シオンの眠るとき
縁劇ユニット 流星レトリック
サンモールスタジオ(東京都)
2024/10/30 (水) ~ 2024/11/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
持田千妃来さん出演の花チーム。
月チームを観劇済みなので、複雑な人物関係は頭に入っています。余裕を持って楽しむことができました。
主役の蛍火(けいか)役の鈴木翔吾さん。月チームの岡さんとは表情がぜんぜん違って見えました。表情の作り方が違うのかな。どちらが良いということはないですが、それぞれ個性があって良かったです。
劇団6番シードの椎名亜音さんと藤堂瞬さんが夫妻の役ということで息ぴったり。
椎名さんは何度も拝見していますが最近では5月の「ほぼほぼ心霊スポット」での豪快な演技が印象的でした。激しい感情表現がほんとにお上手で、今回もさすがでした。
藤堂さんも何度も拝見しています。もっともお気に入りは2019年の「熱海殺人事件」の「水野朋子物語」で、冒頭から迫力に圧倒されました。今回も期待通り、迫力ありました。
花奏和音さんは3年前「おいてきぼりの桜の園」での主演が強烈でした。今回は秘密を知っているお医者さん。袖の下のお金の受け取り方が月チームの清田さんとはだいぶ違って、さりげないけど嬉しそう、でしたね。
優希クロエさんは「将棋無双第30番」の伊藤宗看がすごかったです。今回は進藤静香の娘のレイラ役。月チームの葵さんとは180度違う印象でした。優希さんは葵さんと比べると明らかな大人に見えるので、葵さんと同じセリフに少し違和感を覚えました。見る順番が違えば逆だったのかもしれません。
持田さんは相続権をもつ貴依子(きいこ)。安井先輩という、相思相愛の彼氏がいる役。ご本人もおっしゃってましたが、持田さんが恋愛に絡む役は珍しいです。朗読劇では「Unknown」がありましたが、演劇としては60本以上見てますが記憶にないです。新しい持田さんを拝見・発見できました。
夕莉(ゆうり)役の黒木美紗子さんは2018年「音楽劇ヨルハ」のリリィでした。その後も何度か拝見していますが、やはりなんといってもリリィの印象が強く残っています。
その夕莉。花チームには最大の見せ場がありました。
シオンの眠るとき
縁劇ユニット 流星レトリック
サンモールスタジオ(東京都)
2024/10/30 (水) ~ 2024/11/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
麻衣愛さん出演の月チーム。
両チーム見ましたがこちらを先に見ました。結果としてこの順で良かったです。理由は花チームの感想で書きます。
日替わりゲストが藍菜さんでした。そのわりにはずいぶん役割が多いなあと思ってましたが、アフタートークでご本人もそれを訴えておられました。
主役の岡延明さんの表情がとても印象的でした。27年の人生でずっと辛い思いをしてきた背景をもつ役です。笑顔はありません。その悲しみや怒り、あるいは絶望でしょうか。よく伝わりました。
葵千瑠さん。2年前同じ星レトさんの「黄泉の国でも愛してる」に人型の猫の役で出演されてた「るん」さんですね。今回は麻衣愛さんの娘役。アフタートークで「この親子のビジュアルがすごい」と演者さんに称賛されてました。
クシダ杏沙さんは2012年の「世界は僕のCUBEで造られる」で拝見しましたが、なかなかすごい恰好の役だったので、お顔はよく分かりませんでした。今回はストレートプレイ。12年越しに普通のお姿を拝見できて良かったです。
仁藤あいのさん。麻衣愛さんの2018年の初舞台「モデラート」で共演された日生愛乃さんです。たしか歌手として参加されていて、ほとんど演技はされていなかったような。今回演技を拝見できて良かったです。
ゲストを除く14人がほとんど常に舞台上にいる会話劇。表情含めて常に演技しているわけなので、演者さんの負担は大きいものと思います。しかしみなさんそれを感じさせず、流れるように演技をされてました。
ちなみに安井先輩役の小野寺雫さんは、初舞台だったそうです。アフタートークでその話になり、他の演者さんの多くが驚いてました。
道雪
THE☆JACABAL′S
シアターX(東京都)
2024/10/30 (水) ~ 2024/11/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
関谷真由さん出演。
「死んだ筈の立花道雪」と、大友家を中心とした九州の戦乱の物語。チラシ(フライヤー)でそれだけ把握して会場に。いわゆる当日パンフレットに関係図がありました。
あとから言えることですが、「よしひろ」は姓だということだけは把握しておきたかった。名前っぽいので大友氏の身内かと思ってしまいましたが、家臣なのです。
2部構成で、10分の休憩をはさんで2時間50分。会場についてからその時間配分を知ったので、ちょっと驚きました。長いかなあ、と。でもいらぬ心配でしたね。目が離せなかったです。
シアターχ(カイ)は座席の勾配が緩やかです。通路は緩やかな坂で、段差がありません。だからこそできるのですが、その通路を「デンレーーー!!!」と、すごい勢いで伝令が走ります。階段だったら無理ですね。
伝令以外でも、2つの通路を存分に活用します。私はほぼ最後尾の席だったので、そのすべてを見ることができてラッキーでした。
関谷さんの「誾千代」(ぎんちよ)。自分は知らなかったのですが、極めて希な女性城主で、ゲームなどでは女武将として表現されたり、とても人気が高いようです。
5年前の「YOSHITSUNE」で徳子(安徳天皇の母)を演じられたとき、戦国もの・歴史ものでもいける!と思いました。そして今回、みごとにハマっていたと思います。
関谷さんの特徴のあるお声。私は聞きなれているのでさておき、初耳の方はどのように感じたか、興味があります。
野村龍一さんは朝劇の主宰をされている方。関谷さんはロングラン公演「恋の遠心力」のレギュラーだったので、共演回数はかなりの数になります。
田原親賢の役、私のイメージする野村さんそのものでした。憎たらしく、かっこいいのですが、結局は三枚目になるところ。2014年の天才劇団バカバッカさん舞台「POLYNPIC TOKYO!」で都知事に「5千万!」と叫んでいる野村さんを思い出しました。
由布惟信役の森谷勇太さんも朝劇のレギュラーで。関谷さんはSNSで、3人で「朝劇チーム」と呼んでましたね。ここまで激しい演技を拝見するのは初めてでしたが、強いお声と風ぼうが、戦乱ものにピッタリだと思いました。
田畑潤弥さんは2018年「BURRRN!!! 〜無稽・本能寺〜」で拝見していました。感想はネタバレBOXにて。
重ねる秋物語
男澤企画
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2024/10/24 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
森田涼花さん出演。初日のC班を観劇。
ステージカフェ下北沢亭。つくりが劇場ではないこともあって客席とステージがとても近いです。なので、とても近くで観劇することができました。客席の椅子は18個用意されていたかな。開始時点で客は9人、途中で2人入って11人でした。
森田さんは去年の「マッチングアプリ:アップルボム」が12年ぶりの朗読劇だったと思います。今は声優さんですものね、どんどん出演されることを期待しています。もちろん舞台も。
今回の朗読劇。森田さんはクライマックスで本当に涙を流されました。2011年と2012年の舞台「女の子ものがたり」で、涙を流した姿を思い出しました。今思えばですが、私が本格的に舞台好きになるきっかけのひとつでしたね。
台本を読むと分かるのですが、はっきりと3章に分かれています。しかしそれは配られたフライヤー(チラシ)には書いてない情報です。
SNSの情報をよく読むと「三つの物語」という情報はあったようですが、気づいておりませんでした。というわけで、物語が3つに分かれているということを知らずに臨みました。私以外も、そういう人多かったのではないでしょうか。
Spirit Seek Story
Superb Sick Squad
萬劇場(東京都)
2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
真田林佳さんを目当てに観劇。木曜ソワレ。
Superb Sick Squad さんは、7月に「ドウトク」を上演した !ll nut up fam (イルナップファム) さんと姉妹団体なんですね。
イザベラ役の沼舘ミオさんはドウトクで迫真の演技を拝見してました。その役は40代で募集されていたはずなのにずっと若く見えるなあと思っていました。Superb Sick Squadさんに所属されていることを知って、なるほど、と。ちなみに、雰囲気があまりにも違うので中盤まで分からなかったです。前回は死刑囚、今回は魔女ですものね。
真田さん演じるアクアは「誰かを何かしらに導く伝道師」。私の知ってる ザ・真田さん でした。劇中劇「こいのぼれ!」では持ち前の強い声を張り上げて、イメージ通り。ダンスでは私の知ってるイメージを超えた動きを見ることができました。ダンスシーンは台本によると9回で、その半分くらい参加されてたのかな。前の舞台から2週間しか経ってないところなので負担は大きかったと思うのですが、とても良かったです。
リリ役の松本梨菜さんはどこかで拝見したような・・・と。2年前の「黄泉の国でも愛してる」でした。人の姿をした猫の役で、可愛い感じでしたね。
広くはない萬劇場のステージ上、18人のダンスは圧巻でした。自由席でたまたま最前席だったのですが、みなさんの迫力に圧倒されました。
降臨SOUL~風燐火斬~
降臨SOUL製作委員会
六行会ホール(東京都)
2024/09/25 (水) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
倉田瑠夏さん出演。
先日ご結婚された倉田さん。アイドリング!!!歴代35人のうち16人が結婚を公表、その後舞台出演されたのは1号加藤沙耶香さんだけでした。倉田さんが2例目になります。
その2015年、同じく武将を降臨させる舞台「新・戦国降臨ガール」のサイン会で加藤沙耶香さんに「おめでとうございます」とお伝えしたことを思い出します。
そんな歴史ある「武将降臨!」でおなじみのシリーズですが、加藤さんや玉川来夢さんが出演されていたころとは異なるストーリーみたいですね。見てないですが前作は昨年で、来年5月に続編があるそうです。なかなかにぶっ飛んだ設定、降臨時にはなぜか欧米訛りの武将紹介、嫌いじゃないです。声がどなたか知らなかったのですが、パフレットによると 桜町たろ さんという方なのですね。
橋の下のショコラティエ
ぱすてるからっと
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2024/09/19 (木) ~ 2024/09/23 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
持田千妃来さんと真田林佳さんが出演のケーキチームを観劇。
金曜ソワレと日曜マチネの2回。
ぱすてるからっとさんの観劇は演目で5本目。2.5次元ならぬ「2.8次元」、いつも楽しいです。
前々回「悪役令嬢イミテーション」、前回「The Witch」と三作つづけて観劇したことになります。振り返ると3つとも魔法が出てくるんですね。
7月の「The Witch」では命のやり取りが激しいストーリーでしたが、今回はコメディ寄りで、そういう心配はありませんでした。戦いのシーンでも、ある意味安心して見ていられました。
去年の「水上のゴンドリエーラ」の続編とのこと。それは観劇していないので知らなかったのですが、劇中でなんとなくどんな話だったか分かってきました。その匙加減というか配慮がありがたかったです。
商店街グランドリオン
劇団バルスキッチン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
目当ての演者さんはとくになし。
バルスキッチンさんの舞台観劇は7本目、再演を除くと5本観劇してます。いつも笑いが絶えない、楽しい時間です。
3年前の初演と同じ役は劇団員の尾上恭平さんとズドンさんだけ。勇者だった河合健太郎さんが主人公の浩太に。精霊リオンだった井坂仁美さんは魔王側の魔法使いに。その他は劇団員の方が別役で出られているくらいで、ほぼガラリと変わってました。
当日配布のチラシ(白黒コピー)に演者さんの役名が書いてあったのが嬉しいです。初演を思い出しながら今回と比べることができました。
勇者側魔法使い役の五十嵐かいと さん、5月に「BAN&COLORS」という舞台で拝見しました。そのときは演目の内容のせいかもしれませんが、アイドル的な方と思ってました。今回あらためて拝見するとかなりしっかりした演技をされていて、印象が変わりました。
ドウトク
!ll nut up fam
studio ZAP!(東京都)
2024/07/30 (火) ~ 2024/08/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
朧チームを観劇。
最近よく拝見している真田林佳さんが「死刑囚489号」。出演6人全員死刑囚の「ワンシチュエーションの会話劇」ということで、シンプルながらも面白そうと思いつつ観劇しました。
3チームのトリプルキャスト構成。何度か再演されているとのこと、人気の演目なのですね。
52号、313号、159号、23号、043号、489号の6人です。劇中では番号が出てこないので意味は無いですが、台本では先頭の数字すなわち 0,1,2,3,4,5 だけで表現されています。この6個の数字が先にあったのでしょうね。043だけ3桁ゼロパディングなのは何故だろうと思ってました。
313の森田和正さんが、SNSで考察をされてるのを見つけました。とても深く考えて役作りされているんですね。役者さんからの発信のおかげで、観劇後もまた楽しめます。ありがとうございます。
幸せになるために
“STRAYDOG”
新宿村LIVE(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/07/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
森田涼花さん出演。
東京公演の千秋楽を観劇。
開演時刻になるとSTRAYDOGさん名物の「指定席解除」が。空いている席を埋めるように中央に向かう移動が促され、空席が端のほうに移りました。途中入場の人が邪魔にならないようにする配慮です。
これはとても合理的なので、他の劇団さんでもやればいいのになあ、と思ってます。たとえ真ん中の良席でも「遅れて来た人の指定席は無効」なのです。
昔ブログで森岡利行さんが指定席解除について、船に例えてらっしゃいました。船は港を出たらもう乗れない、と。なるほどと思ったものです。
1985年8月12日の日本航空123便墜落事故を扱った演目です。
あれから39年経つのですね。テレビのテロップ「旅客機との通信が途絶えました」と。ほどなく「墜落しました」に変わりました。一時新聞で「7人が生きていた」と大きく書かれていましたが、それは誤報で実際の生存者は4人でした。
その後の報道。生存者の12歳の女の子の証言で、墜落してしばらくはお父上と妹さんが生きていたということ。自分は子供ながらに大きなショックを受けたことを覚えています。
The Witch〜魔法使いの日記〜
ぱすてるからっと
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/07/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
陽チームを観劇。
最近よく拝見している真田林佳さんが「アリス」という名前の役ということだけ把握して臨みました。
想像よりずっと重要な役でした。アリスという名前のイメージは偉い人ってあんまりないと思っていたので。個人的には嬉しい誤算でした。
見てないですが月チームの東堂さんとはきっと180度違う、真田さん独自のキャラだったのだと思います。
自分は ぱすてるからっと さん観劇は4本目かな。いつも力を入れられているダンスシーンも見どころですよね。自分の観劇回はダンス撮影可能ではなかったですが、SNSに上がってるのも後から見れるのでありがたいです。
時間が戻る要素が入った話なので、頭を働かせてがんばりました。しかしちょっと難しかったですね。台本で再確認しました。
学園探偵 薔薇戦士
株式会社フリーハンド
ザ・ポケット(東京都)
2024/06/12 (水) ~ 2024/06/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
倉田瑠夏さん出演。
倉科遼さん関連は「舞姫 〜ディーヴァ〜」に続いてなのですね。ありがたいことですね。
定番の中野ザ・ポケットですが、自分は1年半ぶりでした。この劇場はG列からが固定席ということを覚えておくと良いかと。床にプレートが貼ってあるので変化することは無いです。自分のメモを兼ねて書いておきます。
倉田さんのブロマイドがA〜Gまで7セットもあって。とびぬけて多いです。2番手がWキャストAチーム「男B」役の上原徹也さん4セットでした・・・ちょっと不思議ですが、それはさておき。
ちなみに男A、B、Cはそれぞれ「安田」「木本」「斉藤」らしいです。チラシにもパンフレットにも公式サイトにも書いてありませんが、SNSで知ることができました。
歴史ある舞台だと思いますが、自分はもともとの話の筋を知らなかったです。チラシ表紙でいちばん大きい佐藤弘樹さんが主演だと思って観劇に臨みましたが、倉田さんが明確な主演でしたね。
田上先生役の鈴木つかささん。会話にアドリブをたくさん入れて、面白かったです。アドリブを受ける側、折田さんも面白かったです。
それしか、知らない
m sel.プロデュース
王子小劇場(東京都)
2024/06/12 (水) ~ 2024/06/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
玉川来夢さん出演。
主宰の舘内美穂さんは2016年のロストマンブルースで「熊本まもる子」を演じられ、玉川さんと共演された方。今回そのご縁でお話をいただいたとのことです。玉川さんの人柄が感じられます。
余談ですがロストマンブルースでの熊本まもる子はすごく面白かったです。萩原成哉さんとのコンビ、熊本で起きたことについての夢麻呂さんとのかみ合わないやりとり。8年経ってもよく覚えています。
その舘内さんは2017年のボクラ団義さんの舞台で拝見する予定だったのですが、体調を崩されて降板されました。当時とても心配しました。
最近になって舞台を主宰されていることを知り、驚きました。劇場のロビーでも元気なお姿を拝見できて安心しました。
さて今回の舞台。いつものことながら出演者をあまり把握せずに観劇しました。
千代將太さんが登場してその強いお声を聞いたとき、どこかで・・・と。ずいぶん昔ですが「嘘ツキタチノ唄」「忍ぶ阿呆に 死ぬ阿呆」でした。これもボクラ団義さんですね。しかしお若い。
山本真夢さんは去年の「R-20」でも玉川さんと共演されてましたね。可愛らしい妖怪だったかな。個人的には2017年「蒼海のティーダ」のソフィ役が印象的でした。
朗読劇「Unknown」
劇団ナンバーエイト
浅草九劇(東京都)
2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
持田千妃来さん出演のAチームを観劇。
動きのある朗読劇ということはうかがっておりましたが、これほどまでとは思ってませんでした。台本を持たない場面も多く、演劇の舞台に近いものだったと思います。
公演は4回ありますがメイン3名の演者さんは毎回変わるので、たったの1回です。お三方はその1回にすべてを出し切ったと感じました。
持田さんは台本を持たないシーンも多く、朗読劇と思ってたのが良い意味で裏切られました。たまたまですが私の正面に来ることが多く、細かい視線の演技までよく見えてよかったです。
ストーリーには引き込まれました。伏線を回収する流れが見事だったと思いますが、それに加えて演者さん7人の強い思いも大きかったと思います。
貧乏神シャバダバ
近藤一彦プロデュース
オメガ東京(東京都)
2024/05/08 (水) ~ 2024/05/11 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
小泉瑠美さん出演。
オメガ東京は荻窪の住宅地にある地下の小劇場。見やすくて好きなところです。上演中に客席パイプ椅子の音がギシギシ聞こえますが、それも味だと思うようにしています。
演目はコメディで、死期の迫る老女の「徳大寺」家が貧乏神にとりつかれるお話。公式には「裕福な家族が貧乏神と過ごすワンナイトカーニバル」と。全員が個性的でおもしろい人ばかりです。
ちなみに「徳大寺=とくだいじ」の漢字はどこにも書いてないので不明だったのですが、いろいろ探したところ柊木みずほさんのSNSで「徳大寺美咲」と書かれていたのを見つけた次第です。
うみぐちうみ さんはプロフィールに「20代から乳母・老巫女と、老け役の怪演で評価を得る」とあります。「菅生ゼミ休講のお知らせ」や天才劇団バカバッカさんの舞台で何度も拝見していますが、ご自身もおっしゃっている「おばちゃん」役がお見事です。ときにものすごい表情をしたり、巧みに演じられています。
小泉さんの舞台出演は一昨年の朗読劇「たすき」以来、演劇としては8年前の「口紅」以来です。ブランクはまったく感じさせません。特徴的な低いお声で、イメージ通りの強い女性を演じられました。
終演後にフリーの面会があり、小泉さんとお話させていただくことができました。久しぶりの舞台であったけれども厳しい稽古のおかげで感覚が戻ってしっかりできた、というようなお話をうかがえました。2012年の「ファミリー・ウォーズ」のお話をするとすぐに「赤城美香!」と役名を言ってくださったり、昔からのファンとしてはとても嬉しい時間でした。
余談ですが、自分は小泉さんのアイドル時代にあった握手会などのイベントに参加したことがありません。アイドリング!!!卒業後の2011年舞台「銀座の恋人たち」で面会させていただいたとき、小泉さんから握手の手を差し伸べてくださり、感動したことを覚えています。今回も同様に差し伸べてくださり、13年ぶりの握手に感激しました。
思えばコロナ禍になってから、役者さんと握手すること自体がずっと無かったなあ、と。そういう意味でも感慨深かったです。
悪役令嬢イミテーション
ぱすてるからっと
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2024/04/25 (木) ~ 2024/04/29 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
後藤郁さん出演。偽チームを観劇。
ぱすてるからっとさんの舞台は後藤ちゃんのイメージからは遠いと思っていたので、出演を知ったときは驚きました。女性中心の舞台は朗読劇のGreifくらいで、演劇としては皆無でした。いわゆる2.5次元的な演目も初舞台のダンガンロンパ2016だけです。なので意外だったのです。
ぱすてるからっとさんと言えば力が入ったダンスシーン。後藤ちゃんの舞台出演でこれまでダンスってあったっけ、というくらいなのでちょっと心配していました。2014年にいったん芸能界を引退。ダンガンロンパで復帰されて以来関東の公演は全部観劇していますが、ダンスの記憶はほとんど無いです。
ダンスはそこまで激しいものではなかったですが、現役時代を思い起こさせるきれいな動きで、安心しました。終演後にそのシーンの撮影イベントがあったのがありがたかったですね。
ダブル主演の坪井未来さんは「時計塔のレイラ」でも拝見しましたが、2016年の天才劇団バカバッカさんの「COLORS」でも拝見してました。8年も前ですが当時とお変わりないですね。
美月まりもさんは今回も別チームで別役で出演されているのですね。いつもすごいです。
空の匣庭
ProjectAmythos
萬劇場(東京都)
2024/04/25 (木) ~ 2024/04/29 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
持田千妃来さん出演。チームCANAAN。
去る2022年12月、チームEDENとCANAANのうち、CANAANが中止になってしまいました。EDENとCANAANはまるっきり異なるストーリーで、キャラクターの名前が同じでもまったく異なるという、珍しい試みに期待していたところでした。自分はCANAANを観劇予定でしたが、結果としてEDENだけを観劇しました。
その半年後2023年6月の朗読劇「空の匣庭 Archives」はCANAANの前日譚。EDENで知ったことと合わせて、世界観がよく分かってありがたかったです。
そして満を持して今回のCANAANの公演。全員揃っているわけではないですが、持田さんを含めて多くの演者さんが、あの時やるはずだった役を。感慨深いものがありました。
余談ですが中止になった2022年のは「CANNAN」表記でした。パンフレットもそうなっています。SNSでうかがったのですが、実は綴りを間違えていたと。そんなわけで今回「CANAAN」に直されました。
将棋無双・第30番 ~神局のヴァンパイア~
E-Stage Topia
上野ストアハウス(東京都)
2024/04/10 (水) ~ 2024/04/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「将棋無双・第30番」
昨年観劇した前作「将棋図巧・煙詰」で、真田林佳さん演じる伊藤看寿のセリフ「わが兄 伊藤宗看の将棋無双だって・・・」というのがあって、気になっていました。そして今回はその「将棋無双・第30番」。待ってました。
自分は昔いろいろ調べたことがあって、詰将棋の作問ルールやその難しさについては詳しい方だと思います。セリフに出てくる「不完全作」の意味も分かります。よくあるのが「余詰」と呼ばれるもので、別解があるものは不完全とされます。
完全作かどうかは作問ルールの範囲ですが、それを満たすだけでもけっこう大変なのです。しかも詰将棋はそれだけではなく、「問題として面白いかどうか」が重視されます。言い換えれば芸術的な価値です。
この「将棋無双・第30番」は手順を予習して臨みました。詰将棋としてすごい作品ですね。詰め上がり=最終形が「曲詰」と言われる、意味のある形になるものです。なんでも「神局」と言われているとか。これが江戸時代に作られたというのが驚きです。
『封印壊除』
萬腹企画
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2024/03/21 (木) ~ 2024/03/25 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
倉田瑠夏さん出演。
2019年の再演です。初演は見ていないのですが、面白いという評判だったので待ってました。
倉田さんはすっかり萬腹企画さんの常連ですね。自分は萬腹企画さんの演目として6本目の観劇ですが、過去のどれも楽しく観劇できました。いちばん印象に残っているのは「怨霊撲滅屋」かな。
今回もコメディ要素たっぷり、迫力のあるアクション、考えられたシナリオ。とても楽しく観劇できました。
弾倉に薔薇を込めて
K-FARCE
萬劇場(東京都)
2024/03/06 (水) ~ 2024/03/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
後藤郁さん出演。
K-FARCEさん舞台の出演は3度めですね。前回の「星降る学校」では感動して涙しました。
今回は一転して強めのコメディ。となるとteam-odacさん「浦安鉄筋家族」でのオカン役を思い浮かべますが、今回はどのような役かな、と。
いつものことですが出演者をあまり把握せずに臨みました。
菅野英樹さんが登場されたときは笑ってしまいました。「オモシロ曲者」のひとりですね。
2021年の舞台「菅生ゼミ休講のお知らせ3期」で拝見しましたが、ほんとに面白い役が似合いますね。今回はこうきたか、と。
「かんの祭り」というイベントでも拝見しました。そこでも面白い方だと思っていましたが、舞台の演技もやっぱり面白いです。
針谷早織さんがいかにも針谷さんという衣装で出てこられたのでこちらも笑ってしまいました。
「月に吠えろ、夜ヲ焦ガセ君ヨ」「時計塔のレイラ」などで拝見していますが、なんといっても「失創セブンスプレイ」でメインのひとり、主演級の演技をされたことが印象的でした。