とちの観てきた!クチコミ一覧

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共演NG

共演NG

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2014/05/16 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★

面白いチャレンジ
チャレンジング興行は3作品とも観劇させていただきました。
第一弾、第二弾はタイトルと演出が直結していて、おおっと驚かされたのですが、
過去2作品と比べるとインパクトにやや欠けるかなと思いました。
共演NGということが今回の演出である必然性が(私には)あまり伝わりませんでした。

ただ、その試み自体は面白かったですし、
作品自体も楽しめました。

演者さんでは幸村役の力武さんの演技が良かったです。
終盤のシーンで見せる感情にセリフが追いついていかない感じがリアルで、
刹那的な狂気を強く感じました。

ネタバレBOX

元お笑いコンビの2人をはじめ、それぞれに共演NGの相手が所属する2つの劇団で演じられる2つの舞台。
その2つ作品を劇中劇として演じ、それらが交互に進み、時には交錯する。

個人的には、交錯するならするでもう少し何かシンクロするようなものがあった方が良かったかなぁと思いました。
仲違いしたはずの2人がボケとツッコミを綺麗に決める結びのシーンはとても爽快で良かったです。
「死神の浮力」アフタートークショー開催決定!!

「死神の浮力」アフタートークショー開催決定!!

ワタナベエンターテインメント

本多劇場(東京都)

2014/04/22 (火) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★

お芝居のような朗読劇
伊坂さん原作ということに惹かれつつも、
ドラマライブラリーという演出スタイルの方に興味がありました。

椅子に座ったままの朗読劇とは異なり、演者さんは台本を持ったまま舞台上を動き回り演技されていました。
台本さえもっていなければ普通のお芝居のように見えます。
台本への目線やページを捲る仕草も自然であまり気になりませんでした。

千葉役のふかわさんは、開演直後はうわずったり噛んだりが散見されましたが、
舞台が進むにつれ、徐々に役にあってきていたように思います。
黒い服に身を包んだ飄々とした立ち姿、たまに見せるちょっとズレた発言や行動は千葉のイメージに近かったです。

演者さんでは鈴木省吾さんがとても良かった。
渋い声、そしてナチュラルな演技が素晴らしかった。
鈴木さんもセリフを噛む場面が多くて気になったのですが、
パンフを見ると1週間前に役に決まったのだそうですね。
もう少し慣れたところでの演技を見てみたかったなぁと思いました。

グローブ・ジャングル

グローブ・ジャングル

虚構の劇団

座・高円寺1(東京都)

2014/04/04 (金) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★

初鴻上作品
虚構の劇団、初観劇です。
目をひく演出の数々、勢いのあるダンス、2つの劇中劇
と見所がたくさんあり楽しめました。

初演は未見なのですが、
twitterやfacebookといったSNS、炎上や2chなど時事ネタも比較的鮮度の高いネタで、
かなりリライトされているのかな?と思いました。

ネタバレBOX

異国の地イギリスで偶然出会った日本人たち。
1人を除いて、様々な理由から実は心の中では死にたいと思っている。

そんな彼らがこどもたちの前で上演するお芝居を通じて、再生をしていく物語。
死にたいと思っている人にしか見えない幽霊の存在がとても活きていたと思います。
今まで見えていた幽霊がふと見えなくなっていることに気付くメンバー。
少し切なさを含んだ清々しいラストがとても良かった。
フィーバー5

フィーバー5

渋谷ニコルソンズ

シアターD(東京都)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

新生ニコルソンズ
導入部のコメディ展開の勢いが素晴らしかった。
恐らくアドリブをガンガン入れていたと思うのですが、
面白いようにハマっていて、爆笑の連続でした。

主要メンバーが大量に卒業して初めての公演だったので、
若干不安視していましたが、大変面白かったです。

ネタバレBOX

エンジェルだと思っていたおっさんが実はミドリだった
確かに驚きのオチなのですが、姿形がまるっと変わってしまったというのは若干ファンタジーに過ぎるかな、と思いました。
終盤までコメディな空気で進み、大団円でそろそろ終演かと思い始めたところでどんでん返し。
ブラックな展開へ一瞬にしてひっくり返す展開はお見事でした。
HIDEYOSHI

HIDEYOSHI

はっぴぃはっぴぃどりーみんぐ

ワーサルシアター(東京都)

2014/03/25 (火) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

極上のエンターテイメント
一癖も二癖もある登場人物たちが舞台狭しと繰り広げるド派手なアクション、
3つの時代を往き来する複雑に絡み合った伏線と謎解き、
そしてあっと言わせるどんでん返し、
2時間があっという間に感じられる極上のエンターテイメント作品でした。

毎回思うのは、こちらの劇団の演出の巧さ。
舞台照明や効果音、BGMといった舞台音響の演出の数々が今作も綺麗にはまっていました。
私のような観劇初心者も楽しめる分かりやすい舞台だと思います。
(謎解きの部分はかなり複雑ですが)

男性キャストは若手イケメン揃いで、若い女性のお客さんが多かったのが印象的。
いつも開場前から行列ができていて驚きました。
ブロマイドや色紙、リピーター特典によるツーショットチェキなどグッズ販売にも積極的で、
お気に入りの役者さんが居る方には、観劇後にも楽しめます。

ネタバレBOX

時空間移動装置を悪用した人物がタイムリープと記憶の改竄で過去の出来事(本能寺の変)に介入。
過去が変わり少しずつ変化する歴史を元の歴史に戻すために、
平賀源内、杉田玄白と現代の若者2人が悪戦苦闘するが・・・。

男性陣ではメインでは無いものの、信長役の杉山さんの存在感が群を抜いていました。
威風堂々とした姿、たまに見せる茶目っ気たっぷりな表情など、見事に信長を演じられていました。
本能寺の変での気迫溢れる殺陣も素晴らしかった。

女性陣では山田先生役の葉山さんがお気に入り。
信長大好きな歴女で、普段は猫背気味で気弱な先生。
ひとたび歴史の話となるとスイッチが入り妄想炸裂、急にキモさ丸出しになるそのギャップが良かった。
色物的なところだけでなく、締めるところはしっかりと締め、丁寧に演じられているところが好印象。
「40 Minutes」

「40 Minutes」

TABACCHI

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/24 (月)公演終了

満足度★★★

贅沢な120分
3作品ともテイストの異なる作品でそれぞれの色が出ていて面白かったです。
が、作品終わりで幕が下りず、完全な暗転にもなっていなかったので、
「あれ、本当に終わったのかな?」と少し戸惑いました。
そのせいか、前の作品の空気を思いっきり引きずってしまいました。

上演順番の影響もかなりあったように感じます。
チョコレートケーキさんの作品が重厚で重い重い話だったので、
その後の作品でコミカルなシーンがあっても笑っていいのか?みたいな空気になっていました。
JACROWさんはその影響をモロに受けていたような気がします。

個人的には電夏さんの作品が一番好みでした。
他の2作品より起承転結の結が明確で、お話として一番スッキリしていたと思います。

ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない

ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI(東京都)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

最後まで気が抜けない!
ハプニングステージを観劇。
面白い!楽しい!
全7話のショートショート集はいつものお馬鹿全開なノリだけでなく、
ブラックなオチあり、シュールなネタあり、ホラーありとバラエティに富んだ内容で楽しめました。
ハプニングの数々も良いアクセントになっていたと思います。

ネタバレBOX

観劇前は笑い中心のコント集的な作品だと思っていたので、
しょっぱなの『魔法使いの苦しみは彼にしか分からない』のオチに戸惑いました。
ただ、このブラックなオチはかなり好みです。

個人的には『ふたりは永遠に』というお話が一番好き。
短いお話なのだけど最後のオチが秀逸で、これがまたじんわりと胸に刺さってきます。
ラストの2人の演技とその余韻が素晴らしかった。

そして、最後の最後、カーテンコールにまでネタが仕込まれていてもう脱帽です。
まさに『ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない』でした(笑)
お見事!
家族の休日

家族の休日

公益社団法人日本劇団協議会

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/19 (水)公演終了

満足度★★★

衝撃的な展開
終盤の衝撃的な展開と不気味な空気感、
平和そうなタイトルと相反する胸に不安感を沸き起こさせるようなダークな観劇後感の作品でした。

昭和の家族を象徴するサザエさんのテーマと、壊れゆく偽りの家族との対比がその異常さを効果的に浮き上がらせていて良かったと思います。

鈴木区ミニシアター

鈴木区ミニシアター

劇団東京都鈴木区

シアターKASSAI(東京都)

2014/03/10 (月) ~ 2014/03/11 (火)公演終了

楽しいイベントでした
鈴木区さんで唯一未見の『無気力宇宙船メロディライナー55号』を観てみたかったので3月10日の回を両方観に行きました。

KASSAIのステージに300インチ以上はありそうな巨大スクリーンを設置し、
過去作品の記録映像を上映。
客席はゆったりめで、飲食持ち込み可、ポップコーンの手売りもあって
軽食を摂りながらのんびりと寛いで鑑賞できました。

んー、昔の作品だけあって『無気力宇宙船メロディライナー55号』は上映に絶えうる映像とはなっていなかったですね。
(その辺は事前告知があったので了承済みなのですが)
顔の判別もあいまいな解像度で、表情の機微や細かい演技は当然分かりません。
雰囲気だけはなんとなく掴めました。

久々に観た『TOKYO RADIO CLUB』は自分の記憶の中の印象よりも格段に面白く感じました。是非再演して欲しいところです。
終演後のトークショーは20分以上もあり、爆笑の連続。
鈴木区ファンにとってはとっても楽しめるイベントになっていたと思います。

ゴーストライターズ!!

ゴーストライターズ!!

企画演劇集団ボクラ団義

SPACE107(東京都)

2014/02/28 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

コメディも一級品
今まで観劇したボクラ団義さんの作品はミステリ、サスペンス系の作品ばかりで、
コメディと銘打たれた作品は初めての観劇でした。
ボクラ団義流のコメディ、大変面白かったです。

ネタバレBOX

序盤はシリアスな空気が漂っていましたが、
タイムマシンのくだりのあたりから徐々にコミカルな場面が増え、笑いが加速していく。
笑いの中にもしっかりと伏線を張ってあり、最後にドカンと回収する構成で非常に爽快な観劇後感でした。

三の線を演じる沖野さんは初めて見たのですがとても良かった。
過去で出会った女性がお母さんだと発覚した後の沖野さんの表情の演技が最高でした。

終盤で舞が歌を歌う場面、
舞台の左右に分かれる父と娘、そして舞台右上で展開される油小路一家のもう一つのドラマ
この場面がとても好き。歌と相まって非常に印象に残りました。

時間があればもう一度観たかったです。
Play Againに選ばれたのも納得!
しのび足のカリン

しのび足のカリン

ロリータ男爵

OFF OFFシアター(東京都)

2014/02/05 (水) ~ 2014/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

人を選ぶ作品かな
下北沢演劇祭参加作品。
初見の劇団さんですが、たまたま拝見したレビューで興味を持って当日券にて観劇。

ビジュアルから多いに笑わせてくれるアクの強い登場人物たち
ベタな笑いからシュールな笑いまで次々に繰り広げられるネタの数々に終始圧倒されてしまいました。
個人的には親方が凄い好きです(笑)

ヒロイン役を決めてから作品作りをされたというだけあって、
カリンがとても印象に残りました。
たどたどしいセリフ回しにおどおどしているような仕草がとても可愛らしいです。

砂漠の密室

砂漠の密室

ACT&B COLLECTION

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2014/01/29 (水) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★

迫真の演技
チケットプレゼントにて観劇。
笑いの一切無いどシリアスな展開ですが、迫真の演技に引き込まれ
あっという間の90分でした。

教団内部の異様な雰囲気、密室の中疑心暗鬼に陥る5人のヒリヒリした空気感、
徐々に人が壊れていく様が非常にうまく表現できていたと思います。
狂信の果てに迎えたラストの演出には思わずゾクゾクっときました。

ネタバレBOX

ただ、自分にはオチが今ひとつ腑に落ちなかったかな。
蓮音と向陽が姿を消したのは超常現象的なもの、現実的で無いものに見えました。
それまで向陽の俗物的な部分がとても良く表現されていたので、
個人的には人間臭さや無様な部分を最後まで見せて欲しかった。
有頂天家族

有頂天家族

アトリエ・ダンカン

本多劇場(東京都)

2014/01/16 (木) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★

賑やかな作品
森見作品の中で一番好きな作品なので、期待半分怖さ半分で観劇。
全体的にコミカルでわちゃわちゃとした賑やかな楽しい作品でした。

途中15分の休憩を挟んで3時間弱という長丁場でしたが、
勢いがあってあっという間に感じました。
ストーリーは原作に沿った形になっていて、エピソードはほぼ網羅されていたと思います。
若干説明不足の感があったので、原作を読んでいないと序盤はちょっと戸惑うかも知れません。

しゃべる狸や蛙、蕎麦屋や叡山電鉄に化かす場面など
原作に登場するファンタジーなシーンもうまく表現できていたと思います。
多少無理がある演出もありましたが、そこも含めてコミカルな演出になっていて違和感はあまり無かったです。
毛玉状態の狸は可愛かったですが、人形?状態の狸はちょっとリアルで怖かったかな(笑)

森見節を活かすために原作では地の文に当たるところもセリフとして盛り込まれていて、セリフ量がかなり多かったです。
場面によっては早口言葉のような状態になってしまっていて、
演技になっていないような場面やセリフを噛んだり詰まったりが散見されました。
勢いとスピード感のある作品になっていたとは思いますが、何かダイジェストを観たような感覚になりました。

PERSONA3 the Weird Masquerade

PERSONA3 the Weird Masquerade

CLIE

シアターGロッソ(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/12 (日)公演終了

満足度★★★

スタイリッシュな演出
原作の知識ゼロの状態での観劇です。

まず目をひくのがスタイリッシュな演出の数々。
CG映像と舞台上の演技のシンクロがうまくはまっていて、まるでゲームの世界に入り込んだような感覚になれました。
殺陣でのド派手な光と音の演出は臨場感溢れる戦闘シーンがうまく表現できていたと思います。

一方ストーリーの方はかなりざっくりとした感じで、
もう少しキャラの掘り下げなどがあると嬉しかったです。
(原作を知っていればすんなり入れたのかな?)

WILDHALF~奇跡の確率~

WILDHALF~奇跡の確率~

はっぴぃはっぴぃどりーみんぐ

コア・いけぶくろ(旧豊島区民センタ-)(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/01/11 (土)公演終了

満足度★★★★

原作愛あふれる作品
いやー、驚きました。
よくぞここまでイメージ通りに仕上げてきたなぁと思えるほど登場人物たちの再現度が高く、
ワイルドハーフも予想以上に忠実に表現できていたと思います。
動物状態のサルサたちをどう表現するのだろうか?と興味津々でしたが、
基本的には登場は無く、常に獣人状態での登場となっていました。

みなさん各キャラの特徴を捉えた演技をされていて、しっかり原作を読み込んでいるのだなと感じました。
原作を読んだことがある人なら思わずにやりとしてしまうような出来だったと思います。

ネタバレBOX

ストーリーはオリジナルながら原作のエピソードをうまく織り交ぜていて、
作品の世界観を壊さず、こういった話もありそうだな、と思えるようなお話でした。
クライマックスの阿部とウルフのシーンからEDまでの流れは感動的で、
何度見ても涙腺を刺激されました。

気になった点として、
回想シーン前後などの場面転換で、ここは暗転を入れた方が良かったのでは?
と思えるシーンが幾つかありました。
(阿部、ウルフの回想シーンの後は感動的な場面だっただけに特に感じました)
あと、第三者的に物語を俯瞰するストーリーテラーの役割だとは思うのですが、
リオの役所、存在がちょっと曖昧だったかなという気がします。
銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★

観劇収め
2014年の観劇収めでした。

いやー、本当に楽しい!!
前説から全力で楽しませてくれます。
本編は笑って、泣ける素晴らしい作品でした。

笑いとシリアスの振れ幅がすごく、しかもそれらが見事に融合していたと思います。
あれだけシモやブラックなネタで徹底的に(いい意味で)バカやって、
後味悪くなりそうなどシリアスな場面もありましたが、
最終的には爽やかな観劇後感に浸れる作品になっていました。

ネタバレBOX

プロローグの過去話での四つ葉のクローバーや握手の話、FWへの夢などがいい伏線になっていて、
終盤はもうこれらが涙腺をこれでもかと刺激してくれます。

子供の頃からの友人たちとの変わらぬ友情が微笑ましく、
観ていて思わず頬がゆるみました。
オサムのピュアで一途な想いも本当に素敵に描かれていて、
クライマックスのシーンにはもう涙、涙でした。
雪山ジャンクション

雪山ジャンクション

お茶の間ゴブリン

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2013/12/02 (月) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

別バージョンも観たかったです
2バージョンとも観劇したかったのですが、
時間の都合が付かず、春日井女性バージョンのみ観劇しました。

途中アドリブパートやコミカルなシーンをはさみつつ、
徐々に真相に迫っていく緩急の効いた展開でメリハリがあって良かった。
謎解きやどんでん返しも楽しめました。

1作目に続き、今作もストーリー、演技、演出全てにおいてそつが無い印象を受けました。

前回と同じ劇場だったのですが、今回もかなり窮屈な状態での観劇となりました。
もう少しゆったりと見たかったです。

ネタバレBOX

春日井が仲間を思い出せなかったのは、
仲間だと思っていた人たちが実は自分の所属していたチーム(恐らく、もう一方のバージョンのチーム)の人間ではなく、
全然別のチームだったから、というオチでしたが、
名前の叙述トリックとしては偶然の要素が強すぎてちょっと苦しい。
X、Yバージョンで対応する登場人物の姓名が逆になっている、というトリックの意味合いがあまり感じられませんでした。

今回見ることのできなかったYバージョンを観れば
また違った印象になったかもしれません。
虹色の涙 鋼色の月

虹色の涙 鋼色の月

企画演劇集団ボクラ団義

SPACE107(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★

臨場感の高い作品
現代劇のようで現代劇でない、ファンタジーな世界観。
その世界観の作り込みはさすがで、
クオリティの高い舞台美術、衣装も相まって臨場感が素晴らしかったです。

3時間近い上演時間は、ボクラ団義の作品では普段だとあっという間に感じられるのですが、
今作ではすこし冗長に感じました。
一つ目の殺人事件から第二第三の殺人事件が起きるまでが長すぎた結果
テンポが悪くなってしまっていたのかなぁという気がします。
個人的な好みで言えば、もう少しミステリ色の強いストーリーの方が良かったです。

大団円のラストはとても爽快感があり、観劇後感の良い作品でした。

Parallel /パラレル

Parallel /パラレル

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2013/11/07 (木) ~ 2013/11/11 (月)公演終了

満足度★★★

驚嘆の演出
パラレル、平行世界をどう表現するのかが興味津々で観劇しにいきました。
会場に入ってすぐ、セットを見てまず驚く。
そして開演、開始数秒で度肝をぬかれてしまいました。

この演出に思い至る人はこれまでにもきっといたとは思うのですが、
それを実際にやってみようと思ったこと、そして演劇としてきちんと成立していたことに拍手です。

ただ、ストーリー自体がパラレルという設定をあまり生かし切れて居なかったのかなぁという感じがします。
個人的には異なる選択をした結果、未来がどう乖離していくのかが見てみたかったです。

いるわけないしっ!

いるわけないしっ!

劇団東京都鈴木区

遊空間がざびぃ(東京都)

2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

家族愛の物語
とても良いお話でした。
いつもに比べると笑いはやや抑えめに感じられましたが、
観劇後には心があったかくなるような作品です。

他界した父が霊となって娘に会いに行くも娘には全く霊感が無く、すれ違うばかり。
いつも通りにドタバタでコミカルな展開で進む中、
物語終盤の丈助の本心からの想いを叫ぶシーンは脚本、演技ともに素晴らしかった。
何度観ても涙腺を刺激されてしまいました。

そして、出番は多くは無いのですが丈助の妻・結希の存在も大きい。
つかみ所の無いキワモノっぽいキャラですが、要所要所で夫や娘への愛情がしっかりと伝わってきて、親子というよりは家族愛の物語なのだなと感じた。

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