しのぶの観てきた!クチコミ一覧

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グロリア

グロリア

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2020/02/27 (木) ~ 2020/03/08 (日)公演終了

2時間5分。アメリカの雑誌編集部が舞台の会話劇。噂に違わぬ面白さ!!戯曲凄いし演技もきめ細やかで狙いを外さない。言葉の意味の上っ面を披露するのではなく、人間同士の闘いを見せてくれた。戯曲の芯が伝わる演技、演出だと思う。戯曲への敬意が感じられて嬉しい。ありがとうございました!

ネタバレBOX

終演後のトークによると、もともとは6人芝居。最後のムーブメントと、その直前の人々が行き交う場面は、セリフも古城さんの創作。
小田島恒志さんがブラックフェイスについて説明してくださりホッとした。
社会の柱

社会の柱

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2020/02/21 (金) ~ 2020/02/26 (水)公演終了

稽古場レポートを書かせていただいた公演の初日。面白かった♪上演時間は約3時間、15分休憩込み。
http://shinobutakano.com/2020/02/21/15094/
時限爆弾の秒針がカチ、カチと進むような終盤の緊張感たるや!重大な事件を経て人間が変化する奇跡を見せてもらえた。胸に刺さるセリフ沢山。特に「慎重に、徹底的に」がずっしり来た。全ステージ残席少ないそう。

ネタバレBOX

領事は恋人ローナに嘘をつき、金目当てで他の女と結婚。間男の罪を友人に着せて、彼がアメリカに逃亡した後に盗人の汚名もおわせた。全ては名門の家族のため、社会の柱としての責務を果たすためだったと言う、胸が悪くなるほどの卑怯者だ。でも帰郷したローナの導きで、最後に全てを告白し、真実と自由の精神を取り戻した。
少女仮面

少女仮面

metro

テアトルBONBON(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了

序盤、アングラ演劇が苦手な私が人生で初めて唐十郎の劇世界にスムーズに浸れた気がして、感動のあまり落涙。本物の元宝塚男役(月船さらら)のセルフパロディーでもある贅沢。出演者(久保井研、若松力、熊坂理恵子ら)もよかった。上演時間は約1時間50分弱かと。敬称略。

ネタバレBOX

久保井さんと若松さんが入れ替わる腹話術人形劇の場面まで、とてもわくわくしながら、泣けるほど楽しんだ。春日野の上着の胸元がはだけてからの、満州での回想(?)から、意図が読み取れなくなってしまった。

杉原邦生演出のシアタートラム公演と比較できて本当によかった。今作では終盤に、春日野のファンの女性たちが3人登場して歌を歌う。裏方を登場させる入れ子構造はなし。演出の方向性は今作の方が好み。
第3回HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム

第3回HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム

公益財団法人横浜市芸術文化振興財団

横浜赤レンガ倉庫1 号館 3F ホール、象の鼻テラス(神奈川県)

2020/02/11 (火) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

最終日を拝見。牧歌的に始まるコンセプチュアルアートと、肉体中心のストイックな舞踊という印象。ダンスって自由でいいなと改めて思った。
動く体に意識を集中させて鑑賞するのは、お芝居を観るのとは違う体験。特に小空間は一対一の出会いの感覚もあり贅沢。

『地面のうた』
振付:白神ももこ
出演:白神ももこ、西井夕紀子、長峰麻貴

『a body is a not body』
振付・出演:笠井瑞丈×鈴木ユキオ

ネタバレBOX

両作品とも紙を使っていた。
まほろばの景 2020【三重公演中止】

まほろばの景 2020【三重公演中止】

烏丸ストロークロック

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2020/02/16 (日) ~ 2020/02/23 (日)公演終了

初演よりストイックに、硬質になった印象。意識は内側へと向かい、舞って跳ねる肉体は重なり合わさって塊になっていくよう。動きも音楽も力強く激しくなっているが、派手さ、華やかさよりも、集中と凝縮を狙ったのかもと思った。
初演の感想→ http://shinobutakano.com/2018/03/02/8732/

ネタバレBOX

初演に登場した山伏役が再演ではいなくなっていた。
障害を持つ若者を置き去りにした主人公は、さまよい続ける。探すのか、踊るのか、登るのか。
燦々

燦々

てがみ座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

約2時間10分、休憩なし。初演もよかったが改訂再演はもっとよかった!演出、美術、演技の厚み&説得力&娯楽性増し。人の心を熱く優しく伝えてくれた。お芝居の喜びがあった。ありがとうございました!

野兎たち【英国公演中止】

野兎たち【英国公演中止】

(公財)可児市文化芸術振興財団

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2020/02/08 (土) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

岐阜の劇場と英国の劇場による新作。約2時間20分、休憩15分含む。面白かった!国際結婚する男女の家族が日本で初対面。双方が問題を抱えており…。転換も展開もスピーディーで会話に説得力あり。説明しすぎないのもいい!ラストの余韻が持続。いいもの観た♪東京、岐阜の後に英国公演あり。

コタン虐殺

コタン虐殺

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

約2時間10分、休憩なし。出演者急病降板による休演後、即座に代役で上演再開した劇団の結束に感動。演劇は人がつくり、守るものなのだと改めて感謝。2/9(日)18:00の追加公演は残席余裕あり。

アイヌと倭人の戦いの歴史を音楽劇に。元気な立ち回りや歌と踊りで盛り上げ、娯楽要素もふんだん。音楽、音響を生演奏する鈴木大介さんが素晴らしい。

信じることが暮らしの中心にあるアイヌを騙し、差別して搾取する倭人(日本人)の醜悪さに悔し涙。あまりに汚くて恥ずかしい。舞台も演技者と観客が信じ合うことで成立する。私も他者を信じる生き方を選びたい。

アイヌが縄文人の子孫ということはわかっているそう。その頃は倭人も通じ合えていたのかな。詩森ろばさんのお芝居からいつも多くのことを学び、確かめる。ありがとうございました。

ネタバレBOX

1669年の「シャクシャインの戦い」と1974年の「白老町長刺傷事件」を行き来し、2000年代のススキノのキャバレーで現代とも接続する。
メアリ・スチュアート

メアリ・スチュアート

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2020/01/27 (月) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

舞台鑑賞したら教訓を得ようとしてしまう私。死刑はあかんって強く思った。責任のなすりつけ、パワハラは今を映す。装置は「常盤坊海尊」と印象が重なった。

少女仮面

少女仮面

トライストーン・エンタテイメント

シアタートラム(東京都)

2020/01/24 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

若村麻由美さんが素晴らしかった…ずっと目が釘付け。泣いた。大西多摩恵さんも好き。人形と代々可能な人間、愛の亡霊、肉体の奴隷…個人的に苦手なはずのキーワードもしっかり受け取れた心地。満州鉄道病院、焼夷弾の雨なども肌身に感じ取れた気がする。

『どんとゆけ』

『どんとゆけ』

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/01/25 (土) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

三演目の「どんとゆけ」。素晴らしかった。血肉の通った柔らかい津軽弁、地元のトランプゲーム、お馴染みの家庭の味、形式的な賛美歌の合唱で人間の変わらぬ営みを示し、その真ん中に「死刑」と名付けられた殺人を据え付ける。これからも劇団の財産として、新しい出演者とともに、大切に上演し続けて欲しい。

ネタバレBOX

刑務官が子だくさんなわけ。
柱の頂点の十字架たち。
死刑囚と結婚したしのの過去が「だけど涙が出ちゃう」で補完される。彼女もまた死刑員制度の被害者だった。
阿呆浪士

阿呆浪士

パルコ・プロデュース

新国立劇場 中劇場(東京都)

2020/01/08 (水) ~ 2020/01/24 (金)公演終了

復讐のために命を捨てるのは「阿呆」だとし、身分制度に対する庶民の怒りも描く鈴木聡脚本に好感。出演者では宮崎秋人さん、新良エツ子さんが特に印象に残った。

ネタバレBOX

ラストは舞台の床をひっくり返し、降らせ続けて溜まった紙吹雪を客席方向へと飛ばす。紙吹雪が私の席にも届き、舞台や俳優に近づけた気がした。団扇を貸し出すのなら、観客がもっと参加しやすくなる工夫があってもよかったのでは。
FORTUNE(フォーチュン)【北九州公演中止(2月28日~3月1日)】

FORTUNE(フォーチュン)【北九州公演中止(2月28日~3月1日)】

パルコ・プロデュース

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2020/01/13 (月) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

100分、休憩20分、60分。限りある命、誰にも平等に過ぎる時間、予測不可能な未来という人間に与えられた恵み、そして罪と罰について。物語「ファウスト」が示すものがやっと腑に落ちた気がする(きっとまだわかってないけど)。美術、演出が凄い。鮮烈、奇抜に見えてアナログで王道。劇場の異化効果も踏まえ虚空、宇宙、脳内に飛ぶ。出演者は根岸季衣さんが素晴らしかった。

アルトゥロ・ウイの興隆

アルトゥロ・ウイの興隆

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2020/01/11 (土) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

3時間5分、休憩15分込み。ギャングのウイ(草彅剛)の成り上がり物語は、ヒトラー率いるナチ党の台頭をなぞる。ファンク・ミュージックの生演奏(オーサカ=モノレール)で踊って歌って客席通路使いまくり♪ めちゃ楽しいしカッコいい!

ネタバレBOX

ウイは権力者に取り入り、暴力をチラつかせて勢力拡大していく。節操なしの恫喝と囲い込み、仲間割れ(内ゲバ)など、ならず者あるあるのオンパレード。物語進行に合わせて、字幕パネルにナチス勢力拡大の史実をテキスト表示。まんまヒトラーなのが恐ろしい。

場面転換ごとにバックバンドの生演奏で大盛り上がり。3人の女性ダンサーも超かっこいい!ノリノリのライブとダンスが異化効果になる。

大音量の音楽に身を任せて浮かれてると、冷や水を浴びせかけられる。狙いバッチリ。痛快。
通路で俳優に「手を上げろ!(ハイルヒトラーのポーズをしろ)」と言われて、手を上げちゃうお客さんは少なくなかった。

可動式の大道具やパネルに文字(曲名?歌詞?)を映す。大量の電球と照明とのコンビネーションも派手で楽しい。鮮やかな色使いの衣装はデザインも攻めていて眼福。出演者の誰もがかっこよく見えた。何度も着替えて複数役演じる趣向もいい。役を演じる俳優がうっすら白塗りしているので、虚構を冷静に眺める姿勢をキープできた。
ハツカネズミと人間

ハツカネズミと人間

Triglav

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/12 (日)公演終了

約2時間。名作が名作たる所以を味わえる、ストイックに徹した上演に超好感。 NTLive版と比較できて良かった。寄り添って幸せを求める弱者たちと、暴力との関係が鮮明に。俳優がみな誠実。三面客席で全席自由。

ネタバレBOX

ジョージがレニーの背後から銃を向けた時、レニーはそれに気づいていたのかどうか。今回の上演では気づいていなかったようだ。

もう少し間を詰めてもよかったのでは。短期間の物語なので、そのスピード感も欲しかった。
桜姫

桜姫

阿佐ヶ谷スパイダース

吉祥寺シアター(東京都)

2019/09/10 (火) ~ 2019/09/28 (土)公演終了

上手サイド席で超楽しかった!楽隊の演奏がサラウンド♪摩訶不思議を堂々と成立させる演劇力で、自在に飛躍するのが痛快。悲劇だが悲壮感なし。主役、脇役などないと思えた劇団総力公演。開演前、終演後の賑わいもいい。記録:http://shinobutakano.com/2019/09/11/14691/

三人姉妹

三人姉妹

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2019/10/18 (金) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

手話で交流する聾者のコミュニティーをじっくり観察する4時間強。映画「ドッグヴィル」のよう。トゥーゼンバフとイリーナが『かもめ』のトレープレフとニーナに重なり腑に落ちた。あの三姉妹にしか聴こえない、聴者には感知できない「音楽」があるんだと思う。
詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2019/10/19/14693/

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』

DULL-COLORED POP

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2019/08/08 (木) ~ 2019/08/28 (水)公演終了

『第二部 1986年:メビウスの輪』をいわき公演初日に拝見。2018年に先行上演があった『第一部 1986年:夜に昇る太陽』は、一部キャストが変わった東京公演も拝見。『第三部 2011年:語られたがる言葉たち』は東京公演で観た後に、いわき公演も伺った。
『第二部』稽古場レポート:http://shinobutakano.com/2019/08/03/13036/
『第二部』感想:http://shinobutakano.com/2019/07/25/12932/

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』

DULL-COLORED POP

いわき芸術文化交流館アリオス(福島県)

2019/07/06 (土) ~ 2019/09/08 (日)公演終了

『第二部 1986年:メビウスの輪』
質の高い家族劇、論争劇、滑稽劇で、まるで実話をもとにした“神話”。福島で観劇し、事実を基にしたフィクションを当事者と共有することの大切さ、その場の持つ力、演劇が人をつなぐ可能性を再確認。
長い目の感想:http://shinobutakano.com/2019/07/25/12932/

鶴かもしれない2020

鶴かもしれない2020

EPOCH MAN〈エポックマン〉

駅前劇場(東京都)

2020/01/09 (木) ~ 2020/01/13 (月)公演終了

小沢道成さんが作・演出・美術を手掛け主演する一人芝居の再々演。大いに笑わせてもらい、演じ分けや見せ方の工夫に見入った約1時間。小沢さんは素晴らしいエンターティナー、パフォーマーだと思う。尊敬。藤谷香子さんの衣装も豪華。

ネタバレBOX

「鶴子」が踊る場面の照明と衣装、ダンスのコンビネーションが面白かった。あれはブラックライトなのかしら。

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