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だったらもう、どうにでもなれよ

だったらもう、どうにでもなれよ

知らない星

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/06/10 (木) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです!当日パンフレットを見た時、登場人物の関係性を把握できるかな?と思いましたが、杞憂に終わりました。恋愛のもどかしさと、テンポの良いストーリーに、どんどん惹き込まれ、もやもやしながら(良い意味で)食い入るように見ていました。役者さん達は皆、それぞれの役柄を好演していて、非常に良かったです。恋をする須崎真緒さん(えりか役)の笑顔が可愛かったです!大満足の舞台でした!

バトルロイヤル公演第十三弾

バトルロイヤル公演第十三弾

ThreeQuarter

JOY JOY THEATRE(東京都)

2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★


 つかの採った創作方法がアテガキだったため、様々なヴァージョンが存在する今作だが、流石人気の作品だけあって脚本では登場人物それぞれのキャラが見事に立っている。雛チームの演技を拝見した。華4つ☆

ネタバレBOX

惜しむらくは序盤から中盤までの流れがイマイチだったことだ。つか演劇を演じるのは難しい。圧倒的な熱量とハイテンションでいやが上にも観客を巻き込めなければ、観客はその作品を全身全霊で受け取ることができないタイプの作品だからである。機関銃の弾のような勢いで飛び出す台詞、台詞に込められた被差別の意味と無念! そして極端なはにかみ屋だったつかの本当の優しさを隠す為の差別用語の多用。被差別者の行動は一般的に、差別者の側へ必死に同化しようとする。この努力は並大抵のものではない。殆ど命懸けのトライなのであるが、今作にもそのことが良く顕れている。このような本質をキチンと理解している演者4人の総てが中盤から俄然良くなった。エンジンが掛かったということなのだろう。ということは中盤迄は役に入り切れなかったということのように思われる。出の前に充分な柔軟体操とウォーミングアップをし、体の隅々迄血流を十全に通わせておきたい。身体で間を取れる位になると理想的だと思われる。当然、呼吸法も大切だ。また、木村伝兵衛がファーストシーンでグラスを煽るシーンは、スピード感を以て煽る感じを強く出すか、動作を遅くするなら唇の方を持ち上げつつあるグラスに寄せるようにして飲むかした方が呑んべえらしさが良く出るように思う。音響・照明を用いても良いから、兎に角ファーストシーンでイキナリ観客を劇の時空に取り込みたい。つかの作品には、そういう演出が活きるように思う。
2作品同時上演  「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」

2作品同時上演 「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」

room42

OFF・OFFシアター(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/06/13 (日)

価格2,000円

『ラブ・ストーリーは特戦隊』13日12時開演回を拝見。
ヒーローものではあるんだが、正義の他に、社内恋愛や不倫や恩讐やら、いろんな要素が盛り沢山で、タイトルやあらすじから「まぁ、こういうもんかなぁ」と予想していたレベルを、はるかに超える、S級クラスの面白さだった90分。

なお、出演者6名中4人の顔と名前が一致する役者陣の中では、目を閉じると、マジンガーZの兜甲児(CV・石丸博也氏)が喋っているように錯覚させられた、伊与勢我無さんがとりわけ印象に残った。

ネタバレBOX

【配役】
陣内タカシ(ヒーロー課課長。年齢のためチカラが衰えつつあるヒーロー)
…伊与勢我無(いよせ・がむ)さん
槇原のり子(ヒーロー課のベテラン社員。実は陣内を慕っている)
…Q本かよさん(『りんごりらっぱんつ at 浮間ベース』のセルヴーズ役で知って以来、『滅びの国』等を経て、直近は2018の『みのほど』)
浅野ユウ(ヒーロー課の社員。実は保阪本部長と…)
…小島望さん(昨年1月の『ゼガヒデモ』以来!今日は”ナマ小島望”の演技を堪能させてもらいました)
マイケル富川(米国からのインターンというのは表向きで…)
…野村亮太さん(ストーリーを動かす便宜上とはいえ、「マイケル富川」のキャラ、ちょっと万能過ぎるというか、都合が良過ぎるかなぁと)
保阪ナオト(株式会社ジャスティス営業本部長。業績不振のヒーロー課を一発逆転させるような秘策を抱く。実は浅野ユウと…)
…栂村年宣(つがむら・としのぶ)さん
江口ヨウ(「特A級の実力を有するヒーロー兼ユーチューバー」は表向きの顔で、実は…)
…難波なうさん(『滅びの国』で見染めて以来、幾つかの出演舞台を経て、直近は2月の『ピーチオンザビーチノーエスケープ』。表情の変遷が記憶に残る女優さん)
外の道

外の道

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

海鳴りならぬ、空鳴りのする田舎町。UFOが接近したのではないかと思う程の異音、みんな反射的に空を見上げる。何十年振りに偶然再会した男女、安井順平氏と池谷のぶえさん。二人が語る近況と誰にも信じて貰えない本当の話。
本格的SFとして設定が面白い。ただ、後半池谷のぶえさんの話に移行してからが余り盛り上がらない。黒沢清の『回路』のように孤独に世界と戦っている哀川翔みたいな存在が欲しかった。

ネタバレBOX

思いっ切り黒沢清っぽい語り口から始まる。辺鄙な田舎にある小さな喫茶店のマスター(森下創氏)が手品に見せ掛けた超能力ショーを余興として公開しているセンス・オブ・ワンダー。物体の中に傷一つ付けずいとも容易く物体を挿入させてみせる。それを見た主人公(安井順平氏)はかつて遭遇した不思議な事件を思い起こす。与党の大物代議士がパーティーの最中、突然昏倒、脳内出血で亡くなるのだが、脳の中から割れたビール瓶の破片が出てくるのだ。外傷一つ無かった為その事実は伏せられたのだが、主人公はこのマスターの仕業だと確信する。マスターの帰り道を待ち伏せして超能力について問い詰める主人公。マスターは「自然の理に過ぎない」と答える。約束を破り他人にこの秘密を漏らした主人公はマスターによって脳に氷を挿入され、少しずつ見えるものが変わっていく。

マスターがマツモトクラブ的でカッコイイ。『スキャナーズ』っぽい描き方で現実に紛れ込んだ異邦人としての超能力者のリアリティー。彼が主人公で良かったんじゃないか。

池谷のぶえさんの話は、見知らぬ誰かから届いた宅配便の小包、品名には“無”。開けてみると何も無い。悪戯かと放置したが、数日中に漆黒の闇である“無”がどんどん家中を覆い始め遂には池谷のぶえさんも呑み込まれてしまう。日の出によって“無”から解放されたが全裸で遠くのマンションの屋上に立っていた。「こうして日が昇ることの方がよっぽど不思議だ」との名台詞有り。何とか帰宅してみると見たこともない自分の養子(大窪人衛氏)が“無”から創生されていた。

“無”に対抗するのが想像力であることがスティーブン・キングっぽくて良い。話のエッセンスが『ミスト』っぽいかも。

誤配を意図的に繰り返して宅配会社を馘首になる主人公。自然に在ることを肯定し始める(『森田療法』っぽい)。どんどん妻(豊田エリーさん)の顔が整形を疑う程に美しく見えてくる。入院を迫られて逆上し妻の浮気を告発するも、只の思い違いであること(しかも自分は知っていた)に愕然とする。
池谷のぶえさんは家中が真っ暗闇に包まれ、最早生活が出来ない。「何も見えないのではなく、“無”が見えるようになったんだ」との名台詞。突然存在し始めた養子は証明書の類がある為、誰も疑わず周囲に馴染んでいく。池谷のぶえさんは自分に関する証明書類を全て破り棄てる。

二人が真っ暗闇の“無”の中に飛び込んでいくのがラスト。

他にも認知症になり精神が十七歳の頃に逆行した池谷のぶえさんの母(清水緑さん)の姿が、養子の目には十七歳の少女に映るなど至る所に謎は散りばめられている。

が、全ては隠喩でも暗喩でもなくナニカの意思でもなく、解釈されるべき答えもない。ただ呈示しているだけであることが観客を不安と不快に陥れているのであろう。
恋愛日記’86春

恋愛日記’86春

キノG-7

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2021/06/08 (火) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

ゲネはじめて体験。とても良かったです。流石といった感じ。

オイディプス/コロノスのオイディプス

オイディプス/コロノスのオイディプス

隣屋

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/06/03 (木) ~ 2021/06/08 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

■『オイディプス』『コロノスのオイディプス』両作鑑賞/各約60分■
戯曲をストレートには上演せず、要所要所を抜粋して映像と実演で見せていく、いわばリミックス演劇。客は会場内を移動し、同時多発的に展開される映像を自ら選んで視聴、実演中は各映像から音が失せ、みんなが上演を観るという趣向。
この種のリミックス演劇は、来場者全員が話の筋を知っているという前提で企画されるのだろうが、この種の公演を観るたびに思うのは、客を買いかぶり過ぎだということ。演劇好きだから『オイディプス』の筋は知っていたものの、『コロノスのオイディプス』のストーリーは知らなかったし、若い客の中には『オイディプス』の筋を知らない人もいたに違いなく、当日パンフにあらすじは書いてあるものの、開演までの短時間では筋を把握できなかった客もいたはずで、上記2演目は元ネタがメジャーでないと成立しないリミックスには不向きだと感じた次第。リミックスの素材にしていいのは桃太郎とサザエさんだけだと主張したい。
それ以前に、なぜ今『オイディプス』なのか、という上演動機が見えてこないのも気になった。当日パンフの挨拶文では「選択」という語がキーワードとして頻用され、人生は選択の連続だと主張。選択の連続から成る『オイディプス』の物語を取り上げた理由の示唆にも思えたが、選択の連続から成るのはすべての物語について言えること。『オイディプス』を取り上げた理由としては弱いと感じた。
また、コロナ禍に突入してから、私たちは日々選択させられている、と感じることが増えた、とあるが、行動が制限されて選択の余地が狭まった、というのが実相であって、選択させられている、というのとはまた別なんじゃないかと、素朴にそう思った。
実演パートはしっかり演出されていた。この精度で頭からお尻までちゃんと上演すればいいのに、と、これまた素朴にそう感じた。

ネタバレBOX

映像は両作で同一。できれば変えてほしかった。
終わりよければすべてよし【6月12日~6月13日公演中止】

終わりよければすべてよし【6月12日~6月13日公演中止】

彩の国さいたま芸術劇場

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2021/06/10 (木) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

まさに「終わりよければすべてよし」。このシリーズに何度も出演されていた役者さんたちが今回の舞台にも立っておられ、最後に降りてきた蜷川さんの写真に胸がいっぱいになりました。石原さとみさんのオーラがすごくて、しばらく残像で生きていけそうなくらいです。一番最初に観たのが、20年前の唐沢寿明と大竹しのぶの「マクベス」、観劇にはまるきっかけになった作品の1つです。今後過去の作品もWOWOWなどで放送されたらいいなあと思います。

肉のマサオカ

肉のマサオカ

動物電気

駅前劇場(東京都)

2021/06/05 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2021/06/12 (土) 19:00

価格4,000円

団体初見。なんともクラシカルな今時珍しい芝居で、どちらかというとコント集に近い。オヤジ達の宴会芸といった趣で、楽しく演っているのが良い。そして昔のプロレスが好きだということはわかった

ネタバレBOX

出し方にもよるが、男の裸はあまり見たくない…
半月カフェの出来事

半月カフェの出来事

劇団大樹

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

森蔭アパートメントの方にも複線が張ってあったり、何でこんな人形使いが出てくるんだろう・・・が、こう言う事だったのかと・・・♪
そう、世界は偶然に満ちている・・・♪

電話

電話

劇団普通

ワークピア日高(兵庫県)

2020/09/18 (金) ~ 2020/09/20 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2020/09/20 (日)

価格1,500円

昨年9月、「豊岡演劇祭2020 フリンジ」で上演された作品を、2021年6月12日、動画配信で視聴(CoRichのシステム上の都合で、「鑑賞した日」を2020年9月20日で登録)。

田舎の長男(演・澤唯さん)が、都会に暮らす次男(用松亮さん)と末の妹(小林未歩さん)との間で交わす、通話のスケッチ。
「話がくどい」「すぐ説教になる」「ヒトの生き方に口をはさみたがる」「老親の面倒や親戚付き合いについて自分の意見を押し付けがち」などなど、ついつい自身の経験のあれやこれやに引き寄せてしまいがちな、苦笑いの37’42”。

それにしても、「松茸ご飯」でも・「パエリア」でも・「ビリヤニ」でもなく、目立つかやく(具材)は皆無な「白いご飯」を、ここまで美味しく炊いて、目の前に供してくれるんだから、石黒麻衣さんの技量は大したもんだ!と改めて感服。

キネマの天地

キネマの天地

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/06/05 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

全然知らないまま行きましたが、こんなどんでん返しがあるなんて!
面白かったです。趣里ちゃんが可愛かった。

キネマの天地

キネマの天地

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/06/05 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

 井上ひさしもあれだけの作品数を書けば、全部が傑作と言うわけにはいかないのは承知だが、何でよりによってこの作品を再演するのかわからない。新国再演なら、作者も力を入れて書いた「紙屋町さくらホテル」や「夢三部作」のような、井上ひさしらしいいい作品があるではないか。今やる意味も分かりやすい。確かに「キネマの天地」は商業劇場で初演されて以来ほとんど再演されていないと思うが、それは、初演の松竹への忖度、というより、この作品の器量が小さかったからだ。個性のある女優を四人並べて、その一人が犯人に違いないと殺人事件を解明していくのがあらすじだが、推理劇にするか、ドタバタ笑劇にするか、バックステージものにするか最後まで腰が決まっていない。セリフの中身には、映画界の女優のさや当てや、舞台となった東劇の芝居への思いもあるが、通り一遍で、深くない。それではならじと、屋上に屋を重ねてどんでん返しのつるべ打ちになるが、なんぼなんでもそれはないだろうというような結末になる。役者も棒立ち芝居が多くて締まりがない。このシーズンの主演公演三作を見たが、なぜ、この公演をするのか意図不明の上演が多くて残念だった。ことに「東京ゴッドファーザーズ」とこの「キネマの天地」。客もよく知っているのか、今日が三作の内では一番よくてようやくすれすれ5分の入り。ジャニーズを動員していないところは健気だが、これは正直な客の評価である。井上作品が出たから言うのではないが、栗山民也が芸術監督の時は意図が明確だった。今はただただ訳が分からない。困ったものだ。


フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/06/12 (土) 13:00

NODA・MAP独特の言葉遊びが面白かったです。
伏線の回収具合も良かった。

バトルロイヤル公演第十三弾

バトルロイヤル公演第十三弾

ThreeQuarter

JOY JOY THEATRE(東京都)

2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鶏チームを観劇しました。4人の役者さんの熱演、とても良かったです。それぞれのキャラクターを魅力的に演じ、且つすごい台詞量をこなしていました。時事ネタも入っていて面白かったし、やはり、熱海殺人事件は面白い演目だなと再認識しました。良い舞台でした!

バトルロイヤル公演第十三弾

バトルロイヤル公演第十三弾

ThreeQuarter

JOY JOY THEATRE(東京都)

2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

田村沙雪さんの演技、熱演でよかった。大変な大役でしたね。心配していた、V字開脚ハラハラしていましたが、無事観れて、よかった。
個人的には、吉田さんがカッコよかった。素敵!!!
スリークォーターさんの熱海、ずーっと観たいと思っていたのが観れて、満足です。4人の役者さん、すごーくよかったです。
特に、爽快な台詞の連続と、殴る蹴るのシーンがいっぱいあって最高!!

ひとつだけ希望があるとすれば、開場は、30分前だとありがたいです。トイレに入ったり、パンフ読んだり、一生懸命観るために、少し休みたい。

上演時間は、個人的には、90分前後が助かります。長過ぎず、短すぎず、作品の良さを十二分に出すには、作品によって違うかもしれませんね。


半月カフェの出来事

半月カフェの出来事

劇団大樹

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

良い舞台だったと思います。

その前

その前

東京タンバリン

高架下空き倉庫(杉並区阿佐谷南2-36)(東京都)

2021/06/03 (木) ~ 2021/06/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#その前
#東京タンバリン
#高架下空き倉庫
演劇に不慣れな人でも、1時間前後の公演だから試してみてはいかがだろう。その長さとは思えないほどの充実感。それは、これまでに何本もこれくらいの長さの作品を作ってきた実績によるものに違いない。この尺では物語が転がる前に終わりかねないし、だからと言って要素を盛り込めば尺に収まる訳がなく、無理に収めようとすれば薄っぺらくなる。しかし本作は、クロスワードパズルを用いたクイズ的な心理戦…いや、推理をさせながら、実に豊かに物語を転がしていく。そこに現代社会への風刺をユーモアに包んで忍ばせる。
スマホ等ネットを使ったコミュニケーションはできても対面で会話できないディスコミュニケーションは至る所にある。それは陰口や噂話や誤解の温床。そこに真実はどれくらいあるのか。嫉妬というスパイスを振りかければ、たちまちピリッと辛めのドラマが転がりだす。シーンの切り方繋ぎ方が観客の興味を掻き立てる。
これまでの上演でもダンス…というかムービングを取り入れていたけれど、今作のそれは小道具の受け渡しや衣装替え(上着を着たり脱いだり)も含ませて、美しいだけでなく、会場の特徴に合わせた見事な動きだった。その中で、キリッとした目鼻立ちと姿勢の良さで #青海衣央里 さんの美しさが際立った。
#萩原美智子 さんの大胆なラップには度肝を抜かれたけれど、なんだか気持ちよくなってきて普通に聴けてしまった不思議。

仕方ないのだけれど、あの距離での対面客席は、向こうの観客の表情が気になって、集中するのが難しかった。

熱海五郎一座

熱海五郎一座

熱海五郎一座

新橋演舞場(東京都)

2021/05/30 (日) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

まず、前説がくだらなくてよかった。一番よかったのはその前説、といってしまうと身も蓋もないけど、あれを観て、ああ今日は来てよかったと思ったからね。第一幕65分、第二幕80分という配分の割に、第一幕の方がやや長く感じられたのは、喜劇としての場の繋ぎが今イチのところが多かったせいか。

ネタバレBOX

紅ゆずるのコメディ演技(特に第一幕)は少々空回り気味なんだけど、第二幕での「華」は流石。
虹む街

虹む街

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2021/06/06 (日) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/06/11 (金) 19:00

90分。休憩なし。

外の道

外の道

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

従来のイキウメ作品から受ける快感は、未知の領域へと分け入るぞくぞく感、謎の事象が「解明」されて行く痛快さにあり、常識を揺さぶる世界観とこれに息を吹き込む俳優への「感心」の要素が大きかった。
ところが今作はストーリーや世界観の斬新さより、新型コロナ禍の下で加速するある種のベクトルへの疑問を全力で投げかけたものと感じる所大であった。従来作品では人間同士の悩ましい諸々はあっても、あくまで「敵」は(現実世界に問題を持ち込んだ)不可知領域であった。だが今作では不可知領域(が示唆するもの)に気づけない人間、空気に従いしたり顔でステロタイプを押し付けて来る浅薄な人間が不気味な「集合」として見えて来る。(主人公となる二人以外の人物たちを風景として描き、コロス的な動きをさせる演出にそれは表れている。)
これを書かせた作者の心底は知る由もないが、わが眼には舞台に切実なそれが滲み出すかに見えた。

ネタバレBOX

今作ではセンスオブワンダーの世界を如何に矛盾なく(あるいは二時間楽しめる程度に)解明し、成立させるかは殆ど目指されておらず、あらゆる超常現象がまるで地球を滅ぼす人間に対して全面戦争を挑む妖怪たち、という構図を思わせる。「無」の存在、「空鳴り」、過去のない人間・・。時々聞こえる不穏な「空鳴り」の方へ人々はその時注意を向けるが、垂れ籠めた黒雲の下に長らく住まう日々を受け入れている風でもある。「無」は主人公(ら)にだけ感知され、「その他大勢」には見えない。この違いが「無から生まれた人間」の存在の受け止め違いに表れ、両者が似て非なる事を観客は見る。超常事象をその存在ごと感知する希少種である主人公(ら)は、現実世界では不器用な生き方の選択をせざるを得ず、明確に表裏の関係となる。彼らは最後に一つの決断をするが、この物語上の解釈はどうあれ、確かなのは自分を守る(売り渡さない)ために「この社会に暮らせなくなる」選択をする勇気が常に試みられている事(主人公二人のように)。
イキウメ作品にあった現代人の精神生活に豊かさを分け与える「あり得る一つの考え方」は今や急迫を告げる事態の中で皆に指し示されるべきあり方、となったのではないか。今現在に対する態度を観客に問う、芸術の側からの申立てを物語構成を通して物した前川氏の筆力にはやはり「感心」。

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