三鷹の化け物
ろりえ
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2011/09/30 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了
◎の魔法
荒川チョモランマ
ギャラリーSite(東京都)
2011/09/23 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
心地よい迷走。
「この話は何処に向かうのか?」。演劇に限らず、始まった瞬間からそれは気になるもので。本線を追い掛けたり先読みしたりしながら、観る側としてはちょっとしたレースの様な心境に。荒チョモに関してはそれが結構序盤の時点で迷走する。それが、悪くない。何も追い掛けられなくなったらそれは破綻しているに過ぎないけど、ここの場合は追い掛ける可能性が相当数あってどれを追うか楽しく迷える。伏線が多いのか、伏線だと思わせる線が多いのか。
悩殺ハムレット
柿喰う客
シアタートラム(東京都)
2011/09/16 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
そうなるよね。
演劇オタクで女体好き(女好きに非ず)の中屋敷さんがシェイクスピアを女優でやったらこうなる訳ですね。
そもそも古典に取っ付き難さを感じる理由は至って簡単で、共感し難い。国や時代が違うから生活様式や感覚や言葉遣いが違う事で、まず理解出来るだけの知識や興味を要する。日本人は国語の授業で竹取物語をやって「何これ?」になるし、英国人だって自分の国の授業でシェイクスピアをやるとそんな感じになるそうです。まぁ、そりゃそうだ。
そのハードルを見事に取っ払っているのがこの女体シェイクスピア。何より、分かりやすい。原文のままやって伝わる人にだけ伝わればいいっていうのは戯曲に胡坐をかいているだけ。過去の時代の在り方を大切に原文を残すのは言語学者がやればいい事であって、上演を行うに当たっては伝わる事が重要だと思うのです。その意味で、この試みは成功している。
センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】
劇団バッコスの祭
南大塚ホール(東京都)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
三度目の正直。
三度目にして正直になったのではなく、彼らの場合は正直を続けて三度目。見せ方として様変わりしてきた部分もあったけれど、それらは過去の在り方を正す為ではなく今現在として相応しいものを見付ける為。常に正直。
準決勝
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/06 (火)公演終了
何回目だろう。
あひるなんちゃらを観るのは何回目だろう。もしくは何匹目と数えるのか? いや、数え方とかホントどうでもいいや。あひるにはいつも感想らしい感想を持たない。いい意味で、初めから感想を持つ気がないままに席に着く。観劇というよりは近所の寄席にでも行く感覚なんだろうか。ウチの近所で寄席なんかやってないし、そもそも行った事ないけど。
いい大人がみんなふざけてて、すごくいい。日本がみんなこうなったらすごく平和だ。争いそうになったらじゃんけんで解決すればいい。きっと国力は滅茶苦茶下がるけど、平和だ。
Caesiumberry Jam
DULL-COLORED POP
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/08/20 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
時を経て場所が変わって人も変わっても。
初演のタイニイアリスは劇場そのものの閉塞感が村の在り方と合っていた気がしましたが、今回シアターグリーンになった事によって真逆の開放感もしくは空虚感があった。外に出ればいくらでも世界は広がっているけど、その場所でしか生きられない人々。
そもそも本自体が変わった部分もあるんだろうけれども、「ああ、そうだった。そうだった。あれ? ここって前もこうだったっけ?」などと思い出したり確かめたりしながら。きっと震災と原発に対してもいずれそうなっていく。っていうか既にそうなって来てる。忘れてはいけないと声高にしながら忘れていく。生きてれば次の何かがすぐに来て1秒以上前はすぐ過去になる。人間は今しか生きられない。いつのまにか手遅れになっていつか死がやって来る。こえーなー。
柿喰う客『ながぐつをはいたねこ』
柿喰う客
東京ミッドタウン・カンファレンス (東京都)
2011/08/13 (土) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
こどもと
「こどもが」と「こどもと」では、まるで意味合いが違って。観に行くまでも観ている時も観た帰りも含めて、こどもと共有するのが大切。
近所の大人や子どもを誘って大所帯で行ってみた。女子中学生が初の東京にテンション上がってました。良い思い出になった様です。
ながぐつをはいたねこ
柿喰う客
三重県文化会館(三重県)
2011/02/19 (土) ~ 2011/02/20 (日)公演終了
『ナツヤスミ語辞典』
演劇集団キャラメルボックス
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了
愛情爆心地はボクのココ
ぬいぐるみハンター
王子小劇場(東京都)
2011/07/07 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了
【公演終了】『完璧な世界』【ありがとうございました!!】
タカハ劇団
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/07/05 (火) ~ 2011/07/17 (日)公演終了
東京ねじれ
東京ネジ
ワーサルシアター(東京都)
2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了
人や話が、ねじれてた。
色々あった末にねじれが解消される話と言ってしまえば単純に取られるやも知れませんが、人生のねじれを解消するのは至難。他人から見れば小さな理由が本人は大きく、本人にとって小さな理由が他人には大きかったり。実生活を省みました。
演習3 第七官界彷徨
劇団森
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/06/23 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
芸劇eyes番外編『20年安泰。』(各回当日券発売有り)
東京芸術劇場
水天宮ピット・大スタジオ(東京都)
2011/06/24 (金) ~ 2011/06/27 (月)公演終了
本当に彼らが20年安泰。なのか。
むしろ盛り上がってる時に華々しく解散するか、やりたい事が変わったら潔く別団体を立ち上げそう。地道に20年ではなく、いつもその瞬間を切り取って活動していく人々なんじゃないかとな思えた。観た事を20年後に自慢は出来ると思う。きっともう観られないから。
今回観られて良かったのはマームとジプシー。悔しかったのは範宙遊泳。範宙は絶対もっと面白く観る事が出来たんです。そしてそれは彼らのせいではありません。理由はあえてネタバレでなく以下に記します。
自分が座ったエリアに当日券の人々がやけに案内されてくるなと思ったら、尋常じゃないほどの見切れ席で。せっかく範宙が面白い舞台の使い方をしたのに全然観えず。いくら自由席とはいえ、客席係りが何人か立ってたんだから見切れるって注意して欲しかった。どうやら見切れ席として本来が当日券2500のところを2000円で案内するエリアだったらしく、ちゃんと事前に予約してた自分がその席だったのは惜しくてならない。もう一度行こうとしたけど体調的にどうしても行けず、自分にとっての20年安泰。は不完全燃焼。この企画が継続されるのか、あっても運営員会が同じメンツなのか分からないからこの意見が反映されるとは思っていません。もし自分のこんなコメントでも目を通して頂いている制作スタッフの方がいれば、ご自身の現場で少しだけ意識して欲しく思います。自分はまだちょっとは慣れてるほうだからこういう事もあるかなと思うし文句も言うしまた観にも行くけど、そうでない人なら何も言わずもう観に来ないです。
SWIM!!IN the box
劇工舎プリズム
駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)
2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
フラッと久々に。
やたら眠くなる主人公と、夢にだけ現われていた少女。それがいつか現実の主人公の部屋に…。
すっきりした四人芝居。笑いなどクッションになるものがない70分。触れ幅がないので好みの影響はきっと大きい。詰め切れてないと感じる部分はあったけど、何を具現化したのかは充分伝わってきた。
ヒロインの声がすごく耳に残った。アニメ声じゃない声優みたいな。
リミックス2
国分寺大人倶楽部
王子小劇場(東京都)
2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
美味しすぎる。
前売りなら1本700円じゃん。一食抜いたら観られるお得感。国分寺の話題の時に「抜く」とかいう言葉を使うと何の事だか分かんなくなるけど。
彼らのおまけ演劇番外編を観ている時は、世界のどこかで戦争が起きてる事とかつい忘れてしまうのです。
第3回公演「アメリカ」
札幌ハムプロジェクト
池袋GEKIBA(東京都)
2011/06/07 (火) ~ 2011/06/12 (日)公演終了
公開めちゃくちゃリハ。
個人的にこういう熱量のある演目は正確さよりも必死感を観たいので、幕が開いたばかりの危なっかしい状態を観るのが大好き。怪我だけには気を付けて欲しいけど。
狭い出捌け口に同時に役者が駆け込んで『ぎゅむ!』ってなって入れなかった瞬間が最高に面白かった。爆笑。稽古で作ってきた中身からは外れたトラブルだけど、一生懸命やってたからこそ笑って観られた。中途半端な姿を見せられてその現象が起きたらきっとイラっとしてたと思う。命懸けでしたね。
浴槽のさかな
害獣芝居
新宿眼科画廊(東京都)
2011/06/03 (金) ~ 2011/06/08 (水)公演終了
両方観た。
観劇というよりは「体感」というか、その場に「存在」する事に意識を向けさせられた感覚。作品と劇場と客席と出演者と客の境界線が溶けてる様な不思議な気分。水槽の水を弄ぶ音が妖艶に思えたり。
それゆけ安全マン!?~レントゲン・チェルノブイリ・フクシマ~
一般社団法人 日本演出者協会
笹塚ファクトリー(東京都)
2011/06/03 (金) ~ 2011/06/03 (金)公演終了
面白かったなんて言えない。
言うのであれば、「興味深かった」。扱っている内容が内容だけに、今すべき復習と予習をさせてもらった感じ。この演目が100年後にどんな意味を持つかが非常に気掛かり。出来事を、時代を切り取った作品。
おまんじゅう
多少婦人
OFF OFFシアター(東京都)
2011/06/02 (木) ~ 2011/06/06 (月)公演終了
それはつまり饅頭星があるという事か。
今更になって「饅頭星人ってなんだよ!」と遅れて突っ込んでしまう。観ていた時にはむしろ「なになに?饅頭星人だと?」くらいの食い付き振りを発揮してしまった。おまんじゅうに関するオムニバスという事で次はどんな手で来るかに興味があった分、割とすんなり受け容れていました。
この上演形式がお家芸となっている分、4本のバランスは上手かった。ちょっと食べ足りないかなと思ったものもあるけど、幕間の繋ぎでおかわりした気分。あの部分が一番好きだった人もいる様な気もしますが、本編あってこそですからね。いや、自分もあの部分はかなり好きでしたが。