日本の問題
日本の問題
ザ・ポケット(東京都)
2011/11/27 (日) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★
A班観劇
「日本の問題って何?」って急に聞かれると、多過ぎて意外と答えられないかもと思った。 それほど演目で取り上げてる問題は多岐にわたる。
政治・経済、コミュニティー、はたまた倫理観まで日本は問題だらけということを見せつけられた。
演劇単体としては、A班では特にMrs.fictionsさん面白かった!
3人芝居の演出と今村圭佑さんの演技が笑いを誘ってました。
DULL COLORED POP はとにかくアグレッシブ! ここ数年の内閣縮図の描写、揶揄の仕方が見事! また役者さんの力量がもろに試される・見られる演目だと思う。
無重力金魚
宇宙食堂
d-倉庫(東京都)
2011/11/23 (水) ~ 2011/11/27 (日)公演終了
満足度★★
日暮里からのロマン
下町情緒あふれる日暮里繊維問屋街が、なんと宇宙エレベーター開発へと発展してしまうこの展開!
下町から宇宙を目指すこの熱量にはロマンを感じられましたが、
冒頭の下町内でのイザコザは陳腐に見えてしまったのが何となしに惜しい。
とは言っても、宇宙食堂ならではのスピード感あふれるアクションやダンスで今回も魅せてくれました!
松原チョウジの宇宙への想いは大きかった!
半神
たすいち
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/11/19 (土) ~ 2011/11/21 (月)公演終了
満足度★★★★
たすいちテイスト!
野田作品だがたすいちテイストに仕上がっていて、
重い話ながらポップでライトに、でも重要ポイントは
力強くて、後半は観ている方が力んで見入って
しまいました。面白かった!!!
双子の体が繋がっている衣装、
可愛らしくも動脈を表す赤と静脈を表す黒(紺)を使って
おり、二人の状況に一層深みが増していたと思います。
ガブリエル?マーメイド?役の朝日望さん、
細身にピシっとしたドレスをまとい、凄く艶っぽかった。
いつも誰かのせいにする
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2011/11/03 (木) ~ 2011/11/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
鳥肌が立ちました
ラストの全員が揃うシーンは何とも異様な空気を感じて、
観ていて鳥肌が立った!!!
欧米の人々は“I(私)”からすべてが始まる。
でも日本人は“みんな”、村、町の集団から始まる。
だから「アイツが、、」ということになるのかもと
観た後なんだか思ってしまいました。
どこにでもありそうな映画製作会社の話が、どんどん
膨らんでいく展開に、食い入って観るほど引きつけられた!
構成だけでなく、ひとクセもふたクセもある
主人公を取り巻く人々の、演者の方々がまたすごく魅力的でした。
鳥取イヴサンローラン
ロ字ック
シアター711(東京都)
2011/11/08 (火) ~ 2011/11/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
女性が描く女性
観る前から期待大でしたが、期待を裏切らず面白かった!
スナックの舞台セットがバブリー!
オープニングの映像も楽曲もカッコ良く、観客を劇の世界に誘ってからの、女の子同士の抗争が女の裏側?真理?をついているようで見入ってしまう。
でも人ってやっぱり爆発しちゃうのね。
不文律
643ノゲッツー
劇場HOPE(東京都)
2011/11/01 (火) ~ 2011/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★
医学と倫理の攻めぎ合い
極力笑いを抑えるどころか、怖ろしい限り。
人が様々な病気から生き長らえてる裏に、
大なり小なり数々の先人達の犠牲があって、
我々は生きているということを
忘れてはならないと思わされた。
最後の西尾医師の姿、
収容されていた子の
代わりとなったのであろうか。
メインステージから演者が移動して、
ガラス?越しに見せる演出は
怖さを増してました。
話は重いが施設にいる子達はみんな個性的でイイ。
「蝶々が見える」と言っていた桜井あかね、
金髪姿はお人形のようで可愛かった!
いと愛し
劇団競泳水着
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2011/11/01 (火) ~ 2011/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
力ある公演、、
愛しくて、切なくて、面白くて、時には怒ったり、、
でもやさしくて、様々な感情が渦巻いては、最後ホッとさせられました。
競泳3姉妹に75分間ずっと釘付け!
橘さきに対する陽々野暦の心情の移り変わりや、門脇玲子が段々見せる
本心など、微妙な変化の感触がとても心地よかった。
“いと愛し”の愛しいって、亡くなった作曲家のこともそうだけど、
残された橘、陽々野、門脇の築かれた関係なのかもしれないと思いました。
and Rebirth
演劇家族ちゃぶ台
アドリブ小劇場(東京都)
2011/11/04 (金) ~ 2011/11/06 (日)公演終了
満足度★★★
この世の終わり、
この世の終わりのお話だったかと。
いや、現実世界にもそんな場所は存在していて、
実は震災の被災地と重ね合わせていたのだと思う。
地下のシーンと、地上のシーンとが結びついたとき、
子供たちに対して、責任を感じられずにはいられない。
こんな世界にしてしまったのは自分たちのせいなのだと。
そんな中、前を向いて進んでいく子供たちのさまに
清々しい生きる力を感じさせられた。
冒頭の虎谷宙陣さん演じるマッドサイエンティスト、
アンカレスのガルド王への語りがいい。
あれでグッと物語りに引き込まれました。
気になったのが、小道具とか衣装とか設定とちぐはぐだなと
思えて(あくまで個人的にです)、違和感を感じました。
無邪気で邪気なみんなのうた-抗争編-
ぬいぐるみハンター
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2011/10/31 (月) ~ 2011/11/02 (水)公演終了
満足度★★★★
無邪気で邪気は伊達じゃない!
ハードなところが抗争編たるゆえん。
初演を懐かしみながら新しい「無邪気」楽しめました。
面白かった!
“はないちもんめ”による抗争が中心で、全体的に初演よりパワフルでした。
桐村理恵さんの宇宙人ネタは鉄板と思う!
他の役者さんがやってもここまで厚みは出ない、、、さすが!!!
丸石彩乃さんは前転跳びしたり前にも増してアクロバティックな園児!!!
新たな発見!
こじまゆきさんと細井ひさよのコンビがシュールでいい。
初演にないタイプの園児で、個人的に二人のシーン好きです(笑)
IN/GO
EgofiLter
シアター711(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★
想いの一方通行
離島で数人しか住んでおらず、しかも「カクレキリシタン」という
閉ざされたシチュエーションでのお葬式。
舞台序盤から中盤にかけて、なんだか芝居が浮いてる感じがして、
観ていていまいち集中できなかったのですが、
お葬式に集まった人々が秘めてる想いを、
徐々に明らかにしていく課程がおそらく皆が一方通行であった
ためなのだと今は思います。
ちょっと空気が読めないハキハキした山田役の逢川さんが
時折みせる、物語の核心に触れたときの怖い顔がいい。
ゾクっとしました。
シスターは、、悲壮感あるのですが声がカワイイのが目立ってしまう(笑)
ラストに明かされる事実、、少し家族愛を感じ、
何かホッとさせられました。
4×15
北京蝶々
新宿眼科画廊(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
4 ×15 > 60 !!!
15分のひとり芝居が4つだと1時間のはずが、それ以上のボリューム感!
ウワサ通り面白くてクスクス笑続けてしまう「エアデート 完全版」。
15分間の恋愛ドラマ、ちょっと切なくなってしまう「恋愛で飯を食う人」。
一挙手一投足、とにかく動きに釘付けの「狼少女、都会に降り立つ」。
そして正義の味方の本音が飛び出す、ある種哀愁漂う
「たった一人の地球防衛軍」。
どれも満足でした!
ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】
たすいち
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/10/22 (土) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★
誰もが持つ闇
たすいちを観劇するのも6作品目ですが、今回も楽しめた。
つまらなくて飽きることもないし、観ている側がはずかしく
なるようなこともない。当たり前のようでスゴいこと。
6月公演「人間嫌い」での窪田裕仁郎、黒沢佳奈コンビが
今回は妖しく「闇」を魅せる。それでいて、二人の「悪」が
時折見せるほんのわずかの本心になぜか心を動かされる。
他の出演者も素晴らしく、永渕さんはカワイらしくも
採血に狂ってるマッド看護婦を、安田さんはちょっとおませな
子供で、インパクトあり面白く良かった。
拘束ピエロの池田氏が最後葛藤する様は、
いいところを持っていったかと。
きっかけさえあれば「だれもが悪人」になってしまう、
また「悪」から脱することができるのも人間なんだということか。
アボカドって、野菜?【ご来場ありがとうございました!!】
まるけ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
「基準だらけ」
アボカドを育てるとか論争があると思いきやほとんど登場せず。
^^
自分という基準を持ったとき、他人に対してどんな感情をいだくのか、
「体育の日に生まれたお隣さん」、
「(労働することになった)アダムとイヴ」、「研究者と清掃員」、
「亡くなった名女優と同じ役をやることになった女優」。
自分と違うから妬み、羨み、そして努力する。
最後は相手を理解し、相手がどうとかではなく、
自分は自分なのだと基準を変えていく話だったかと。
ライトな話だと思ってただけに、奥が深いな~と妙に関心させられました。
出演者の方々は言わずもがな、ステキな女優さんばかり。
お目当ての御方がいると楽しめたかと思います。
パール(ペール)ちゃんは表情が凛々しくて印象的でした。
イヴは可愛く見せておいてイジワルそうな表情を一瞬見せるところがいい。
体育の日コンビの馬渕さんと斉藤さんは、かたやハキハキしたちょっと
カンにさわるタイプ、かたや引っ込み思案な大人しいタイプが
安定ある芝居で、複数シーンのある本演目で核となっていて良かった。
女優役のまろさん、まっこりをモノにしていく様が光ってる!笑
ラストまで声だけだった神様は意外な人で驚き。
神様はスレンダーなモデルさん☆
one box
絶対安全ピン
Geki地下Liberty(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
不思議な箱
本当に one box でした。
ひとつの箱を題材に、言葉の意味を違った捉え方(屁理屈?)をして
言葉遊びをしつつ会話を繋げ、動きと合わせてシーンを
紡いでいく様は不思議な感覚でした。
『「宇宙が出来る前」を無理やり想像して…』という演目の説明に納得。
かなり独創的なお芝居だったと思います。
不思議なまま終わるのではなく、しっかりとラストにオチているのは良かった。
DISASTER~愛しきあなたへ
劇団だっしゅ
萬劇場(東京都)
2011/10/13 (木) ~ 2011/10/16 (日)公演終了
満足度★★
ノンフィクションだったのか?
最期まで防災放送を続けた南三陸町職員、遠藤未希さんのお話でした。
自分も危険な状態なのに、それでも沢山の人を助けようとした、
その人のことを、いつまでも忘れずにいなければならないと
つよく思わせてくれるお芝居でした。
DISASTER直前まで、生まれは決して恵まれてはいないのに、
明るく前向きな主人公(遠藤さんモデル)の行動を見せられて
いるだけに、余計に泣けました。
主人公演じる山口奈実さんの明るく屈託のない表情がすばらしく、
その表情あってこその悲しいラストでした。
ただ個人的には何か引っ掛かって腑に落ちなかった。
ラストは主人公の彼氏が「お前が助かってくれれば
他はどうでもよかった」と人としての本心を叫ぶのですが、
自己犠牲で主人公が亡くなって彼氏が悲しんで終わるだけでよかったのか?
演目から?、劇団からのメッセージがなにか感じられなかった。
主旨が伝わらなかったので、言い方は悪いですが遠藤さんをモデルに
ちょっと芝居してみました、みたいな悪印象を持ってしまいました。
劇団としてはセンシティブな題材なだけにたいへんな決断だったと
思いますが、個人的には残念な点となってしまいました。
三鷹の化け物
ろりえ
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2011/09/30 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了
満足度★★★★
三鷹に化け物襲来!
三鷹に化け物が襲来! 「こんなにおっきいの?」 は本当でした。
いたるところ“ろりえ”ならではの演出ざんまいで
R15?な感じではあるけれど、前作で不安になってる方も
今回は見逃さない方がいいと思います。
上演時間はろりえらしく?約3時間ですが全く苦にならず楽しめました。
そして豪華すぎるセット!!!
チケット代こんなに安くて大丈夫かと逆に心配になるくらい笑
演目はドタバタしているんだけど、それぞれの要素が全て繋がって
収まっていくのは見事。ろりえ版「ロミオとジュリエット」と
言ってもあながち間違いでもないかと。
最後は本当に感動した。面白かった!
“恋子”役の梅舟惟永さん、今回もすばらしかった!
タイタニックゴジラの高木健さんも良かったです!
沈み愛 / #garadama
ガラス玉遊戯
「劇」小劇場(東京都)
2011/09/28 (水) ~ 2011/10/02 (日)公演終了
満足度★★★★
浮き上がれるのか?
物語はそう、昼ドラにありそうな重苦しい重苦しい話なんだけど、
ラストの僅かな光になんだかホッとした。
まわりが沈んでいく中で奥さんのさとこ
(だったか?当日パンフにも役の記載がないので失念)が
見せる一挙手一投足、表情が素晴らしく魅了されました。
唯一部外者?、職場の後輩という役の守美樹さん、
キャラクター設定のせいもありますが、
守さんの台詞のシーンだけその場の空気が変わり、
なんだかおかしかった(笑)
ガチゲキ!!
出会ったら企画
王子小劇場(東京都)
2011/09/17 (土) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
満足度★★★★
4団体観劇
4団体観ました。 東京パリ帝国も、クロカワタナカ&Co. も、だるめしあん企画も、ぬいぐるみハンターも面白い!!!
みんな面白いので一般審査の投票は贔屓かどうかで決まる気がします。
だるめしあん企画は、男子がイケメン&マッチョで女子必見!
そして、清楚を演じる小泉真希さんと色香を演じる御影桃香さんに男子必見!
クロカワタナカ&Co. は、はやり清水久美子さんのジュリエットが、
繊細さと大胆さが伝わってきていい。
それをさらに山田宏平さんと吉川靖子さんの強力な演技で
釘付けにされます!
言わずと知れた、ぬいぐるみハンターは今回もカワイイ!
観た回のジュリエットは森川晴香さん、、ぬいぐるみらしいジュリエット。
そして少年?ボーイッシュな少女?でピュアな役の丸石彩乃さんは、
さすがというべきか面白かった!!!
東京パリ帝国「ロミオとジュリエットと私」は、
ロスリスバーガーの森口美樹さんがタイヘンなことに!!!
しかし観た4団体の演者さんの中で一番光っておりました。
森口さんスゴイ!
ホットパーティクル
ミナモザ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2011/09/21 (水) ~ 2011/09/27 (火)公演終了
満足度★★★★
ドキュメンタリー
説明に「ドキュメンタリー演劇が幕を開ける。」とあるように、
ずばり瀬戸山美咲さんそのものでした。
そして福島出身の佐藤みゆきさんがいたからこそ成り立ったと、
それほど危うさが伴ってたと思いましたが、
でも逆に瀬戸山さんと佐藤さんのお二人だからこそ、
公演できたのだと同時に思いました。
終演後、自分の内と向き合うことになる、そんなお芝居。
エモーショナルレイバーのアフタートークで話す瀬戸山さん、
elePHANTMoon「劣る人」で演じる瀬戸山さんしか、
存じ上げてませんでしたが、今回プライベートが丸裸!
そう、丸裸だからこそ内面を深く掘り下げ、他人へ問うことができる。
このホットパーティクルを撒き散らしている事態に、
あなたは何を考えるかを突きつけられました。
中田顕史郎さんの今回のキャラクター好きです笑
フロントライン
.comet <ドットコメット>
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★
兵士4人の友情ドラマ!
今回はコメディ中心というよりは兵士4人の友情物語で、
終盤はほろっとしてしまいました。
ただ中盤、複数場面が並行して進むのですが、
暗転を多様して切り替えるため芝居の流れが何度も止められて、
観てる側の集中力を切らしてしまったのがもったいなかった。
登場人物が成り行き上、話を合わせるところが重なりすぎてゴテゴテしてるのが、
個人的には観てて面倒くさくなってしまったのも残念な点。
しかしオープニングとエンディングの手紙のシーンが、頭の中で重なったときの
爽快感は劇中もっとも印象的でした。
あと、コワい曽和こずえさんを相手に、流れる汗が見えるほど奮闘している
鹿島ゆきこさんがとても好印象!