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花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

これは、面白かったです。

花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

あらすじからは、ひとりの落語家さんの暗い一生をお芝居でやるのかと思っていた。
全然違い、爆笑の渦でした。
ヤンキー風のカップルが落語家の家に...
この発想は、意外性にビックリ。
役者さん全員、大きな笑いをとれてスゴい!!!
最高におもしろかった。

花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/05/13 (金) 14:00

ある意味で同劇団の代表作とでも言うべき作品。観るべし!80分。
 2012年に初演された作品の再演。20XX年、なんでもコンピュータが人間より巧くやる時代になり、落語でもコンピュータとベテラン落語家・花柄花壇(岡野)が対決し、花壇が負ける。このため人間の落語家がほとんどいなくなり花柄一門も崩壊し、最後に残った前座のプラン太(ぐんぴぃ)も去る。花壇はたまたま出会ったパンクバンドの鉢(今村)とその恋人・苗(永田)やストリート・チルドレンの燐(前田)を弟子にして、抱腹絶倒・前代未聞の落語修業が始まる…、というストーリー。
 芝浜・らくだ等、落語に関する知識が多少は必要だが、最早一般常識と言ってもよいくらいの話なのかもしれない。同じくパンク・バンドに関して、シド・ヴィシャスとかも知っておいた方が良いが、これも一般常識なのかも知れない。初演も観たが、とにかく落語愛に満ちているのがいい。落語「シド&ナンシー」がまた聞ける(観られる)なんて、スゴク幸せだと思った。笑わせてくれて、最後はちょっと泣かせて、微笑んで終わる。とにかく、いい芝居だ、と言いたいです。

花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い…お薦め。
舞台美術と物語がうまく馴染んで、一瞬のうちに独特な世界観に誘われる。落語の噺は、生身の落語家とAIが喋った時、どちらが面白いかといった現代的(設定は20xx年)感覚を取り入れて面白可笑しく展開していく。登場人物は5人、そのデフォルメしたキャラ設定は、落語という何となく古典・和風といった固定観念を打ち破って妙な存在感を放って立ち上がる。公演自体が、落語のマクラ+本題+オチの構成のようで、分かり易く親しみが持てる。
(上演時間1時間20分)

ネタバレBOX

落語家・花柄花壇(岡野康弘サン)宅の座敷。上手 床の間に掛け軸や壺、中央に座卓と座布団、下手に畳んだ布団、廊下奥に暖簾(揚幕?)が掛けられている。舞台と客席の間は庭、沓脱石が置かれている。冒頭は、整然とした佇まいであるが、物語の展開によって掛け軸が落ち、破けた暖簾といった荒れた状況を見せる。人の情況と事の状況を重ねるような舞台美術が世界観をよく表わしている。

落語家・花柄花壇が落語噺、地獄八景亡者戯の稽古、その枕(マクラ)としてあの世とこの世の違いを説明する。あの世(多くは地獄)は無臭だが、この世は何とも言えぬ甘い香り。ちなみに極楽は…。そこへ弟子(前座)のプラン太(ぐんぴぃ サン)がAI(可愛いバーチャル・キャラクター)との噺対決の知らせ。AIは芸事でも人間を凌駕し、花柄一門は解散する憂き目。自宅も幽霊屋敷と噂され、鉢(今村圭祐サン)と苗(永田祐衣サン)が興味津々覘きに来る。弟子が去った屋敷に、鉢、苗、そして橋の下で暮らしていた燐(前田悠雅サン)の3人が同居するようになり、再び活気を取り戻す。逃げ出したプラン太は、呉服訪問販売員として師匠宅を訪れるうちに、再び落語に魅了され出す。師匠である花壇が訪問販売の口上を言わせるが、聞き終わって「マニュアル通りだな」と苦言。話芸(術)の難しさをそれとなく諭す。

物語は、典型的な落語家師匠、その元弟子・プラン太と、パンク・ロック風の鉢と苗、さらに飄々として掴みどころのない燐、それぞれが放つ雰囲気、その外見ー衣装や化粧等が異質であるが、妙に馴染んで活き生きと輝き出す。AIに負けて自暴自棄のような生活は、今のコロナ禍の閉塞状況が重なるが、それでも歩みを進めることが大切、と噺ているよう。時として伝統や仕来りといった拘りを見直すことも必要、そんな思いを登場人物を介して表現する。

公演は、照明の諧調が雰囲気を上手く醸し出し、人物の心情を効果的に表す。美術にある植物蔦等の印影が人間味を滲まし、それとなくAIといった人工に対置させる巧さ。
ラスト… 多くの花に囲まれた舞台(冒頭の匂いに繋がる)、台詞はプラン太が燐に教えた「おあおとがよろしいようで(=後続・後継者の準備)」の意味が、上手い洒落となっている。
次回公演も楽しみにしております。
花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最高です。手ぬぐい貰った嬉しい。

衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/12 (木) 18:30

18:30『食物園』20:00『衣人館』の順で観劇。牡丹茶房らしいダークなストーリーは面白く、最後まで緊張感を持って観られる。『食』75分/『衣』70分。
 どちらも対人コミュニケーションに困難を抱える女性の物語。『食』は、ダウナー系の、誰の役にも立てていない、と自己肯定感の低い女性が、おそろしいモノに自分が「役立てる」ことを見つける話。実際にもありそうな話だと思わせるほどに演じる二ツ森が巧く、そして、おそろしい。『衣』は、自分の考える「カワイイ」を追求するために自己主張強めで困難を抱える女性が主人公。信じていたものが崩れる中で、あくまでも追求する姿を石澤が痛々しく演じる。どちらも心が大きく動かされる舞台である。
 細かい仕掛けから、これが同じマンションの3階と4階の出来事だと分かったり、小道具で両話を繋いだりするなど、烏丸らしい緻密な脚本は感動的だ。
 かなり短い休憩を挟んで交互に上演するわけで、両話に「???」役で出演する赤猫座は本当に大変だと思う。逆に、「???」が出会った2人の女、的な見方もできるのかと思う。2人とも「???」に心を許すのは、社会的な関わりがないからだと言えそうである。赤猫座ファンは『衣』では上手に座ることをお薦めする。
 どうでもいいことだが、当パンのルビの振り方が見事、と言うか、私の好みと完全に一致していて、難しいことではないが巧みな作り方に感激した。

『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』

『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』

下北澤姉妹社

駅前劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

海外戯曲のようなハイソな作風。こういった試みを全面的に支持する。「言いたいこと全てぶち撒けてやる!」との作家の姿勢がカッコイイ。ただその統一感の無さが散漫な印象を与えてしまい、勿体無くもある。かなり真面目な問題提起を掲げており、宗教的社会主義的な蜂起の萌芽すら予感させる程。

超高級タワマンで行われるホームパーティー。和歌を嗜む美人コンシェルジュ(関口秀美さん)が歌い踊りドリンクを運び、ユーモラスにミステリアスに話の鍵を握る。
社会的成功者である精神科医の松岡洋子さんは、事実婚のパートナーである形成外科医・成田浬(かいり)氏の浮気を疑っている。学生時代からの友人で、松岡さんに憧れてタワマンに入居してきた明樹(あかぎ)由佳さんは週刊誌記者の夫(辻輝猛〈てるたけ〉氏)と大学生の娘(裕海さん)がいる。学生時代の後輩、美容師のみょんふぁさんはバツ4で子供が4人。

格差社会、子供のあるなし、女性の幸福の基準、本音と建前、優越感と劣等感、じっと隠してきたものが曝け出される不思議な一夜。めらめらと立ち上る焔(ほむら)。

松岡洋子さん明樹由佳さんみょんふぁさん、主演女優3人はそこに立っているだけで成立する熟練した存在感。何をやらせても巧い。この3人の会話劇だけでも行けた。これは作家も書き甲斐がある。

かなり意識が高い舞台、変わっていて面白いのでお薦め。

ネタバレBOX

現実とリンクした話題がちょこちょこ登場。ゲス不倫をスクープした週刊文文の記者は政界を揺るがす社会的告発を狙っている。「政治家の仕事とは国民から集めた税金の使い途を決めることだ。その一番重要な事に国民は関心を示さない。興味を示すのは有名人のスキャンダルだけ。だから国民に興味を持たせる下世話なネタを暴きつつ、大事な問題へと誘導していかなければならないんだ。」
コンシェルジュに惹かれた男が彼女にアプローチするようなハラハラネタも盛り込みつつ、作家の語り口はかなり巧妙で意図は深い所にあるようだ。

作中、フラメンコのリズムがしばしばカスタネットで奏でられる伏線。いよいよ皆がフラメンコで踊り出す素晴らしい演出。「人生はそれ自体がそもそも法廷であり、己の全てを晒してジャッジを委ねよ」と云うラスト。「さあここからが開廷だ」。

何故、舞台を2018年12月30日にしたのかが分からなかった。翌年の12月から武漢のコロナ騒動が話題にはなったが、まだ誰もマスクなんてしていなかった。多分何か隠された意図がある筈。
民衆が敵

民衆が敵

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2022/05/05 (木) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

市民運動グループ「人権理解を深める会」と、それを監視する官房調査室(モデルは内調)。監視される者と、する者の動きが交互に描かれる。官調の父(奥村洋治)と市民グループの娘(高校教師)の存在が、両者を結ぶ線になる。官調の側がやけに上意下達の軍隊的だったり、一方で、仕事内容への疑問を職場で簡単に口にしたり、リアリティーを感じにくかった。

さらに高校教師である娘のデモ参加が、ネットで批判され、娘の反論でさらに炎上する。この展開は今風だが、主筋である官調の監視との作劇上の関連が弱い。

アフターの公開ダメ出しでも言っていたが、娘の婚約者として、監視対象人物が現れた時の、父のリアクションがほとんどなかったのは、「あれ、知ってたの?何か見逃したかな?」と疑問に感じた。

ネタバレBOX

官調がマークするルポライターというのも、フィアンセとの関係にしろかなり無理な設定。ライターが市民運動に潜り込んだ狙いは、実は官調の市民監視の動きを調べて記事にしようとしていたというが、そんな動き簡単に記事にできるほど詳細にわかるわけない。これこそだれか内通者がいそうだが、それは芝居の中で誰も問題にしなかった。

ただ「国のためと言いながら本当に国のためになっているのか。果たして国とはだれのことなのか」の奥村の科白に作者の言いたいことがあることはよくわかった。
開演に遅れて冒頭20分を見逃したので、それで芝居に入り込めなかったのかもしれない。官調の撮ったデモ隊の活人画写真が面白かったようだが、見逃した。
ロビー・ヒーロー

ロビー・ヒーロー

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/05/06 (金) ~ 2022/05/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

戯曲も俳優も見事な芝居だった。海軍を追い出されて、仕方なく警備員(ドアマン)をやってる中村蒼(ジェフ)がいい。のびのびした若さとお気楽なお調子者の様子が、全身からあふれていた。細かい所作もよく考えて作りこまれたものだろう。

ウイリアム(板橋駿谷)が、殺人の疑いで逮捕された弟のために、偽のアリバイ証言をするかどうか悩む。「無実の黒人が刑務所にはいっぱいいるっていうことも知ってる」というセリフで、ウイリアムは黒人の設定? と感じた。眞熊に調べると、米国での上演では黒人が演じていた。そうわかってみると、彼の「この社会は最低だって知ってるさ」等々の科白、ひたすら上に上るための職務への忠実さの裏に、黒人を取り巻く厳しい現実と差別があることがわかる。「お前は黒人だろうに」のようなあからさまなセリフはないので、見のがしやすいが。

家族や相棒のために嘘は許されるのか、逆に正直に話すことは密告・裏切りではないのか。普通、身内をかばうためのうそは当然と思うが、カントはいかなる場合も嘘を否定した。しかし現実には単純な答えはない。正義とは何かを、具体的に問いかけるいい芝居だった。

ネタバレBOX

新人女性警官見習いドーン(岡本玲)を残して、22階J号室にいりびたるビル(瑞木健太郎)の秘密、あるいはウイリアムの証言のうそなどが、すべておしゃべりなジェフの口から漏らされる。その漏らされるまでの過程が、実に緻密で無理がない。最大の山であるウイリアムのうそについては、漏らすつもりはないのに、口が滑ったという場面までの積み上げが実に見事。ただし、それだけ時間がかかる。長すぎると感じる人がいるのはそのせいだろう。

実は幕間にプログラムのあらすじを読んでいたので、どういう風にウイリアムのうそを漏らすのだろうと思ってみていた。そういう興味で見ると、全然飽きなかった。
そもそもウイリアムが弟のことをジェフに相談するまでも、十分じらし、そうなる雰囲気を作るまでに手をかけてからである。

ウイリアムの証言の嘘の事実を知った瞬間、ドーンがにやりとする。ウイリアムをかばっていたビルの評判を、このネタで一気に台無しにできるという思惑からだ。その点、ドーンの動機は正義というより私怨なのである。ドーンが4人いる場で秘密をばらし、一瞬で互いの信頼がバラバラになる展開は予想外で見事だった。
最後に、ジェフとドーンが仲直り?するのは、無理があるのではないか。
衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一目見てみたいユニットの一つだったが、偶然重なってピッタンコ、てな感じで観る機会が訪れた(小品のため20時開演もあってラッキー)。想像していた「方向性」ではあったが今回のは(過去作を知らないが恐らく)中々容赦ない斬り込み様であったかと。次また観てみたいと思わせる余韻・余白を残した。

ネタバレBOX

己の感性にこだわるが故に周囲(社会)との齟齬が生じるも極少数からの承認は得ている、という構図に見えていたのが、その「少数」の内最も強力な存在(自分のこだわるファッションにおいて師と仰ぐ女性)が揺らぎ、それをきっかけに心身耗弱な自我の世界に入って行く。実は「強いこだわり」は己を守るバリア、承認の関係を再現するために「こだわり」は常軌を逸した次元に達し、崩壊を迎える。現実に起こり得ない(肉体の弱さゆえ・・従って余程思い込みが強いとか実は痛覚が鈍感とかならゼロではないかもだが)領域に至っても観客は主人公の内面を想像し、思いめぐらせその答えを探ろうとするので、中々ヤバイ。
彼女にとって(というより観客にとって?)「救い」となる三人の存在の内最も第三者的な人物が最終的に「突き放した承認」を彼女に与えるが、最後のやり取りではギリギリ聞こえる声量、もう少し内面の裏付けのある声として聴きたかった。(キーになる言葉なのでうっかり聞き洩らしたら置いてけぼりを食らう。)
muro式.がくげいかい【大阪公演、福岡公演延期】

muro式.がくげいかい【大阪公演、福岡公演延期】

muro式

花博記念公園鶴見緑地パーゴラ広場 特設会場(大阪府)

2021/05/22 (土) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

めちゃめちゃ良かった!面白かった!こんな大喜劇なのに、色んな文脈を感じ取って大泣きしてしまった。最高の舞台装置と最高の音楽と最高の演劇!学芸会モチーフで子供みたいにワクワクしちゃったな。去年中止なったとき諦めて配信観んくて良かった~!座布団最高。

衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「衣人館」を観劇
ジャンルはホラーだろうか、真剣に観ると精神を蝕まれそうだ。あまりお勧めするというものではないが演劇としての出来はなかなかなものだと思う。しかし、こういうものはそのまま観るべきなのか何か別のことを想起するべきなのか塩梅が分からない。

ネタバレBOX

あらすじ
「可愛い」を追い求める若い女性、集めた衣服で壁を埋め尽くし、トイレから台所まで好みの装飾を施している。師と仰いでいたカリスマの変調もあって、独自の美の完成を目指すことになる。衣服を厳選し、最後は自分の身体にまで…。
わが友ヒットラー

わが友ヒットラー

Nakayubi.

gallery Main(京都府)

2022/05/12 (木) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

満足度★★

役者はずっと面を付け、表情が分からない…。役者から見たマスクを着けた客はこんな感じなのか…。役者の表情はリアルで観劇する一つのファクターなのに、この演出は残念😢
内容も三島だけにムズいし、誰も信用できないという展開は今の時代を考えるとどうなのかが…
時代に合わせる必要は全くないが、そこまでして感はあった。トップに立つ為には大変だと思います。

花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/05/12 (木)

価格3,500円

12日19時開演回(80分)を拝見。

駒場東大前に寄席出現!
滑稽噺やSFや師弟の情やらが合わさった80分の一席は、マクラからサゲにいたるまで、一部の隙も無く、常に観客の笑いを誘いつつも、芸事=表現することの愉しさが自然と伝わってくる傑作だった。
終演時、出演者一同打ち揃っての挨拶に、観客席から文字通り、万雷の拍手が沸き起こったのも頷ける、実に得難い貴重な時間を過ごせた。

ネタバレBOX

【配役】
花柄花壇(落語界の大御所だったが、AIとの落語対決で完敗し、一門は離散、人間の噺家が演じる落語界の衰退を招いた)
…岡野康弘さん(相変わらず、凄い役者さんだよなぁ!)
プラン太(花柄一門の元・前座。今はブラック企業の訪問販売員に身を落とすも、実は落語への情熱が…)
…ぐんぴぃさん
鉢(幽霊が出ると噂の花壇の古家に侵入も、いつの間にか花壇の弟子となったパンクロッカー)
…今村圭佑さん
苗(常にいがみ合っているも実は鉢のカノジョ。勢いで花壇の弟子に)
…永田佑衣さん(今回も”投げっぱなしジャーマン”な人物を好演)
燐(花壇師匠が橋の下から拾って来た不思議少女。季節外れの花を取ってくる!という伏線からみて、この世のヒトじゃない?)
…前田悠雅さん(今回、一番の収穫。良い役者さんになりそう)
『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』

『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』

下北澤姉妹社

駅前劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/12 (木) 14:00

座席1階

価格4,500円

息をもつかせぬ会話劇。東京湾岸の高級タワーマンションのパーティールームに同窓生の女性たちが集まるという設定だ。一見「女の幸せ」の争いとも見えるが、実はもっと複雑だ。見終わってストンと落ちるところがない。だが、これがこの舞台のいいところなのだろう。

「携帯の電源を切って」というお約束の前口上の演出家を排して登場するのが、タワマンの女性コンシェルジェだ。この若い女性が終盤、重要な役割を果たすのだが、それは見てのお楽しみ。主人公は続いて登場する仲のいい3人の同窓生だ。
 結婚して主婦となり、大学に合格した一人娘がいる女性。親子3人でパーティーに参加する「円満な家族」だ。続いて、事実婚で形成外科医のパートナーを持つ自らも医師の女性。有名大学を出て医師となり、子どもを持つこともなく仕事に邁進し高級マンション暮らしという経済的な成功を遂げている。さらに、結婚と離婚を繰り返し4人の男の子を産んだ、都営住宅に住む美容師の女性。今の彼氏はウーバーイーツのような配達員で生活は苦しい。

かつて「負け犬論争」というのがあった。結婚して子供を産まない女性は「負け犬」という扱いだ。会話劇が進行する中で、低所得をさげすむようなニュアンスの言葉や、子どもを産まない女は幸せでない、みたいなせりふが出たりして、聞いているだけでハラハラする。仲がいい同窓生と言っても、本音では友人を下に見て少しの幸せや安全を感じようとする。男にもそういうところがあるが、女性の会話劇でそういう本音炸裂の場面を見ると、なんだがため息が出てしまう。

切れ味鋭いナイフのような言葉で切りつけ、その直後に返り血を浴びる。時折客席を笑いに巻き込みながらも、観客は心から笑えない。そういうところが「ストンと落ちない」という感想につながるのだが、お互いの化けの皮がはがれて本音の戦いになるという展開はおもしろい。これはもう、このような戯曲にのめりこんでいけるかどうかという、好みの問題だ。評価は分かれるかもしれない。

ネタバレBOX

週刊文春が小道具だ。主婦の女性の夫は週刊誌の記者で、芸能界の不倫騒ぎなどのスクープを書いている。だが、本当は日本の政治の闇をえぐるスクープを放ちたいと思っている。そして、でたらめな税金の使い方をしている政治に無関心な市民に怒りを感じている。

個人的にはこの週刊誌記者に共感を覚えた。それぞれ、自分が思う女の幸せを追求し自慢しあうのもいいけれど、そんなことしてる場合じゃないぞ、と叫びたい。「いつも家にいない」と一人娘から非難され、そっぽを向かれているお父さんの頑張りに期待したいのだ。
アナと雪の女王

アナと雪の女王

劇団四季

JR東日本四季劇場[春](東京都)

2021/06/26 (土) ~ 2024/10/31 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久しぶりの劇団四季観劇。なかなかタイミングが合わず観れなかった本作ですが、やはり傑作。映画の世界観をそのままに、音響、照明、美術、映像を駆使した演出は圧巻。キャストも皆さん素晴らしく、観劇回はアナ役:三平果歩さん、エルサ役:岡本瑞恵さんで、特にこのお二人の歌唱に酔いしれました。映画には無いシーン等も織り込まれ(逆に無くなっているシーンもありますが)、映画を観た方も観ていない方もミュジーカル好きな方もそうでもない方も、是非観劇をお薦めしたいミュージカルです。

ネタバレBOX

名曲「Let It Go ~ありのままで~」を歌唱し直後に1幕を終える演出も余韻と期待を残し、この段階で既に満足しておりました。
衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

『食物園(しょくぶつえん)』

健康保険料、厚生年金保険料、住民税etc.・・・。未納の代金の催告に現れた区の担当の男(杉本等氏)。ガンガンとドアを叩き鳴り止まぬインターフォン。大家(國枝大介氏)に鍵を開けさせ、怒鳴りながら部屋に侵入。やっと彼等が出て行くと、浴室に息を潜め隠れていたこの部屋の住人(二ツ森恵美〈めぐみ〉さん)が顔を出す。部屋には沢山の土を入れたプランター。テーブル上のIHクッキングヒーターにはスープの入った鍋。仕事を辞めて引き籠もっている彼女のもとに、兄(坂井宏充氏)や学生時代の友人(池島はる香さん)が訪ねて来る。どんどんどんどん彼女の病は悪化する一方だったが・・・。

自分が弱者であることを自覚して、他人の迷惑にならないよう必死に息を潜めて生きてきた女。そうまでしても矢張り社会は排除の手を緩めない。口にするのはスープだけ。只々スープを啜るだけ。

ネタバレBOX

『家政婦は見た!』のように“シロアリ”(赤猫座ちこさん)視点の連作集になりそう。(このマンションにはキチガイしかいないのか?)

上島竜兵氏の自殺のニュースと共に日本中にバラ撒かれた鬱。よりによってこんな日にここまでの鬱舞台を観る羽目になるとは・・・。話に流れる旋律は柳田邦男の『犠牲(サクリファイス)―わが息子の脳死の11日』に似たもの。自己否定の果ての果てに微かに手に触れたのは捻れた自己犠牲の美。誰にも理解されない生き方を選び、緑の大地と青空の真下でカラスにつつかれて死んでいくのだ。
『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』

『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』

下北澤姉妹社

駅前劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/11 (水) 19:00

ベテラン女優たちが集まってのユニットの4作目だが、今までとはちょっと違った感触の作品だった。面白い!94分。
 高級タワーマンションのパーティールームに集まる男女。精神科医の楓(松岡洋子)は事実婚の相手の市川(成田浬)と一緒に住み、その後に楓の高校のダンス部の同級生の麻子(明樹由佳)が夫(辻輝猛)・娘(裕海)と引っ越して来て今日のパーティーとなる。ダンス部の後輩の萌香(みょんふぁ)を4児を持つバツのシングルマザーで、お金に苦しむも現在の相手は若い吉野(関口敦史)と同棲中。これに加えて、市川の弁護士の千葉(高畑裕太)とマンションのコンセルジュの花岡(関口秀美)を加え、「おとなのおんな」達が本音を言い合う…、というような展開。あからさまな言葉でやり合う登場人物達だが、女は既婚/未婚、子どもあり/なし、等で分断される、というのが主たる題材で、緊張感を持って観ていて、最後はファンタジー(?)で終わるあたりが興味深い。
 80年代に私が最初に追っかけた女優の西山水木が演出で、女優陣に特に魅力がある舞台だが、娘の小百合役を演じた裕海が、ちょくちょくいい感じのセリフを発するところが非常に面白い。

衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

昨年8月に演った短編二本立てイベント『うたかた』。その中の一編、「腥(なまぐさ)の壺」〈脚本烏丸棗(なつめ)・演出杉本等〉が素晴らしかった。何か理想の美のバランスを保った作品で作家の一つの到達点だと思う。未だに「何か凄く嫌な夢を見たが堪らなく美しかったなあ」なんて記憶に残る。となると勿論新作にも期待は高まっていく。(あれを観た人は今回全員観に来てる筈)。

『衣人館(いじんかん)』

マンションの一室、無数の可愛い服やアクセサリーが店内のように部屋中に並べられている。住人の石澤希代子さんは“可愛い”に取り憑かれ、それ以外の価値観を拒絶。彼女の憧れの“先生”、丸本陽子さんとお付きの稲葉葉一氏が会いに来てくれる。“先生”はかつてサロンで、彼女に可愛く在る為の心得を講義してくれた。世界中を放浪しているバックパッカーの弟(飯智一達〈かずと〉氏)が御土産を手に帰国して来るのだが・・・。

石澤希代子さんの表情と高い声が狭い室内を狂気で充たしていく。丸本陽子さんの雰囲気も見事。後半のヴィジュアルが鮮烈でラストは美しい。

ネタバレBOX

“シロアリ”と呼ばれ、勝手にいろんなマンションの部屋に入って暮らしている居候型泥棒(赤猫座ちこさん)がキーパーソン。
石澤希代子さんは本当に理想の“可愛い”に変態する為、無数の洋服で繭を作りその中に閉じ籠もる。その手伝いを頼まれるシロアリ。どんどん繭は膨れ上がり、ジョン・メリックのように奇形化。彼女は成虫の時を迎える、それはまるでエド・ゲインのように・・・。

醜形恐怖症の話にも思える。
民衆が敵

民衆が敵

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2022/05/05 (木) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「説明」には
 「匿名の正義」と、どう向き合えばいいのか?
 いびつな情報化社会の根底に巣くうものの正体が浮かびあがる……。
と書かれているが私にはどうもそういう話とは思えなかった。

軽快な場面転換もあって2時間飽きることなく楽しめた。しかし論点がいくつもあって見る角度も変わり作品の方向性はよく分からなかった。

奥村洋治さんはいつもの味のあるおとうさん、関谷美香子さんの官房情報調査室リーダーは怖くてはまり役。そして今日の一押しは官調室員と養護教員の東史子さん、きりりとした可愛さにやられた。


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