花と土/ファーファーファーファー,ファーラウェイ
monophonic orchestra
百想(re:tail別館)(東京都)
2011/08/31 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
1週目観劇感激
繊細で淡い話を3篇。1篇目は会場の雰囲気に非常にあっていて、切なくて愛おしい絵画を見ている様な感覚になりました。本当に美しかったです。
2編目は、居丈高に構えていない深イイ話って感じで、適度にヒューモアを含んでいて楽しませてもらいました。最後のセリフは素敵過ぎます。
3篇目は、ある仕掛けにほくそ笑んでましたが、ちゃんとストーリーもしっかりしていて、短くも感心させられました。
観劇後の吉祥寺駅まで、天気はどんよりしていましたが、心は晴れ晴れと幸せな気分で帰りました。
HELLO!
表参道ベースメントシアター
表参道GROUND(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★
素直なストレート
他の観てきた皆さんが一様に書いておられるように、自分もライト過ぎで淡泊かなあと思いますが、主人公二人のファンの方が多かったのか斜に構えず純粋に芝居を楽しんでる感が充満していて、自分もそれに身を任せたので普通に楽しませてもらいました。しかし、相変わらず上野さん作品は軽妙ですね、ライトユーザーにも自信を持って薦められます。
明けない夜 完全版
JACROW
シアタートラム(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
濃密で微妙な心の機微
色々賛否ありますが自分には見応えがある最高な話でした。時代背景にあったセットも役者の言動もリアリティがあって良かったです。役者さんの演技も確かにステレオタイプと言われればそうかもしれませんが、それを補って余りある演技だと感じました。
作品自体はミステリーの醍醐味であるフーダニットやハウダニットやホワイダニットよりもその裏側にあるものに重点を置いていたような気がしますし、逆にそれが単純なミステリーにならず愚かな人間たちの悲喜劇になっていて良かったと思います。自分は娯楽作品としてただひたすらに演者たちのやりとりに身を任せて、吐き気を催すどころか心地良く引き込まれてしまいました。
「くすり・ゆび・きり
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2011/08/21 (日) ~ 2011/08/30 (火)公演終了
満足度★★★★
度を越えたダメは、むしろ清清しい
男女間(それ以外含)の紋切り型の言い方ですけれども恋愛特有の面倒臭さがいい感じで現れてましたね。このバーで米内山さんの作品を何回か観させてもらって毎回思うのですが、場と一体化するんですよね。演劇を観ると言うより、傍観者としてそこにいる感の方が非常に強いです。だから、実が有りそうでやっぱり無いんじゃないかなと言う呑み屋やバーの恋愛話とその雰囲気を文字通り一観客として勝手にやってくれよ感丸出しで楽しませてもらいました。
これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、
劇団エリザベス
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★
ぬるゆるのバランス
全体として緩急のバランスが悪いのかなあと思いました。自分は緩急の急、硬軟の硬の部分は好きだったのでそこが特化していればもっと良くなったのかなと思いました。いかんせん緩すぎです。
楽しくやっている感は非常に好感が持てるのですが、ちと客席と温度差が有ったのかなと、逆に緩々の方で突き抜けて入ればそれもそれで有りだったのかも知れないなあと思いました。
クドい!
カンコンキンシアター
東京グローブ座(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
Nazca -ナスカ-
劇団銀石
吉祥寺シアター(東京都)
2011/08/18 (木) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★
意味と意図が分かりませんでした
残念ながら、自分には難解と言うレベルではなく、理解すること自体が不可能でした。テストで例えるなら、答えが分からないと言うより問題文の意味すら分からなかったところでしょうか。
自分の読解力の無さがいけないのかも知れませんが、ずっと混乱状態でした。
ただ、セット、音楽、役者個々人の技量は素晴らしく良かったと思うだけに残念です。
さよなら また逢う日まで
ブラジル
紀伊國屋ホール(東京都)
2011/08/14 (日) ~ 2011/08/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
息をのむカッコ良さ
セットの雰囲気、役者の佇まい、音楽のセンスの全てがカッコ良さげ。
スタイリッシュなクライムサスペンスで味付けに多少のコメディを添えた哀しくて苦い話で光芒を放つと言う言葉がぴったりの秀逸な作品でした。
また、役者の皆さん全員が素晴らしく素敵過ぎました。それぞれの悲哀や柵を抱えた強くて弱い人間を見事に演じていて磨き抜かれた演技力に感嘆しました。
特に終盤の中川さんと櫻井さんの対峙するシーンは映画ヒートでデ・ニーロとアル・パチーノの対峙したシーン並にシビレ震えましたね
トロンプ・ルイユ
パラドックス定数
劇場HOPE(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
噂に違わぬ
劇団の前評判から観たいと思っていましたが、今回機会に恵まれ観劇することが出来ました。正直、人が馬を演じるとの事できぐるみでも着るのか?安いコントならんか?と言う不安がありましたが、始まって直ぐ吹っ飛びました。中野の劇場に背広を着て常歩している馬がいましたよ。まあ、見事です演技も演出も、自分自身がカカリ気味で見入ってしまいました。
競馬レースシーンでは瞬間瞬間で躍動感がひしひしと感じられて、見ててドキドキしてしまいましたし、馬ドラマ(勿論人間ドラマにも)には目頭が熱くなりました。単純な擬人化にならなかったのは、脚本家の野木さんが彼らに対して愛情を持っているからだと感じられ、馬の耳には念仏は届かないかも知れないけど、何かは響いているんじゃないかと思わせくれた素晴らしい舞台でした。
いつか / タルチュフ
こゆび侍
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
「タルチュフ」観劇
古典演劇なるものを久々に見ましたが、古臭くもなくシニカルで風刺がきいていて非常に面白かった。
この時期だからとかそう言う訳では無いと思うんですが、この舞台を観終わって何と言うかやっぱりいつの時代も演劇と言うのはある種の思想を含んだ文化活動なんだなあとしみじみ感じました。
いつか / タルチュフ
こゆび侍
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
「いつか」観劇
福島さんの独特な浮遊感のある芝居がこの話に非常にあっているように感じました。ルデコ独特な閉塞感と主人公の未来に先の見えない感が有りどう落とすのかと観ていましたが、何のかんのでハッピーエンドになっているのも良かったです。
マッチ・アップ・ポンプ
キリンバズウカ
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)
2011/08/06 (土) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
愛すべきダメ人間
全然ダメ人間、普通にダメ人間、どっかダメ人間等、ダメな人の見本市と言う感じでしたが、ふと我に返るとこの世に完璧超人なんていないし、現実世界だってこの舞台のように不完全で弱い人間同士が寄り添って生きているんだなあと改めて思い知らされました。
全体的に脱力とは言わないまでも緩やかに流れていき、普通なら紐が解けるような終盤からラストも、この舞台では完全に解けないし丸く収まった感もあまり無く、特に良い話だったなあと思わせないのですが、逆にそれが弱くて愛しい人間ドラマになっていて、とても楽しめました。
ケージ
ミームの心臓
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/08/04 (木) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
賛否両極
清々しくて瑞々しくて、それでいてビターな正しく大学生を体現したような舞台で自分は面白かったですねえ。舞台はタイムスリップしたSFでしたが、実際、若い世代が全共闘世代と現代で交わるそれ自体が若い世代にはSF何じゃなかろうかなんて思ってしまいました。
劇団員の皆さんには憂国の志士たれなんて言わないですが、このまま演劇を誠実に理想の地点に向かって突き進んで欲しいです。
『ナツヤスミ語辞典』
演劇集団キャラメルボックス
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了
満足度★★★★★
画期的なコラボによる理想的なフュージョン
劇団名を合わせると柿キャラメルなのかキャラメル柿なのか、現物の方はいまいち喰い合わせが悪そうですが、劇団の方はそんな事はなく、自分は多いに楽しませてもらいました。
中屋敷さんの日本刀の様な切れ味鋭いリアクション芸がキャラメル成井さんのエンターテイメント性の高いファンタジーによって、多少薄くなる部分はあったにせよ、それぞれの良い部分を打ち消しあう事無く最適な調合になっていたように思いました。しかし、そう考えるとそれぞれの劇団の熱烈なファンで劇団の最も濃いエッセンスが好みの人には物足りなかったのかもしれないなあとも思いますが、自分は小学生のナゾナゾじゃないですが1+1が田んぼの田になるような楽しさを感じました。
愛・王子博
INUTOKUSHI
王子小劇場(東京都)
2011/07/27 (水) ~ 2011/07/31 (日)公演終了
パール食堂のマリア
青☆組
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2011/07/29 (金) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
秀麗な舞台
話の内容と展開そして舞台設定、役者さんの質、全てにおいて高いレベルだとは思うのですが、観終わった最初の感想として何かが足りなくて何かが多いなあと感じました。初めて見た舞台でしたら文句無く手放しで褒め称えたのかも知れません。しかし、一度基準を上げてしまった分期待が大きすぎたのもいけなかったかし、冒頭の入りから、もうこれは絶対面白くなるとさらにハードルを上げてしまったのも問題ですね。
既にK点を越えている作品に対して、さらに求めてしまった自分の責任ですかね。
【公演終了!次回公演は12月!!ザムザ阿佐谷!!】鋼鉄の処女
劇団鋼鉄村松
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/07/22 (金) ~ 2011/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
桁違いの面白さ
なかなか様々な意見が出て賛否両論有りますが、自分は史実どうこうは、この際気にしないでめちゃくちゃ面白かったですねえ。
前半部分のセットのチープさや戦闘シーンを含めたユルさに、洗練された馬鹿馬鹿しさを感じました。
そして、後半の純粋だけど捻くれていて、哀しいくらい不器用な青髭とジャンヌの顛末。ジャンヌとカトリーヌの儚くも切ない熱い友情と青髭の一種のダンディズムにも似たラストはは寂しくて切なくて最高でした。
ハッピーエンドでは無いですが、グッドエンドでした。
放課後グリム
花まる学習会王子小劇場
王子小劇場(東京都)
2011/07/24 (日) ~ 2011/07/24 (日)公演終了
色々考えさせられました
昨年に引き続き観に行かせてもらいました。前回は有料で6回公演、今回は無料で1回、正直どうかなあとも思いましたが、中高生の素で生の表現に感心しました。話も演出も、そのアプローチの仕方と言うか見せ方の妙と言うか、これをプロの役者でやったらどうなるのかとも思いつつ実験的で凄く楽しめました。アフタートーク(反省会?)での中屋敷さんの先生ぷりっも垣間見え良かったです。
無料と言うことと純粋な発表会との事で評価は入れませんが、楽しませてもらいとても満足しました。
ごんべい 江戸版/平成版
ゲキバカ
吉祥寺シアター(東京都)
2011/07/14 (木) ~ 2011/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
【江戸版】カッチョ良すぎ
圧倒的にバカカッコ良かったです。ダンスの疾走感もキャラの馬鹿馬鹿しさも話の切なさも全て良かったです。特にラスト近くの大見得は震えるくらいカッコ良かったです。
真面目にふざけてバカやってる感じなんですけど、下らないの一言では片付けられないパワーを感じるんですよねえ。
NUMBERS-再開ー【無事閉幕。ご来場ありがとうございました。】
Sun-mallstudio produce
サンモールスタジオ(東京都)
2011/07/14 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了
満足度★★★★★
感慨深い
前回は観劇予定前に震災で公演が中止となり残念に思っていましたが、4団体の公演にも関わらず、こんなに早く再開したことに関係者一同の努力に頭が下がる思いで観に行かせてもらいました。
本編の舞台は4団体とも個性が良く出ていて、飽きることなく楽しませてもらいました。公演後のアフタートークも震災後だからこそ話せるし考えさせられる内容で非常に意義があるものでした。