jokermanの観てきた!クチコミ一覧

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フィクショナル香港IBM

フィクショナル香港IBM

やみ・あがりシアター

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2024/05/01 (水) ~ 2024/05/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/05/01 (水) 19:00

頭オカシイとしか思えない(褒めています)傑作。観るべし!観るべし!!観るべし!!!120分。
 何を書いてもネタバレになるのだが、「IBMが作ったフィクショナルな香港の話」くらいなら書いてもいいかな、の感じ。とにかくスゴイ。見事。繰り返しや断片的なシーンの連絡が最後にまとまると泣く。

月の海

月の海

日穏-bion-

「劇」小劇場(東京都)

2016/08/31 (水) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

スゴイ芝居を観た
物語はよくあるタイプなのだけれど、凄く丁寧に作り込まれていて、無駄が無いのがスゴイ。どのエピソードも回収し、重い話なのだけれども、笑いを適度に折り込み、清々しく終わる。巧みな脚本にまず脱帽。さらに、その本を書いた女優が主演をしているというのが凄く、他の役者陣も細かい部分までしっかりと演じきっている。いまいゆかり、を、観に行ったのだけれど、新たな出会いに感激した。

友達

友達

シス・カンパニー

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/09/03 (金) ~ 2021/09/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/09/23 (木) 14:00

2度目の観劇。やはり恐ろしくなる作品だった。
 多くの役者が出る作品だが、それぞれの役割が丁寧に描かれていると改めて思った。特に、次女役の有村架純が他の家族と離れて座っていることが毛っこあることに気づき、彼女の役割みたいなのによる演出なのかなと思った。三女役の伊原六花が割と純粋な感じが出ていて、その分、怖い気がした。だが何と言っても、父親役の山崎一が怖い。

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2017/10/30 (月) ~ 2017/11/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/26 (日) 14:00

 3度目のロズギルは千秋楽。菅田の、とてもゆっくりとしたセリフ回しから入り、段々とテンポを上げていくという、メリハリの効いた演出がやや目立った。今回も生田のボケ的ポジションが活きているなぁ、と思え、また、半海の「道化」的な演技が冴えていて、3幕に短く区切ってあるせいもあるが、全く飽きない2時間半だった。しかし今回も、本来の『ハムレット』を(とくにエンディングを)知らない観客はどう思うのが、気になる舞台だった。

オーラルメソッド4

オーラルメソッド4

シンクロ少女

駅前劇場(東京都)

2017/12/12 (火) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/12 (火) 19:30

 『40歳の童貞男』を観た。主宰の作家・名嘉友美は、作風が変わったのだろうか。シンクロ少女と言えば、SEX関係のセリフが飛び交い、ややダークな印象の劇団だったのだが、前作『LOVE CHAPTER 1』から、むしろ「純愛」系の芝居をやるようになった。今回も、40歳で童貞という安藤を軸に、SEXを題材にしつつも、何かホンワカと「愛」を語るようになっている。130分という長さが苦にならない。欠点はないのだが、役者の無駄遣いは若干気になるけど、それだけ面白い舞台だったということも言える。名嘉の音楽センスは年齢に観合わないと私は前から思っているのだが、今回のエンディング "Aquarius/Let's the Sunshine in"もさることながら、その直前の Apollo 100 "Joy" の選曲は抜群である。

明るい表通りで― On The Sunny Side Of The Street―

明るい表通りで― On The Sunny Side Of The Street―

文月堂

シアタートラム(東京都)

2011/01/27 (木) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

結構ビター
この劇団には、丁寧に練られた物語で何となく「いい話」に終着するような印象を持っていたのだが、本作は結構ビターだ。さまざまな状況から苦しい立場に追い込まれながら明るさを失わない人々の群像劇だが、ある種のハッピーエンドかと思わせておいて、芝居の中で流されていた伏線がエンディングに炸裂する。そこが実にビター(^_^;)。役者陣は皆達者で、脚本の持つ細かさを巧く表現できている。と同時に、小さい劇場でやっている劇団にとっては、トラムの広さは難点になりかねないのだが、勢いのある演技で広さを巧く使っている。特に、鯉和鮎美の元気さは特筆もの。FUKAIPRODUCE羽衣で観たときにはパフォーマンス系だったので、ストレートプレイではどうか、というのが実は最大の興味だったのだけれども、予想をはるかに越えた安定した演技だった。というわけで、相当に満足した2時間弱だった。

国民の映画

国民の映画

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2011/03/07 (月) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

堪能
2幕3時間の大作だが、三谷幸喜らしい実に計算された見事な作品が展開される。三谷の得意なリアルタイムの芝居の中で、それぞれの登場人物のキャラクターがしっかり設定され、芸術を愛しながらも、ナチスの不合理に協力していってしまう人々の心の動きが丁寧に描かれる。今回の役者陣の中では相対的に若手である吉田羊が、いかにも場違いな駆け出し女優をしっかり演じる。そして、風間杜夫の重厚でしっかりした演技と、その風間と対決する新妻の凛々しさも際立つ。また、老優という設定の小林勝也の演じるシーンも見事である。また、映画シーンほかでピアノや効果音を出すピアニスト(荻野清子)は、セリフは全くないものの重要な存在である。しかし、何と言っても小林隆があまりにも素晴らし過ぎる。いかにも重い内容の作品だが、堪能、という言葉がぴったりくる舞台だった。

ネズミ狩り

ネズミ狩り

劇団チャリT企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

期待通り
2008年の初演を観ていて、実に見事な芝居だったので、逆に期待を大きく持って観に行ったのだが、その期待を全く外さない見事な舞台だった。少年犯罪という重たい問題を、本劇団らしい笑いと実直な芝居作りの中で、実に巧みに作り上げていた。初演でも中心を演じたザンヨウコの演技が見事だが、今回は羽鳥名美子にかなりやられた。また、内山奈々は、一見中心にいなくても重要な役を演じているのだなぁ、と、この劇団の構造を改めて見直す形になった。

シングルマザーズ

シングルマザーズ

ニ兎社

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2011/02/20 (日) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑うしかないけど笑えない
ソシアルな題材を個人の立場や心の動きからしっかりと描くのは永井の得居とするところ(たとえば『歌わせたい男たち』)だが、いつもだともう少し笑いの要素が大きいように思う。今回は、震災後という環境もあるのだろうが、笑いの題材となるシングルマザーの状況がやっぱり悲惨で、ちょっと笑っていられないかなぁ、という感じもあった。でも、全体には丁寧に題材と向き合って、5人の登場人物もしっかりと描いてあるし、それを役者陣もきちんと表現した、優れた舞台になっている。吉田栄作は、初舞台も永井の脚本による『柔らかい服を着て』だったが、そこでの、段々とダメになる男とは逆に、シングルマザーとDVに段々としっかり向き合う男を演じて、永井脚本との相性が良いと思った。秀逸な作品。観られる人は観といた方がいい。

「LOVE」 Chapter3

「LOVE」 Chapter3

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2018/03/19 (月) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/19 (月) 19:30

 シンクロ少女の、この "Love" シリーズは、もう手放しで絶賛するしかない。既に Chapter 3 で、1話完結とは言っても、前2作を観ていた方が面白いのは間違いない。今回も、櫻井演じる武田と名嘉演じるユミの恋の行方が揺れ動くのは興味深く、おがわじゅんや演じるたんちゃんとたなか沙織演じるヨシノの馬鹿ップルぶりも健在である。新たな登場人物として、上海に行ってしまった大岡(トリプルキャスト・この日は横手が演じた)の恋人である陳さんとして宮本奈津美が登場し、更に複雑な様相を呈するが、ただもう苦笑するばかりで楽しく、元気になる芝居だった。

堀が濡れそぼつ

堀が濡れそぼつ

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/18 (金) ~ 2018/05/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/05/20 (日) 15:00

 相変わらずセリフのキレは抜群のMCR。今回は、脇役として使われる(でも、貴重なキャラの)ことが多い堀靖昭をフィーチャーして、いつもながらの、やや真当な人と感覚の壊れかけてる人との会話を楽しむ。堀は、実は大変な特性の持ち主だと思ってた私としては大満足な出来で、他の役者陣も、しっかりMCRワールドを作り上げている。KAKUTAの異儀田夏葉がKAKUTAとは思えぬ演技を見せてくれるのも楽しい。

iaku演劇作品集

iaku演劇作品集

iaku

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/05/16 (水) ~ 2018/05/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/05/25 (金) 19:30

 『梨の礫の梨』を観た。2012年の初演も観ているが、クオリティが下がっていないどころか、むしろ円熟の境地に入った印象である。あるバーで一人マッカランを呑む女。いろいろと語る内、いつしか隣に若い女がいる。2人で語り合うが、それがどうも少し雰囲気が変わって…、という構成がまず巧い。そして、初演と同じ役者が演じているのだが、停滞感はなく新鮮に感じる。脚本・舞台美術・役者その他、あらゆるものがマッチしたステキな舞台だった。
 ただ、序盤で、大して面白い話ではない(と私には思えた)シーンで大笑いする観客には、少し興醒めであった。

serialnumberのserialnumber

serialnumberのserialnumber

serial number(風琴工房改め)

The Fleming House(東京都)

2018/06/21 (木) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/06/25 (月) 20:00

 風琴工房あらため serial number の旗揚げ公演。『next move』を観た。将棋のプロ棋士を目指す2人の男の友情を、やや笑いも混ぜつつ、厳しさのある世界を見事に描いていた。天才棋士・藤井聡太の登場で注目される将棋界だが、以前から書かれていたという脚本を公開舞台化した。小学生から26歳までを田島亮・佐野功が演じるのだが、小学生を演じても愛嬌ある2人で、成長に応じて変化する様子と2人の関係の描き方が素晴らしい。ただ、最後の「負けました」のセリフを敢えて削る選択はなかったのかな、とも思う。でも素晴らしい舞台でした。

忘却曲線

忘却曲線

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/09/06 (月) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

力作だった
タイトな構成に緻密なテキストを重ねた脚本を、役者陣が丁寧に演じた力作だった。人間を根本では信じていることが感じられ、希望を見せるエンディングも印象的だった。

ネタバレBOX

高校生の井上みなみを、3姉妹+弟の記憶の中の母を演じる、という配役にはやられた。それが意味を持つ脚本が見事。
「シド・アンドウ・ナンシー」「ぬけ男、恥さらし」

「シド・アンドウ・ナンシー」「ぬけ男、恥さらし」

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2023/12/06 (水) ~ 2023/12/12 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/12/07 (木) 19:00

『ぬけ男…』を観た。2013年に初演の作品の再演で、初演も観ている。とんでもなく面白くて、そして切ない。観るべし!(1分押し)98分。
 5年間書いていなかった作家の物語と、その作家が書き始めた「ぬけ男」の物語が交錯し、最後には愛についての深い展開に続く。初演も観ているのだが、ほとんど覚えていなくて、観ている内に、ああこんな話だったなぁ、と思い出し、最後はちょっと泣けてしまった。「切なさ」が観始めた頃のMCRの特徴なんだなぁ…。くによし組の永井一信とみそじんの大石とも子が出ているので期待して行ったが、2人が軸になる夫婦役で見事に快演してる。その意味でも泣けてしまった。三澤さきの暴れぶりにも感心。

葬送の教室

葬送の教室

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2010/10/06 (水) ~ 2010/10/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

観るべし!
実話ベースの話だが、定型化せず、奇も衒わず、丁寧に起承転結を積み上げて作られた作品という印象だった。エンターテインメントではないので、非常に重く緊張感に押しつぶされそうにもなるが、良し悪しは別にして、こういう作品を観ないのでは、芝居を観る意味はないんじゃなか、とまで思う。観て良かった。

不完全版「幸福論」

不完全版「幸福論」

tea for two

「劇」小劇場(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつもながら巧い
3話構成で、2人ずつ4組の物語が巧みに交錯する。トリッキーな仕掛けが終盤で収束する劇作に特徴がある大根の脚本だが、今回は、一つ一つの物語は正統な会話劇として作ろうとしているように見える。それでいて、3話の絡み合いが巧みな全体の物語を構成しているのは、いつものながらの巧さを感じる。西尾早智子vs倉田知美の3話の迫力が凄い。

ネタバレBOX

1話「青い焼き鳥」は離婚寸前の夫婦(大岡伸次・塚原美穂)の物語。娘の前で喧嘩はできないと、居酒屋で別れ話をした後らしいのだが、両方とも金がなく払えないのをどうしようかと悪戦苦闘する。居酒屋の店長(大森健彰)と新人店員(松木詩織・ダブルキャスト)の物語が巧みに混じるが、ありそうな話、ではある。2話「幸福の王子の野球挙」は、人と話すのが上手でない男(島本和人)が話し方教室の先生(風間美珠希)の教えで、通りすがりの人に話しかける練習をする。たまたま通るのが、先の居酒屋の店長と店員。こちらは、設定そのものがありえない印象を与えるファンタジー的作品。3話「私よりもほの少しだけあなたが幸せであるということ」は、実に不思議な作品。女2人(西尾早智子・倉田知美)がとりとめもない話をしていて、話題そのものはありそうなものだが、この2人の関係が全く見えない。それが分かったときに、前2話との関係も分かって、物語の妙に接することができる。
 1話・2話とも役者陣は丁寧な芝居を作っているのを堪能できるのだが、3話の西尾・倉田対決の迫力が凄い。2人ともテーブルを挟んで椅子に座っているだけなのに、芝居に深みが出ているあたりに感心させられる。
ЖeHopмan【シャハマーチ】 池袋盤

ЖeHopмan【シャハマーチ】 池袋盤

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/09/07 (火) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

ちょっと上級編かもね
脚本に基づいて役者が演じている、という意味では演劇なんだけど、他の劇団ではやらないようなことを、一貫してやっているのはスゴイ。今回は、一連のジェノルマ・シリーズなんだけど、少しルールが加わって(変わって)上級編という雰囲気があるような気がする。しかし、12人の役者陣が細かい部分を丁寧に演じてて、何回観ても見落とすだろうなぁ、というような動きがいっぱい。それを見つけたときが楽しい。この劇団のロジカル・コメディの見方が分かっていれば、とんでもなく面白い作品だと言える。

わたしはミシン

わたしはミシン

チタキヨ

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

好きです!
米内山耀子の書く脚本は、巧妙に伏線を張って非常に面白いものになるという点で信頼しているのだが、今回はその1枚上をゆく上出来な作品だった。地方の縫製工場でオートクチュールを担当する女性3人と上司2人の巧みな関係を、実に見事に90分にまとめてあるプロフェッショナルな話で、悲しい話や感動する話では泣かない私が、唯一こういう話には泣けてしまうんだけれど、泣いてる暇がないくらいに笑わせてくれる。女優陣が巧みなのはユニットなので当然とも言えるが、客演2人を含めて、本当に面白い分かりやすい、泣けて、笑える作品だった。

平田オリザ・演劇展vol.6

平田オリザ・演劇展vol.6

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/02/15 (金) ~ 2019/03/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/03/05 (火) 20:30

 『隣にいても一人』Cを観た。ある朝起きたら夫婦になっていた、という不条理劇。会話は普通に続くのだけれど、なぜ、夫婦になっていたと思っているのかが分からないままに物語が進む。不思議な風合いの作品だった。役者が変わると、その風合いが変わるのだろうと予想できるのだが、このキャストは不思議感が続くメンバーだったなと思う。他のバージョンが観られないのが残念。

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