満足度★★★★
早い段階で何となく分かりました。
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ベーシックインカムの社会実験か何かで毎月8万円支給されて働かずに一つの施設に住んでいる人たちの話かと思ったら、彼らは臓器移植用に確保された人たちだったという話。
犯罪者の家族とか、行き場のない人間がここに来るしかなかったケースとクズ人間が安直に来たケースがあったようですが、いずれにせよ誰も臓器を取られることを知らなかったというのは不自然で、長期健康診断から帰った人が何か手術を受けたことを秘密にしているなんて、少なくともクズ人間ならあり得ないだろうと思いました。
満足度★★★★
お芝居をやってくれていることに感謝です。
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人間と過度に遭遇して殺傷されることを防ぐため出産管理をしている上流階級層の指示に従って、やたらと産み続ける下層階級地区の妊娠した者を捕らえては殺処分していた作業者たちが、下層階級の反乱によって処刑されるというゴキブリ界の話。
処刑場に向かう作業者が、理不尽だとして、客席に向かって死刑に反対の声を上げてくれと主張するシーンがありましたが、こういうのっていつも困ります。声を上げなければお前らも同罪だと言うのですが、声を上げたら上げたで迷惑だと思うのでなかなか心理テストに答えられません。
満足度★★★
『俺』観劇
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子供の頃に6歳上の兄にプロレス技で痛めつけられたこと、漫画オタクの友達がいたこと、そのうちの150cmの男は自殺したこと等々、ネットで知り合った男の経験、即ち『弟兄』に通じる経験を、演者がスマホ、タブレット、プロジェクター等の機器を駆使してネット環境を利用して、そして身体を思いっ切り使って演じるも、男からネット上の色々な情報を取り込んだものだと言われ、ちょっとへこむという一人による芝居。
ばたばたしているだけで全く好みではありませんでした。
自分の経験を演劇化する手法を学び『弟兄』を作ったものと思っていたので、先日は猛烈に感動したのですが、今回真偽の程は定かでないと言われたことで、そういえば虐めた側は覚えていないなんて話もありきたりだし、何か全てが適当な作り話のように思えてきてがっかりしてしまいました。
あの感動を返せ!って言いたくなりましたが、でも、そういうことも含めて演劇なんですね。
満足度★★★★★
利権に群がる構造、国民の立場からよくよく考えなければならないと改めて考えさせられました。
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横浜市のカジノ誘致問題に関して、推進派の商工会議所に勤務することで賛成派に回った兄と、父親が賭博中毒だったことから純粋に反対する弟らの対立を中心に、第二次世界大戦中の九州、1980年代の福山、そして2020年現在の横浜と、三代に亘る彼ら家族が、公費を背景とした利権に群がる軍属、土建屋たちと闘ってきたファミリーヒストリーを描いた話。
福山市の鞆の浦埋立て架橋計画問題などを見ても、いつの世も利権に群がるゾンビたちはつぶされてもつぶされてもその都度その都度もっともらしい理屈をこねて立ち上がって来ることが良く分かりました。
東京オリンピックにしても、新型コロナウイルスで中止になっても公費で賄う以上ゼネコンは損しないでしょうからね。被害者は国民です。
ところで、漁師の妻と旅館の女将が早替わりかと思うくらい似ていました。違った個性の役者さんを使ってほしいと思います。
満足度★★★★★
『弟兄』観劇
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作演の人の中学時代に虐められた経験、具体的には学校の掲示板に死ねのポスターを貼られたこと、首を絞められたリバスケットボールを顔にぶつけられたリ身体的苦痛を強いられたこと、どぶに落とされザリガニを食わされたこと等、そして高校の時に知り合った同じく虐められ経験者の友人のこと、更には虐めた側の現在の心境等を描いた話。
心が激しく揺さぶられました。素晴らしかったです。
今から10年程前のことだと思いますが、ひどい話です。ただただ驚き、怒りがこみ上げてくると同時に、虐めの現場を見た先生が素通りするこんなことが本当にあるのかと驚かされました。
虐められる側が悪いとか、虐めた側は忘れていたりさほど気にしていなかったりしている現状を踏まえ、日本全国各地でどんどん公演してほしいと思いました。
満足度★★★★★
これは先ず観てもらうしかありません。
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出版社内で小馬鹿にされ仲間外れにされたグロリアが疎外感を強く認識し、職場で同僚を射殺して自殺するという事件が発生。その後、関係者が続々と事件に絡んだ本を出版したという話。
落ちこぼれ社員たちのウダウダした勤務の様子が続く中、突然状況を一変させるピストルの音と光には驚かされました。どこからか、ああびっくりしたという声が聞こえて来た程でした。
そして、出版社というのがミソでした。落ちこぼれとは言え、皆それなりに一応の文才があるのが災いしました。もし普通の会社なら、マスコミのインタビューを受けてそれまでなのに、彼らは図々しくも事件本を各自出版したのでした。面の皮が厚くて、なおかつ面の皮の厚いことを全く認識していない彼らの愚かさを感じ取りました。
満足度★★★★
勢いがありました。
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生活できてない演劇人はクソ人間だと自虐的に言っておきながら、それでもカッコつける男の話。
人間は普通では爆発しませんが、地雷に触れたり交通事故に巻き込まれたりして爆発すると説く深い話でもありました。
元アイドルの抜いた刀がベンチに当たっていましたが、戦国オタクであるならば大切な刀をどこかにぶつけるようなことは決してしないだろうと思いました。
なお、新型コロナウイルスの影響で3月3日以降の佐藤佐吉演劇祭2020参加作品の公演が中止になるということでとても残念です。
満足度★★★★
予想していたものとは異なっていました。
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知的障害者施設を舞台に、前頭葉手術によって思考能力を高めるのが良いのか、そのままの素直なおおらかな性格のままが良いのか、手術を受け入れた入所者の変化などを描きつつ、このことに悩む先生の葛藤を描いた話。
一人の先生を二人の役者で演じたところ、一人の女子入所者が最後死んだ男子入所者の影響を受けたとして、男優がその女子を演じたところなど興味深かったです。
満足度★★★★
背景を知らないと難しいものです。
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『帽子と預言者』 変てこな帽子に似た無生物的な、それでもしゃべる宇宙人らしき物体を殺した殺さないで裁判する不条理劇。
侵略目的かどうかは定かでありませんが、少なくとも地球に落ちて来た宇宙人は帽子をかぶったイスラエル人のことなのか、良く分かりませんでした。裁かれた男は最後両手を横に広げキリストのようにも見えましたが、やはり良く分かりませんでした。
『鳥が鳴き止む時-占領下のラマッラー』 イスラエル軍が侵攻してくる様子を描いた話。
ウードという弦楽器の演奏もありました。
満足度★★★★★
今月イプセン2作品目。めったに上演されることのない『社会の柱』が新訳で観られて幸せでした。
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船工場を営み、領事として尊敬される男が、米国から帰国した元友人で妻の弟に若い頃の悪事をばらされそうになるものの、米国の船主から修理を急かされたため修理したかのように表面的に繕っただけのインディアンガール号にたまたま乗って米国に戻って事業を整理してこようとしたのを幸いに、元友人が死んでもよいと思い出航許可を出したところ、自分の息子がおじさんに憧れ密航しようと同号に乗ったこと、元友人は別の頑丈な船に乗ったことを知り、鉄道開発を前に土地を買占めたのも息子に資産を残すためだったのにと、船工場の信用も含め全てを失ったことに絶望するというところで、急遽一転。工場長が独自の判断で出航を差し止め、妻が隠れていた息子を探し出していたことから、男は市民の前で過去の過ちと私欲のために土地を買い占めたことを謝罪し、その上で土地売却事業を株券にして希望する市民に交付し、利益を分かち合おうと提案したのでした。
超リアル、今日的な話でした。
技術者が反対したのに上層部が発射させ、その直後に爆発したチャレンジャー号の事故を想起しました。舞台は140年前のノルウェーですが、現在と変わらない経済活動をし、職業倫理を問う話でした。領事の命令に反し、技術者倫理を貫いた工場長を尊敬します。新型コロナウイルスの検査を求める医療現場からの要望に対し厚労省の指針に縛られ過ぎて検査を認めない保健所も、緊急性の高い患者のために少し拡大解釈するくらいの判断ができないものかと思います。
ラストを大団円にしたのは意外でした。絶望で終わっても良かったと思いますが、イプセンもそんなことは百も承知だったと思います。株券の発行という経済活動を啓蒙するため、また1877年当時としては道徳的に改心する姿を見せることが必要だったのかなとも思いました。
因みに、社会の柱とは、元友人と一緒に帰ってきた妻の異父姉のセリフによると、真実と自由とのことでした。
満足度★★★★★
皆さん熱い演技でした。
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2050年から来たノビに、人類を救うためにベンタローの能力が必要と乞われて未来に行こうとしたものの、ベンタローの算数力から250と入力したために弥生時代に行ってしまい、邪馬台国の勢力拡大や大和朝廷の成り立ちに関わってしまったという話。
人類を知りつくしたAIにも言動を読まれることのないベンタローのおバカ能力に未来を託したいと思います。それにしても、ベンタロー濃過ぎ。
満足度★★★★★
悲しい切ない出来事でした。
ネタバレBOX
人魚姫のおとぎ話が好きで、モラトリアム願望が強い中学二年の女史生徒が飛び降り自殺を決行する前の、友人と過ごした数時間を描いた話。
基本二人芝居でした。残りの三人はパフォーマーで、存在意義は感じられませんでした。
赤いドレスに着替え飛び降りる様子を写ルンですで撮ってほしいと願う彼女と、それを受け入れる友人、そんなことが実際に起こったのだと思いました。
満足度★★★★★
イプセンには、ドラマの中に経済的事象を取り入れて啓蒙する意図があったのかなと思います。
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親の因果が子に報う話。10年前に死んだ父親の酒好き女好き、梅毒に侵されていたことなどを隠そうとして息子を幼少期からパリに留学させていたものの、父親の遺産で建築した孤児院の落成式を前に帰国した息子も同じような性癖かつ梅毒で脳がやられていて発作を起こして死んでしまうという話をメインに、経済社会を生きるための知識や庶民の生き様を描いた話。
1881年当時に火災保険制度が普通に確立していたことに驚かされました。そして、火災保険に加入することに賛否があったことにも驚きました。
満足度★★★★
えぐい話でした。
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シェアハウス内の力関係を描いた話と思いきや、地球上における領土、勢力図の移り変わり100年分くらいを描いた話。
吉本ってえぐいなあ、吉本新喜劇には必ずチンピラが出てくるし、とか思って観ていましたが、現実世界がえぐかったのでした。
どのシーンがどんな事件かはパンフレットに記載されているとのことでそちらに任せるとして、シュウさんが習近平でアッと驚き、いかさまポーカーのドナルドはトランプか、プー太郎のプーさんはプーチンか等々、笑いました。
最後にグレタちゃんが登場し、みんなをボコボコにして盛り上がりました。
満足度★★★★
男性客の入り込む余地などございません。
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幼少時のトラウマを抱えている吉原詩郎が出身地を訪ねトラウマの原因を解明しようとする旅に、山田光路郎がついて行き、水芸をする劇団を巡る事件に遭遇。他人への妬みを増長させ、妄想を起こさせ殺人にまで至らす魔術を操る男の野望を一応くじいたものの、男の背後には凶悪な組織があり、まだまだ事件、冒険譚は続きそうという感じの話。
キスして魔術を送りこむ手法や、露出度の高い衣装など、BL好きの腐女子の皆さんには持ってこいのエンタテインメントだと思いました。
満足度★★★★★
素晴らしかったです!!!
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宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999、11人いる、はたまたコナンやサザエさんまでパクったアニメ番組の毎週の放映内容に、そのアニメにハマったオタク男女の現実生活を絡めながら進行しつつ、彼女の母親が自転車に轢き逃げされて死んだ事件の犯人がその男だと知ることになり、仇を討ちに行くも、砂嵐と称された雑音源を破壊しにイスカンダルに出向いた宇宙戦艦の生き残りが、むしろイスカンダルに安住の地を求めようとしたかのように、男を殺しきれないちょっと切ない話。
衣装もいい、動きもいい、お色気もある、アニメと現実の切り替えが素晴らしい、役者がいい、最高に素晴らしかったです。
二人はこの後どうしたら正解なのでしょうか、考えさせられます。
満足度★★★★★
展開が素晴らしかったです!!
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福島の桃が風評被害で売れなかった頃、横転した深夜バスに居合わせた乗客たちの生き様、本性が、明らかになっていく話。
観る前は行方不明になった二人の、逃げなければならなかった要因に関心がありましたが、むしろ死傷した人たちや、事故とは関係なく自殺未遂で入院していた若い女性の方の、舞台上で目に見えていたこととは全く異なる真実が見えてくる展開が面白く、どんどんのめり込んでいきました。
先ず若い女性の方が睡眠障害だったことにガツンとやられました。そして備忘録的に、死んだ男は幼馴染の看護師にストーカー行為をしていたこと、おばちゃんは息子のところにたかりに行っていたこと、運転手は居眠り運転によって事故を起こしたことで逃走したこと、寝たきりの入院患者が運転手だったかどうかは判然としなかったものの警察の監視下のもと転院したこと、死んだ女の連れの男は、女が奥さんのもとに帰そうとしてインターチェンジで降ろしたこと云々。
満足度★★★★★
インターナショナル版より良かったです。と言うのは変か、インターナショナル版の出来が悪かったということです。
ネタバレBOX
戦争中のヨーロッパから避難してきた絵画が展示されている美術館の休憩ロビーを舞台に往来する人々の人間模様を描いた話。
インターナショナル版に比べて、絵を寄贈する側の事情を深掘りしたり、反戦運動の盛衰がより描かれていたりして、はるかに深みがありました。
あの後、妊娠したののセリフは、インターナショナル版の方がドキッとしました。
満足度★★★★
ある意味幸せですね。
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妹は天才子役として、姉は成人してから大物女優として芸能界で大いに稼いだ姉妹が、サイコパス的雰囲気を醸し出しながら、豪邸で老後の今に至るまでずっと往時の自分たちの世界に浸り続けているという話。
こういう風に生きたいと思ったら、中途半端な金持ちではなく大金持ちになることが大事です。ただし、殺人はいけませんが。
『サンセット大通り』と見比べる必要性があると思います。
満足度★★★★
主宰さんのおっしゃる通りです。
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銀河鉄道の夜。
aube版というのでどこが特別なのかなと思って観ましたが、色々なジャグリングがあっただけで基本原作に忠実でした。
当日パンフレットに主宰さんが書かれているとおり、そして、私はももクロの劇場版『幕が上がる』を観て思ったとおり、カムパネルラのお父さんの潔さ、科学的知見に基づく思考には本当に頭が下がります。