最新の観てきた!クチコミ一覧

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六月大歌舞伎

六月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2021/06/03 (木) ~ 2021/06/28 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

『第二部・桜姫東文章下の巻」四月の上の巻の時は初日の前まで席があったのに、下の巻は前売り初日で完売。やっと手に入れた最悪の一等席(上手二階の四列目の端)で見た。いかにも歌舞伎劇の面白さが詰まった舞台で、当代の花も実もある名優二人の名演が見られた。渡辺保さん曰く、これは「画期的」「戦後歌舞伎の代表的な名舞台」「一代の傑作」。つまりは、観劇経験豊かな碩学・渡辺さんが生きて目にした舞台の中では一番と言っているのだ。いつも書くが、ご自身の「歌舞伎劇評」は本当にタダで読ませていただくには申し訳ないような充実した内容で教えられることばかりだが、それだけでなく、今の現代人が古典に接してどこを面白がればいいかも示唆してくださる。同じネットのメディアだから、具体的な観劇体験はすべてそちらにお任せして・・・・、「見てきた」をいうと、
歌舞伎座がまだ、律義に一席明けの観客席とは思わなかった。多くの公立劇場は既に全席売っている。全席売っていれば、もっといい席が手に入ったかもしれないのに。
どこかで話題になっていたが、コロナで掛け声が禁止になっている。これは歌舞伎を殺す。岩淵庵室の長い立ち回り。二人の型が決まるたびに客席から締まりのない「拍手」がおきる。
「松島屋!」「大和屋!」と瞬時の掛け声で次にいけるのに、間があく。次のセリフの頭にかかると聞こえない。勧進帳で飛び六法で引っ込むところ、手拍子が起きると聞いた。手拍子では六法は踏めない。役者は無視するだろうが、これでは歌舞伎と言う演劇のリズムやテンポを殺す。本人はいいつもりでも芝居を邪魔している。だれか言うべきだ。
劇場で、話すのも禁止、食べるのも禁止と言うのは演劇の歴史を無視した近代科学至上主義者の暴挙であろう。劇場では話すのも食べるのも、息をするのと同じである。昔から「かべす」と言うではないか。それも人と接する劇場の役割である。東宝は爆撃下でも劇場を開けた。松竹にこの規制は劇場の根本を揺るがす、と言う人がいないはずはない。科学者は、それは場内弁当屋の提灯持ちと言うかもしれない。だが、演劇人にも、それがダメなら、死んでもいい、と言う人がひとりくらいいてもいい(内心ではみな思っているだろうが)のではないかと思った。
孝・玉で75年に京都南座で初演した桜姫は、NHKが当時3時間番組で収録放送した。その再放送が、なんと、大みそかの紅白歌合戦の裏番組(Eテレ)で編成された。終わると大みそかの除夜の鐘。バブル以前の日本は小粋な文化国家だった。


第70回公演「ベンガルの虎」

第70回公演「ベンガルの虎」

新宿梁山泊

花園神社(東京都)

2021/06/12 (土) ~ 2021/06/23 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

御歳72歳の風間杜夫氏が初のテント芝居。アングラ×風間杜夫は化学反応と知的快楽に満ち溢れている。『スチュワーデス物語』からほぼ同じルックスのまま、一向に老いることを知らない。ド迫力語り草になるラスト・シーンも必見、観るなら今しかない。
3時間三幕(休憩10分×2)。
『ビルマの竪琴』の続編として始まり、現地で遺骨収集を続ける水島と彼から送られてくるバッタンバンの象牙の判子を待つ妻のカンナ。元中学校の家庭科教師で現在は錦糸町でホステスをしている。しかし水島の妻を名乗る別の女が現れ、困惑したカンナは再会したかつての教え子・銀次と逃避行に出る。

役者謝肉祭を観ているような狂熱のステージ。
水島カンナ役の、水嶋カンナさんは終始鬼気迫っている。二人乗り自転車の荷台の上にスックと立つシーンが美しい。(12年前の『ベンガルの虎』公演から役名水島カンナを採って、水嶋カンナに改名。)
元大駱駝艦の奥山ばらば氏は超格好良い。ずっと観ていられる。褌一丁全身白塗り、182cm の体躯を活かし無法松のような下半身の肉体美で神話のように舞い踊る。この奇想天外な異空間に説得力を持たせる絵力。
平山もとかず氏(a.k.a iLHWA〈イルファ〉)はプロレスラーTARUを思わせる強面の風貌で鈴木雅之のような美声を披露。
風俗マネージャーと薔薇族カメラマンの二役、松永健資(けんすけ)氏が凄まじいインパクトで二役とも暴力そのものの強烈さ。
カンナの母親役の渡会(わたらい)久美子さんの苛烈な印象。松田洋治氏もかなりパンチの効いたキャラクター。全てのアングラを優しく見守るお母さん的存在、のぐち和美さんの安心感(客入れも担当していた)。金守珍(キム・スジン)氏のおこそ頭巾の灰撒き婆ァこと、産婆のお市。室田日出男を彷彿とさせる藤田佳昭氏。矢鱈イケメンな二條正士氏。
他国籍ホステスに扮した女優陣によるエロい『うっせぇわ』は新宿ゴールデン街に隣接した花園神社のロケーションにぴったりの選曲。
中嶋海央(みお)氏熱演の流しの銀次、彼の貫き通す純情が魑魅魍魎渦巻くカルマの闇を引き裂く一筋の月光となる。

1列目2列目と花道脇はビニールシートで客自身が自己防衛。水や灰が飛んで来るし車券の雨も振る。季節柄、虫も多いので注意。

ネタバレBOX

ビルマ(現ミャンマー)、ベンガル(今ではインドとバングラデシュに分断された地域)、バッタンバン(カンボジアの州)、羅紗緬〈らしゃめん〉(海外に売られて行った娼婦、今作ではからゆきさんをイメージ)と東南アジアのかなり広い地域を舞台にとっている。 

二幕は競輪場のレースからスタート。皆既日食が起こり、カンナと競輪選手でもある水島の再会。明治に時は飛び、カンナの母親である羅紗緬の物語と出生の秘密。
三幕は入谷の朝顔市。水島がカンナを迎えに来るが、月光仮面と化した銀次がそれを許さない。

唐十郎の作劇は、より詩的な情景、より詩的な台詞を目を瞑って探り当てるかのようにうねうねうねうねと右へ左へ曲がりくねってゆく。物語ではなくたった一行の胸に突き刺さる煌きを求めているかのようだ。劇中何度も繰り返される、羅紗緬(からゆきさん)の叙述が一番胸に残った。

ラストはステージ上のプールが大きく口を開け側面から噴水状に水が吹き出す中、次々に飛び込んで行く役者陣。いよいよ水嶋カンナさんが飛び込むと屋台崩し。ステージ奥から本物のショベルカーが登場しそのバケットに乗り込むびしょ濡れのカンナさん。重機がゴンドラ宜しくゆらゆら揺れ歌い上げて去って行く。圧巻の終幕。
フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

シェイクスピアの四大悲劇を読んだことがなかったので
有名な台詞や登場人物がちょくちょく出てきて、誰だろう~っと
なってしまう場面もあったが、見終わった後の満足度は高かった。
わかりやすい言葉遊びも良かった。

前の方で観劇ができたので演者さんの細かい表情の演技を観れて良かったです、
高橋一生さんの女性を演じる姿は上手いな~、倒れる時も舞台から落ちそうなくらい前に
倒れこむし、白目で痙攣する顔も笑えた。

終盤のシーンでは泣いている、鼻をすするお客さんが多かったな
あのネタをエンタメとして消化するとは、いろんな意味で野田地図恐るべし。

ネタバレBOX

楽、アタイは68歳くらい?イタコ試験50回+高卒
あの事故が36年前でその時、2人は3歳だから40歳では?

新潮のフェイクスピアの戯曲の冒頭の数行に2051年みたいな事が書かれていた。
これが舞台では誰も言わないから戯曲を読まないとわからない仕組み?
オイディプス/コロノスのオイディプス

オイディプス/コロノスのオイディプス

隣屋

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/06/03 (木) ~ 2021/06/08 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

隣屋の名称は耳にしていて、一度d倉庫の現代劇作家シリーズ「ハムレットマシーン」を観たようだが記憶になく、レビューでも言及していないので印象に残らなかった模様。といって気に食わなければ必ず一言申す自分が「書いてない」という事は、まあ統一感のある舞台ではあったのだろう。
さて今作は二作ともコロナを意識した「一人芝居」と場内数か所で映写される「映像」で構成。上演時間約1時間の中程で20~30分ほどの一人パフォーマンスがあり、他の時間に映像を観覧して回る。ただし映像は俳優の語り又は字幕、つまり「時間」で拘束するもので、全体を見終えるのに1時間程度必要である。で、1時間経つと音声は再生を終え、退出扉が開けられ閉幕。「展覧会」とは異なる。
一人芝居の一場面で「オイディプス」の物語を思い出しながらも、主人公オイディプスの「悲劇」の叫びが遠い声に聞こえた。神から告げられた「父を殺し母をめとって子を宿す」との忌まわしい予言から逃れようと旅に出たにも関わらず、オイディプスはその旅先で図らずも予言を自ら現実化させる。調べさせた家臣にその事を知らされるという場面が「芝居」のシーンだ。この悲劇は、尊属殺、母との姦通が「禁忌」であるという事実の上に成り立つが、禁忌の子であるアンティゴネとイスメネはその後も人間らしく生きて行く(作品「アンティゴネ」において)。古代では「罪」は「刻印」されるものであり、厄災の源だったが、現代においてもこの原初的「罪」を扱いかねている面はある。ただこの上演で強調される「嘆き」や人物らの「主観」を切実に受け止める素地が自分にはない。むしろこうした禁忌に苛まれる人間(又は禁忌で人を追い込む社会システム)への観察へと促されるものがある。「何をそんなに嘆いているんだろう・・」と。

「コロナ」という状況が如何に演劇をゆがめているか、その婉曲表現なのではないか、と思う所もある。まず一人パフォーマンスを行なうエリアは天井から吊り下げられた透明シートに囲われ、演じる台にはブルーシートが敷かれている。そして独特な衣裳(ギリシャ風をもじった)をまとった演者がゴーグルやマウスシールド(確か)など二重三重に「対策」を講じた姿で大真面目でオイディプスを演じる。観劇人数は10名程度に抑えられている。
感染対策に「ひたすら(大真面目に)忠実」であるのか、感染対策を強いる社会を「揶揄した表現」であるのか、判別がつかない。ただ、様子からして大真面目の方だろうと思うが、私は後者を望む者だ。「感染ゼロ」を理想とする形を目指す態度、その事自体に私は非人間性を覚える。何度も引用してしまうが戦中の竹槍訓練に「虚しさ」を感じるか、それとも「協同性の美しさ」を見るか、ベクトルは正反対になる。
私はクレバーでない政治・決定を盲目的に人に強いる力への隷従を忌む。竹槍訓練を本気で「戦争に勝つため」に指導した者はいたのだろうか・・。想像するに大半は自分の地位安泰だけが目指されていた。同様に、今の感染対策の殆どが感染防止よりは「異端視されないため」もしくは「濃厚接触者の認定を回避するため」に為されている。これは喜劇を通り越した悲劇だ(「悲劇を通り越した喜劇」のレベルを通り越している)。

今作、演劇のカテゴリーとしては評し難く、☆は上の通り。

獣唄2021-改訂版

獣唄2021-改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2021/05/25 (火) ~ 2021/06/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

獣唄を再演すると聞き、チケット発売日と同時にすぐに予約。
錦糸町まで2時間くらいかかったが、それでも来たかいがあったなと
思わせてくれる舞台でした。

知人に今回の劇団桟敷童子の獣唄を観なければ後悔するぞと言われたが、
本当にその通りでした。評判通りの凝った舞台セット、演出に度肝を抜かれました。
演者さんたちの熱量も全然、違いました。

帰りの電車の2時間も余韻に浸っていたらあっという間に家につきました。

遠慮ガチナ殺人鬼

遠慮ガチナ殺人鬼

企画演劇集団ボクラ団義

ザ・ポケット(東京都)

2019/01/09 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

目当ての役者さんとくになし。
こちらは2019年1月の公演。ボクラ団義さんによる再演になります。前回は2013年4月。森田涼花さん目当ての観劇でしたが、とても気に入ったので、再演したら絶対見ようと思ってました。
前回は沖野晃司さんが急病によって直前で降板し、添田翔太さんが手帳を見ながらの演技で代役をつとめられました。刑事役なので違和感もなく、添田さんの堂々とした演技もあって、結果として素晴らしいものになったことを覚えています。
今回は沖野さん刑事役のリベンジということで、どうなるのかなと思っていました。手帳を見ることなく、見事にリベンジを果たしました。手帳を見ることが予定されたものではなかった、ということが6年越しに分かりました。

ネタバレBOX

「私が殺した」の理由でよく考えるとおかしなものもありますが、それはそれとして。
序盤から後ろに存在していた壺が、いつの間にか消えている。空気中に散らばったということ。それによって密室の人たちが全員死ぬことになる。個人的にはとても気に入っています。すばらしいシナリオだと思います。
今回一緒に観劇した連れは、壺が消えた、ということがよく分からなかったようです。ということはオチのインパクトが伝わらなかったということで。そういう人もいるのですね。
しかしそういう人がいないように、分かりやすくすることが大事、ということでもあります。
バトルロイヤル公演第十三弾

バトルロイヤル公演第十三弾

ThreeQuarter

JOY JOY THEATRE(東京都)

2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

ああ、そうか。
大声と気迫で押していけるつか作品はワークショップ生等の公演に向いているのかもしれませんね。

ネタバレBOX

ところでなぜ木村伝兵衛はジャージを着用?
「売春~」の伝兵衛はパンツスーツだと思うのだけど。
それと予算的にくるしかったでしょうが、伝兵衛の机はもっと立派な偉そうなものを使ってほしかったなあと。
服も机も伝兵衛の力、権力を象徴するものだとおもうので。
その伝兵衛の力も更に上の権力にはなすすべもないですがね。
インク

インク

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2021/06/11 (金) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

無謀なチャレンジにこぎ出すため仲間を集めていく冒険モノみたいな前半から、思わぬ事件への対応や目指すもののズレがしだいに可視化されていく後半。

戯曲の面白さを十二分に生かす演出とステージング、そして俳優陣の説得力。

3時間の長尺をたっぷり楽しんできた。

舞台「スマホを落としただけなのに」

舞台「スマホを落としただけなのに」

ニッポン放送/ニッポン放送プロジェクト

日本青年館ホール(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/14 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昨年観る予定だったが観られなくなり、今回ようやく拝見できた。

物語の面白さやキャラクターの魅力、映像を生かすメリハリの効いた演出、そしてこの真っ白な美術。扉座勢の御活躍も楽しくて充実の2時間10分でした。

滅多滅多

滅多滅多

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

B列なんだけど、劇場に行ってみたらA列は使用してないので実質最前列、しかもほぼセンター。この劇場でこんな席はめったにないのでワクワク……というか、こんな近くで柿を浴びるのはちょっと怖いかも、などと思ったり。

ループしグルーブする言葉・言葉・言葉。

一見バラバラに散りばめられた場面たちからしだいに浮かび上がる切なくも残酷な物語。赤と緑の照明を浴びた田中穂先さんの笑顔にゾクッとする。

帰りの電車の中でパンフレットを開き、キャラクターの役名を確認しつつ何度も舞台を反芻した。

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

ナッポス・ユナイテッド

THEATRE1010(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/29 (土) 13:00

多田さんの湯川、筒井さんの石神、渡邊さんの花岡、それぞれ原作のイメージにあって魅力的だった。語りを使って原作の文体を生かす脚本が物語に説得力を与え、テンポよくまとめられた105分の中に登場人物たちの抱えてきた想いが細やかに描かれていた。

原作を読んでストーリーは知っていて、タイトルが最大のネタバレだろうとずっと思っていたけれど、まさにその献身が胸に響いてラスト近くで涙が滲んできた。上記以外のキャストもハマり役で、ことに柿喰う客の永島さんが演じた草薙刑事が好印象だった。

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2021/05/08 (土) ~ 2021/05/16 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

予約した日が緊急事態宣言発令で公演中止となってしまい、上演された期間に観に行くのが難しかっため、配信で観た。

観終わって思った。私はやっぱりMCRが好きなのかもしれない……と。

相変わらず切実で胸が痛むけれど、予想より少し優しくて、登場人物たちがちょっとだけ大人で、それも含めて自分の気持ちにしっくり来た。

もちろん劇場で拝見したかったけど、せめて配信で観られてよかった。

ミュージカル『スリル・ミー』【4月25日(日)~5月2日(日)公演中止、大阪公演中止】

ミュージカル『スリル・ミー』【4月25日(日)~5月2日(日)公演中止、大阪公演中止】

ホリプロ

高崎芸術劇場スタジオシアター(群馬県)

2021/05/04 (火) ~ 2021/05/05 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/04 (火) 16:30

自分にとって初のスリル・ミー。

東京公演は予約した回が中止となり、この日も急遽のキャストチェンジになる、という波瀾万丈な(?)観劇だったが、期待に違わぬ圧巻の舞台に満足。

トリプルコールで客席がひとつの生き物みたいに一斉に立ち上がり、続いて4度目のコールが起きた。

53歳の「私」が語る34年前の犯罪の顛末は、ヒリヒリするような緊張感で2人の若者のあやうい関係性を描き出す。ピアノの響きと2人の歌声が会場を満たし、物語の進行を固唾を飲んで見守る客席の集中が心地よい、充実の約100分でした。

愛、あるいは哀、それは相。

愛、あるいは哀、それは相。

TOKYOハンバーグ

座・高円寺1(東京都)

2021/06/13 (日) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#TOKYOハンバーグ
#愛、あるいは哀、それは相
#清水直子 さん、#北澤小枝子 さん、#吉本穂果 さんの母娘が素晴らしい。この一家を迎え入れる妹夫婦の #甲津拓平 さんと #橘麦 さんも流石。
珈琲が好きな人は香りがたまらないだろう。
「HOTくれ」が「ほっといてくれ」に脳内変換されて、彼の地の声が木霊しているように思えた。
ネット社会に溢れる情報、何かに忖度し偏るメディア報道。
何がホントなんですか⁉️
叫びとも思える声。
その人たちが知りたいことは…いま⁉️未来⁉️それとも過去の事実⁉️
毎年やってくるその日も、安全な(と思い込んでいる)場所で生きてきた者には、思い起こし思いを巡らせる日なのかもしれないけれど、そこに住む人や住んでいた人たちには変わらぬ同じ1日、日常なはず。
人を思いやることについて考え、大切な人に思いを巡らせる時間がそこにある。
席の間隔を空けた劇場で、味わっていただきたい。

ネタバレBOX

流れの良い戯曲だし、演出も丁寧でよかった。
避難者に対するイジメやバッシング、長女が帰郷する理由、ライターが一家を取材する理由あたりは、もう少し描いて欲しいところ。
先生の淫交疑惑の件とかはカットしてでも、その辺を加筆してもらいたいところ。
そして、ラストシーン。
あの瞬間を座席が震えるほどの轟音で再現する作品を幾つも観てきた。アレはやはり気持ち良くない。彼の地の人たちはどうなのだろうか⁉️あの地響きを感じながらあの音を耳にして終わることに、後味の悪さを感じるのはわたしだけだろうか。
サンソン 【4月28日~5月9日 / 5月21日~5月24日 公演中止】

サンソン 【4月28日~5月9日 / 5月21日~5月24日 公演中止】

キョードー東京

久留米シティプラザ (ザ・グランドホール)(福岡県)

2021/06/11 (金) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 上演時間2時間の中に要点を絞った中島さんの脚本、と白井さんの演出。稲垣さん演じるサンソンの葛藤にも見入ってしまいました。

 

ネタバレBOX

フランス革命の裏で、実在の人物の死刑執行人サンソンの視点で語られていきます。

ルイ16世とマリー・アントワネットだけではなく、ふたりの死後の民衆側の議員らのギロチン刑、その後も続いた話、ナポレオンが皇帝になるまでの経過も語られていました。
 革命が成功した、では終わらない。
処刑執行人という職と人に対する偏見から始まり、身分問題差別からの不満不安、共通の敵(王侯貴族)に対する虐げられた人々の異様さ、少数派の意見は聞き入れてもらえない。
現代のいろんな事象を思いながら見ていました。
虹む街

虹む街

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2021/06/06 (日) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタばれ

ネタバレBOX

庭劇団ペニノの『虹む街』を観劇。

横浜・福富町の昭和の匂いが残る古い飲食店街。
コインランドリーを中心に、パブ、喫茶店、中華料理、マッサージ屋など様々な人種が行き交うが、土地開発の波に街は消えていくのである…。

この粗筋から察すると日本人と外国人が入り混じった人情ドラマを想像しそうだが、タニノタロウが手掛けると全くそうではなくなってしまう。登場人物たちは顔見知りなので、コインランドリーで誰かが洗濯を始めると皆が自分の洗濯物を入れて一緒に洗ってしまうほどだ。
そんな中、何かが展開するでもなく、無言劇の如く淡々と時が過ぎて行く。
我々は彼らの生活の様をただ見ているだけなのである。
こんな劇を観せられた観客はどうすれば良いのだろうか?
退屈?不快感?眠気?
それに陥ると誰もが『劇団庭ペニノ』の虜になってしまうのである。
鳴呼!! これこそが演劇の生の醍醐味なのである。
外の道

外の道

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

他の方もコメントしてるが、いつものイキウメではない
いつもなら、オカルティックながらも次につながるストーリーが残されるのだが、今回はスピリチュアルなカンジで、救いがない

過去、似た感触の作品を思い返してみたが、2007年のヒステリア(同じトラム)かなあ、と。
フロイトとは比較難しいけど、抱え込んだ内面的精神世界という観点で類似してる気がする

イキウメ。次回作、どうなるのかな

バトルロイヤル公演第十三弾

バトルロイヤル公演第十三弾

ThreeQuarter

JOY JOY THEATRE(東京都)

2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

ありがとうよありがとう 『リノリウム。』&『smile』

ありがとうよありがとう 『リノリウム。』&『smile』

AMITIE THEATER

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2021/06/10 (木) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/06/13 (日) 13:00

座席B列13番

価格4,000円

舞台「smile」6/13 13:00の回を観劇
定時制高校を入学から卒業までの4年間を舞台としたアオハル作品で、観ていくうちに、お芝居の中に取り込まれ、溶け込んだ感じになり泣いたり、笑ったり、高校時代に舞い戻った感覚になり、素敵な舞台でした。また観たいな。
凛と灯のぶつかり、美紀と灯の盃の酌み交わしのシーンは泣けたなぁ

牛乳の唄

牛乳の唄

兎座

小劇場B1(東京都)

2021/06/02 (水) ~ 2021/06/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

6日、下北沢の小劇場B1で上演された兎座第3回公演『牛乳の歌』千穐楽を観た。これは、兎座のメンバーに知人の役者・古川奈苗がいた関係からであるが、同じメンバーでこの作品の作・演出を担当している藤原珠恵の他の作品も既に観た経験があり、親しみのある演劇ユニットという感じで劇場に出向いた。

舞台となっていたのは、かつて主宰者・姜京子(高乃麗)の娘・千賀子(松本みゆき)の人気もあって大所帯であったが、千賀子の喫煙発覚・退団で一気に人気がなくなり現在では団員数が5人になってしまった小劇場系の劇団・姜京子演劇研究所。タイトルの『牛乳の歌』と言うのは、この劇団の劇団歌のこと。
老い先長くない事を自覚した姜は、娘・千賀子に連絡を取り、千賀子の劇団復帰を兼ねた公演を計画する。しかも、その内容は千賀子が劇団を辞めるいきさつを描いた作品。その作品を通して、千賀子の良きライバルで今は劇団の看板女優である金本亜美(小林愛里)が実は千賀子の喫煙現場写真を撮ってマスコミに流したことをそれとなく描こうとしていたのであるが、実は千賀子はそのことを既に知った上で劇団を去っていたのであり(実は姜京子もそれに気づいていた)、一人亜美がそのことで心にわだかまりを感じていたのであった。結局、千賀子は劇団の説得に応じて復活を決意し練習に臨むのであるが、そこで亜美が事の真相を告白。千賀子は全て知っていたと逆に亜美をなぐさめ公演に向けて練習を進める。結果として、公演は姜京子が亡くなってからの上演となったけれど、劇団の後継者として千賀子は再び劇団の牽引者になり、みんなで『牛乳の歌』を歌っていく。

まぁ、粗筋はこんな感じだったかな。中心的な存在は上記の3人で、その周りを芸達者な役者達が劇団員や舞台監督などを演じて内容に膨らみを持たせていた。古川奈苗は前半では姜に怒られ泣いてばかり、後半では劇団員に演技を指導する立場になって怒ってばかりという正反対の面を見せ芸の広さを見せつけてくれたし、舞台監督役の剣持直明はひょうひょうとした役柄で劇全体に柔らかさを運んでいたのが印象的。

タイトルの『牛乳の歌』と劇本体の内容の関係性の付け方が希薄のように感じられたが、役者だけでなく、脚本・演出も回を重ねるごとに内容が深まってきていて、藤原珠恵の今後が期待された。
ちなみに、プログラムにある4コマ漫画は古川の作であろう。
次回公演も楽しみにしている。

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