
『布団漂流記』
尾米タケル之一座
Geki地下Liberty(東京都)
2021/02/24 (水) ~ 2021/02/28 (日)公演終了

帰還不能点【3/13・14@AI・HALL】
劇団チョコレートケーキ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
太平洋戦争にあれだけ不利が明白だったのになぜ日本が参戦したか。戦後さまざまなところでその理由は論じられてきたが、これは当時の若手エリートを官、軍、民間から集め、内閣のブレーンとなるべく設立された総力戦研究所の記録を素材に、国が開戦の決意をする帰還不能地点を探る歴史探索のドラマである。
のっぴきならなくなる帰還不能点が、仏領ベトナム南部の油田占拠のための進駐の時点(アメリカの強硬姿勢の引き金となった)と言うのは、おおむね現代史では認められているところで、この作品はその不能点を確定するよりも、既に明らかになっている多くの資料の上に立って、科学的に検討すれば、だれもが日米戦回避となる結論が、なぜ内閣をはじめ、国民の総意にならなかったか、を描いていく。
この作品を特徴づけるのは、それを明らかにするユニークな手法である。
戦後五年、総力戦研究所のメンバーはそれぞれの持ち場で市民に戻っている。その仲間の一人、日銀から出向していた一人が亡くなって、その人が戦後にむかえた後妻が経営している居酒屋で開かれるしのぶ会に当時の会員が集まってくるところからドラマは始まる。すでに数人の故人もいるが、生き残った彼らは、自分たちの研究が戦争を止められなかった理由に改めて向き合うことになる。集まった九人のメンバーはかつての開戦前の自分たちの意見がどのように当時の施政者、政府や軍によって退けられていったかを演じてみるのだ。ここも普通は一人一役になるところだが、夫々がいろいろな役を演じる。つまり、東条も松岡も近衛もいろいろな研究員がやる。その趣向は、意外に利いていて、誰もが行き当たりばったり時世に流された判断しかできなかったという事を如実に表すことになった。反面、研究員ひとりひとりは、それぞれの専門分野で事実と科学に基づいて開戦反対を唱えるのだが、その背景となる個人の信条はえがかれていない。
それが描かれるのはドラマの枠になっている戦後のシーンだが、ここは、亡くなった研究員の後妻(黒沢あすか)のドラマが、圧倒的でほかの研究員のエピソードはかすんでしまう。
戦争を止められなかったことを深く恥じた故人は、戦後闇市の仕切りや担っていたのだが、たまたま、戦後の混乱の中で自殺しようとして見も知らぬ女を助け、生活のためになるならと後妻にまでしていたのだ。おおきな社会の悲劇を救えなかったからといって、ひとりの悲劇を見過ごしていいという事にはならない、と言うのが彼の戦後の信条である。ドラマの全体の軸として舞台となる居酒屋の女将でもある女性の運命が、前半の国の運命の裏打ちとなって効果を上げている。惜しむらくは黒沢あすかはガラはいいのだが演技がストレートで、戦後を生き抜いてきた女には見えないところだが、それはないものねだりだろう。
全体は、メタシアター作りの歴史ドラマと言ってしまえば、その通りなのだが、責任を押し付けあう倫理感の乏しさが当たり前になっている今の世の中では上演する意味は大いにあった。それは、単に芝居のスタイルとしてメタシアターであるなし、などという事を超えて、
歴史を俳優という肉体を使って立ち上げてみるという演劇の効用だろう。
少年のころ見た東条の演説が(まったく形は違うが)いまの総理大臣の論理構成と全く同じであることにも気づかされた。これもまた演劇の効用で、権威的な政府が演劇を弾圧したがる意味もよくわかった。

『娘たちのうたわない歌』
坂本企画
難波サザンシアター(大阪府)
2021/02/11 (木) ~ 2021/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
4st観劇
歌を知らない娘達は、何の疑問もなく、身を挺し、戦争を諌めた。
歌を知った娘達は、考えた末、戦争を諌める為、直接…
個の発現、自我が戦争を生むのか?
美しき娘達の悲しい物語…
だが、娘達には人並みの幸せを切り取って欲しいと切に願てしまう程、感情移入してしまった。
面白かった!

アイ、フロムヘブン
ステージタイガー
近鉄アート館(大阪府)
2021/02/06 (土) ~ 2021/02/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
千秋楽観劇
結婚に反対したまま事故死した父は、死神から逃れ、悪霊と戦う。
全ては娘の幸せ見届ける為!
ステージタイガーさんらしい超ハートフルスポ根劇、めっちゃ良かった。
私事ながら長女の結婚式を思い出し、涙が…
SHASENさん、ご卒業おめでとうございます。
また卒業生の皆様と劇場でお会い出来れば幸せです。

シカクの森で、二人は
シイナナ
ウイングフィールド(大阪府)
2021/02/05 (金) ~ 2021/02/07 (日)公演終了
満足度★★★★
旗揚公演楽日観劇
祖母とその世話をする従弟、その2人を撮るカメラマン。
そんな関係が死によって突如崩れ…
理想の様な平時の孫(従弟)と祖母はどこまでも穏やかだったが、その平穏は突然訪れた死によって終焉を迎え、死の影は尾を引き、カメラマンは苦渋に満ちた日々を送る。
平穏と苦渋の2つの時代を平行して見せる事で、その振れ幅の大きに揺さぶられた。
考えさせられた。良かった。

なんじ、こじらせ!
芝居maker GoooooToJ
コーヒーとランドリーのお店。ハレ(大阪府)
2021/02/06 (土) ~ 2021/02/06 (土)公演終了
満足度★★★★
ライブ配信観劇
この2日前に拝見した2人8役朗読劇の9人芝居版。
1人で何役もする朗読劇は想像を膨らませるのが楽しいですが、大人数でのお芝居だとキャラのビジュアルやセット、照明、音響などで視聴覚で具現化され、簡単に物語の世界に没入。
そして 朗読に居ないキャラ出たり、顛末違ったり、とても愉しかった。
公演ありがとう!
GTJさん、結構、大好きかも…
追伸、朗読劇で少し気になった事をアンケートに記載させて頂いたのですが、芝居版ではとても上手く改善されている様に思えました。アンケートの内容を反映頂いたのであれば、とても光栄です。

眠れない夜なんてない
青年団
AI・HALL(兵庫県)
2021/02/05 (金) ~ 2021/02/08 (月)公演終了
満足度★★★★
2st観劇
私の両親より少し年配の方々が、苦労の末に辿り着いた、マレーシアのリゾート地。
移住の理由、戦争の傷痕、心の声が、台詞の間、行間からにじみ出てくる。
観劇後に余韻広がる良い公演。観られて良かった。
戦争をくぐり抜けてきた父母、祖父母に感謝と敬意。
ありがとう、そして頑張ります

ノールック・スノーマン
東北学院大学演劇部
東北学院大学・土樋キャンパス・90周年記念館3階大ホール(宮城県)
2021/02/20 (土) ~ 2021/02/28 (日)公演終了
映像鑑賞
定点映像によるリーディング公演。本編約51分。当初2/20の18時配信開始予定が、編集が遅れているとの事で延期。翌21日の朝9時より配信開始。卒業公演がこの状況下で初めての配信公演となり、また公演近くになって役者交替+リーディング形式へ変更になるなど大変だったようだが、そうした諸々が少なからず出来に反映してしまったように感じた。演者6人のセリフの聞こえ方にはバラつきがあり、結構モニターの音量を上げたのによく聞き取れない人も。

鮮かな朝
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
青年劇場スタジオ結(YUI) (東京都)
2021/02/10 (水) ~ 2021/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★
青年劇場と言えば新作上演が中心という印象だが、ここ数年演出大谷氏を迎えての“日本戯曲発掘”シリーズ(勝手な命名)が上質な舞台を実現している。(正確には不定期の「小劇場企画」が既存戯曲をアトリエで上演するシリーズのよう。)
だが今回は「古典」ではなく劇団レパの再演(1996年初演)、シナリオライター森脇京子の数少ない舞台戯曲の一つという。「時代が近いこと」が逆に時代的な不具合を来すケースがよくあるが、奇しくも作者がパンフで「当時と今とでは、様々な側面で状況が違っている(ので承諾を迷った)」と記している。全くの白紙で開演を待つ。
開演後暫く経ち、従軍慰安婦を扱ったドラマだと判る。「鮮やかな朝」というタイトルの意味に気づいたのは中盤の事(不覚..)。
終始暗めの照明の中に、半ば現実半ばファンタジーな世界が浮かぶ。中央に四隅を上から吊った四角い布が敷かれ、布の上下と、照明変化で場面が変化する。
登場人物は5人の女と1人の男、だが男は女が見る幻影として僅かに登場するのみで、これは女性の物語である。不要な役がなく無駄な場面がなく、最後に皆が愛おしく思える優れた戯曲である。
布の上にしか現れない艶やかな衣裳の娘(アイコ)は亡霊で、彼女と会話を交わす同じ衣裳の娘(ノブコ)は、時代が下るにつれ次第にボロをまとい老女となる。二人には仲間(確かヨシコ)がおり、子を孕んで失踪した。いずれも日本女子の下の名だが、「私たちの国」という台詞で、彼女らが異国人であり、朝鮮から徴集された所謂戦時性奴隷制の犠牲者であると察する。
暗転で二人が消えると、一世代下に当たる女子高生3人が溌剌と登場し、現実の場所としてそこが現われる。中で、向こうに見えるうらぶれた集落にも触れられ、朝鮮人部落か、もしくは「闇売春」をやる場所を仄めかす(そこにノブコが住み、あるいはアイコがそこで死んだ)。3人組の一人・里子が実はヨシコの娘でありその出自を後年知る事となるが、彼女を中心に据えながら、歳月を経て他の二人(孝子・弘美)共々変化を遂げて行く足跡が、最小限の場面と台詞で描出される。この筆捌きにより、1時間余の小品はヘビーな題材に触れたと言える濃密な劇世界を立ち上がらせていた。

真空のジェンガ
早稲田大学劇団木霊
劇団木霊アトリエ(東京都)
2020/12/24 (木) ~ 2020/12/27 (日)公演終了
映像鑑賞
12時開演予定をうっかり忘れ、数分遅れで公演URLを開いたら、機材トラブルで開演が15分遅れるとのことで、ホッとしながら待ってたら、また遅れて12時半からになるとのアナウンス。15分後に開いたら、更に遅れて結局13時開演。内容は、何かの事件か事故で分断されたらしい、「ウミ」の外と内という2つの世界の物語。

ラヴ・ミー・ドゥー!!
梅棒
サンシャイン劇場(東京都)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2021/02/23 (火) 13:00
音楽に合わせてセリフ無しに、身体表現のみでストーリーを組み立てられていて、楽しかった。歌詞と演技のリンクが面白い。

先の綻び
劇団水中ランナー
サンモールスタジオ(東京都)
2021/02/17 (水) ~ 2021/02/23 (火)公演終了
満足度★★★★
満足度が非常に高かったので、観に行きました。
最初は内容がつかみづらいけれど、次第に登場人物の状況がわかってくる感じ。
観客の想像力に合わせて話が進行していくので、心地よく見ることができました。

喜劇 お染与太郎珍道中
松竹
新橋演舞場(東京都)
2021/02/01 (月) ~ 2021/02/17 (水)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2021/02/16 (火) 12:00
感染対策バッチリだったので安心して観劇出来ました。ストーリーも出演者さんも全力の公演良かったです。

帰還不能点【3/13・14@AI・HALL】
劇団チョコレートケーキ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
日中戦争から日米開戦まで、どこで選択を誤ったのかを検証していく。珍しい知的社会派エンターテインメントといえる。歴史の検証を楽しく見せた戯曲・演出・俳優の軽妙な演技は素晴らしいものである。近衛文麿の目印をえんじ色のたすき(勲章?)に、松岡洋右は帽子を目印に、歴史上の人物を違った役者(登場人物)が入れ替わり立ち代わりして演じる。おかげで変化が生まれて全く飽きなかった。ただ、近衛文麿と松岡洋右の責任が大きいとするのはどうか? わかりやすいが、零れ落ちるものも多い気がする。ただ、東条英機を主犯のように扱う俗論ではなく、一つの歴史の見方として説得力があった。自分でも調べてみたい。
加藤陽子『とめられなかった戦争』と日中戦争と日米開戦はダブルが、その途中、日独伊三国同盟や南仏印進出はあまり考えていなかったので、ここは発見であった。
加藤陽子は満州事変までさかのぼっているし、わたしがかつてこの問題で記事を担当したときは対華21か条の要求までさかのぼった。日露戦争の勝利や、明治維新にまでさかのぼる人もいる。奥の深い問題だが、あまり「歴史の必然」ばかり考えると、ありえた別の道が見えなくなるのは注意。
1941年の「総力戦研究所」の模擬内閣は史実。そこに注目した発想が面白い。その史実から発想して、日中戦争からの歴史の検証に広げたのが古川健氏の工夫である。

子午線の祀り
世田谷パブリックシアター
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2021/02/21 (日) ~ 2021/02/27 (土)公演終了
満足度★★★★
従来よりも上演時間を短くし(休憩込み3時間)た。カットは役にも及び、出演者を31人から17人にしたという。全文上演は4時間半。これまで多少カットしても4時間近かったことから大幅にスリムにした。スピーディーでありつつ、テーマもクリアになってよかった。非情な天の動きは「人の世の営みとはかかわりもないこと」なのか、という知盛の問いに対し、影身が関係ないとはいわず、ただ「非情なものに、しかと眼をお据えください」というせりふの微妙なニュアンスがよくわかった。
舞台中央に傾斜した三日月形の高い舞台を作り、その中央の空間を、時に船内に、時に海面にと、いろいろに見立てた。冒頭のナレーションから影身(若村真由美)はずっと後ろ姿で舞台に立っているし、三幕ではずっと、背景にろうそく?を持った影身の姿が見える。四幕の合戦では、中央の知盛(野村萬斎)の後ろに背後霊のように民部(村田雄浩)がずっといる。公演プログラムのインタビューで、萬斎が影身と民部の存在感を高めたいと述べていたが、それをわかりやすく示した演出だった。宗盛(河原崎国太郎)の無能な善人ぶりもクリアで、彼のだめぶりの場面では必ず笑いが起こった。「子午線の祀り」の笑いは貴重である。
知盛はハムレット、対する源義経(成河)はドン・キホーテである。平家方の知盛―民部の主従・対立関係と、源氏の義経―景時(吉見一豊)の関係が対比されている構造もよく分かった。戯曲をスリム化した効果だと思う。
この作品を見るたび、結局、人間は自然の法則・歴史の法則には逆らえないのかという諦念を感じ、作者の意図をどう受け取めればいいのか困ってしまう。今回も一層そう思った。

マニラ瑞穂記
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/24 (水)公演終了
満足度★★★★
前半でまず状況と人物を立ち上げて、後半になって事件が次々起きて面白くなる。フィリピン独立派がアメリカ軍に敗れた1898年のマニラが、戦後の焼け野原の東京と重なるようなセリフがある。「日本人は熱狂するのが好きで、言葉に酔いやすい」「金だけじゃない、文化も何もかも敗れたんだ」等と。若いアメリカ兵にすがる日本人女性など、戦後のパンパンを思わない人はいないだろう。
第三場の領事館に場面変わって、さらに舞台の深みがます。カラユキさんの女性5人のなかに二人、男性登場人物と片思い関係にあるところなど、「かもめ」っぽい。前半ではその気配がなかったが、男女の出る芝居なんだから当然恋が芽生えなければ。ただあまりロマンスが膨らまず、それぞれ袖にされるのはもったいない。
女衒の秋岡(田畑祐馬)を、独立派義勇兵の梶川(今井公平)がアメリカ軍に密告する。梶川は女たちに「あんたたちは奴隷にされているんだ。さあ、逃げろ。自由になるんだ」とけしかけるが、逆に女たちは秋岡といっしょにいることを選ぶ。家族からも社会からも見捨てられた自分たちが、頼りになるのはこの男だけというわけである。この人間感情の複雑さが薄っぺらな正義を跳ね返すところが面白い。
さらに中尉と決闘して勝った秋岡が「自分は生まれ変わる。お前たちはどこでも行け」というのに対し、女たちが「私たちは仲間じゃ」「自分だけ人間のつもりだったのか「裏切りもんは突き飛ばせ、売り飛ばせ」と攻め立てる。ここでは先の秋岡頼りからさらに女衒と女たちの関係を深く掘り下げて、男が女に縛られている構図を浮かび上がらせる。女衒と女たちの共依存というべきか。
秋岡が決闘の時に「なん百何戦の女たちの声が聞こえる」と言っていたが、この5人の女が責めさいなむ声こそ、秋岡の頭の中でなっていたものが現前したものだろう。
劇場で旧知の俳優が「ああいう女衒や女たちを国家が利用しながら、踏みつぶしていったことを、秋元は見据えて書いている」と語っていた。そういうこともあるかもしれない。
女優陣がしり上がりによくなっていったのに圧倒された。のんだくれのいち(伊藤麗)がよかった。秋岡の薩摩弁(?)も見事。ただ、客席の第一列で見たせいか、男優たちは声が概して大きすぎてせりふ回しが固いように感じた。感情よりも理屈をいろいろ考えさせられた芝居だった。前半60分、休憩20分、後半80分。合計2時間40分

カミキレ
藤原たまえプロデュース
小劇場B1(東京都)
2021/02/14 (日) ~ 2021/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
2月21日、下北沢の小劇場B1で上演された、藤原たまえプロデュースvol.6『カミキレ』の千穐楽を観てきた。これは、演劇情報サイト・コリッチの招待券が当たったこともあったが、公演のプロデュースが兎座でもお馴染み藤原珠恵であることも観に行った理由の一つであった。
舞台はとある区役所の戸籍・住民票係。ここに様々な理由で書類というカミキレを持ってやってくる人たちの人生を、3つの物語にまとめて75分に納めた作品。
まず登場した区役所の職員役3人がなかなかの個性的な面々。女性2人男性1人なのだが、その中の上司的な立場らしい栖原役の幸野紘子のクールさと、男性の鈴木役中村佑亮のキャラがどことなく「さかなクン」に似ていてなかなか面白い存在感を醸し出していた。
第一話のカミキレは婚姻届と離婚届。正反対の内容の込められた書類だけれど、男女の関係性がなかなか味のある設定だった。
第二話のカミキレは、死亡届。それを出す波川月子の演技にホロリ。
第三話のカミキレは、中年になってミュージカル俳優を目指す男性の戸籍謄本?の申込書かパスポートの申請書。舞台は一転してミュージカル仕立てになって、前話のホロリから一転してノリノリで面白かったですね。
最後に、区役所職員がなぜ公務員になったのかを話す場面で締めくくられていて、舞台構成的にしっかりした作品となっていた。
この作品を観て連想したのが『コーヒーが冷めないうちに』という舞台と小説。今回の『カミキレ』も、小説化出来そうな内容だった。

夢ぞろぞろ
EPOCH MAN〈エポックマン〉
シアター711(東京都)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/28 (日)公演終了

BLACK SMITH【延期公演】
壱劇屋
大阪ビジネスパーク円形ホール(大阪府)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/21 (日)公演終了
満足度★★★
昨年4月から延期になった公演、上演される日を楽しみにチケットを保管していました。観客の幅が広く、さすがの集客力でした。
壱劇屋の舞台は数回目で、まだ役者さんの名前とお顔が全く把握できていなくて、4面の座席のうち、スタージャックスのドヰさん、浜口さんの西を選びました。お二人は渋いおじさまペアでステキでした。
大音量で正面ではないセリフは聞き取らづらく、登場人物が多くて、キャラがつかめず、ついていけてませんでした。自分の集中力やセンスが足りないからで、作品との相性もありますから、今回は星が3つですみません。
壱劇屋さんのパワーはすごいです。

先の綻び
劇団水中ランナー
サンモールスタジオ(東京都)
2021/02/17 (水) ~ 2021/02/23 (火)公演終了