最新の観てきた!クチコミ一覧

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葉山より愛をこめて

葉山より愛をこめて

ケーキを海底のポストへ投函

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2025/07/11 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

生歌あり、ダンスあり、サスペンスあり、夫婦愛あり、SF要素あり、ドタバタあり、カーチェイスあり、笑いあり・・・と、いろいろ楽しめる公演でした。

はぐらかしたり、もてなしたり

はぐらかしたり、もてなしたり

iaku

吹田市文化会館 メイシアター・中ホール(大阪府)

2025/07/12 (土) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

流石イアク 最後でした~
観客がかなり高齢域で、私が若芽にみえた…
子育てが一段落した夫婦 夫婦の子の恋愛 旦那の元妻の職場恋愛 そして十年前に恋人を亡くし吹っ切れない男の話が絶妙に折り重なり共感を得ながらも、不倫と浮気の違い(今まであまり考えなかったな〜)等々考えさせられる内容
めっちゃ良かったです✨

薔薇散華

薔薇散華

演劇集団☆邂逅

布施PEベース(大阪府)

2025/07/12 (土) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

3人の女王の恋物語
ミュージカル調 武庫川女子大学(共学予定だったけ…)ミュージカルサークルが前身だし
演技は申し分無し
女性目線からだから、勉強にもなるし、楽しめました!

料理昇降機

料理昇降機

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

不条理系なので見終わった後もやっとした場面があり、原作を調べてみて納得。
セリフや動作のところどころに意味があったのですね。
分かってから再度見ると面白いかも。
スタッフの方がとても丁寧な劇団なので、見る前から気分がいいです。(紅茶をいただきました)

JUDY~The Greatest Unknown Squadron~

JUDY~The Greatest Unknown Squadron~

グーフィー&メリーゴーランド

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2025/07/10 (木) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

欧米では伝説として語られているなら日本ではもっと知られなければならないと思いました(私も知らなかったです。)戦争の中で懸命に生きる人々の心情が伝わり、心が打たれました。

音楽劇 金鶏 二番花

音楽劇 金鶏 二番花

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2025/07/07 (月) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

歌、踊り、秀逸でした!舞台装置がまた、素晴らしかったです。

みんな鳥になって

みんな鳥になって

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2025/06/28 (土) ~ 2025/07/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ユニークな企画の現代劇公演である。作家のワジディ・ムワワドはレバノン生まれのフランス語。アラブ語の作家で、三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで問題の多い中東地域で生きる人々の民族、宗教、家族の葛藤を描いたシリーズを上演してきた。演出は上村聡史。
これまでに三作(炎、、岸、森)をやっていて重厚なタッチで苛酷な環境(人間、自然)に生きる人間を描いてきた。固定ファンもいるらしく中年女性が主体の客席は満席である。しかし、これは、予習をしておくべきだった。こも地域は一度しか行ったことがないし、勉強不足で、登場人物が、恋人の間、親子の間、兄弟の間などで、出生や民族で対立し悩んでいくのがその理由がその場で頭に入っていかない。これが最大の問題で、重厚なタッチの演出(その物々しさだけでも十分舞台を引っ張っていく力がある)で集団感や個人の出生のドラマを追っていく。
上村聡史の見せる演出は見事だが、こういう地域民族演劇になってくると違和感もある。中東らしくないのである。もちろん最初の場面はNYの現代的図書館で、アラブ系のアメリカ人の男の子と、あまりもう民族意識も薄いユダヤ系ドイツ人の女の子が出会い恋物語の軸で始る。だが、どうしても、話が進んで主人公たちが次第に捕らわれていく民族が嘘っぽい。というより、日本人の役者で表現しきれないところが残ってしまう、というか、舞台の上でやられていることは、アラブの現代化で、そこで見る方は、言葉としては分っていくがリアルは抜けていく、とでも言うか。作今、「千と千尋」がロンドンのウエストエンドで好評というが、当たっていても芯はぬけているのではないかと、危惧してしまう。ユダヤ系を許さないアラブ系の父、というのも、役者の役解釈としてはこれでいいのだろうが、そして、近代劇としてみれば、これでなければ、各地各地では出来ないのだろうが、現代を背景にドラマの上演法の難しさしたあるのではないかと思う。
麻美れいと岡本健一がこのシリーズはよく出ていて、今回も役を果しているが、やはり日本の役者であることはわかりない。。

KYOTO

KYOTO

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2025/06/27 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

いつも自然破壊となると話題になるCOP3(気候変動枠組み条約第三回締結国会議)、俗に言う京都会議、日本が、世界的なようやく締結の会議場になった珍しいケースを舞台に、記録劇というか、コメディというか、国際劇というか、とにかく現実を素材にして、国際関係これでいいのかと問題にしているところは相変わらず燐光群・坂手洋二だが、今回は、原作があって・それがイギリスの台本である。今年のオリビエ賞候補だという。イギリスの戯曲・演劇賞は、種類も部門も、候補も沢山あるから、今後このネタが国際的な場でどのようなことになるか、よくフォローしておくのも、これからは何かとこういう場に素材も作る方も俎上に上がるだろうから、勉強するにはいい機会だ。
おおむね、こういう形の問題劇に日本が登場することはめずらしい。この戯曲でも日本が舞台なのに、日本の登場人物は主要な役どことではなくて、自然保護をネタに商売にしてきたアメリカの弁護士が主人公で、お題目がいいので各国の政治家が、適当に乗ったのがこの排出ガス規制法で、現状ではほぼ、空文化している。しかし、そこを武器に国際間駆け引きは出来るわけで、そこは各国ともになければ取引が進まない関税と同じで、今のトランプの横暴がまかり通らざるを得ない現状では時宜にあったいい企画と言うことになるのだろう。本来はドラマ素材ではないんだが、この経緯をネタに喜劇を作ろうと思えば、ネタに困らない。
戯曲はおおむねそのレベルで、日本人は特殊な専門家(国際的な場が主戦場)以外はこういう場所の処理の仕方は知らないから、これで笑うだろうが、これを実際に食い扶持としてやっている人たちはいるし、本格的に劇化するならそこを踏まえなければ面白くならない。ところが、軸になっているCO2ガスの存在が空を掴むような話になっているところが難しい。また登場人物も人種間、地域間というような今は差別として取り上げにくい差別を基に作っているので専門家しか面白くない。だから中国的エゴ、インド的エゴ、あるいはソ連的強情、ヨーロッパ的、あるいはアメリカ的権威主義というのもこなれていない。今までは、主人公がおおやけの幸せのため、あるいは、真実のため、あるいは出身母国のために涙ぐましい孤軍奮闘するドラマで、できあがってきた世界が民が理想を希求するのそれでは上手くなくなった現状報告の最新作である。
燐光群もやりにくくなった。面白そうなのに、六分といった感じに入りだが、公演期間が長いので、関心を持っている人はあるのだろう。だが問題解決となると、芝居がどれほどの力になるか、これは各国の文化のレベルも関わってくるからますます難しい。俳優陣も各国代表を各国人でやりきるには、藝が足りない。タモリの四カ国麻雀のような芸が要る。それは燐光群の狙いとは違うのだから見る方は、うまく出来れば面白いだろうな、ト見るしかない。


音楽劇 金鶏 二番花

音楽劇 金鶏 二番花

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2025/07/07 (月) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

またあやめが名作を作った。
楽前日に観たことを後悔した。もう一度観たかったからだ。
いつもとテイストの違いがあったが、新境地を開いたという感じ。
達者な役者の熱量とストーリー展開のたくみさで3時間弱のお芝居があっという間。もっともっと観たいと思った。
全ての登場人物に愛着が湧き、全ての音楽に心を揺さぶられた。お見事。私は早稲田大学時代から金子侑加さんフアンだが、どんどん演技がうまくなりどんどん魅力的になっている。ベテランアナウンサー役の井上裕朗さんがいい味を出していた。

はぐらかしたり、もてなしたり

はぐらかしたり、もてなしたり

iaku

吹田市文化会館 メイシアター・中ホール(大阪府)

2025/07/12 (土) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/07/12 (土) 14:00

最初はそれぞれのプロットがつながらずどういう展開になるのかと思っていたが物語が進むにつれそれぞれが絡んでいく。近藤フクさんの空気を読まない会話に圧倒された。夫婦の気持ちのすれ違い、そして新たな発展。若い男女の会話がいきいきしていて面白い。

黒塚 雪女 時次ぐる神の花嫁

黒塚 雪女 時次ぐる神の花嫁

演者集団 剣舞

麻布区民センター 区民ホール (東京都)

2025/07/11 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

タイトルから3つの物語を順々に紡ぐが、少し解り難い。2019年に「黒塚」、2022年に「雪女」を上演し、本作は その2作品を含み「時次ぐる神の花嫁」を制作している。最後になって ようやく物語の全体像が明らかになる構成だ。観客の関心を掴むためには、物語毎に順々と展開するのではなく、それぞれの内容を交差もしくは交錯するなど、少し工夫が必要だと思われた。

とは言え、それぞれ単独作品としては面白い。少しネタバレするが、「黒塚」は能の「安達ケ原」を元に、「雪女」は小泉八雲の作を元に創作している。そして「時次ぐる神の花嫁」では2つの話を絡め、”時の旅人”の物語として描いている。公演の魅力は妖しい世界観、それをシンプルな舞台美術と役者陣の演技で観(魅)せるところ。

演者集団 剣舞 の公演は初めて観たが、出演者の多くは時代絵巻 AsHで観たことがある役者。特にヒロインの羽衣堂愛彩さん(主宰であり脚本・演出の場合は、灰衣堂と名乗っているよう)の演技は あまり観ることがないので良かった。なお、この作品でも殺陣シーンがあったが、舞台スペースが関係しているのだろうか、あまり迫真・緊迫感が感じられなかったのが残念。
(上演時間2時間10分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、素舞台に近く 中央奥に大きな生け花のオブジェ、上手/下手にススキ。上手に琴奏者(演奏は情緒があって良かった)。

冒頭、織田信長が明智光秀に攻められ、その後 光秀が追われ山中へ、さらに源義経と弁慶へ人物が変わり山奥の廃屋へ辿り着く。日が暮れ、この廃屋に住む女 黒蜜に一夜の宿を求める。黒蜜は、奥の部屋を絶対に見ないように言い残して薪を取りに出かける。人は見ないでほしいと言われれば、逆に好奇心にかられ 言いつけを破り、奥の部屋を覗く。そこには無数の死骸。戻った黒蜜は、部屋を覗いたことを知り、鬼婆の姿を現す。なんとか念仏を唱え 鬼婆を退治する。

次に、猟師の巳之吉と茂作は、吹雪の夜に小屋で一夜を過ごす。そこへ現れた雪女は、茂作を凍死させ、巳之吉には「このことを誰にも話してはならない」と。数年後、巳之吉は美しい女性 お雪と出会い結婚する。お雪は子供を産み、美しいままの姿で皆から慕われる良妻。ある日 巳之吉は、お雪に雪女との出会いを話してしまう。とたん、お雪は自分が雪女であることを明かし、「子供たちを大切にしなかったら・・」と言い残し 消えてしまう。

目まぐるしく変わる登場人物、時空を超越した 運命の巡り合わせ、そして妖しい雰囲気の世界観に浸る。時の旅人は追ってから逃れ、人里離れた山奥へ、先の2つの物語と交錯するような展開。けして覗いてはならない部屋(固定観念か?)、そして1つの約束事 それは「人の生死に関わることをしてはならない」と。タイムパラドックスを意味するような言葉。約束事を守りつつ、終わりが訪れた時、違う景色が…結末の違う物語があるのかも。冒頭 信長の遺体が本能寺で見つからなかった謎、義経の北行伝説ー蝦夷地、満州を経由してモンゴルへ渡った伝説、そんな俗説を通説と対比させ 幻想的に描いた作品。

なお、殺陣に迫力がないのは、(広い)会場スペースを全て使っているため、スピードや間合いが間延びして観えたこと。廃屋という或る空間(区切って)の中で行ったら違った印象になるかも。
次回公演も楽しみにしております。
音楽劇 金鶏 二番花

音楽劇 金鶏 二番花

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2025/07/07 (月) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

まず、今回のセットが秀逸。音楽隊の使い方も上手いし、冒頭のシーンから舞台への導入もスムーズ。楽曲の中には歌詞が聞き取りにくいものが幾つかあったが、ロビーで歌詞カードを配っているので助かった。

夏場所八番勝負-後半戦-

夏場所八番勝負-後半戦-

STAR☆JACKS

STAR☆JACKS Studio(大阪府)

2025/07/12 (土) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2本ともめちゃめちゃ面白かったです☆
「ウィリアムズ・スイート 」
とにかくプロットがお見事‼️ラストのどんでん返しはヤラレタ💥ポップな演出が和柯さん赤松英実さんをより「跳ね」させてて見やすいのなんのって最高過ぎでした🎵個人的に「1回回って部屋に行く」のが好きやってんけどアレ何かの伏線やったんかな🤔
「紙ツバ2025 」
物語の設定上どうしてもシビアな展開になって行くんやけど三原悠里さんの10代のキャピキャピさが全体の印象を明るく照らしてくれる🔆からのおばあちゃんとの落差の表現は凄い‼️そこに
北田結子さんのしめやかさが相まって総体的なバランスが素晴らしい作品でした🎵👍
チーキーは旗揚げ公演【ワタシたちには明日しかない】を拝見してその後もずーっと面白い演劇作品を創造されてるんで楽しませてもらってます🎵マジ感謝🙏今回もテイストの違う2本をそれぞれの持ち味でトータルバランスを保ってる印象で最高の組み合わせやったと思います♪
そして赤松英実さん改めて卒業おめでとうございます\(^o^)/次のステップも応援しております♪

音楽劇 金鶏 二番花

音楽劇 金鶏 二番花

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2025/07/07 (月) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/07/12 (土) 18:30

座・高円寺を贅沢に端から端まで生かした舞台演出で良かった。
テレビ創成期に起きた様々な人間模様が悲喜こもごも表現されていて素晴らしかった。
音楽隊との親和が良く、楽しんで観ることが出来た。
9月の舞台も楽しみにしています。

恋するアンチヒーロー

恋するアンチヒーロー

sitcomLab

テアトルBONBON(東京都)

2025/07/08 (火) ~ 2025/07/10 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

佐野瑞樹さんは、今年、イヌッコロ時代の特に人気あった作品の再演を続けられていて、
『恋するアンチヒーロー』も自団体だけじゃなくて、外部でも何度も再演されてる人気作。
映画にもなりました。

自らがこの作品を演出するのはラストとして、決定版を目指したって言葉通り。
過去に出演されたキャストのなかでも強火だった人を同じ役で再配役していて、
そこに良い感じでフレッシュさあるメンバーを加えてます。

色んな座組で本当に何度観たかわからないんですが、それでも観たらやっぱり笑ってしまった。
軽いおひねり感覚の金額で観られるポストクレジットショーがまた良い出来でして。
気軽に笑えるシットコムなら、佐野瑞樹さんは間違いないです。

料理昇降機

料理昇降機

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ミステリアスだけどもユーモラス。二人の「間」も絶妙で、最後まで楽しませてもらった。

葉山より愛をこめて

葉山より愛をこめて

ケーキを海底のポストへ投函

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2025/07/11 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2025/07/12 (土) 14:00

110分。休憩なし。

音楽劇 金鶏 二番花

音楽劇 金鶏 二番花

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2025/07/07 (月) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/07/12 (土)

ステキなシーンは所々あったけど、全体的にはいつものあやめ十八番らしさがなかったように感じました。
堀越さんが出演されてなかったのは大きいと思います。。 あの独特な声色や、はじまりの口上がなかったのは淋しいです。 

ネタバレBOX

"放送の原点を築いた作り手たちの信念の物語" とありますが、残念ながらそのへんがイマイチ伝わってこなかったかな。 アナウンサーが中心になってたような。 あと、アンサンブルの人たちがあやつり人形みたいになってた演出、どんな意図があったのか?わかりませんでした。  それから、はじめてのテレビを見た人々の驚きや喜び、感動みたいな反応が描かれてなかったように思いました。。 
それと個人的には、ドラマでも映画でも、老人が出てきて若い頃の出来事を回想するっていうのが好きじゃないので……残念でした。。
海と日傘

海と日傘

R Plays Company

すみだパークシアター倉(東京都)

2025/07/09 (水) ~ 2025/07/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

普通に暮らす人々にとって、本人の人生にとっては大きなことだが、それ以外の人にとっては流れていく日々の生活の断片であることを鮮やかに切り取った前世紀末(1996)の名作の再演である。作者は存命だが、新進の演出家桐山知也による本をそのまま渡しての再演だろう。
ビニール幕に囲まれた畳敷きの部屋に座卓が一つ、だけの簡素な舞台装置である。幕外に俳優は常にいてシーンによって登場する。効果音は海に近いこの家に聞こえる波の音。外洋は意外に近いらしく時に高い。これ以外は特に役に戯曲以外の注文はなさそうで舞台は戯曲に従って淡々と進む。生命と向き合う日々がテーマだから、後は戯曲と俳優たちの舞台がどれだけその場の観客に伝わったか、というところが勝負(観客のそれぞれの満足度)である。
 成功したところでは、全編の長崎言葉がよく統一がとれていた点。禁欲的な美術は、ときに現実感(戯曲は細かく日常を描いている)を損ないそうになるがよく耐えている。
 問題点、有名なラスト近くの虹の中の夫婦のシーンだけ妻を上手中段の客席の通路に出して立たせて居るが、、ここだと約三割の客は台詞ごとにクビを振らないと、台詞を口にするそれぞれの俳優を見ることが出来ない。これはちょっとした致命傷である。
 そのほかの問題点ではキャスティング。こういう繊細な本になると俳優の責任ではない地の肉体の形が影響する。ちゃんと考えてはいる南沢奈央には酷だが、三ヶ月と余命宣言されている女性には見えない。作者は別に薄命の人を見せて涙の種にしようとはしていないとが、設定に合わせるのも俳優である。演出が若いと言い出せないこともある。大野裕郎も、何か今時の若者で、努力は分るが生命が終わる者の傍らにいる実感が伴わない。隣の夫婦は逆に型どおりにハマりすぎ(じゃぁどうやればいいの!と問われると答えはないが、それを考え納得させるのも見せる側の責任でもある、)。
庭の木の剪定をするシーンなど一工夫欲しいところである。作者はテーマに沿ってちゃんとこのシーンを考えて書いている。
などなど、注文は出てくるが、この戯曲は観客も含めて難しい本なのである。七分の入りといったところだがまずまずの所だろう。


音楽劇 金鶏 二番花

音楽劇 金鶏 二番花

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2025/07/07 (月) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

昨年夏にたまたま見たこの劇団の夏芝居が、結構好感を持って楽しめたので、もう一度とでかけたら、まぁ、これは散々である。ガラにないことをやるものではない、いう好例である。
よく知らないことを聞きかじりでやるものではないといってもいい。
前回の舞台は東京郊外のその地域では有名な神社の境内にあるお土産団子屋の一家の話である。跡継ぎの話から、稼ぎ時の祭りの工夫まで外からは想像するだけで実際は知らない話が、素朴なホームドラマの笑いと共に並べられ、しかも教訓におちいらず描かれていて、客席も地域の観客も多く、いかにも高円寺の劇場に似合っていた。
今回はテレビ創世記の放送局奮闘記である。放送局となると、国家機関である。名物団子が売り物の神社とはワケが違う。神社なら例えば、神主一家なら、周囲をよく見てドラマを書けばいい。前回はそういう実録ものの良さが出ていた。だが、放送局の主要商品がラジオからテレビにかわる時期となればその周囲は神社の比ではない。歴史が直に物語にはんえいsるからリアリテイのある場所設定をみつけるだけで大事である。それが出来ていない。仕方がないから、周辺図書の使えそうな逸話を探す。沢山でている。これは放送史、これは黒柳徹子、ここは井上ひさし、トよく知られているおなじみエピオードをを並べることになってしまうが、それでは辻褄が合わない。一番具合が悪いのは、テレビの創世記はラジオは既にメディアとして成立していたことである。そこを、創立者苦労物語で作ろうとして者だから話がヘンなことになってしまう。その辺は作者も気がついているようだが、基本知識がないのだから仕方買いそれなのにGHQの放送管理にまで話を拡げるから全く話の収拾が付いていない。もっと話を絞っていかなければ。

ネタバレBOX

もう一つ大ネタがあるなト思い出せないで居たら、夕べ思い出した。「南の島に雪がフル」ラジオで当たり、テレビで当たったが、もうみなわすれている。覚えているのは85才以上。あと10年もすれば、みな忘れているようなエピソードだから誹られることもなかったかも知れないが、こういうことはいつかバレるものである。確か東宝では舞台にもなった。小野田勇作。記憶というものは一つと陸地があると、ぞろぞろ出てくる。

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