ストリッパー物語
東京芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2013/08/03 (土) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★
クズをクズとして登場させるとどうなるのか
個人的にはつかさんは嫌いだ。全く共感できない。
勿論今回の芝居も共感できなかった。
だが、全く叫ばないつか芝居は新鮮だった。つまらなかったが、退屈はしなかったし興味深かった。
なにしろ客席の咳払いの音が目立つほどだったのだ。リリーさんの声量はあまり無く、耳をそばだてて聞いていた。
今回の三浦演出は、つか演出で行われていた偽物の感動の正体を浮き彫りにした形になったと思う。
あかいくらやみ~天狗党幻譚~
阿佐ヶ谷スパイダース
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2013/05/05 (日) ~ 2013/05/26 (日)公演終了
満足度★★★★
原作ファンには物足りないか?
長塚作品が性に合うのか、出来の良し悪しに関わらず楽しめる。
原作ファンからすると物足りない部分も多いだろうと思えるが、そんなことは関係なく芝居として見れば十分に楽しめた。
時代や人の変わり方(乗り移り)も基本的なものであるが、ぎこちなさはなく、流れに自然と乗れた。
最後列での鑑賞だったため、もっと前なら迫力もあって楽しめたのでは、と思う。
カンパニー・フィリップ・ジャンティ『動かぬ旅人』
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2013/05/22 (水) ~ 2013/06/04 (火)公演終了
満足度★★★★
素晴らしい
数年ぶりに観ることができた。
大きな筋はあり、セリフも各国の言葉で少ないながらもあるが十分に伝わる。
だがやはり、パフォーマーたちの素晴らしい動き・表現力、そして、人形や紙・布を使った変幻自在のセットに息を呑む。
端の方だが最前列を取れたことも幸せの一因だった。
今まで運良くいい席ばかりが取れている。願わくばこれからも。
獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2013/05/10 (金) ~ 2013/06/02 (日)公演終了
満足度★★★★
ハズレなし
期待通りに面白かった。
「柱」が何なのか、何のためにあるのか、過去と現在を行き来しながら観客を引き込んでいくのは流石。
正にお手本のようなSF、だが、面白いという上質なものだった。
西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を
シティボーイズ
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/05 (日)公演終了
満足度★★★★
表現をストイックに楽しんでいる
5/4の夜と、5/5の大千秋楽を観て来ました。
何十年ぶりかの宮沢さんの参加、いとうさんも7年ぶりくらいの参加と期待していた。
北九州版は地元出身の中村さんが一度も舞台袖に引っ込まず出ずっぱりというギャグ(サービス)付き。
今回は福島に身体障碍者、放送禁止用語などのギャグが盛りだくさんで大いに笑えました。
どんなにひどいことをやっても、背後に国旗を掲げ、「2020年のオリンピックを東京に」を入れればOKも良かった。
表現する上で内・外部から規制が入らないこと。そして、それを面白半分にやるのではなく面白く見せる。
これが表現のプロなのだと思う。
毎回のトチリをそれと分からせながらお客さんに楽しませる技術もさすが。
アドリブ部分も楽しかった。
マシーン日記
東京芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2013/04/20 (土) ~ 2013/04/21 (日)公演終了
満足度★★★★
愛を感じた
無意味としか表現できないような設定、なぜ彼等はその生活に甘んじ、疑問を抱かないのか。
強姦された女工、強姦した弟、その女工と結婚した兄、弟のマシーンになるという女。
それぞれの行動原理おかしい。
だが、観ているとそれでいいか、と感じてしまう。
彼等は、生きていると感じるために生きている。ふとそう感じた。ラスト付近などは狂おしいほど愛を感じた。
ただし、以前のキャストがどの役だったのかハッキリわかる演技で、これでいいのか、とは思う。
趣味の部屋
パルコ・プロデュース
福岡市民会館(福岡県)
2013/04/16 (火) ~ 2013/04/16 (火)公演終了
満足度★★★
最後が…
趣味のための部屋に集う男たち。
そこに小さな事件が舞い込み、だんだんと大きな事件へ。疑惑と不信が渦巻き…。
となるが、はっきり言って最初は特に無理やりな展開としか感じられないし、なぜそんなつまらない、わざとらしい演技を、としか見えない。
少し真相がわかってからは納得できないこともないが、それにはやはり説得力が足りないと思う。
演出に問題があるように感じた。
中井さんは安定して楽しめた。
BONE SONGS【本日23日(土)13時&18時開演、当日券あります!】
劇団鹿殺し
西鉄ホール(福岡県)
2013/03/22 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了
満足度★★★
音楽が楽しかった
ストーリーは無いも同然、工夫もさしてないし新しさもない。
だが、音楽劇というだけあって、曲の多さ、楽しさには満足。
生演奏だったこともプラス評価。
演技も演奏も上手いとは言えないけれど、その姿勢を応援したくなる。
100万回生きたねこ
ホリプロ
J:COM北九州芸術劇場 大ホール(福岡県)
2013/02/09 (土) ~ 2013/02/10 (日)公演終了
満足度★★★
楽しかった。が、何かが足りない。
動きが良く楽しめた舞台だった。
装置にもいろいろ工夫がされていた。
ただ、歌がいま一つ楽しめなかった。これは趣味の問題になってしまうのだろうけど、気に入ったナンバーがないとミュージカルを楽しんだという気にはなれない。
お馬鹿屋敷
南河内万歳一座
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2013/01/13 (日) ~ 2013/01/14 (月)公演終了
満足度★★
とにかくセンスがないのが欠点
つまらない。
出だしはちょっと興味を引いたが、それで最後まで持っていくことは出来なかった。
何がやりたいのか分からない。
いや、分からなくはないのだ。
わかるが、思いつきだけでやっては面白いものにはならない。
「これは」と思うものがったなら、それをどう取り入れ、組み立てていくかが肝要ではないだろうか。
「お馬鹿屋敷」と謳っていながら「お馬鹿」を見せないのは大きな欠点。言葉だけでは観客は納得できない。それはただの説明でしかないだろう。
「これでいい」で作るのではなく、「これでいいのか?」で作っていってほしい。
ただ今回は、いつものような「嫌な感じ」はしなかった。
今まで数本観てみたが、一度も面白くなかったのでもうあまり観に行くことはないだろうと思う。
組曲虐殺
こまつ座
キャナルシティ劇場(福岡県)
2013/01/12 (土) ~ 2013/01/13 (日)公演終了
満足度★★★
特筆することはなし
長すぎたと思う。
不勉強で小林多喜二のことはあまり知らなかったが、それでも説明的な部分が多すぎて不要に感じたし、多喜二の演技もあまり本人を感じることは出来なかった。
音楽もいま一つ。
音楽劇はいい曲がないと評価も低くなる。
TOPDOG/UNDERDOG
シス・カンパニー
西鉄ホール(福岡県)
2013/01/10 (木) ~ 2013/01/13 (日)公演終了
満足度★★
根本的問題
役者二人の芝居はそう悪いわけではない。
しかし、全く面白いと感じられなかったし、全く深みを感じられなかった。
芝居の内容を語る以前に、何故黒人でやらなかったのか。その一点に尽きる。
芝居を観終わってもその疑問は全く解消されなかった。
INDEPENDENT:FUK
NPO法人FPAP
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/08/11 (土) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★
合計6作品(7作品)なので評価は平均値になる
一人芝居フェスティバル、合計6作品+幕間という構成なので、簡単にそれぞれの作品ごとに感想を書きます。
Aブロック
『従営獣』
一人の男が、ショップでもう一人の店員(女)と話をしている様子を描いている。
ストーリー的にもあまり面白いところはなかったが、話している間中男は動き続けている。その動きに意味がなかったのが最大の欠点。
演者はいろいろな動きをしている。それには本来意味はないのだろうが、本当に意味がないのだ。
動き自体に意味はなくとも、その動きによって観客に与える影響を考えて動かなければいけない。しかし、それが全く考えられておらず、ただ「動いているだけ」。これは芝居ではない。
それから、作品は怒涛のようなセリフの波だったが、演者の滑舌が悪く、何度も噛んでいた。これも作品の質を大きく落としていた。
音響のタイミングや大きさも気になったが、オペレーターは全作品同じ人で、特にこの作品のスタッフというわけではなかったのだろうか? もし専用のスタッフだったならこれも頂けなかった。
『みぞれ』
4人の登場事物を全て一人で演じる形式。
ト書きも演者が読む形で、一人芝居の意味があるのかとさえ感じる。
演じ分けも無理に声を作っているのせいか、役柄と合っていない。
『いまさらキスシーン』
全作品の中で一番面白かった。
これも怒涛のセリフの波だったが、きちんと緩急が付き聞き取りやすい。
セリフや動きの繰り返しやストップなどちゃんと考えられている。
この作品は音響ミスもなかった。
作者・演者の力量の差だろうが、一人芝居がどういうものなのか考えられている作品かどうかの違いがはっきり見える。
他がつまらな過ぎてこの作品が素晴らしいものに思えてきたが、実際はこれくらいがスタンダードであって欲しい。
Bブロック
『Comfortable hole bye』
「死」についての考察を、どこかの空間にいる人間(のようなもの)が、誰かに向かい喋り続ける。
まるで高校演劇でも見ているのかと思った。
演者の力量という点でも勿論だが、作品内容についても、思春期に入ったばかりの子供の思い上がった愚痴としか見えない。
大人が作り、発表するには恥ずかしすぎる作品。
『スパイラルベイビーのおと』
アイデアは悪くない。
舞台を3分割し、それぞれ別の役を演じるが…。という。
よくあるネタと言ってしまえばそれまでだが、作品としてのとっかかりは悪くなかった。
しかし、ここも演者の力量不足、作品を膨らませる力不足だった。
関係者側からはどうにもならないこととは言え、この作品の上演中、演者の知り合いと思しき観客たちが、面白いわけでもない演者のちょっとした仕草にやたらと笑っていた。
どんな作品でもそうだが、これでは他の観客たちは冷めるばかりで、結果として関係者側も不利益だと思うのだが、呼んで来てもらわなければチケットが捌けないのだろうか。
『暗くなるまで待てない』
他の人間がいるかのようにふるまう形式。
ストーリーがあることで退屈はしなかった。
すごく面白いというわけではないが、これなら及第点。
演者も独りよがりではなく、一人芝居をやろうという意識が見えた。
幕間
『キネマおじさん』
「タイタニック」「借りぐらしのアリエッティ」「テルマエロマエ」の3作品をパロディ化。
もっとアイデアが欲しかったところだが、喋りは慣れていて不快感はなかった。
招聘作品と九州勢との差があまりにも酷かった。
一人芝居とはなんなのか、どんな形で表現するべきかといった基本的なことを考えずに発表している作品ばかりで頭が痛かった。
予選もあったとのことなので、これが勝ち残りなら予選はどうだったんだと恐ろしくなる。
それともあまり作品が集まらなくてこういう結果なのだろうか。
なにわバタフライN.V
パルコ・プロデュース
嘉穂劇場(福岡県)
2012/08/11 (土) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★
戸田さんだから面白かった。
評価するのが難しい。個人的にだ。
三谷作品はそれなりには好きだが、いつも、もう一つ踏み込みがなく不満ばかりが残る。
舞台作品では未だに『出口なし!』が一番良かったと思っている。
この作品の題材でもあるミヤコ蝶々さんにはあまり詳しくなく、個人的にはストーリー(彼女の人生)も楽しくなかった。
しかし、楽しめなかったのかといえば、それはもちろん否だった。
いつもの三谷作品によくある、つまらないギャグ、間の悪い掛け合いなどが、一人芝居であることによりほとんど目立たないからだ。
しかしこれは、どちらかといえば戸田さんの語り口、芸の力によるものだろう。
イッセー尾形のこれからの生活2012 in 小倉
森田オフィス/イッセー尾形・ら(株)
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2012/07/28 (土) ~ 2012/07/29 (日)公演終了
満足度★★★★
不満ナシ
ほぼ毎回観ているが、毎回、「このネタはあまり好みじゃないな」というのが1つや2つはある。
しかし、今回は面白いネタばかりだった。
これを機にしばらく舞台はお休みするとのことなのでなおさらいいものをみせてくれたのだろう。
カミサマの恋
劇団民藝
ももちパレス(福岡県)
2012/07/24 (火) ~ 2012/07/31 (火)公演終了
満足度★★★
ここなら、そんなこともあるのかも。と思わせる。
「カミサマ」の助言・存在に疑問を持たない登場人物たち。
そこに一瞬疑問を持つが、奈良岡さんの演技に納得させられ違和感はない。
ストーリー展開に物足りなさはあるものの、十分に楽しめた。
スプラウト~小さな種のお話~
北九州芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2012/07/21 (土) ~ 2012/07/21 (土)公演終了
満足度★★★
ことばがないことでの利点
ロシアの劇団。
当然言葉は通じない。
しかし、そのことにより、直接幼児との対話を芝居によって可能にしていた。
難しいストーリーではないが、観る者に驚きと納得をきちんと与えていた。
【福岡公演間近!9月末は鳥の演劇祭!】アルルカン(再び)天狗に出会う
ディディエ・ガラス×NPO劇研
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/07/14 (土) ~ 2012/07/15 (日)公演終了
満足度★★★
実を言うとあまり楽しめなかった。
表現は楽しめた。
意味のなさ、その中の意味、と勝手に想像し、面白くはあった。だが、何か物足りない。
何かは未だわからない。
立川志らく 独演会
福岡音楽文化協会
イムズホール(福岡県)
2012/07/13 (金) ~ 2012/07/13 (金)公演終了
満足度★★★
つまらなくはないが、
つまらなくはなかった。
しかし、いくら旬とはいえ、談志ネタの多さにはだんだんとうんざりしてきた。
噺のネタが被ったのも初歩的ミス。
飛び加藤 ~幻惑使いの不惑の忍者~
東宝
福岡市民会館(福岡県)
2012/07/10 (火) ~ 2012/07/10 (火)公演終了
満足度★★
役者も客も可哀想な舞台だった
開演時間が良くなかったのか、集客できるキャストではなかったのか、値段が高すぎたのか。理由は不明だが、客席は半分も埋まっていなかった。
あれでは役者さんのやる気も半減だろう。
芝居も、そのせいとはとても思えないが酷いものだった。
特に前半は学芸会かドサ回りの芝居かという程の酷さだった。
後半少しましになったものの、これでは評判も悪かったのではと思った。