Tsukasanの観てきた!クチコミ一覧

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帝国海軍の馬鹿やろう

帝国海軍の馬鹿やろう

劇団Spookies

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2013/09/19 (木) ~ 2013/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

忠臣蔵をモチーフにした反戦劇
とても面白い切り口で、反戦の気持ちを訴える実に興味深い話であった。終わりの即興劇の部分はドタバタ劇でありながら、戦争で家族を失う者たちの怒りや悲しみを、見えない敵、国家を吉良に置き換えて見事に表現していた。暗い話にも関わらず、見終わった後、生きる希望や一種の爽快感を残してくれた。

女王の魂

女王の魂

劇団EOE

ウッディシアター中目黒(東京都)

2013/09/06 (金) ~ 2013/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

EOEという生き様
三日目の観劇である。劇団EOEの舞台は、扱うテーマが今回の女子プロレスであれ、バレーボールであれ、バドミントンであれ、必ず劇団EOEの生き様を見せつけてくれる。小手先のテクニックではなく、真正面からの直球が猛スピードで観客の顔面めがけて飛んで来る。受け止めるのが嫌な客はおそらく二度と観ることはないだろう。この直球に心地良さを感じた者はリピーターとなる。七ヶ月の休眠は、と言っても週四回の厳しい稽古は続けられていた訳だが、彼らにとって苦しい雌伏の期間であっただろう。しかし、新メンバーと共に、主宰の真生が、そして絶対エースの平澤有彩が、力強く復活の狼煙を上げた。そして、今回の作品で、EOEという生き様を瞼に焼き付けてくれた。七ヶ月のブランクはファンにとっては辛いものではあったが、そんな辛さは今回の公演で、今日の雨のように綺麗に流されてしまった。あとは、この劇団が、そして平澤有彩が何処まで行くのか、愉しみだけである。三年後、チケットが取りたくても取れなくなる、そんな日が来るのが、少々心配になってきた。

女王の魂

女王の魂

劇団EOE

ウッディシアター中目黒(東京都)

2013/09/06 (金) ~ 2013/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

二日目
昨日は新メンバーの演技を中心に観てきたので、本日はストーリーそのものに注目して改めて観劇することとした。キャッチコピーにある「人ひとりの人生賭けなきゃ、この国じゃ、介護なんてやってられないんだよ!」は今の日本を考える上で大変重要なテーマと思われるが、確かにその台詞はあったが、いかに介護が大変なものであるかの書き込みが少々足りない印象を受けた。もう少しその辺りのエピソードなどを膨らませたら、意図がもっと伝わったのではないだろうか。
またアルツハイマーの母親が書いたという手紙、アルツハイマーであんな手紙が書けるのだろうかという疑問が生じた。他の疾患の方がしっくりきたと思われる。
苦言を呈してしまったが、プロレスは八百長と決めつけて興味を全く持っていなかった私にも、プロレスラーの仕事に対する真摯な態度はしっかりと伝わってきたし、流血が流行らない今の時代でプロレスを続けることの難しさ、経営の難しさは、これは小劇場演劇にも通じるものがあるが、よく伝わったと思う。またその中で意地を張り続ける人々の、観客に対する気持ち、感銘を受けました。
主宰の真生さんの意地と重なって見えたのは私だけではないだろう。

女王の魂

女王の魂

劇団EOE

ウッディシアター中目黒(東京都)

2013/09/06 (金) ~ 2013/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

久々の、EOE。新作にて名作。
EOEに出会って、丸二年が過ぎた。今回で丁度20回目の舞台鑑賞となる。最近では一作毎に3回観るようにしているが、当初からのメンバーは絶対エースこと平澤有彩ただ一人となっている。この世界で夢を追い続けることの困難さをひしひしと感じさせられる。
また一年以上続いているメンバーも平澤以外には佐藤琴美のみとなっている。今回は佐藤の開花を大いに喜びたい。アニメ声の佐藤が、低音を思い切り使い、ヒール役を演じ切っていた。この人にこんな役ができるとは!出てきた瞬間から、驚きの連続であった。
他のメンバー5名は新人であるが、滑舌も良く声がよく通る人が多い。ただし、幕開き直後の大音響の中では、最前列にいたにも拘らず、十分聞き取れないところが多かったので、これは今後の課題であろう。新人の中でも光っていたのが佐々木、高校を卒業したばかりと思われるが、そのセンスには生まれついての何かがあるようだ。平澤が次期エースと明言しているのも頷ける。
今回の公演では、主宰の真生が、挨拶に立ち三年後の紀伊國屋公演を宣言した。それだけのメンバーが揃った自信が勝負に彼を追いやったのだろう。EOEがいつも言い続けている、夢は叶えるためにある、という言葉、必ず叶うことを信じて、この劇団を応援し続けたい。
本日、明日とあと二回、今回の新作にて名作を堪能させていただく。

寝盗られ宗介

寝盗られ宗介

Gフォース

ブディストホール(東京都)

2013/08/16 (金) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★

ハイテンポが心地良い
本作は劇中劇のある二重構造となっており、最初は戸惑う部分もあるが、劇中劇の方では七五調の台詞が心地良く、本編とストーリーが同時進行していく不思議な芝居である。つかこうへい作品の中では、比較的上演機会が少ないのが残念であるが、熱海や飛龍などと比べるとやや難解なことから致し方ないだろう。加藤英雄、小峰めぐみの主演コンビが決まっていて大変見応えがあった。GFORCEでは来年は広島に原爆を落とす日の公演も予定しているとのこと、これも今から楽しみにしておこう。

ラストシャフル

ラストシャフル

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/08/07 (水) ~ 2013/08/12 (月)公演終了

満足度★★★★

最後は、、、
どんでん返し、完全にやられました。
この劇団の話はどれも後味の良いものばかりですね。
いつも楽しませてもらっています。

飛龍伝

飛龍伝

COTA-rs

シアターサンモール(東京都)

2013/08/01 (木) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★

ラストプリンセス
これまで多くの飛龍伝をみてきた。
本作は、つかこうへいが最後に手がけたバージョンであり、病床から指示を出したりしながら上演に至ったと記憶している。黒木メイサが琉球王国のラストプリンセスを演じたわけだが、おそらくこのバージョンを再演したのは今回が初めてとなるだろう。戯曲はトレンドシェア版の飛龍伝に併録されている。
つかこうへいは晩年異様なまでに原発に固執し、熱海殺人事件の犯人大山金太郎まで原発作業員に仕立てている。飛龍伝でも本作で初めて原発に関わる部分を入れたわけだが、まだ実験段階としか言えず、作品の一部としてきちんと消化しきれていないように思われる。
しかし実際に大地震により福島原発が大変な事態となったのはつかこうへい死去後のことであり、今に至っても何ら解決していないことから、つかこうへいの原発への異様な拘りは、人類に対するある意味黙示録であったと言えよう。
さて、今回縁があって、COTA-rsによる本作を久々に観ることができた。個人的には桂木という役はあまり好きではないのだが、今回の桂木はとても良い演技をしていた。山崎一平もまた良く、満足いくものとなっていた。
台詞を大勢で唱えるという手法が随所に観られたが、これには賛否両論があるだろう。私的には台詞が聞き取りにくい箇所もありあまり賛成できない。
できることなら、次の機会には、90年代バージョン、殺戮の秋などで再演されたらいかがかと思う。

ストリッパー物語

ストリッパー物語

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

でんでんさん最高
初めて生でんでん観ました。最高です。
前から四列目でしたが、円形ステージが真横にあるのだが、全く見えない。
おそらく前方の人は皆同じだったのでは。ステージの真横を、役者さんが陣取っていたのも一因と考える。これは明らかに奇をてらいすぎたための失敗であろう。つかさんは、舞台装置などには全く頼らなかった。
最後のシーンはあまりに重い。演出自体は悪くはなかったが、こうも原作と後味が違うものなのか。

熱海殺人事件

熱海殺人事件

松竹

サンシャイン劇場(東京都)

2013/07/12 (金) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★

黒谷、戸塚の演技はOK
熊田を演じた逆木、少々歳を取りすぎていませんかな。警視総監の娘を嫁に貰う歳ではないでしょう。主演、演出の錦織、台詞カミカミが気になりました。また、声も十分に出ていない。仕事が多すぎなのでは。つかさんの作品やるなら、もっと心して取り掛かって欲しかった、黒谷さんの水野役、凛として良かった。戸塚君、歌はもっと練習した方が良いとおもったが、演技は中々のものでした。
錦織、戸塚の配役逆転バージョンも観たかったか、チケットが取れず断念しました。ジャニーズのファンクラブか何かに大量にチケットを抑えられていたのだろうか。

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★

道化師の歌が聴こえる
お昼の二代目に続き、こちらも観劇。客席は二代目の満員とは対照的に空席が目立つ。AKTには珍しくダンスも殺陣もない。伊澤、相良の演技には満足したが、中盤のダレは観ていて辛かった。アクションもなくコメディでもないので、やはり常に緊張感を保って観続けられるような工夫が欲しかった。

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

シスター今日子のキャラが
本作は小説、映画は何度も観たが、お芝居で観るのは以前高野愛さんの演じたもの以来、二度目である。
今回は期待の新人、稲垣の本公演デビュー作となるが、個人的にはシスター今日子のキャラが軽すぎるのが気になった。仮にもシスターであるからには、もっと堅いイメージが必要だったのではないか。その点、映画の志穂美悦子はシスターを演じ切っていた。
堅い真面目でウブなお嬢様だからこそ、悔い改めたい奴はさっさと十字を切りやがれの台詞が活きてくるのだ。
その点を除けば、公演としては申し分のないものであった。特に大石の演技が眼を引いた。

四の五の言わずに恋しろリーマン!

四の五の言わずに恋しろリーマン!

Island

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/06/20 (木) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★

サラリーマンコメディ
何のことはないサラリーマンの日常の中に、事件が。事件の解明の中で三つの恋が芽生える。コメディタッチでテンポの良いお話でした。あっという間の105分、楽しませて頂きました。
藤本役の塩田さん、つい先日お茶の間ゴブリンに出ていた方ですよね。あの時初めて観たのですが、縁があるものですね。

飛龍伝

飛龍伝

Gフォース

Gフォース アトリエ(東京都)

2013/06/11 (火) ~ 2013/06/21 (金)公演終了

満足度★★★★

牛松が一平に
先日のロマンスで牛松を演じていた方が今回は山崎一平を演じていた。
役のキャラがあまりにも異なるのでどんな一平になるのか楽しみにしていた。しかし役通りの一平をうまく演じていて安心した。牛松という役は男に冷たくあしらわれてもひたすら愛し続けるゲイの役であり、とにかく重たい。かたや一平は、ひたすら軽く、茶目っ気たっぷりの役である。
どちらも演じ分けられるというのは、役者の力によるものであろう。

ロミオとジュリエット

ロミオとジュリエット

劇団朔

ワーサルシアター(東京都)

2013/06/06 (木) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

寝盗られ宗介を彷彿させる
演出者は、かなりのつかこうへい心頭者なのであろう。
一シーンだけ出演されていた方ではないかと思うが、その場の台詞はまさにつかこうへいの紡ぐ台詞のように思われた。
また、この物語は、ある意味ロミジュリでありながら、寝盗られ宗介を彷彿させた。観たいのコメントにインチキ臭いと書いたが、その褒め言葉に相応しい舞台であった。今回の舞台が初舞台という人も多かったようで、確かに滑舌に問題があったり台詞を噛むシーンも散見されたが、大変満足した。
ジュリエット役の水咲さん、とても笑顔の素敵な人でした。一平さん、歌も演技も素晴らしかった。
次は福島に原爆を落とす日を待っています。

蒲田行進曲

蒲田行進曲

インソムニア

Geki地下Liberty(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

完成度の高い舞台
蒲田の映画も舞台もそれぞれ10回以上は観ているが、今回の舞台は見事としか言いようがない。
つかさんの戯曲にしてもシナリオにしても、言葉を必要最小限に磨き込んで作ってあるので、変にこれを脚色しようなんて考えると、絶対に原作には到底及ばないものになってしまう。本作はシナリオに忠実に脚色されており、絶対的な部分は全く触らず、ただし板と銀幕の違いを調整するためだけに、微妙な調整だけが施されている。
だからこそ不覚にも二度も涙が込み上げてきたのだろう。「小夏さん、あんたのこと、儲けもんじゃと思うとるから」「だつて銀ちゃん、いつも一緒にいてくれないじゃない」、本当泣かす台詞でした。
小夏役の佐竹さん、素晴らしい演技でした。銀ちゃん、最後の階段落ちのシーンの手前位から顔つきも変わり、怖ろしいほどの気迫を感じました。
この人達の舞台、初めてでしたが、また観てみたいです。

平壌から来た女刑事

平壌から来た女刑事

t2 produce

Geki地下Liberty(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

つかこうへいの薫陶を受けた人たちだから
本作品を舞台で観るのは三度目。難解な作品でもあり、問題作でもあるため、このバージョンを上演する劇団は少ない。数あるバージョンの中からあえて本作に挑んだ時津、那須野コンビに心より敬意をはらいたい。渡辺を加えた三名はつかこうへいの薫陶を受けた人たちであるが、愛弟子たちの演技は半端なかった。特に那須野恵は昨年の裏蒲田行進曲以来のつか作品、やはりこの女優にはつかこうへいが一番似合う。
またこんな企画、やって欲しいな。

ハッピークイーンとイバラの姫

ハッピークイーンとイバラの姫

カラスカ

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

タイトル、洒落ていましたね
予告のストーリーとタイトルに少し違和感があったのですが、実際の舞台を観て、改めて素敵なタイトルだなと感じました。
最初は単に意地悪な姉が妹を虐めているとばかり思ってたのですが、後半のストーリー展開には良い意味で裏切られました。
後味の良いお話でした。

今宵すべてのBARで

今宵すべてのBARで

お茶の間ゴブリン

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★

二重のどんでん返し
BARのカウンターにお客さん、マスターとバイトの女子学生、そんな設定で始まる本作、いろんなどんでん返しがあってとても楽しめました。ただ、BARのお客さんは基本後ろを向いていて台詞の時だけ客席を見る感じ、これって少しカウンターの角度を変えればもっと違った風景になると思ったのですが。

緋色の町

緋色の町

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★

ダンスは流石でしたが
ダンスは流石でした。ストーリーの方はつかさんの作品と比べると申し訳ないのですが、かなり物足りないものでした。
高畠さん、とても熱演でした。次回作を期待します。

売春捜査官

売春捜査官

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2013/04/09 (火) ~ 2013/04/12 (金)公演終了

満足度★★★★

いろんな熱海があるもんですね
今年に入って売春捜査官は七度目の観劇、全バージョンで数えると十五度目の熱海殺人事件の観劇となる。しかしいろんな演じ方があるもんですね。一昨日は聾者の役者が手話を交えながら水野婦警を演じた猿人プロジュースの作品を観て来ました、また先日は男優一人女優三人という男女比逆の売春捜査官を三日連続で観て来ました。
そして本日は伝兵衛と留吉がダブルキャストで同時に板の上に立つという新しい試み、板というのも文字通りの板で、およそ2m掛ける10mの細長い板なのです。両端に机、音楽は白鳥の湖に始まり全て生演奏、常時パフォーマーが舞台の上で下でパフォーマンスを繰り広げる。ひと味違う熱海を楽しむことができました。
だから熱海はやめられない。

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