u-noの観てきた!クチコミ一覧

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WORMAN

WORMAN

science project

森下スタジオ(東京都)

2009/04/03 (金) ~ 2009/04/06 (月)公演終了

満足度★★★★

実験的作品だったのは違いない
ラストの展開は全ての回で違うモノになるみたい。金曜ソワレはこんなにまで委ねられ、こんなにまで突き放された結末は初めてかも。80分

ネタバレBOX

前に観たものとは似ているが全くの別物といって良いと思う。前半、意識的に緩くつくられる様を観ているのも、これを観ろと提示されているわけでもなく色々なところに目がいって。これはこれで楽しかったのだが、終盤、下手に先回りして勘ぐったのが思いもよらない方向に持って行かれたので、どこにも持って行きようのない気持ちを納得させるまでにかなり時間を要してしまった。

6日のソワレに足を運べる方がいるのなら是非とも行って体感してほしい作品だと思う。
帰れない夜

帰れない夜

KAKUTA

ザ・スズナリ(東京都)

2009/04/04 (土) ~ 2009/04/12 (日)公演終了

満足度★★★★

KAKUTA版「世にも奇妙な~」、
なるほどタイトルに沿った内容の短編4つを別の視点からの新作で繋げて。どの作品も一瞬の空気の変化がインパクトに。125分。

ネタバレBOX

作家が全部違うので、作品のテイストはそれぞれ全然別もので。それぞれに感想を。

『あなたをはなさない』
絵として見せることで最初の行動の滑稽さが焦りに、そして恐怖に変わっていく様が具現化され、より効果的になっている。

『生きがい』
小説として一番文章力を感じた作品。これは逆に絵として見せるのがとても難しいが、役者の熱演とラストシーンの使い方でうまく落としている。もう一度観ると全体を通して微妙に感じる違和感をしっかり捉えられる気がする。

『縁切り神社』
演劇的手法をうまく使った見せ方が冴える。話自体が怖い仕掛けをしてるというより、人の怖さを思い知らされる作品。

『昨日公園』
SF的な設定だけど、主人公の友情と努力、そして最後に待っている結末に感情移入しちゃいそう。ただ短編4編の中では本作が抜きんでて長く、それが全体をひとつとした作品としてみるとバランスを崩している気がする。話を成立させる上で必要不可欠なリフレインがあるのは仕方ないが、短編の一つとしてのこの作品の在り方には疑問が残った。

『帰れない夜』
違う世界の作品を繋いでいくオリジナル。隙間がある描き方に考える余地があり楽しめるが、最後の男の語りからの展開が長すぎるのか、喋りすぎるのかそれまでの作品の空気を瞬時に切り替えるでもなく徐々に濁していくようでちょっと残念。

ハマニ イルマニ

ハマニ イルマニ

POTALIVE

横浜伊勢佐木町商店街内・伊勢佐木町ブルース歌碑前待ち合わせ(神奈川県)

2009/03/27 (金) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

観光では見ない横浜を散策する。
普通なら到底歩かないような道を歩き、そこに築かれた時代を感じ取る。横浜の見たい絵と見えなかった絵面の両方に圧倒。176分。

ネタバレBOX

一つ次の道やちょっと隣町に入るだけで様子ががらりと変わる複雑さがなにより興味深い。経てきた時間の違いがくっきりと浮き彫りに。

起伏の多い街は歩くのは大変だが、そのおかげで眺められる景色には感嘆してばかり。止まって見せる場所の工夫にも感心。

観客同士が同じ芝居を見てる、というベクトル以外にイベントとして共通の目的を持たせたり、共通の話題になるようなものを提供することによって、この一団が終演時にはかなり打ち解けてるようになってる工夫が素晴らしい。短時間でこういう空気を作り出す作劇はもしかしたら初体験かも。
ポタライブプロトタイプスG

ポタライブプロトタイプスG

POTALIVE

京王井の頭線渋谷駅西口改札前待合せ(東京都)

2009/03/20 (金) ~ 2009/03/20 (金)公演終了

満足度★★★★★

静かな、でも重みを感じる作品群。
派手さはないけど、内面からくるテーマがしっかりとした個人作品ばかり。集団創作もちゃんと2本作って企画的にも全うの充実ぶり。

ネタバレBOX

いきなり山森氏が体調不良により集合できず。発表が6人の日だったため大事には至らなかったのがなによりだったけど、彼の作品も観たかったような。

集団創作に選ばれたのは増渕規予子さんと木引優子さんの作品。
増渕さんのは笠井君が踊り、後藤さんがガイド的になることで分かりやすく、幅も広がる作品に変化。
木引さんの作品には小夏さんが演者として参加。役者が一人加わるだけで見せる風景の画角が広がり、個人発表とは別物の作品の印象に。なにより木引優子作・吉田小夏出演と青年団の役者と演出が逆になった構図も興味深く^^;;
さよならシアタートップス 最後の文化祭:短編オムニバス公演

さよならシアタートップス 最後の文化祭:短編オムニバス公演

THEATER/TOPS

新宿シアタートップス(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

一跡二跳、泪目銀座、ラッパ屋。
最後だと思うと感慨も深く、TOPSらしさを堪能できる良席で観劇。作り手も頑張ってる感の伝わる後味のよい短編集。104分。

ネタバレBOX

上演順に感想を。

●一跡二跳「誰も見たことのない場所」
以前上演した作品の縮小版。さすがに提示する断片が減ると作品としてのまとまり感が薄く、時間たりない感がありあり。食べるシーンを簡略化してでも繋がりを意識してほしかった気が。

●泪目銀座「中村トーイズ」
ありえなくもバカバカしい設定ながら、役者陣がマジメに演じるおかげでどんどん物語に引き込まれてしまい、最後にはちょっとホロリとくる、いかにもナミギンらしいテイストの良作。このための新作という意気込みも素晴らしい。

●ラッパ屋「村田さん」
「ラフカット'95」に提供した脚本の劇団版。登場人物が少なく、シャッフルキャストなんだけど、さすがと思わせるハマりよう。展開の強弱や細かい演技まで完璧なんじゃ。自分が観た回のキャストで作られてたかと思うくらい。個人的には岩橋&三鴨が観れたのが嬉しい。

客入れ時の福島三郎&鈴木聡のアナウンスからはじまり、転換じの過去のチラシを流した映像等いろんな部分で文字通り文化祭らしく、そして思いの詰まったつくりになっている。

公演期間中だけ劇場ロビーで売られてるムック本はちょっとお高めだけど(1800円!)、TOPS全記録と言える冊子なので、何回もこの劇場に足を運んだ拝には是非購入をお薦め。
ポタライブプロトタイプスB

ポタライブプロトタイプスB

POTALIVE

京王井の頭線渋谷駅西口改札前待合せ(東京都)

2009/03/15 (日) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

予定外の始まりからの濃い一日。
個性的なキャストの個性的な作品が集まったこの回は、丸一日かかっても足りないくらいいろんな事ありすぎ。お腹いっぱいです。

ネタバレBOX

朝から開始時間に到着のハズの井の頭線が人身事故起こして下北沢で止まって。自分も含め送れて着く客がいたと思ったら発表者の一人がまだ前の時間の演目が終わってなくて合流できてなかったりといきなりゆるゆるな感じで人が集まって、11時頃から始まり。しかもみな場所もベクトルも違う作品群なだけにご飯休憩込みで個別発表の終わりが15時。そこから集団創作が2本。結局1本半なトコでタイムアップ。
集団創作に選ばれたのは笠井里美さんとKaz'shiITO'Oさんの作品。
個別の発表では根岸由季さんのダンスが抜群に面白かったんだけど、果たして他の人と絡んでの集団創作になったかはちょっと疑問が。
選ばれた2つも作品と他のキャストの個性が強いだけに短時間ではまとまりきれなかったかな、という印象。いや個別発表の段階で十分に完成してるんですけどね。
ポタライブプロトタイプスA

ポタライブプロトタイプスA

POTALIVE

京王井の頭線渋谷駅西口改札前待合せ(東京都)

2009/03/14 (土) ~ 2009/03/14 (土)公演終了

満足度★★★★★

個々の発表が作品に変化する。
一人ポタライブも個性が出てて楽しかったが、その後キャストが相互で選んだ作品を再構築すると物語に幅と深みが出てくる。面白い企画。

ネタバレBOX

この回は偶然にも小さな女優さん達ばかり集まって。集団創作に選ばれたのは全員が出たいと言った中村早香さんの作品。
役者さん達の演出力と演技力が試されるように2時間ほどで全員参加の作品が高い完成度で提示されたのには驚き。下手なインプロよりもはるかに面白い企画だと思う。観る方もすごく時間取られたけど。
15 MINUTES MADE VOLUME 5

15 MINUTES MADE VOLUME 5

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/03/12 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度★★★

15分の使い方に力量差がありあり
後半の3団体が演劇的な手法をうまく使いつつ作品をちゃんと成立していたのに比べ、前半の3団体がまとめきれていなかった印象。

ネタバレBOX

出演順に簡単にそれぞれの感想を。

■Mrs.fictions
今回初めてトップバッター?パロディにしては中途半端だし、なにより描く話自体に求心力なさ過ぎ。15分という限られた時間の中ではもっと切り出す時間軸を短くすべき。主宰なんだから頭からガツンと見せてほしかった。とりあえずユーミンの楽曲自体に力とドラマ性があることだけは再認識。

■The end of company ジエン社
役者陣が若く、年齢幅もないためか設定に全然リアリティを感じず、だらだらとした状況をただ晒した物語を傍観するだけに。映像を使った工夫は面白いと思うが、映し出されたモノが暗すぎて全く機能せず。二組の立ち位置とか気にしながら同時多発会話も試みてるのだろうけどそれも活きてない。これ、作品として誰か客席から確認したのかなぁ?

■MOKK 
本企画初のダンスユニット。黒のワンピースの女性ばかり6人。みんな身体は柔らかいし、個々のスキルの差はわかったけど、ユニットとしてこの15分で何を表現したかったのかはわからなかった。せめてテーマでも提示してもらえたら手がかりになったのに。

■東京ネジ
夏目漱石「夢十夜」の第一夜をもとに現代の女友達の関係性を乗っけて表現。元ネタがわからないと少し難解に見えるけど、あとから読んでみて作品を振り返ってもちゃんと腑に落ちる形に仕上げてる。今回は双子というのを卑怯なくらいうまく利用してるし。

■青☆組
既出の作品の再演。希有な設定・役者の力量・展開・オチとショートショートの作品として演劇らしさを遺憾なく発揮されててしっかりとまとまっている。今回の団体の中で抜きんでてる秀作。

■DULL-COLORED POP 
深夜に帰宅したキャリアウーマンの僅か15分の自分の時間に電話をかけてきた元カレのフリーターのダメ男との会話の一幕。女性の気持ちの綱引きを3人で表現というのが面白い。先のジエン社と異なり、この作品は描く世界の等身大な感じが余計話にリアリティを感じさせ、演劇的な手法ともマッチしてる。
顔よ

顔よ

ポツドール

本多劇場(東京都)

2008/04/04 (金) ~ 2008/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

他の追随を許さない完成度。
4つの部屋+外の定点観測。分割も同時進行も今迄やってきたことだが、舞台が大きくなっても分散することなく、クオリティも落ちることなく。

ネタバレBOX

見かけの手法やエロの部分だけを模した劇団が続出したものの、どこも形だけで、ちゃんと演劇としての完成度が高く、常に一歩先行く姿勢のポツドールには到底及ばない。三浦大輔氏の才能には敬服する。

最後、結局夢オチか?とも思わせるが、それでもありだと思わせるここまでの展開の在り方が素晴らしい。
YAMANOTE ROMEO and JULIET

YAMANOTE ROMEO and JULIET

劇団山の手事情社

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2008/10/10 (金) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

山の手らしい手法がたっぷり。
戯曲をまとめて提示したり、解体して再構築したり、溢れた部分を紡いでみたりと見どころ満載の精力的に実験的な舞台。

ネタバレBOX

広々とした体育館に作られたどこからも観やすい舞台。その大きさと工夫だけでも感心。

衣装の華やかさもいかにも舞台を観ている感じがして◎。

席から移動してバックステージを使っての二本目の"妄想"の4本はどれも至近距離でのアイデア勝負が楽しすぎ。

作品として型にはめながらもキレがある動きは山の手ならでは。新人さんもかなり参加していたようなのでこの先の活躍も気になるところ。
Refresh!

Refresh!

ガバメント・オブ・ドッグス

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2008/10/17 (金) ~ 2008/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

芸達者な人達ばかりだから、
大ハズしはなしの平均点を超えるコント集。それでも結構笑いの好みは分かれそうな内容だったかも。ちょっと各々の間が長かったかなぁ。

図書館的人生vol.2 盾と矛

図書館的人生vol.2 盾と矛

イキウメ

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2008/10/24 (金) ~ 2008/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

得意のSF的設定が活きた短編集
上演時間は2時間を超えるものの、飽きさせることなく4つの世界を見せきる。微妙な繋がりで統一感を持たせているのも◎。

ネタバレBOX

1本の長編で小難しい世界観を作り上げ、その説明に終始して展開が鈍ってしまうよりも、端的に状況を提示するしかない短編の方が作品にキレが出て前川氏の脚本の持ち味がうまく引き出されていたように思う。
『リズム三兄妹』 / 『はやねはやおき朝御飯』

『リズム三兄妹』 / 『はやねはやおき朝御飯』

岡崎藝術座

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/10/30 (木) ~ 2008/11/10 (月)公演終了

満足度★★

「リズム三兄妹」を観ました。
断片的には面白いところもあると思うんだけど、自分の中でそれが繋がっていかないで、パーツパーツでバラバラでまとまりがない印象。

ネタバレBOX

話の流れが見えないのが観ていて辛かった。動きの強弱までもリズムだと言い切られるとそれまでだが、せめてあと少しだけでも集中力が続くような構成にしてほしかった気がする。
『リズム三兄妹』 / 『はやねはやおき朝御飯』

『リズム三兄妹』 / 『はやねはやおき朝御飯』

岡崎藝術座

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/10/30 (木) ~ 2008/11/10 (月)公演終了

満足度★★★

「はやねはやおき朝御飯」を観た、
というか、参加しました。芝居と言うよりも、着地点と朝御飯というのが決まってて、その間を繋いだイベントとしては楽しかった。

ネタバレBOX

2回あるうちの1回目というとこともあってか、動き出しの導入やら、ロビーでの交通整理やらが思いどおりにいかなかっただろう点もあったが、動きのある演目?なのでそれ自体はさほど気にならず。最後は街の人々まで巻き込む結果になったが、それよりも本編に対しての外伝的な要素をしっかり入れて活かすべきでわ、と思ったり。これだと単独の、演劇としては評価できない内容かと。

しかし日曜の朝9時にアゴラに集まる芝居好きの集団というのには何かすごいものを感じた。この動員を楽しませる切り口っというのは今後も試していってもよいと思うんだけど。
死立探偵

死立探偵

劇団ジャブジャブサーキット

ザ・スズナリ(東京都)

2008/11/05 (水) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★

テンポよすぎる会話が裏目に。
雰囲気も展開もあまりにスマートすぎて、話に入り込ませないような感じがヒシヒシと。結局この違和感が消えないまま最後まで。

ネタバレBOX

主人公の探偵の重すぎるくらいの背景がちっとも伝わらなかったのは致命的。あとは警視庁にも荷担したような探偵チームが結局アナグラムで一喜一憂している、そんな設定の落差等が全然現実味ない話として見えてしまった気がする。

あとはこの劇団特有の考えを張り巡らせる隙間が話になかったのが残念。
ノヴォゴロドと同じ町

ノヴォゴロドと同じ町

トリのマーク(通称)

Amulet(東京都)

2008/11/14 (金) ~ 2008/11/15 (土)公演終了

満足度★★★★

クスッと笑える切り取られた物語。
雰囲気あるギャラリーの中でくりひろげられるどこかの世界のある断片。出演者が少ない分、この劇団らしい空気が醸し出されたみたい。

ネタバレBOX

柳澤さんがかしこまらずに全開でボケてる姿は嬉しくもあり微笑ましくもあり。でももう少し対話のパターンがあったほうがよかったかなぁ。
MOTHER

MOTHER

劇団青年座

紀伊國屋ホール(東京都)

2008/11/21 (金) ~ 2008/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

こってりお芝居なんだけど、
ノンフィクションでないのはわかっているんだけど、文壇や歌壇の関係性ってきっとこうだったんじゃないかと思わせる位作り込まれている。

ネタバレBOX

きっちり芝居がかってるのも、幽霊と話せたりするのも、子供達が見えないまま表現されるのも、すべてがこの物話を成立させるためのエッセンスとして作用している。

なにより話の中心にいるキムラ緑子演ずる晶子像の存在感は素晴らしすぎ。立ち振る舞いから息づかいまでその一挙手一投足まで目が離せないほど。この完璧なまでの三部作の最後を飾るにふさわしい芝居だった。
サンタクロース会議

サンタクロース会議

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/12/13 (土) ~ 2008/12/23 (火)公演終了

満足度★★★★

【アダルト編】こっちありきの企画?
8割方子ども参加型と同じだけど、その違った2割がスパイスとなって加わった分作品としてこっちのほうがまとまりを見せている。60分。

ネタバレBOX

終盤に見せる毒気のある互いの関係性が大人らしさとこの会議の空虚さを表しているようで。無理に子ども参加なんかさせないで、完全に大人の視点から子供をも描いたこっちの作品だけでよかった気がする。
サンタクロース会議

サンタクロース会議

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/12/13 (土) ~ 2008/12/23 (火)公演終了

満足度★★★

【子ども参加型】満員でした。
何も決まらない特有のグダグダ感を子供達はどこまで理解したり納得できたりしたのか甚だ疑問。少し中途半端なつくりの印象。46分。

ネタバレBOX

脚本支配が強く、子供達を参加させた意味合いが薄い印象。せっかく本当の子供達が来ているのだから、大人の意向にはめ込むことなく、子供の意見が流れを作るような懐の深さがほしかった。

キャラクターもステロタイプ過ぎなのが子供をちゃんと意識していないようで。実際僕が観た回では"ガミガミ博士"のガミガミ具合に、その大声が怖いと目をそらしてしまう子がいたし。見せるための前提が間違ってる気も。
冒険王

冒険王

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/11/15 (土) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

'80年の若者の生態は知らないが
目の前にはこの場を生きている人達がいた、というかいるように見えた。大きなドラマはないけどそれほど自然な空気感で描かれた秀作。

ネタバレBOX

同時多発の会話も、発せられる言葉も、構えたり与えられた台詞を喋っている感じが微塵もみられない。そのうえ再々演でも過去のイメージを引きずらず、新しく新鮮な印象を与えてくれる。これが青年団クオリティということか。

世の中に余裕があったのか、現実を直視しないで漂うことが許容されている時代のこんな場を長時間見せられると、これもありだったかという間違った錯覚さえ抱いてしまう。今の時代ではこんな自分探しを言い訳にした逃避的なバックパッカーはさすがにできなかろうて。

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