民衆が敵 公演情報 ワンツーワークス「民衆が敵」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    市民運動グループ「人権理解を深める会」と、それを監視する官房調査室(モデルは内調)。監視される者と、する者の動きが交互に描かれる。官調の父(奥村洋治)と市民グループの娘(高校教師)の存在が、両者を結ぶ線になる。官調の側がやけに上意下達の軍隊的だったり、一方で、仕事内容への疑問を職場で簡単に口にしたり、リアリティーを感じにくかった。

    さらに高校教師である娘のデモ参加が、ネットで批判され、娘の反論でさらに炎上する。この展開は今風だが、主筋である官調の監視との作劇上の関連が弱い。

    アフターの公開ダメ出しでも言っていたが、娘の婚約者として、監視対象人物が現れた時の、父のリアクションがほとんどなかったのは、「あれ、知ってたの?何か見逃したかな?」と疑問に感じた。

    ネタバレBOX

    官調がマークするルポライターというのも、フィアンセとの関係にしろかなり無理な設定。ライターが市民運動に潜り込んだ狙いは、実は官調の市民監視の動きを調べて記事にしようとしていたというが、そんな動き簡単に記事にできるほど詳細にわかるわけない。これこそだれか内通者がいそうだが、それは芝居の中で誰も問題にしなかった。

    ただ「国のためと言いながら本当に国のためになっているのか。果たして国とはだれのことなのか」の奥村の科白に作者の言いたいことがあることはよくわかった。
    開演に遅れて冒頭20分を見逃したので、それで芝居に入り込めなかったのかもしれない。官調の撮ったデモ隊の活人画写真が面白かったようだが、見逃した。

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    2022/05/13 09:41

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