最新の観てきた!クチコミ一覧

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ディグ・ディグ・フレイミング!

ディグ・ディグ・フレイミング!

範宙遊泳

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/06/25 (土) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

90分の短い時間がいい

白きレジスタンス~約束の行方~

白きレジスタンス~約束の行方~

ピウス

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2022/06/30 (木) ~ 2022/07/06 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日、観劇しました。もう、言うことはありません。最高すぎます。少しでも、気になった人は、見るべき。人生、かわるかもしれません。
百聞は一見にしかず!見て聞いて感じてください!!

アテンションブリーフ

アテンションブリーフ

劇団うけつ

OFF OFFシアター(東京都)

2022/06/29 (水) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最高におもしろかった。無理して笑うのでなく、本当におもしろくて笑い転げた。
自然な笑いで、ここまで笑わせられるのは、本当にスゴい!!!
五年前にもやった公演ということで、さらに磨きがかかっていた。
役者さんたちに余裕が感じられて、ひとつひとつの演技に本当に磨きがかかっていて、素晴らしい。
表情がとても上手くて、夢中で観てしまった。

最後にギターの生演奏というのが、お芝居の良さをさらにアップさせていて、素晴らしいと、うなってしまった。
劇団のためにわざわざ作ったもので、いい曲でした。

ブリーフ...これが目玉です。ネタバレになるので書けないが...
おもしろい。本当におもしろい....書きたいー!!!

萼~gaku~

萼~gaku~

演劇ユニットアムアネ

シアター711(東京都)

2022/06/29 (水) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/30 (木) 14:00

105分。休憩なし。

ディグ・ディグ・フレイミング!

ディグ・ディグ・フレイミング!

範宙遊泳

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/06/25 (土) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久しぶりに、いまの世間が丸ごと舞台に乗っているのを見た。旬の若い演劇人の舞台で、今年の岸田戯曲賞の作者も劇団範宙水泳(作者は座付きのようだ)もはじめて。
素材は、今を流行りのSNS。「MenBose─男坊主─」という男性グループインフルエンサー たちの言動の謝罪を巡る騒動を描いていく。舞台中央にスクリーンを模した通り抜けできるパネルが張ってあって、そこに、タイポグラフィーで様々な文字が出る。内容はほとんど読み取れないが大きくシーンが変わるたびにそのシーントップのクレジットは出る。シーンは全部で十数シーン。なにが世間を怒らせ謝罪しているのか深くは掴めない。ただ形だけ謝っているようにしか見えないが、内容が空疎なものにしか過ぎないことも、しかし、中には重大なことも含まれていそうなこともわかる。後半になると引きこもりの一人の少女(亀上空花)とその母(村岡希美)への誹謗中傷に絞られていく。その経緯は男坊主四人の踊りとも演技とも芸人芸とも決められない早い動きとセリフで語られるのだが、見ている間は面白く笑ってしまうのだが、すぐ忘れてしまう。こういうところが実に今風で、世間を衝いている。
舞台構成には、若者得意の音楽はもとより、マッピング、タイポグラフィーや九州のかぶりもの劇団の手法まで取り入れ、舞台面は極めて賑やかな早い進行で、上滑りしていること自体が狙いなのだが、稽古はよく行き届いていて95分、全く隙がない。客演の村岡希美が見事な抑えになっている。
今年のベストの一つに上げられる舞台だろう。
一つだけ異見を言えば、タイトル。「ディグ・デイグ・フレイミング」のディグは、そのままでもほとんどの人は理解できるだろう(作中でヒントもある)が、フレイミングには英二文字目、rもlもある。ともに名詞母語から動詞、副詞、形容詞などにも使われている。しかし日本人にはどちらも同じ「レ」だ。どちらを取っても、意味は分かるが、その内容はかなり違う。英語生活圏で生活したことがないし、使ったこともない言葉に確信が持てない。これは多くの日本人が同じだろう。その二重性も狙いだと言われれば、随分手が込んでますね、と言うしかないが、それが、「ロボットではありません」と言う副題にどうつながるかも、作者側のお答えは欲しいところだ。それが、ご覧になった方のご自由に、となってくるとこの現代の荒廃は堂々巡りで際限なくなってくるので、まさか作者はそうは思ってはいないだろう。

又。この五つ星おすすめは、ことに若い方に。同時代演劇を持つことの幸せを!

小刻みに戸惑う神様

小刻みに戸惑う神様

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/16 (木) 14:00

劇作家だった男の通夜が終わってしばらく後から約1日の関係者たちを斎場の休憩スペースを舞台に描く。
優しくあたたかく時にユーモラスというはここの持ち味だが、エキセントリックな人物がいたり時折露骨に笑いをとりにゆく部分があったりするのは新機軸?と思ったが書き下ろしではなく3年前にジャブジャブサーキットで上演されたと知り得心。こういうのもイイんじゃないか?

ネタバレBOX

あと、一部に堤泰之「煙が目にしみる」と通ずる部分があったがあちらは告別式後でこちらは通夜の後だし、活かし方/使い方もまるで異なるな、とも。
てなもんや三文オペラ【6月8日~11日昼まで公演中止、宮城公演、新潟公演中止】

てなもんや三文オペラ【6月8日~11日昼まで公演中止、宮城公演、新潟公演中止】

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

大阪アパッチ族のボスのマック(生田斗真)と若い娘の結婚式…新婦として登場したのはウエンツ瑛士! 同性婚という今流の変化球でそうきたか!と。乞食商会のピーチャム夫婦(渡辺いっけい、根岸季衣)はむすこ!を奪い返すため、マックをわなにはめる。マックを裏切る娼婦のジェニーがまたおかまで福井晶一が演じている。すごいぜいたくな配役だった。

乞食行進は皇居前への示威行進など変えているが、基本はブレヒトの原作を下敷きにしており、安心してみていられた。アパッチのアジト、乞食商会、娼婦宿、警察の牢屋等々を、手際よく転換していたセットもよかった

一番有名な「マック・ザ・ナイフ」の聞かせどころが少なかったのは残念。「大砲ソング」「ソロモンソング」などほかの曲も、ほかの舞台で聞いたときよ、メロディーを追いにくい難しい曲に感じた。アレンジのせいだろうか。

ネタバレBOX

さらに原作をひっくり返しマックがあわれ絞首台の露に!。死ぬ前のマックの演技がさすがの独壇場。戦場で殺した敵兵の「おかえり」を奪った罪、その罪のために自分は死刑を受け入れると。非常に引き付ける名場面だった。さらに原作では偽装妊娠だったルーシー(太った平田敦子が怪物ぶりを発揮した超好演)が立派な赤ちゃんを産んで、ウエンツ瑛士といい感じに(ウエンツは逃げているが)。そして舞台は砲弾が雨あられとふるあの世の(?)戦場に戻り、マックが「ただいま!」と帰還を喜んで終わる。意味深なラストであった。
JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW

座・高円寺1(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

単純に大企業の歯車より起業しろ、安定よりリスクをとれという話かと思うと、さにあらず。なかなか複眼的で説得力のある見方を提示していた。今回は、マルチエンディングという手法。前半と後半があり、主人公の決断の違いによる、後半2パターンの両方を舞台で演じる。ゲームにはよくあるが、演劇で見たのは初めて。(先日みたマックス・フリッシュ作「バイオ・グラフィ:プレイ」は芝居による人生のやり直し、という枠組みで、これに類することをしていた)

海洋プラ100%でつくる新ブランドを部長につぶされた主任が、社内に残って臥薪嘗胆する第一のパターンと、起業して単身雄飛する第二のパターン。二つのパターンが微妙に相似形になったり、しゃれた形だった。知的にスマートであるとともに、次女の「安定した生活はなによりのぜいたく。それがなき母の教え」を信奉するかたくなさや、俗物部長のいやらしさといったドロドロした味もある。

会社を退職して競合ブランドを立ち上げた主任(川田希=好演)を、元部長(谷仲恵輔=吉田茂役が懐かしい)が腹いせに露骨につぶしにかかる。銀行マン(芦原健介)が「コンサルタントとマッチングで融資先をういんういんに。これが倍返し、バンカーの信念です!」などと中小企業の強ーい味方だったり。キャラの善悪を固定化して物語をすすめる、漫画的なところがあるけれどご愛敬である。銀行マンにはユーモア、ギャグもあるし楽しめた。

ただ、大きく段差を設けた舞台の、奥の一番高い舞台が客席から少し遠いのは残念だった。2時間10分

ネタバレBOX

企業のなかでも自分のやりたいことを生かす道はある。自分のやりたいことを貫けるかどうかは、大企業のなかかベンチャーかは関係ないのではないか。社内でやる人がいなければ社外に外注化する。社の内か外かの違いだけで、やることは案外同じだったりする。できる人間にはそういうことになるだろう。

社に残った人間と、ベンチャーを立ち上げた人間が、二人で協力して新ブランドを伸ばしていくラストは、なかなかうまく考えたものだ。
もんくちゃん世界を救う

もんくちゃん世界を救う

U-33project

インディペンデントシアターOji(東京都)

2022/06/22 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

桃太郎がベースでありつつも現代の話、
面白い切り口で楽しかったです。
含みもありつつの、一言では言えない舞台でした

たぐる

たぐる

ここ風

テアトルBONBON(東京都)

2022/06/22 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

含みを残したラスト、これはこれでイイのですが、もう少し知りたい欲が出てしまいますね!

ディグ・ディグ・フレイミング!

ディグ・ディグ・フレイミング!

範宙遊泳

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/06/25 (土) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

東京芸術劇場の広い舞台を少人数で駆け回り、演劇の醍醐味を見せてくれた。
登場人物が皆魅力的でぶっ飛んだ設定にリアリティを感じさせてくれる。
現代社会のいろいろな歪みをテーマにしながら暗くならず、逆境の中でも生きていく強ささえ感じさせる。
どんどん芝居に引き込まれた。

山本卓卓の言葉と演出が冴え渡る。

ネタバレBOX

久しぶりに観た福原冠が独特の雰囲気で芝居を面白くしていた。
もんくちゃん世界を救う

もんくちゃん世界を救う

U-33project

インディペンデントシアターOji(東京都)

2022/06/22 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/25 (土) 18:00

 今回私が見た作品は、流れてきた大きな桃を巡ったトラブルから、それまで仲の良かったおじいさんとおばあさんに決定的な溝ができ、口も聞かなくなったが、また元のようになろうとおじいさんが話しかけようとしても、相手を見るたび、悪口が思い浮かんできて、それを言ってよりお互い険悪になってしまうので、おじいさんは文句の研究をすることにして、街中の牛丼屋に通うようになり、そこで人の心を読める極度に引っ込み思案で挙動不審な女の子に、もんくちゃんと勝手に呼び、文句を言いたくて堪らないが我慢して、極度なストレスが溜まっている人たちに手を差し伸べ、鬼を退治しに行くという、さらに劇中、童謡の『桃太郎』が流れたりして、完全に桃太郎のパロディだと感じた。
 なぜかというと、もんくちゃんに自称博士のおじいさんがまずピンクのチョッキ的なものを着せ、頭に日の丸が描かれ鉢巻を巻き、手にはきびだんごを持っているからだ。
 次に、犬、猿、雉は、それぞれ、パワハラを受ける気が極度に弱い会社員男性、同級生にイジメられ、パシリにされる女子高生、友達ゼロで、負のオーラ全開で、自殺寸前の女性と、現代の社会問題を全面的に盛り込みつつ、個性的な登場人物たちで、その魅力に引き込まれた。
 ストーリーテラー役の中村透子さんという役者も独特の味を出していて、前にも何度か違う劇で観たことはあったが、存在感があった。
 小泉愛美香さん演じる、キクちゃんも、天真爛漫で、ハイテンションで、のべつ幕なしに喋り続ける役でもあるので大変だとは思ったが、見事に役になりきっていて、とても良かった。この役者も前にも何度か違う劇で観たことがあったが、新しい役にも対応できていて、素晴らしかった。
 途中笑える場面も多かったが、現代人の社会問題や病的なものをつぶさに炙り出していて、深く考えさせられた。

ただし、舞台と客席がだいぶ離れているのは、コロナ禍から、緊急事態も開けてだいぶたっているのに、その感覚には、とても気になった。

ほおずきの実る夜に

ほおずきの実る夜に

藤原たまえプロデュース

シアター711(東京都)

2022/06/22 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

26日午後、東京・下北沢にあるシアター711で上演された藤原たまえプロデュースVol.7『ほおずきの実る夜に』を観てきた。いつもなら知人である役者・古川奈苗が出演していれば観に行っていた藤原たまえプロデュース公演であるが、今回は藤原珠恵自身も脚本・演出に専念し、古川奈苗も宣伝美術担当と言うことでお目当ての役者が出演しないという状況ではあったが、藤原珠恵ワールドが展開されるであろう舞台と言うことで、他の予定をキャンセルして出かけたのであった。

舞台はコロナ渦の最中の都会と田舎。都会に出て有名女優二成ることを目指していた佐藤博美(モリマリコ)が主人公。女優を目指しながらも劇団を主宰し演出も手がけていた博美。しかし、コロナの影響で予定していた公演は次々中止となり、今回は何とか上演できると頑張っていた舞台も出演者の一人がコロナになってしまい結局公演中止に。心身共に疲れた博美は、半ば諦めの気持ちを抱きつつ故郷の島に帰ってくる。久しぶりに会う旧友達。しかし、故郷もコロナに翻弄されているのだった。毎年行われていた島の祭りがこの数年コロナのため中止に。今年こそ開催と、有志が集まって阿波踊りを披露することにしていたのだが、それも直前で中止と言うことに。劇団で演出も手がけていた経験を買われて阿波踊りの演出を頼まれていた博美は、故郷でも挫折感を味わう。しかし、有志たちの熱意もあって、非公式に阿波踊りを披露することが出来、博美はその熱意を土産に再び舞台を目指し都会へと向かっていく。
日本、いや世界がコロナに翻弄される中、ささやかな熱意とやる気が芽生えるという希望のある話だ。
上演時間は90分。
役者では、やはり主人公を演じたモリマリコの存在が大きかった。
また、とぼけた感じを持ちつつ肝心なところはビシッと決める劇団だるま座の剣持直明も活躍していた。

気になったのは、故郷の祭での阿波踊り。今、日本全国で祭と言えばヨサコイか阿波踊りかサンバといった風潮がある。劇中でも触れられていたが、東京では阿佐ヶ谷の阿波踊りは有名だ。ただ、阿佐ヶ谷の阿波踊りの中心は、本来の阿波踊りにある女踊りと男踊りのうちの男踊りを基本としてアレンジされたもの。この舞台で展開された阿波踊りもその系統だ。役者陣の構成などから考えて、祭→阿波踊りという発想なのだろうが、個人的に阿波踊りは女踊りと男踊りの対比で楽しみたいと思っているので、安易に阿波踊りが取り上げられていたのにはちょっとガッカリ。

さて、次回藤原たまえプロデュース公演から、藤原は本格的にプロデュースに専念するらしい。とりあえず、どんな舞台を作り上げていくのか、見届けてみたい。

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW

座・高円寺1(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

企業ものとか、政治ものとか、現実ベースの素材が特徴のJACROW、作劇はずいぶんうまくなって、今回はアパレル企業の経営方針をめぐるドラマを、テンポよく見せてくれる。製品に環境問題をかませているあたり工夫もある。
だが、この劇団の企業もの、何時も、どこか作り物めく。
それは、多分、作者が『会社』と言うものは「法人」で人と同じような扱いができると思っているからではないだろうか。会社同士の葛藤は、ほとんどすべての場合、「利益」で左右されるもので、人の感情が入らないのが普通である。それは法もそのように規定しているからで、利益を求めなければ会社の責任者は背任の責めを負うことになる。
このドラマにはいかにも経営者の言いそうなことが、数々ドラマチックに出てくるが現実に経営に関わってみれば、会社の大小、事の成否を問わず、それは結果に対する建前のきれいごとにすぎない。つまり、この辺が嘘くさい。現実にこんな下請け製造業者の部長や取引銀行員が出てくるとは思えないからである(現実の葛藤さまざまで、こんな風に騎士風には登場しない)。会社と人間の倫理を合わせるために家族構成もご都合主義になってしまう。
しかし、企業興亡のドラマとしては面白くできていて、主演の川田希は熱演だが、テレビドラマの松たか子(大豆田とわ子と三人の元夫)ほどのリアリティもない。
数年前になるが、同じこの劇場で「男たちの中で」と言う海外の企業ものを見たことがある。海外の話だが、こちらはずいぶん陰惨な話なのにリアリティはあった。その一つは、この鶏口牛後は、視点を客観に置いているが、男たちの場合は一つの経営者家族の葛藤に置いているからだ。会社の経営は、なかなか客観に引いては見られないもので、すべてがケースバイケースだ。視点を踏み込んでいくともっとリアリテイが出てくると思う。

ジョージ・オーウェル〜沈黙の声〜

ジョージ・オーウェル〜沈黙の声〜

劇団印象-indian elephant-

駅前劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

「ケストナー」「藤田嗣治」に続き今作も映像での鑑賞となった。
前作より構造がシンプルで、この著名な小説家・エッセイスト・ジャーナリストの「内側」を覗けた。二つの軸があり、一つはインドとの関わり、一つは彼が影響を受けた、マーレー・コンスタンティンと名乗る作家(これは作者の創作だろうか)。男性と思わせて実は女性であったこの作家は、ナチスが世界を征服した近未来を描いた処女作で文壇に衝撃をもたらした(オーウェルの「一九八四」を連想させる)としているが、作者は彼女をオーウェルの前に姿を現わし、女性が己自身を名乗って生きる困難さを語らせ、問いを投げかける。同時にオーウェルもその当事者となる「闘い」の同志とも見える。
インドとの関わりは、イギリス政府がインドにおけるナチスの暗躍=ラジオ放送を使った反政府(反植民地)気分の醸成に対抗し、ラジオ放送の作家としてオーウェルを招いた事で具体的な形をとるが、ラジオ局にはイギリス在住のインド人もおり、戦局や情勢によって彼らとの関係も変容する。インド生まれのオーウェルは植民地経営を担った父親がおり、彼らにとってはイギリス人・政府を代弁する立場に見える。時代は反ファシズムの機運、インドでもガンジーらが独立運動により意思を表明している中、「戦争が終れば英国政府はインドを解放する」という前提が共有されているが、何が本当かは分からない。
大日本帝国の台頭も彼らの視野に入って来る。インドの独立派の中には日本をアジア解放の旗手として歓迎する動きがあった(既に対米開戦、マレーシア・インドネシアを落としている)。だが、英国内だけでなくインド本国でも英語を「強要」されている状況に疑問を呈する「反植民地主義」を採るラジオ局内の友人も、日本のアジア進出を歓迎する動きを始めようとしていたが、もう一人の友人である女性が、朝鮮半島の植民地化を例に「解放どころか、自分らの言語と名前を朝鮮人に強要している」実態を告げ、相手を苦悩させる。

口角泡を飛ばす演技が、舞台にメリハリを付けているが、中津留作品に通じる議論劇の要素は、外国を舞台にしたフィクションである事で馴染んでいる感じも受ける。

AI・HALL寄席~和み~

AI・HALL寄席~和み~

焼酎亭

AI・HALL(兵庫県)

2022/05/21 (土) ~ 2022/05/21 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昼席を観劇。
久しぶりのアイホール寄席、4つの落語、楽しかった。

■福寿さん『皿屋敷』初観客前での一席、お疲れ様。私もお菊さんに会いたい。
■神無月さん『平林』単純に笑える。私も、アホ好きです。
■七夕さん『孫、帰る』切ない落語。私も孫に会いたい!さわやかのハンバーグ食べたい!
■マルゲリータさん『崇徳院』熱の籠もった一席でした。一目惚れ、羨ましい!

夜席も拝見したかった。
次は三楽寄席?

劇団Little★Star-team Spica-vol.4『Silver Forest』

劇団Little★Star-team Spica-vol.4『Silver Forest』

劇団Little★Star

たかいし市民文化会館 アプラたかいし(大阪府)

2022/05/15 (日) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽、ミュージカル好きの奥様と観劇。
劇団リトルスターの子供達の歌とダンスが、無茶苦茶、素晴らしかった。
各パートも個性的で、大人数での演技・歌・ダンスが圧巻で、圧倒された!
小さいお子様のパフォーマンスも凄かった。
ストーリも争いの中の友愛のお話で感動した、とても見応えがあって、素晴らしかった。

贅沢と幸福

贅沢と幸福

オパンポン創造社

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2022/05/13 (金) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽日観劇。
幸せな家族に突然訪れる悲劇。
消し去りたい過去…
鳩川七海さん、高橋恵映美子さんら役者さんの熱演が、凄かった!

出口のない暗闇に取り憑かれた前半は辛く、少し一本調子な感じだったが…
後半&ラストは、人の幸せって何だろう?と自問自答したくなる問題作!?
良かった。

ネタバレBOX

良かったのだが、
前半の辛さ一辺倒で一本調子な感じと、
オパンポンさんらしいシニカルさをあまり感じなかった。
普通に良かったので★4つです。

が、毎回、期待の上を越えて、★5つゲットの野村さんだったので、期待も大きく、(★5つゲットと思っていたが)★4つだったので、なんだか少し残念な感じを持ってしまった。
SANC•SANC•SANC

SANC•SANC•SANC

演劇創造ユニット[フキョウワ]

神戸アートビレッジセンター(兵庫県)

2022/05/14 (土) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日観劇。
SNSの攻撃性・危うさ・無関心に傷付き、人生の不公平感を嘆き…
そして救いを求めてる!?

現代社会の縮図の断片を観てる様で、途中、心が痛かったが、ダンスや華やかな照明、そして母娘に救われた。
旗揚や2回目公演と(主張は同じ方向を向きつつ)雰囲気がガラッと変わったが、楽しく拝見、面白かった。
2000円でこの内容ならお釣りがでる感じなので、おまけで★5つ。

わが友ヒットラー

わが友ヒットラー

Nakayubi.

gallery Main(京都府)

2022/05/12 (木) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

お面を着けたままでの演技·演出で、表情を見せないヒットラーが返って不気味で恐ろしく、狂人性が高まり、重々しさも増していた。
そして、その不気味さの裏返しで、友の脳天気な軽さが更に際立った。

上演時間が2時間15分と少し長めだが、ずっしり見応えのある内容でした。

昨年中止のリベンジ公演、とても面白かった。良かった。

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