
柿紅葉のころ
劇団青年座
ザ・ポケット(東京都)
2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
昭和18年と昭和28年
ガラリ変わった人々と変わらない世の中を見せる
対比の見事な演技と脚本の芝居でした
まじかで観たためか僅かに舞台の傾斜を変えた意味が良く分かりませんでした
引きで観る後方からだと舞台の見え方が変わったのか気になりました
お薦め

「遺すモノ~楢山節考より~」上演10周年記念公演
THEATRE MOMENTS
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/09/18 (木) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ダブルキャストの「若葉」の回を観劇。
物語や舞台、衣装はシンプルながらも強い説得力があり、深みを感じさせてくれる。
演出も空間のみならず、舞台上の役者の役どころまでもがらりと変えていた。
当たり前のように観てしまったけれど、それも凄いなと。
多くの人に訴えかけるものがある作品。

野良豚 Wild Boar
文学座
文学座アトリエ(東京都)
2025/09/09 (火) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
久々に文学座アトリエを訪れた。今回は四方を囲む客席。香港の女性劇作家の本作は権力とジャーナリズムを描く。同じく香港出身の文学座座員の女性演出のデビュー舞台でもある。
翻訳劇としての難しさ、彼我の国情の差による状況描写の難しさなどあったようである。不眠気味の状態で観るにはハードルの高い内容だった(要は寝た)が、後半覚醒し、物語の大半の流れは掴めた。大国中国の統制とせめぎ合うジャーナリズムの現在進行形が劇に反映し、主人公の些か素行の悪い記者は、師と仰いでいた先輩記者ユンが撃たれた事を機に、民主勢力の闘争心に火を点け巻き返そうと熱を入れる。だが最終盤、退院したユンが変節した事を知る。この事が徐々に露呈していく過程が秀逸。「パーフェクトシティの建設」は社会の進歩を表わし、これの実現が社会のため人民のためである、という論理が、不正の暴露の使命の前に立ちはだかる。それは計画の中止を意味するゆえ、両論平行線、従って推進派は逃げ切ることになる。
冷静に考えれば、不正の事実を問題化した上で、シティ建設の是非を改めて問うても良いはずなのだが、二択しかないと思わされている(観ている自分も)。かくして悪は蔓延り、正義は二の次に追いやられる(という前例を一つ一つ作られて行く)。日本の政治家とくに権力の中枢に近い者は私は何らかの手段で「脅し上げられている」と推測しているが、それが可能な権力関係を日本は受け入れており、今更抗えない所にまで来ている事が想像されるにつけ、日本が真の民主主義を勝ち取るにはやはり一度血を流す必要があるのだろう・・そんな事を思う。

変身
オペラシアターこんにゃく座
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2025/09/20 (土) ~ 2025/09/23 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
山元清多脚本、に大きく惹かれて観劇。2000年代に確か「変身」をこんにゃく座はやっている(案内が来た記憶がある)。今回は上村聡史とあるから新演出だろう。作曲は林光と、古い。が林光である。大いに期待して劇場に入った。
KAAT大スタジオである事を忘れる舞台の設えで、奥は高い横一本の通路を頂上に、裏にも降りられるが、通路の上手端と下手端を隠すように平面パネルが立ち、天辺もパネルで繋いで巨大な門の形に聳えている。門の手前は傾斜のついた落差の小さい階段が全面に。壮観。
個人的には脚本が見事である。山元氏の台詞は口調がいい。
またカフカの原作が語るストーリーの合間に、脚色者による作品「解釈」を反映した幻想的な場面(原作にはない)が挿入されたり、打ちひしがれるしかない現実を相対化する内省に入り始めた時の、主人公ザムザの想念を散文化したような語りなどで、この不条理な物語は私たちの日常の次元へ意味的な影を落とす。キャバレーのシーンなど作者の才気が炸裂(変身からあれを思いつく人が居るだろうか)、各々が享楽人の扮装したこの場面で、ある少女が「ダビデの星」(ユダヤの象徴)を持って動き回る。おや?と思う。カフカがユダヤ系ドイツ人であり、作品が書かれたのがナチス政権を控えた時代である事などが脳裏をプラズマのように駆け巡り、冒頭物語作者だかその発見者だかが本を開いて作品を読み始めるメタ構造と響き合って、俄に陰影が深まり始める(恐らく照明も)のである。
この一つの伏線から、最後に驚くべき演出が施される(これは脚本に元あったものだろうと思うが、細部は不明)。その先にホロコーストが待ち受けている歴史の瞬間を言い当てているに違いない歌によって、焦点は「変身」の物語から、それが書かれた現実社会へ移される・・のでなく、「変身」の物語そのものに不思議と共鳴していた。
無残な物語、不条理極まりない物語、と十代の自分は読んだし(実際は悲惨さと滑稽さ、人の非情さとヒューマニズム、どちらにも偏重しないラストだった気がするが...)、二三年前結城座が上演した「変身」も理不尽さを如何に強調するかという作りであった。
が、本作は一味違う。グレゴリーに対する家族の理解と無理解の形が、一歩踏み込んだ思索から導き出されたもののようであり、「このような話が本当にあった」として人はどう受け止め得るのか、の問いに彼らは些か腰を上げて真摯に応えてみせ、情感豊かな表現で示したようにも思えるのである。
脚本そして演出、さらにこの抽象性高い脚色者の問いに応えるユニークな楽曲。唸るしかない。

水鏡の真実 -御泉花守探偵の事件録 FINAL-
はらみか×渡邉ひかるプロデュース
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2025/09/19 (金) ~ 2025/09/23 (火)公演終了

受付/六月の電話
演劇ユニット茶話会
Paperback Studio(東京都)
2025/09/19 (金) ~ 2025/09/21 (日)公演終了

『天守物語 〜夢の浮橋〜』
虹色ぱんだ
アトリエファンファーレ東新宿(東京都)
2025/09/18 (木) ~ 2025/09/21 (日)公演終了

夢中人
ソムニアカンパニー
小劇場 楽園(東京都)
2025/09/19 (金) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
正直、期待以上のものでした。すばらしかったです。かなりアーティスティックなつくりになっていますね。なんとなくですが、『ドグラ・マグラ』や『パプリカ』のテイストを感じました。込み入っているというか手の込んだ話になっていてちょっとフォローしづらかったかな…というのはありましたが。ただ、3人のキャストが同じセリフを言うあたりから「ああ、そういう設定なのね…」と話の全体像が掴めるようになりましたが。ほんと、てんこ盛りの話でセリフもかなり難解なのにキャストさんよくついてきたなーと思いました^^ あと、そうそう、演出がライゾマティクスぽく半透明のシートの演出、あれはいいですね。

「タクボク~雲は旅のミチヅレ~」
江戸糸あやつり人形 結城座
ザムザ阿佐谷(東京都)
2025/09/18 (木) ~ 2025/09/23 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
素晴らしかったです。途中 人形浄瑠璃のようなものがありましたが、あれはすごかったです。あれだけ通して観たかったほどです^^ 全体をとおした感想としては、『プリンプリン物語』や『ひょっこりひょうたん島』を観て育った私世代にはめちゃくちゃ楽しめました。あと、劇伴が和楽器による生演奏でこれまた最高でした。尺八の音すごいですね。あんなに倍音と重低音が出ると思いませんでした。ほとんどヘビメタサウンドですね^^ 最高の舞台でした。

「遺すモノ~楢山節考より~」上演10周年記念公演
THEATRE MOMENTS
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/09/18 (木) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
過去10年に渡り、繰り返し上演されてきた演目とのことで、団体にとってある種のライフワークであり、かつ代表作と言えるでしょう。上演した年、上演した都市、そして上演した国もそれぞれで、特にこの10年というとコロナ禍の数年も含まれる訳で、そのひとつひとつの上演経験が、小さな積み重ねとなり作品へ影響を与えているのだと想像しました。物語は、映画版ではなく小説の『楢山節考』をベースにされているそうです。

草創記「金鶏 一番花」
あやめ十八番
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/09/21 (日)
観てきました☆ 二番花とはだいぶ印象が違う作品になってました☆ 個人的にはこちらの方が好みでした☆ 最後まで惹きつけられました☆ 北沢洋さん、谷戸亮太さん このお二人はホント 味のあるいい役者さんだなと思います☆

ここが海
アミューズ
シアタートラム(東京都)
2025/09/20 (土) ~ 2025/10/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
下手、ベッドの上に掛かっている絵画がやたら気になる。円柱形の建造物が二つ並んでいるだけなのだが何故か目が行く。それは謎。
黒木華さんのショートカットは美しい。元モー娘。の福田明日香の若い頃みたい。黒木華さんは『星の子』での新興宗教教団員が強烈だった。炸裂するアルカイックスマイル。
橋本淳氏は作家の分身。中田青渚(せいな)さんは細過ぎて驚いた。吉川ひなのの若い頃みたいだったが25歳とは···。
今作は物凄く作家にとって重要な作品だろう。名声と地位を手に入れた今、社会的に意義のある作品を世に送り出したいという決意。誰も触れなければそんな問題すら存在しなかったことにされてしまうこの世の中。面倒臭い問題は下手に関わるよりも無視、見て見ぬ振りの方が楽だ。性同一性障害(性別不合)の人が身内だった場合の心境を真剣に考えている。役者の心理描写も繊細。何処までもリアル。当事者が観ても納得できるように。
是非観に行って頂きたい。

受付/六月の電話
演劇ユニット茶話会
Paperback Studio(東京都)
2025/09/19 (金) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
受付は男がどんどんと違う方向へ誘導されていくのがヒトコワだった。狂気に満ちた笑い声が怖くて・・・
六月の電話は始めアリバイやは何をしに?という感じだったが、話が進むにつれ女性の長く切ない思いが伝わってきた。
どちらも熱演で良かったです。

ザ・ポルターガイスト
石井光三オフィス
本多劇場(東京都)
2025/09/14 (日) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/09/21 (日) 14:00
座席1階
見事な一人芝居だった。パンフレットによると、初めての一人芝居だったという。十数人に及ぶ登場人物を声色、視線、身振り、体の動きなど役者として使えるすべてを動員して明確に演じ分けていた。先人も書いていた通り、本来はかなりの人数で演じられる舞台を、村井良太独り占めで楽しめる、ファンとしてはたまらない舞台だったろう。ミュージカルなどで名を上げ名優として数えられるようになったと思うが、村井はまた一つ、役者としてのステップを上がったのではないか。ラストのスタンディングオベーションはそれへの賛辞だったと思うし、彼が去り際に見せた柔らかな笑顔は大きな達成感を表現していたと思う。村井を抜擢したプロモーションは慧眼だった。
主人公は画家のサーシャ。姪の誕生日パーティーに呼ばれたのだが、その出席メンバーが彼女の心をかき乱すような連中なので本当は出席したくない。だが、パートナーに促されて車に乗る。そのあたりからサーシャの心の叫びを、さらに会話も同時に演じ出し、観客を巻き込んでいった。
村井の芝居にくぎ付けになっている客席からは大きな笑いが何度も起きる。心の叫びは怒りや憤りがメーンだが、圧巻なのは最終版。ここでのサーシャの姿は感動的である。
「バリモア」を演じた仲代達也がこんな趣旨のことを言っていた。一人芝居は役者の人生がすべて盛り込まれ、その力が舞台を支えるのだと。まさに、村井もこんな心境だったのだろうかと、最後の笑顔を見て思った。

草創記「金鶏 一番花」
あやめ十八番
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台・お芝居はアートだと感じました。テレビジョン、歌舞伎、戦争、きつねという4つの要素が、3つの時間軸で同時に進行する。その要素と時間軸の複雑な組み合わせを舞台装置・美術が、じょうずにサポートしている。そして生演奏が舞台の空気を作っていく。
奇しくも、時代や見えない大きな力に左右される運命みたいなものを描いた「国宝」と重なって感じるところもありました。
ゆえに強く感じたのは、舞台こそが4次元の世界を表現できる数少ない場ではないかとおもった次第です~

曲がれ!スプーン
ヨーロッパ企画
ABCホール (大阪府)
2010/02/26 (金) ~ 2010/03/07 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
U-NEXTの配信で観賞。
人知れず、喫茶店に集まった超能力者たち。
何とも地味な能力をそれぞれお披露目していく中、インチキ超能力者や、TV番組のカメラマンがやってきてしまい……。
久々に映画版を再見するタイミングで予習として鑑賞した。
映画と異なり、喫茶店のワンシチュエーションで展開される物語や、主人公だった女性カメラマンが脇役になっていたのが面白かった。
正直、内容としては、こじんまりとしたコメディ会話劇であり、小道具の仕掛けなども控えめなため、舞台として生で観るからこその楽しさがある作品だなぁとは思った(実際、かなり、集中力が途切れ、何度かに分けて鑑賞した)。
とはいえ、ヨーロッパ企画の近作を観劇している身としては、お馴染みのメンバーが揃っているだけで楽しく、劇団の原点が垣間見える作品だったし、各々の能力が活かされるクライマックスは、さすが上田誠脚本らしい伏線回収だなぁと感激。
映画とあわせて観ることで、舞台と映画という表現の違いを考えたり、より楽しめる作品だなと思った。

夢中人
ソムニアカンパニー
小劇場 楽園(東京都)
2025/09/19 (金) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台演出(天蓋)と劇場設定(楽園は双方向)が効いていて夢想的な舞台でした。卒業制作とのことでしたが、ダンスのキレ、セリフの滑舌やテーマ音楽も良く、旗揚げ公演とは思えない実力です。

The Stone Age「悪い手」
The Stone Age
太子会館 老人憩いの家 大阪市西成区太子1ー8(大阪府)
2025/09/20 (土) ~ 2025/09/23 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/09/20 (土) 15:00
あの空間、台詞は無いけどいろいろと想像させる雰囲気、ゾクゾクした。
人は皆、闇を持っている。
でも憎みきれないのだ。
余韻に残るお芝居でした。
お芝居観られてありがとう

『天守物語 〜夢の浮橋〜』
虹色ぱんだ
アトリエファンファーレ東新宿(東京都)
2025/09/18 (木) ~ 2025/09/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
泉鏡花の独自の耽美的で幻想的な作風をしっかり舞台化している。物語はタイトルにある天守--白鷺城が舞台になる。その非日常空間をどのようにして表すのか、そして 登場する異界ものが どのような物語を紡ぐのか。原作を読んでいなくても分かり易い描き方、そこに時代絵巻AsHで培った灰衣堂愛彩(本公演では役者名義・羽衣堂愛彩)さんの手腕をみる。会場に入ったとたん異空間ー妖艶な世界へ誘われる。
(上演時間1時間40分)

VIVID
Loneliness of the butterfly
イズモギャラリー(東京都)
2025/09/19 (金) ~ 2025/09/23 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
照明、音響等の効果もグー。何より詩的作品である点が気に入った。
脚本・演出は“さかさまのあさ”の宮田 みやさん、演ずるは“ウテン結構”の岩澤 繭さん。Symbiosisの中でも特殊な異種恋愛の物語だ。