リーディング・フェスタ2010 戯曲に乾杯!
日本劇作家協会
座・高円寺2(東京都)
2010/12/11 (土) ~ 2010/12/12 (日)公演終了
満足度★★★★
公開審査会を拝見!皆様も来年ゼヒ!と言いたい!!!
数年前に初めて知った時からずっと気になっていた「公開審査会」、ついに拝見する事が出来ました。審査会の前に各作品15分ずつプレビュー・リーディングして下さったおかげで、最終候補作の中身を存知あげない僕のような観客でも、多少なりとも作品を知っている状態で(本当に多少ですが)、審査会を観る事が出来ました。公開審査会、面白かったです。一言で簡単に言うのなら「色々な人の色々な戯曲の読み方があるな」というのが大きな感想なのですが…いや、この簡単な言い方なんかよりも遥かに面白く奥深く興味深いお話が聞けます。作家さんも「そんな読み方があるなんて初めて知りました(笑)」と言ってしまう程です。いや~、興味深かった。こういう企画が増える事、祈ります!来年は皆様もゼヒ!
十二月-下宿屋「四丁目ハウス」-
劇団民藝
三越劇場(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/20 (月)公演終了
満足度★★
石坂浩二さんの金田一耕介
数年前にリメイクされた『犬神家の一族』で石坂浩二さんが金田一耕介を演じた時「いくらなんでも年を取りすぎじゃないか?」という批評があったのを覚えています。今回の民藝さんの作品も、28年前が初演の作品らしいのですが…初演と同じキャスティングというのはいかがなもんでしょうか?(苦笑)主演は梅野㤗靖さん。映画『ラヂオの時間』などでも活躍された名俳優さんです。…ですが、70過ぎた老俳優さんに、いくらなんでも44、45歳の役は無理があるのではないでしょうか??いうまでもなく他のキャストさんの年齢も上がってしまい…下宿屋の話のはずが、老人ホームの話のように感じてしまいました…。この作品がやりたいというのなら別のキャスティング、この俳優さん達でやりたいというのいなら別の作品…というわけにはいかなかったのでしょうか??う~ん…。
もずくメロンくん
FLAT
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2010/12/09 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了
満足度★★★
まず、チラシにビックリ。
まずは公演パンフレットに折り込まれていた当公演のチラシを見てビックリ。とてもいい出来のチラシだと思いました。シッカリと撒けばチラシだけで興味を持ってもらえる、それだけの雰囲気あるチラシだと思いました。外の折り込み等で出会えなかったのがとても残念。たまたま出会わなかっただけかもわかりませんが、さらなる今後はさらなる宣伝拡大に期待したいです。
さて、第一回公演の再演という事で、初期の飛山氏の作品の方によく見られた“わかりやすい締め方”(良い意味)がシッカリあったのでラストは観ていて気持ち良かった。だがそこまでの持っていき方が少々冗長に流れてしまった印象で勿体無かった感も。セリフの細かいくすぐりは魅力的なのですが、その魅力がイマヒトツ芝居(演技)で出し切れていない感と、プラスもうちょっと緩急をつけた演出が必要なのかなとは思いました。
あと30分短くして作った方が魅力が増すのではないかなぁ…と、個人的には。
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エムキチビート
シアターサンモール(東京都)
2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了
満足度★★★
ツボにハマる細かい笑いアリ。
チョコチョコと劇中に散りばめられている笑いはナカナカ魅力的なモノが多く、ツボにハマったモノもありました。出演されていた俳優の皆さんも、気持ちのいいストレートな芝居をされる方々の中に、一筋縄ではいかないよう芸達者な芝居で攻めてこられる方などもいらっしゃった印象で、バランスがよかったよのではないでしょうか。照明効果の役割もはたしていた映像効果も、雰囲気を出すのにピッタリだったと思います。
…しかし個人的には正直言って好みのタイプではあまりなく、大満足は出来ませんでした。残念。ただコレは完全に好みの問題だと思います。
演劇入門
青年団リンク 本広企画
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/11/27 (土) ~ 2010/12/13 (月)公演終了
満足度★★★★
もうプラスアルファが観たかった
大変興味深く拝見させて頂いたのですが、個人的にはちょっと“見やす過ぎたかな”という印象です。もうチョットなにか演出でスパイスが効いていて欲しかったな…と。ただ岩井さんの脚本にはとても大きな魅力を感じました。ハイバイさんを観てみたいという気持ちが、『演劇入門』を観劇して倍増です。
あるてぽーべら
リブゥ ナチュラリ アクティビリ
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2010/11/19 (金) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★
なにより驚いたのが…
音響を一切使っていないという点。スピーカーから音が出る事が一切ない芝居にであったのはいつ以来でしょうか??舞台上、舞台裏、そして客席で鳴るどんなささいな音でも作品の一部になってしまいそう…そんな緊張感がとても興味深かったです。
りんごりらっぱんつ
劇団競泳水着
サンモールスタジオ(東京都)
2010/11/12 (金) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★
映像作品化した姿を観てみたい。
どこか懐かしい感じのする“ドラマ”が詰まった物語で安心した気持で2時間楽しめました。
俳優さん皆さん好演されてらっしゃいましたが、なかでも主演の細野今日子サン、とても良かったです。
大変面白く拝見させていただいたのですが、ただ、このままリライトせずに映像作品にしても、充分に魅力的な作品になりそうな感じがしました。もしかしたらいっそ映像作品にした方が浮き出る魅力も多そう…みたいな。空気感とか出てもっともっと深み出そう…みたいな。
場面転換やステージングの精度をあげてもっと「舞台でこそ!」的なドラマを作り上げる競泳水着さんの姿が観てみたいな、とも思いました。舞台美術もとても素敵だったのに120%機能していたかというと「?」が個人的にはついてしまったモノでちょっと勿体無いなぁと。
いや、面白く拝見したんです。偉そうな付け足ししてしまってすんません。
ホシニカエル
早稲田大学劇団木霊
早稲田大学小野記念講堂(東京都)
2010/11/03 (水) ~ 2010/11/03 (水)公演終了
満足度★★★
外へ向かうチャレンジ精神を評価!
劇団木霊には365日24時間使えるアトリエがあるので、大体の公演は基本そのアトリエで行うわけなんです。なんてったって本番2週間くらい前から本番仕様の舞台で稽古したり出来ちゃいますからね!そりゃアトリエでの公演がいいですよ!
そんなアトリエを持ちながら小野記念講堂という早稲田内の“外”に進出した今作。その姿勢だけでも充分に評価したいと思います。ただ、作品としてはチョット落ち着いていた感もあって少々もったいなかったかなぁ…とも。アトリエという武器を普段活用している団体だからこそ、外でも出来る事、外でしかやれない事…そういった部分がフルに出ていたかというと少々疑問。ちょっともったいなかったです。来年以降もドンドンこういったチャレンジをしていってアトリエ外でも良い作品を見せられる劇団になっていって欲しいなと祈ります。
こういう企画がもっともっと出て、大学と劇団がもっともっと繋がってくるといいですね。早稲田の演劇はどうも大学側から虐げられてるようにも感じる時があったので…。
海の家 The Musical
The Dusty Walls
吉祥寺シアター(東京都)
2010/09/24 (金) ~ 2010/09/26 (日)公演終了
満足度★★
ショーの方が面白かった
オリジナルミュージカルを作る団体の旗揚げ公演。まだまだ日本では根付いていない文化だからかどうかはわからないが、どうにも幼稚な感じがして寂しかった。俳優・脚本・演出…どのレベルも学生ミュージカル団体とのソレと差があるようにも感じられず、残念。ターゲットにしたい客層も不明確。僕は瀬戸宏一氏の笑いのセンスにはトコトン信頼をおいていますが、ミュージカル作品化によってそこすらブレてしまっている感じがして非常に残念。もっともっと、ある種“博打”に出たような作品を期待したい。学生劇団がやったら、もっと面白い作品だと思います。
俺が彼女を好きなことを神にすらきづかせない【公演終了】
劇団鋼鉄村松
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2010/09/16 (木) ~ 2010/09/20 (月)公演終了
満足度★★★
期待値の方がちょっと大きかったかな…
バブルムラマツさんの作品は、個人的には「ハズレがない」という印象です。基本的に、面白い。自分の中でもはや「面白いのが当り前」で、面白いレベルを超えた“超”面白いレベルを勝手ながら期待してしまいます。前作『スーパーホーク1号の着陸』の時は“超”面白かったのですが、今回は普通に面白かった、という感想でした。面白かった事には変わりないのにやや消化不良という、妙な気分に。
物語としては大変良く出来ていたと思いました。ただ、以前は男と男が戦うシーンなどでは舞台装置までもを破壊するような芝居をしていた鋼鉄村松さんにしては、チョット決闘とかが大人しかったかな~という印象も。
良い言い方をすれば「質が上がった」とかそういう事なのかもわかりませんが、あの「大人がバカな事をする姿」、そのチープさ?個人的にはどうしても期待してしまいます。
ビリーバー
シーエイティプロデュース
世田谷パブリックシアター(東京都)
2010/09/03 (金) ~ 2010/09/12 (日)公演終了
満足度★★★★
期待値を大きく上回りました!
なんでこの時期にサンタクロースの話なんだ!?とか色々と疑問を感じながら劇場に行ったのですが、期待を大きく上回る満足度で帰る事が出来ました。正直、物語としては中盤にだれる様な気もしなくはないのですが、役者さんが活き活きと演じてらして好印象。お客さんがあまり入っていなくてもったいなかった…。
Sea on a Spoon
こゆび侍
王子小劇場(東京都)
2010/09/01 (水) ~ 2010/09/05 (日)公演終了
満足度★★★
「日常」と「非日常」
「日常」のように見え、実はかなり「非日常」的精神状態な登場人物たちが登場するわけですが、個人的にはあまりにその抱える「非日常」が見え無さ過ぎてチョット乗り切れませんでした。例えばなんですけど「今日生まれて初めて万引きをするぞ!」という決心をしてる人って、かなりのドキドキ感に溢れてると思うんですよね?この作品の登場人物たちはもっともっとデカく、危険な事を考えていたハズなのに、あまりにも呑気というかなんというか…。「罪の意識のなさ」「罪の価値観」みたいなモノがテーマにあるのかもわかりませんが、だとしたら逆にもっと狂気に感じてしまってもいいのかな~とか。悪い事を悪い事って思わないでやる人って、なんか怖いじゃないですか…。スピーカーから出る低音にあおられた様な気もしてちょっともったいないような。まだこゆび侍さん初見でしたので、また観ます!
The Bando-Wanderer ~無稽・将門
劇団BOOGIE★WOOGIE
SPACE107(東京都)
2010/09/02 (木) ~ 2010/09/05 (日)公演終了
満足度★★
その後半のエネルギーを、もっと前半にも!
SPACE107という、普段足を運ぶ劇場よりやや広い空間…そこで繰り広げられる殺陣アリのド派手な芝居…!いつもとはヒトアジ違った期待をして出かけたのですが…う~ん…前半がちょっとけだる過ぎました…。声の小さい役者さんが何人かいらっしゃたりもしまして、正直ちょっとストレス。さらに期待していた殺陣にもあまり迫力が感じられずにアラアラどうした…。ただ、ガッカリし気味な気分の中で迎えた後半戦、こちらは勢いがありました。主役級の人達の殺陣はさすがにカッコいい!そして強めのセリフが多かったせいもあるでしょうが、前半感じた「聞こえづらい」ストレスも感じる事なく、スピード感もあってなかなか楽しめました。せめてオープニングだけでもこのエネルギーを見せてくれていたら、もうちょっと引き込まれたんじゃないかなぁ。ちょっと残念。
吐くほどに眠る
ガレキの太鼓
APOCシアター(東京都)
2010/08/19 (木) ~ 2010/08/26 (木)公演終了
満足度★★★★★
新・舘そらみワールド
「さあ、次はどんな作品を作るんだろうか」
終演後さっそく様々な期待を次回作に持たせられてしまいました。まさにターニングポイントになる作品ではないでしょうか。
前作『止まらずの国』から2度目の観劇となる方は、前作との違いに戸惑うのではとも思います。第4回公演にして早くも新境地を開拓したかのような今作、でもそこには確実に「舘そらみの世界」が広がってます。
…舘そらみサンの世界って、スゴく魂を感じます。物語を観て楽しむというよりも、個人的にはその「作り手の魂」に触れられるのがもう楽しくてなりません。
さて。終演後、すぐに席を立ちづらかった自分がいまして。『わが星』を観た多くの人から「すぐには立てなかった」というような感想を聞いていたので「え?これがその感覚!?」とかチョット思ったりもしたのですが…終わり方が予想と、好みと違った為に消化するのに時間かかっていうのが、今思えば、のトコロです。
どうなんだろ…終わり方、個人的にはもうちょっとなんか欲しかった気がするのですか。なにかもう一歩ブッ込んで頂けてたら、それこそ「すぐに立ちづらい」衝撃を頂けた気もします。
広島に原爆を落とす日
RUP
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2010/08/06 (金) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
響く、生の声
コレは舞台芸術としてでこそ、役者の生の声でこそ魅力が発揮される作品だ…そういう気持ちにここまでトコトンさせて頂いたのは久しぶりな気がします。正直、物語にそこまで魅力を感じたわけではないのですが、終演後すぐ「もう一度観たい」という気持ちにさせられました。まさにLIVE。心にズバズバ刺さってきました。終盤なんて何を言われてもズバズバ。ただ「ふ~ん」と客観的な視点で観たりは出来ませんでしたし、してはもったいないのでは!?せっかくなんで‘えぐられる気’満々で劇場に行ってみて欲しい作品です。聞き取りづらいセリフあるもご愛敬、の精神で(笑)
狂騒パレード
メッテルニッヒ
明石スタジオ(東京都)
2010/08/05 (木) ~ 2010/08/08 (日)公演終了
満足度★★
DBにはこだわって欲しかった(笑)
やりたい事、見せたいシーン、そういった‘狙い’はある程度伝わってきましたが…その狙いを舞台上でシッカリと表す為には少々実力不足であった感、いなめません。…やりたい事までの持っていき方も残念ながら面白みのあるモノではなく、正直中途半端。他の方も書いてらっしゃるように「長い!」という印象が強いです…。笑わせようとするシーンで‘間’が雑だったという点が全てに集約されていた気がいたします。
演出なのかもわかりませんが、俳優さんもみな総じて‘キャラ’だけの演技になってしまっていて、薄っぺらく見えてしまいました。残念…。
あ、ドラゴンボールのコミックを見せて「ホラここ!」みたいに言うシーンがあるのですが、指しているシーンはナメック星で開いてる単行本は10巻…。これはドラゴンボール世代はゼッタイ気になります!!!
上等な、死因
弾丸MAMAER
あうるすぽっと(東京都)
2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★
納得いかないコトだらけでした。
期待して観に行っただけに、残念。ほとんど全てのモノが中途半端に見えてしまいました。舞台美術も、衣装も、それぞれに於いてはこだわってると言って問題ないクオリティだとは思いましたが、腑に落ちない点だらけの戯曲が全てを破綻させていたように思いました。…登場人物も正直多すぎではないでしょうか?そしてその多すぎる登場人物達を、それぞれの俳優さんが必要以上にたっぷり演じられていたように感じられ…個人的な気持ちとしては、あともう20分はスマートに仕上げられたと思います。
演出家サンのご挨拶を含め、全体的に“上から目線”で見られているような作品に感じ、正直あまり気分よく拍手が出来ませんでした。
また逢おうと竜馬は言った
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2010/07/10 (土) ~ 2010/08/08 (日)公演終了
満足度★★★
お客様が楽しんでいる空気が劇場内にホントにシッカリとある。
お客様が楽しんでいる空気が、劇場内にホントにシッカリとある。それがやっぱりキャラメルボックスさんの凄さの証明でしょう、なにより。誰かに期待されてその期待を裏切らないっていうのは凄い。簡単な事じゃないですよね。
ただ、個人的にはいつもよりもツッコミどころを多く感じてしまいました。なぜだろう?気にしたら野暮だな、そう思いながらも気になってしまうような部分がチョイチョイ。後半、芝居が加速するところでちょっと置いていかれちゃったのが原因…かなぁ?
追記:今年の冬に上演予定の上川隆也さん、近江谷太朗さんが帰ってくるという『サンタクロースが歌ってくれた』、コレは必見な気がします!
無駄骨
THE REDCARPETS
TACCS1179(東京都)
2010/07/17 (土) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
上質の下らなさ!
大変、楽しませて頂きました。公開ゲネプロという事で1000円で観劇出来た事からお財布も大満足です!難しい事なんか何にも考えず、ただ笑い方にはおススメです!役者の皆さんも味のある方が揃ってらっしゃいました。
…下らないお芝居っていいなぁ。なんて思わせてもらえました。ありがとうございます!
POPULAR COMEDY MAJESTIC SHOW SEASON.1
The Dusty Walls
SONANTA(東京都)
2010/07/17 (土) ~ 2010/07/17 (土)公演終了
満足度★★★
劇団ではなくエンターテイメント集団!
オリジナルのコメディ・ミュージカルと、パフォーマンスのレビュー・ショーの2部構成。
個人的には前半のミュージカルは少々モノ足りなさを覚えましたが、後半のパフォーマンスの数々には大いに楽しませて頂きました!
あちこちのイベントとかに出たりして精力的に活動していって下さい!