カツの観てきた!クチコミ一覧

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地獄のKiosk

地獄のKiosk

スパンドレル/レンジ

王子小劇場(東京都)

2008/08/21 (木) ~ 2008/08/25 (月)公演終了

満足度★★

ストーリーが滅茶苦茶
話なんてあったもんじゃなく、会話も発展性がないままダラダラ続くし、話はつじつまが合わない箇所だらけだし、結局何がいいたいのだが全く分からない。
劇のクライマックスをジッと待ったまま終わってしまい、会場の空調があまり効いてなかったのもあって、暑い中不快感だけが残ってしまった。終わり方も良く分からず、「あれ、今ので終わったの?」という感じ。
ただ、役者さんは声に太さがあって、良く響いてよかったです。役者は良いし、バスとアコーディオンで劇中に生演奏を入れたりするのは良かった。舞台セットもシンプルながら雰囲気があって好きでした。

純真無垢のメカニズム

純真無垢のメカニズム

たすいち

早稲田大学学生会館(東京都)

2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了

満足度★★★

「学生演劇」で片付けられない
いきなり高校生の告白シーンから始まるけど、いきなり笑ってしまいます。
コメディーなのかな?と思って見てると、話は複雑な二重構造になっていて、構成の作りに感心しました。
舞台美術も良いし、オープニング映像に乗っての役者紹介も良いし、学生演劇では片付けられないしっかりとした演劇が楽しめました。
また別のテーマで見てみたいと思わせる舞台でした。

告白される女子高生みつがコメディエンヌとして、過剰じゃないけど良い味出してました。
理科部先生の器用で安定した演技と、色っぽいところが良かった。バラつきはあるけど、良い役者さんたちが楽しそうに演技しているのは見ていてとても気持ちが良かったです。

学生を卒業して、こういう人たちが小劇場の世界を支えてゆくのだなあと思ったり。
学生演劇が気になり始めてきました。

ボクコネ

ボクコネ

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

前半がダレた…
前作「プール」がとても良かったので、初日に見てきました。
前作の舞台がかなり特殊だったので、それ以外にはどのような作品を作るのかすごく興味がありました。

前半の、このライトなコメディ感覚にまずついていけず…。
いい役者を使ってるんだけど、場内では他のお客さんは結構笑ってるんだけど、そんなに面白かったかなあ?
この前半がとにかくダレて駄目でした。
後半は良いのだけど、トータルとしてみると平均点かな。
初日で固いところもあったのかな?
次回作に期待します。

リア王 ~King Lear~

リア王 ~King Lear~

大日本プロレス

横浜赤レンガ倉庫1号館(神奈川県)

2008/08/07 (木) ~ 2008/08/07 (木)公演終了

演劇ではないけど・・・
どんなものが飛び出すのか、期待半分、怖いもの見たさ半分で見に行ったけど、正直なところ面白かったです!

いつもの大日本プロレスの興行にリア王のアングルが良くハマってるなあ、と感心しました。他国の侵略は他団体の選手との試合、王位の継承は団体運営の後任指名といった感じで、すっかりプロレスに置き換えられていて、その潔さが逆に気持ちよかったです。
中途半端にレスラーに演技されるより、ずっとプロレス頭で考えて作られてます。

なので、最後は正に血を血で洗うデスマッチとなって、蛍光灯で殴って破片が客席に飛び散っても全然違和感なし。
「新しい演劇」を標榜する若手の演劇人もたまにいますが、そんなもの今更長い演劇の歴史から突然生まれるはずもない。でも、全く演劇と異なる、こういった他ジャンルから出てくるものが、実は「新しい演劇」なのかも・・・。というのは言いすぎですが。
でも、マッスルがシアターガイドWEBでも取上げられていたし、意外とプロレスと演劇というジャンルは融合の可能性が高いのではないかと思いました。

まあ、今回の興行は演劇ではなくてあくまでプロレスの興行でしたけど。
なので、点数はあえて付けません。

血が出て幸せ

血が出て幸せ

クロムモリブデン

新宿シアタートップス(東京都)

2008/07/29 (火) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

今更ながら・・・
クロムモリブデンは前作「スチュワーデスデス」がとっても楽しかったので見に行ってきました。
役者さんの演技や全体の雰囲気は前作と同じパワーがあって、毒のある内容もパワーで押し切ってしまう素晴らしさがあります。
でも、今回は何か物足りない・・・。

トータルの話自体が面白くなかったのではないかなあ、と思ってしまいました。個々にパーツを見ると面白いし、話も良いところもあるのだけど、全体で見た時に散漫な印象がありました。
次回の青山は勝負の興行となると思うので、期待します。

三条会の「真夏の夜の夢」

三条会の「真夏の夜の夢」

三条会

千葉公園内 特設野外劇場(千葉県)

2008/07/25 (金) ~ 2008/07/29 (火)公演終了

満足度★★★

賑やかな、正に真夏の夜の夢
出演者も多く、演出ノートにも書いてあったけど「主役のいない話」なので、見るまえは不安でした。
でも、夜の野外舞台に様々な色の衣装をまとった役者さんがならんでいるという世界が既に幻想的な異空間でした。

「真夏の夜の夢」自体は特に好きでもないのですが、三条会のカラッとした演出で楽しく見れました。
正に夏祭り気分。

個人的には鈴木史朗さんをもっと活かして欲しかったな。
江戸川卍丸さんが勢いがあって楽しかったです。

三月の5日間

三月の5日間

岡崎藝術座

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2008/07/25 (金) ~ 2008/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

爆笑!
土曜日昼。数少ないトークのない回になってしまったけど、しばらく前からチラシを見て気になってしょうがなかった公演。
岡田利規の脚本をどう演出するのか。チェルフィッチュと同じ演出をしたら見る価値はないわけで。でも、そんな不安を吹き飛ばす圧倒的なパワーがありました!
最初男が客席後方から現れて独白を始めて。変なポーズを繰り返して「チェルフィッチュじゃん!」とおもったけど、次第に戯曲をそのまま大切にしつつ、全く異なる方向へ飛んで行ってしまう。

いやー「三月の5日間」でこんな笑うとは思わなかった!
次の上野も見に行くので、何をやらかしてくれるやら。。。

大好きな劇団がまたひとつ増えてしまった。

ネタバレBOX

前半、モロ岡田演出的な動きが始まるのだけど、だんだん動きが大きくなっていって、過剰すぎるおおげさな動きに爆笑!
岡田演出で遊んでる感じが好き。

ミッフィーちゃんのブログでの独白ではミラーボールが回ります。すごい早口セリフで感情的な言葉をポンポンと吐いてゆきます。

途中、オリジナルでは10分休憩が入るところで客は劇場外に出されます。劇場正面入り口の階段を客席とした野外演劇に移ります。そのとき役者さんがなんとか間を持たそうと喋るユルさが好き。
暑いので、水を配って、霧吹きを撒いてくれます。

そして後半戦。
車がやってきて始まります。
オペラになったり、もう楽しく遊んでます。
もうこの時は過剰な演技も素直に受け止めて笑えるようになっているのだけど、回りの静止を聞かずに入ってきたサラリーマンの独白が無駄にすごい熱の入りようで大爆笑!
休憩前に言っていた「鈴木さんの話」がこれでした。

で、そこで役者さんから「では皆さん中にお戻りください。今こうしている間も中で役者が演技を続けてますんで」って。
中に入ると、確かに、今外で演じられた安井くうが鈴木さんに怒られたシーンが、割とチェルフィッチュっぽく演じられていました。この落差がまた気持ちよいんです。

でも、緞帳は降りていて、その前で演技を続けるふたり。終わると、しばらくして緞帳が開きます。そこには中央に車があって、他の出演者が全ていて思い思いの動きをしていて、で、芝居の最初に出てきたメガネの男性が全裸でポリバケツにうんこ座りして後ろ向きに座ってます!
首だけ客席に向けつつマイク片手に最後のダイアローグを吐き出して終わります。結構長いので、チラチラと見たくないものがブラブラと目に入ってしまう。。。

いやー、バカでした!
こんな「三月の5日間」想像もしてませんでした!
演劇ファン必見!
閃光

閃光

reset-N

王子小劇場(東京都)

2008/07/24 (木) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★

戦う作家
初日に見てきました。当日パンフから夏井氏の苦悩と心意気が感じられ、とにかく「作家」としての自分の存在と苦悶の表情を浮かべつつ格闘している、ということが伝わってきました。
芝居の構成も斬新。その分一般受けはしないと思われます。あくまで実験作品。演劇関係者のウケはいいんでしょうね。
メタ演劇の構造をふんだんに盛り込んで不思議な舞台が展開されるけど、正直思わずウトウトしてしまった。
舞台を四方から囲みますが、夏井氏が入り口付近に立って話を進めるので、奥に陣取って見るのがよいと思います。この芝居は夏井氏の姿が見れるのと見れないのでは大きく意味合いが異なってくる気がします。

ネタバレBOX

夏井氏が素で出ている分、役者さん達との存在感の違いに違和感を感じました。でもあれは本人が本人役を演じないと意味がないですしね。
アンタも喜びなさいよ

アンタも喜びなさいよ

バナナ学園純情乙女組

pit北/区域(東京都)

2008/07/19 (土) ~ 2008/07/20 (日)公演終了

満足度★★★

若いっていいな
とにかく勢いのある学生たちの舞台。脚本は柿の中屋敷氏だけど、脚本あがったのが遅くて3日で仕上げた、と書いてあっただけあって、とにかく内容がない。
でも2時間という長い間引きつけられて、逆に舞台上で発生するアクシデントも含めて目が離せなかったです。
こういういきの良い学生演劇は好きです。

もう中屋敷脚本という看板を取り払っていいんじゃないでしょうか。どんな脚本でも行けると感じたし、自分たちで書いた脚本でどこまでできるのか見てみたい。
この学生たちの芝居はヘタな大人の芝居を見るよりずっと楽しいです。今のうちに経験積んで、将来飛躍してください。

脚本が良ければ星4つなんだけど。。。

SISTERS

SISTERS

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2008/07/05 (土) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★

ドロドロ
昼ドラのようなドロドロの愛憎劇。
それを目の覚めるような美術と演出でみせてくれます。松たか子の壊れ方は、演技の面からちょっと違和感がありました。なんであんな棒読みさせるんだろう。それも演出の意図なんだろうけど、気になって仕方がなかったし、あまり効果的とも思えなかったです。
舞台としてはハイレベルな役者たちにじっとりくる脚本、そして何より舞台美術が圧巻です。

五右衛門ロック

五右衛門ロック

劇団☆新感線

新宿コマ劇場(東京都)

2008/07/06 (日) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

プロのエンターテイメント
かなり前の方で見れたのでとにかく迫力がスゴい!
これぞ新感線、という期待を裏切らないどころか、簡単にその上を行ってしまうエンターテイメント演劇の傑作。これは新感線にしか作れないという内容で、「IZO」の不完全燃焼はどこかへ飛んで行ってしまうのでした。

歌って踊って殺陣見せて。言葉で書くと簡単だけど、これを1万円以上払って見ている観客に納得させられるレベルで披露するのは大変な事です。

自分は男だけど、森山未来くんに目が釘付けでした。身体能力が高いということと、それで魅せるという事をやってのける、彼のカリスマ性を感じました。ドラマや映画の二枚目半な役はもういいので、舞台で成長していってほしいなあ。

ネタバレBOX

全体的にみると、五右衛門ロックといいつつ話の中心が五右衛門じゃなかったり、というか石川五右衛門をモチーフに持ってくる必然性が全く無かったりなんですが、気にならない程の圧倒的な舞台。
悲劇を織り込み、最後は大迫力のカタストロフィーもみせてくれて、単にバカバカしくて楽しい、というだけではないところも新感線らしい。

江口洋介さんが意外にはまっていて良かったです。最後、島からタライで脱出してくるシーンが、タライの中では自分で足で動いてるんだよな、というのもひっくるめておかしかった!
あと川平さんをああいう役で使うのがあまりにはまり過ぎてて楽しかったー
相思相愛確信犯

相思相愛確信犯

MU

駅前劇場(東京都)

2008/07/09 (水) ~ 2008/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

MUらしい空気
前回公演でMUを見てすごく良かったので注目していた駅前劇場での長編作品。
CENTERLINEに提供していた脚本が微妙だっただけに不安があったけど、MUの舞台の空気感が良くでていました。
かなりシモネタが多いけど、やっぱり好きです、MU。
脚本は、良く考えていると思う反面、それはどうなのとも思ってしまう展開だったので、ちょっと強引だった気がします。
MUの場合は展開よりも会話や空気を作り出すセンスが素晴らしいと思います。

役者さんも味のある人、実力のある人が揃っていて、安心して見てられます。村上航さんの目つきがおかしい!

大爆笑ではないけどニヤニヤしてしまう楽しい世界。

眠れない夜なんてない

眠れない夜なんてない

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2008/06/27 (金) ~ 2008/07/06 (日)公演終了

満足度★★★

初アゴラ以外での青年団
いつもアゴラでみていたので、吉祥寺シアターの高さと大きさを生かしたセットにまず驚き。南国のホテルのロビーをイメージした、具象と抽象を織り交ぜた舞台美術がアゴラで見ていた青年団と雰囲気が違って、ワクワクさせられました。
最前列だったので俳優さんも間近に見えて、細かな演技や空気感もしっかり伝わってきて楽しめました。今回の青年団は役者は皆さん青年ではないけど、年齢を重ねたからこそ出てくる良さが舞台上に満ちていて、とても安定感と安心感のある、豊かなお芝居を見せてもらえました。
ジワジワ伝わってくるおかしさがよかったです。

混じりあうこと、消えること

混じりあうこと、消えること

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/06/27 (金) ~ 2008/07/06 (日)公演終了

満足度★★★

あくまで前田司郎作品
演出家は違っても、いつもの前田司郎さんの色がはっきり息づいた作品。80分。
新国立劇場でやるのは良いけど、これで5,000円取るの?と思ってしまった。アゴラで2,500円くらいだったら納得できるんだけど。五反田団でやった方が良いものに仕上がったと思います。でも、いつもの五反田団の方が数倍面白いですけど。そういう舞台でした。

密八

密八

ゲキバカ

OFF OFFシアター(東京都)

2008/06/20 (金) ~ 2008/07/01 (火)公演終了

満足度★★★

迫力ある時代劇
狭い劇場ながら、空間を最大限につかって暴れまくる、源平合戦をモチーフにした力作。間にはいるコントのシーンも楽しい。でも、それらがバラバラになってしまっているのが残念です。コントのシーンが唐突すぎて、逆に見るとなくても全く問題がないのでどうかと思った。

あと、友情とか信頼とかの描き方が紋切り型で、ちょっとノレない。お台場で見たのが気に入っていたから見にいったのだけど、ちょっと期待外れだったかな。
型破りな時代劇は柿喰う客を見たばかりだったので、どうしても一枚落ちるように見えてしまうのでした。

俺を縛れ!

俺を縛れ!

柿喰う客

王子小劇場(東京都)

2008/06/18 (水) ~ 2008/06/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

大満足のエンターテイメント
柿喰う客は少人数の時の方が面白い、とずっと思っていました。
でも、今回は大人数が正しく機能して、それでいて勢いも死なず、演出にも戯曲にも目を見張るものがあって大満足でした。正直なところ、王子では狭すぎる。次の吉祥寺シアターでも十分期待に応えてくれると感じました。今回の舞台こそ大きな劇場で見たかったな。
最初は新感線かと思ったけど、やっぱり柿は柿で、パワフルに我が道を行っているのでした。

佐藤みゆきさんが素敵でした。ファンになってしまった。

「て」

「て」

ハイバイ

駅前劇場(東京都)

2008/06/18 (水) ~ 2008/06/23 (月)公演終了

満足度★★★★

全てが素晴らしい
構成の妙、演技のうまさ、テーマへの愛情。そしてお母さんを迎えてのアフタートーク。この舞台の全てが素晴らしいです。
相変わらずのユーモアたっぷりの戯曲には終始ニヤニヤしっぱなしだったけど、ホロリとさせられる。人間を見る目が優しいです。「今年に入って何本岩井秀人さんの関連作品を見たんだ?」と思うほど、毎月何かしら見ているけど、どれもが愛すべき作品で、かつこの作品はまた格別。
牧師と葬儀屋は面白すぎです。

ネタバレBOX

おばあちゃんの持っている「手」がずっと気になっていたけど、実はあの「手」がおばあちゃんだそうです。役者さんは黒子で、おばあちゃんは具現化できない存在だからあえてそう言った手法で演出した、との事でした。
聞いて「なるほど~!」と感心でした。質問しなきゃ分からなかったところだったよ。
フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理

ユニークポイント

atelier SENTIO(東京都)

2008/06/20 (金) ~ 2008/06/22 (日)公演終了

満足度★★★

理系の興奮
このセンティバルという小さなフェスティバルは、「次は何が飛び出すのか!」というワクワク感があって好きです。
今回はフェルマーの最終定理を証明した瞬間に立ち会った日本人3人の話。
上演前に黒板にこの証明を成し遂げたワイルズ教授のドキュメンタリーが流されていて、盛り上げてくれます。
数学の証明という舞台にするには困難と思われるテーマをどのように演出するのか、楽しみにして見てきました。

ネタバレBOX

導入で観客を生徒のひとりとして巻き込んで、フェルマーの最終定理とはなんぞや、というところを分かりやすく解説してくれます。
その後は3人の日本人女性が講義を前にして数学というものと向き合う姿が丁寧に描かれてゆきます。4つの黒板いっぱいに書かれる数式はどれも理解できなかたけど、それは特に問題にはならず、手に汗握る展開。

ただ、数式が理解できない分盛り上がりの頂点がわからなくて、だから終わり方が唐突という印象が強かったのが残念。
数学を志す人がみたらまた違うんだろうなあ、と思いつつ。

でも、「観客が理解できないこと」を前提にした舞台という試みはとても野心的で、小さなアトリエならではの実験的な公演が見れて良かったです。
I do I want

I do I want

空間ゼリー

サンモールスタジオ(東京都)

2008/06/13 (金) ~ 2008/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★

ジリジリした緊張感
前作が古臭く、深みもない家族のドラマに思えたので躊躇してたけど、ここでの評判が良かったので見てきました。
やや誇張されてるけど、実際ありえるイヤーな人間関係が丁寧に描かれていて息を飲む80分でした。
よく考えたら特別な事を扱っているわけじゃないんだけど、特別じゃないものを丁寧に描く事の素晴らしさを感じました。
この劇団はこの方向性で行ってほしいです。

ネタバレBOX

ただ、帰国子女(?)の女性の存在がせっかくの流れを断ち切ってしまっていた気がしました。
あと、最後夕焼けに照らされる部屋に3人が残されて、「さあ、ここからどうなる!」ってところで告白はないでしょ。
3人でしっかり語り合ってほしかったな。
役者さんはどなたもとても良かったです。
あゆみ

あゆみ

toi

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/06/18 (水) ~ 2008/06/24 (火)公演終了

満足度★★★

歩く歩く!
シンプルな舞台装置に逆にワクワク。客席正面に白いスクリーンのような布の壁だけ。
そして、始まった舞台はこちらが考えもつかないようなものでした。
確かに大きな出来事もなく、淡々と進むけど、それこそがこの舞台の意図するところと気づいてくるわけで。
アフタートークで作・演出さんが「演出より戯曲に力を入れている」というのが意外だった。少なくともこの舞台は演出の勝利だと思う。

ネタバレBOX

ひとりの人間を複数のひとで入れ替わり立ち替わり演じるけど、これがうるさくない。むしろそれが、文字通りひとつの流れを作り出すことに成功してた。オープニングを見たとき、ハッと「チェルフィッチュ!」と思ってしまったけど、アフタートークでチェルフィッチュの名前が出てきて納得したのでした。

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