、而も同時に悲痛でやや滑稽ですらある状態として描いて見せた。
舞台上には、白い丸テーブルを挟んで椅子が左右に一脚ずつ置かれ、テーブルの真ん中に対座する男女を遮るような透明アクリル板が立てられている。この喫茶店のような場所の上手に男が先に到着している。ややあって女が到着するが、直後に暗転、直ぐ明転。この演出に唸ってしまった。当に人々が正体不明の何かに対し、頼りにすべきハッキリした方策を打ち出すこともできない国も殆ど総ての自治体も信じることができず、抱え込んでいる不安そのものを象徴しているからである。無論、我々の「国」の為政者は更に性質が悪い。何となれば、人々が己の頭で考える為の正確で合理的で且つ有効な科学的・合理的対処法を示すことを敢えて遮ったからだ。そんなことをしたのは、例えば公僕たる官僚たちである。理由は、何か自分たちが指示を出して失敗することを恐れ、不作為(つまり何もしないこと、させないこと)を選んだからである。無論、政治屋、各自治体の殆どの首長も、科学的、論理的、合理的な手法を考えつきもしなかった。一例を挙げておこう。東京アラートと呼ばれる馬鹿げたアクションがあった。SARS-Cov2によるCovid19に罹患しているか否かはPCR検査以外に抗体検査を併用することが一部の極めて優秀で科学的な研究者により極めて早くから提唱されていたにも関わらず、医療崩壊の懸念などを理由に挙げ、在宅を強制することによってPCR検査機器のある大学ラボの閉鎖に及ぶなどの愚行が推進された。携帯やスマホのGPS情報を用いての時刻・移動経路の追跡も、嘘・隠蔽・身内贔屓・違法・脱法・憲法違反をものともせぬ詭弁と証拠隠滅・強行採決等々により信用の土台を自ら壊してきた政府が主導しても誰もついて行くハズの無い惨憺たる政治。結果、有用な臨床例を基に有効な対策を取ることが大変に遅れた。現在もそれは続いている。その恐ろしさを換気休憩5分を挟んで35分の作品で描いているのだから、凄い。因みにCovid19については、不明な点も未だ多いが、検査の際にノイズを抑えることもキチンとしなければ正確な判定はできないことも優秀な研究者はとうに指摘してきたことも付け加えておこう。
『売り言葉』
角田佳代ひとり芝居
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2020/06/27 (土)
価格3,700円
27日19時開演回(空気入れ替えのための途中休憩10分含む90分強)を拝見。
「売り言葉」は、昨年9月の大塚由祈子さん版に続いて二度目の観劇。
ネタバレBOX
前半は快調。ドタドタ・バッタンな大塚”エネルギッシュ”「智恵子」よりは、お茶目で文芸作品調な角田「智恵子」だったが、これはこれで演者の個性なんだろうと理解。
ただ、後半は、着物の帯のトラブルに意識を消耗させられたのか? それとも、コロナ禍による長かった自粛期間の影響か、明から暗に転ずる役柄の演技とは別の意味での「ガス欠」を(特に終盤)感じさせられた。
コロナ禍の下、準備が大変だった旨、ご本人の一連のツイートで承知してはいたので、次の公演に期待したい。
なお、本公演でのコロナ対策だが、開場時の対応は望むべき限り完璧。終演後の後説で、観劇後2週間の注意点、コロナ罹患時の対応につき、要点を伝えたのは高評価。
最後に、あくまでも暑がりの観劇オジサンの雑感だが、上演中、ちと蒸し暑く感じられたことを付記しておく。
アレルギー2020
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
配信にてA,B観劇。Bのほうが好みで笑えました。少しづつ公演が増えていることが嬉しいです。