数学者の奥さんの観てきた!クチコミ一覧

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Life On The Planet

Life On The Planet

mmp

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2009/11/13 (金) ~ 2009/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★

人工空間
予想通り抽象的な前衛演劇でした。近未来の人工空間を表現したセットがシンプルながら素晴らしく、音響もバッチリ。管理され、どこか植物的に生きる人間達と、スクリーンに映し出された大自然との対比が印象的でした。終始静寂が支配する不思議な空間でした。

岡田以蔵

岡田以蔵

劇団め組

「劇」小劇場(東京都)

2009/11/04 (水) ~ 2009/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

殺気と血の臭いと悲しみプンプン
以蔵の人生のドラマ性を余すところなく描いている傑作です。歴史の流れのあらましは既に皆が知ってることなので、そういう説明は排して、人間ひとりひとりの心理に焦点をあてたことで、深みのある物語になっていたと思います。

終演後、出演者のみなさんが道路に出て来てましたが、サムライの衣装で、しかも全員カッチョイイので、雑踏の中でかなり目立ってましたね。

飯縄おろし

飯縄おろし

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

タイニイアリス(東京都)

2009/11/06 (金) ~ 2009/11/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

純な演劇
笑いで観客の心をつかもうとか、テレビ的な演出で斬新さを狙おうとか、そういったギミックは全部排除し、愚直なまでに直球勝負で挑んだピュアな演劇作品でした。それが社会の荒波にもまれる直前のピュアな若者たちの姿にもマッチしていたと思います。狭い教室の中のごく普通の高校生という設定であるにもかかわらず、生徒ひとりひとりの言動の中に、保守的で民話の残る田舎の村が徐々に変わって行く予感や、後戻り出来ない時代の流れのエネルギーも感じられました。
個人的には、1970年代という比較的最近の時代の物語であるのに、日本の原風景的なものが見えて来てビックリしました。

リフラブレイン

リフラブレイン

MCR

駅前劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

ラブ・リフレインか?
さりげなくゆる〜く笑わせる匙加減が絶妙でした。幕が変わる所で流れた昔のビートグループの音楽も良かった。

ネタバレBOX

タイトルの意味は劇中ではっきり語られてはいませんでしたが(と思います)、不運が重なって結局はヤクザに身を落とす主人公が、最後に再びお姉さんとパンをかじる最初のシーンに戻ることから、「ラブ・リフレイン」でしょうか?
ONEDAY~さよなら、リーダー~

ONEDAY~さよなら、リーダー~

u-you.company

サンモールスタジオ(東京都)

2009/10/27 (火) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

乙女達ならでは
男が作りそうもない、女の人ならではの視点の作品で、非常に新鮮でした。ひとりひとりの個性が劇中の劇団名同様きらりと光ってましたね。最後にダンスがあって、ほのぼのとした気分になれました。
個人的には背の高い婚活中の人に萌え。

わたしたちは黒く残酷なマニア

わたしたちは黒く残酷なマニア

黒ヰ乙姫団

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

怪しいブラックコメディ
怪しいお姉様による怪しい集会でした。
変なプライドと因習しか残ってない没落名家の女たちという設定がゴールデン街にある怪しい小劇場という雰囲気にマッチ。世相への皮肉ちくちくも小気味良かったです。今度は2年もブランクがあきませんように。

マハラジャモード

マハラジャモード

*pnish*

サンシャイン劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

カレー臭ぷんぷん
歴史は繰り返す系の悪霊退治譚で、ストーリーはよく練られてるし、全員が笑わせるし、殺陣も衣装もカッチョイイし、見所満載。終演後は、出演者によるお見送り&ハロウィーンのお菓子プレゼント・サービスまでありました。楽しませることに徹したハイグレードなエンタテインメントです。

ネタバレBOX

インド料理ファンとしては、ナンの屋台に関してはもう少しリアリティーを追及して欲しかったなあ。
 カラクリヌード

カラクリヌード

演劇カンパニー”東京の人”

シアターブラッツ(東京都)

2009/10/23 (金) ~ 2009/10/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

一緒に遊べた感覚
まずは劇場にクレーム:喫煙所の汚れた空気が客席にも入って来て迷惑です。

感想:近未来のロボットもの特有の薄気味悪さと、決して結ばれない悲しい愛の物語をミックスさせ、アヴァンギャルドな味付けをして、表現方法の点で思いっきり「遊んだ」作品だと思いました。シンプルなステージと、黒に統一したシンプルな衣装のみで、余計なデータを与えてくれない分、見ている側としては気持ち良く想像力を「遊ばせる」余地があり、「東京の人109人と遊びたい」の仲間に入れてもらえたような気分になりました。俳優による口(くち)サウンドエフェクトもステレオ効果があってグーでした。

ヒ・ト・ミ

ヒ・ト・ミ

innocentsphere

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2009/10/22 (木) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

撤収
会場に入ったら俳優達がステージ上でジャージでストレッチ。で、クライマックスである本能寺の変のごたごたに乗じて大道具も片付けられてしまい、ステージは超スッキリ。俳優も最後はTシャツ&ジャージ。いつもとくらべて撤収がかなり楽だったんじゃないかしら?

誰もがおおよそ知ってる歴史のあらすじを繰り返すのではなく、この大転換期の登場人物に独自の解釈を加えて一大ロマンに仕上げたアイデアとエネルギーを十分に堪能しました。

似而非~え せ~

似而非~え せ~

劇団伊達組

荻窪メガバックスシアター(東京都)

2009/10/21 (水) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

恐い話
テレビでたとえると『世にも奇妙な物語』か『本当にあったこわい話』といったところでしょうか。時代設定は江戸とのことでしたが、特にマゲを結ったりしていなかったことで時間がぼやけ(昭和初期くらいまでOKじゃないですか)、かえって恐さの普遍性が増したと思います。おいしい話があると心のどこかに隙が出来て、人生が狂っていくというのは、いつの時代にもあることですから。

海のわだつみ、星影の詩

海のわだつみ、星影の詩

風凛華斬

シアター風姿花伝(東京都)

2009/10/23 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ネットとリアル
ファンタジー冒険物語が始まった割には、主人公4人も衣装もステージセットもどうもさえない。学芸会に毛が生えたようなものを見せられても...と最初の5分は思っちゃいましたが、あやまります。ごめんなさい。リア充でない4人が現実から逃避して共同で書いてる携帯小説と実際の生活が2重に語られる作品だとわかった途端に、俄然面白くなり、ステージにどんどん吸い込まれました。ユングの元型論を応用し、さまざまなシンボルがからみあう心理劇と言ってもいいでしょう(←私の勝手な解釈です)。

日曜日は全身緑色の服で来た人には割引ありって言ってたので、行く予定の人はそういう服装で行きましょう。

ネタバレBOX

謎の女アリスの正体が本人にお茶をにごされてしまった形で終わりましたが、実は誰かのオカンとか...?????
Right Eye.

Right Eye.

映劇企画DropTownCommunity

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2009/10/17 (土) ~ 2009/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★

活動続行宣言?
移動するつい立てが2つあるだけ、役者は4人だけのいたってシンプルなフォーマットでしたが、『地雷を踏んだサヨウナラ』を彷彿させるカメラマンの話をベースに、演劇が必然的に持つ虚と実の分析、反省と開き直り、恋愛スキャンダルや体の不調といった身の上に本当に起こった出来事の演劇的解釈などが複雑に絡みあう作品でした。でも、結局のところは創造活動を今後も頑張ります宣言だったのかなあ。

野田英樹本人が登場する野田作品を上演する気分を今日の役者達に質問してみたかった。終演後は「役者との面会を希望する方は...」という展開だったけど、見ず知らずの者がいきなり行って、生意気な質問をしちゃっていいのでしょうか?????

徹底的に手足

徹底的に手足

売込隊ビーム

「劇」小劇場(東京都)

2009/10/15 (木) ~ 2009/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

足場
錆び付いた兵器の足(?)の部分とそれを囲む足場のセットが素晴らしい。世界の軍備事情も実はこんなもんで、錆び付いたハリボテだったらいいですね。バカらしいことは笑う----こういう批評精神、好きです。黄色の作業着カッチョ良かったです。

銀河の底

銀河の底

劇団MAHOROBA+α

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2009/10/09 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

小宇宙の中の大宇宙
30人入ったらいっぱいになってしまう小さな会場なので、宇宙の話をするには小さすぎるだろうというのが第一印象。しかし、それは単なる杞憂でした。ミクロとマクロが相対化されて脳内がひっかき回され、特に最後の10分は映画『2001年宇宙の旅』の最後のシーンを彷彿させるものでした。狭いのになぜか微妙にエコーがある会場の不思議な音響も幻想的なストーリーとぴったり合い、相乗効果を出していました。衣装とメイクのセンスも抜群。

ヒマラヤと嘘

ヒマラヤと嘘

ハイバネカナタ

調布市せんがわ劇場(東京都)

2009/10/08 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

スモーク
ステージ上は終始軽く霧がかかっていましたが、この作品のテーマであるウソの遍在を表しているものだったのでしょうか?最後のシーンでは母娘はウソを乗り越えたようですが、あの後、似非宗教団体のウソと警察のウソがヒマラヤのままなのか、それともいつか崩れて白日の下に晒されるのか気になるところです。

八百屋の倉庫で。

八百屋の倉庫で。

ウワサノ…

こった創作空間(東京都)

2009/10/08 (木) ~ 2009/10/11 (日)公演終了

満足度★★★★

人生40から
幼なじみ同士で八百屋の倉庫でわいわいやってるうちにいい年のおじさんおばさんになってしまった人達が、人生を世間の荒波にひっくり返されて、今度こそ青春は本当に終了。夏フェスなんかはかない夢....そういう終わりか。やっぱりね、帰ろう、と思いきや、話には続きがありました。こういう展開は初めて!結局、若い頃よりさらに大きな夢を見る生活に。アラサー、アラフォー世代に元気を与えてくれる作品でした。客席もそういう世代の人が多かったような。約30年前にジョン・レノンが最後のインタビューのひとつで「人生40から」って言ってたのを、ふと思い出しました。

ROMEO-午前0時の訪問者-

ROMEO-午前0時の訪問者-

ルドビコ★

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2009/09/30 (水) ~ 2009/10/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

やっと会えたね
私もオープニングの仕掛けにだまされました(笑)。

600年以上互いを探し求め、姿かたちが著しく変化しながらも遂に念願叶って再会し、今度こそ一緒に永遠のやすらかな眠りにつくというシーンには思わずホロリ。ジュリエットが劇中で歌っていた歌も美しくてグーでした。純愛からギャグ、迫力の殺陣、性的倒錯、グロテスクなシーンまで、いろんな要素がごった煮になっていて、見る者を飽きさせない極上のエンタテインメントでした。

ティーチャー!!

ティーチャー!!

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/10/02 (金) ~ 2009/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

こんな職員室いやだ
教室の方がはるかに落ち着いてるんじゃないかっていうくらい、くっだらないことで騒がしい職員室。見ているこっちもハラハラしながら爆笑です。しかも、2時間休ませてくれません。やはり東京のコメディとはちょっと違うノリだったかな。

こてこての大阪弁ではありませんでしたが、池袋で上演するための特別バージョンだったのでしょうか?

疲れましたが、新鮮で見応えのある2時間でした。定期的に東京に来てもらいたいです。

国士無双!!※ただしイケメンに限る。

国士無双!!※ただしイケメンに限る。

劇団Please Mr.Maverick

シアターシャイン(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

※ただしイケメンに限る
 生き馬の目を抜くような権謀術数だらけの大人の世界をユーモアのセンスたっぷりに描いた傑作です。物語の発想のネタ元はここ1〜2年のテレビドラマや政局、近所の某国の動きのようですが、時事ネタで安易に受けを狙うのではなく、かなり咀嚼し、オリジナルなやり方で劇中にとけ込ませていたのに好感が持てました。せっかくイケメンが揃ってたんだから、アイドルグループ国士無双のオリジナル曲を作って披露して欲しかった。「お薦め!」をポチッとしておきましたが、既に金〜日の3日間5公演だけで終わってしまって、本当にもったいない。

サヨナラ,JET CULTURE...

サヨナラ,JET CULTURE...

THE TRICKTOPS

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2009/09/26 (土) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

夢か現か
21世紀になってますます進む社会のJET化の表現がエクセレント。経済等が停滞してるのに不健康な緊張感が蔓延している様子が、リアリティがありました。でも、そこにエネルギーとアイデアの大半を費やしてしまったようで、他のセッティングに関する描写ももっと欲しかったです。

とはいえ、文明批判の手法にキラリと光るものを確かに感じたので、今後、問題作を発表してどんどん伸びていったもらいたい。

大入り満員すぎて座席がぎゅ〜ぎゅ〜すぎたので、今度は一回り大きな会場でやってください。膝をとじれない大男にはさまれて身動きの取れない2時間は辛かったです。

ネタバレBOX

クラゲちゃんの衣装の頭部の飾りがカワイかったです。

主人公は本当にJET CULTUREにサヨナラ出来たのでしょうか?
過去の自分にサヨナラしたところで、再びJETな社会にもまれることになるのではないでしょうか?また何かでリフレッシュ出来ればいいのか...。

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