おいてきぼりの桜の園
gekidanU
アトリエ5-25-6(東京都)
2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/12/09 (木)
価格3,000円
9日19時半開演の初日舞台を拝見(110分)。
「光の祭典」(2019)ぶりの葭本未織さんのホン。
以前よりも、作家の主張が前面に押し出されている反面、(あくまでも個人の印象だが)挑戦的な作風が影を潜め、観客のみならず演じ手までをも、作品の世界観に包み込むように感じられた。
【追記】
舞台となるアトリエ5-25-6の室内を活かしたセット、現実と作品世界との程よい融合に感心しました。
ネタバレBOX
【配役】
城ゆきこ(オンラインサロンの主催者。この家の”お嬢様”のはずが…?)
…花奏和音(かなで・わおん)さん(”カリスマ”と”生身の姿”とのギャップの大きさを熱演)
安西はるこ(ゆきこの助手。複雑な思いを抱く母への気持ちを、ゆきこに重ね…)
…持田千妃来(もちだ・ちひら)さん(揺らぎ続ける心情を熱演)
池田るりこ(サロンの会員。初対面の「大場かなこ」、ネットで馴染みの彼女とは…)
…池内明世さん(役柄もあってか、直線的な演技をされておられた)
臼井さきこ(サロンの会員。後に未成年のはるこの身を案じる)
…麻生実希さん(今回、唯一、存じ上げている役者さん。安心して観ていられた)
大場かなこ(「サロンの会員・大場かなこ」として参加するも…)
…鈴木明日歌さん
小林あやこ(永方輔のストーカー。まゆこの気持ちには気づいていない)
…森下凜央さん
鈴木まゆこ(サロンの会員。親友のあやこに友情以上の感情を抱いている)
…弥上零さん
永方輔(あやこにストーカーされている。実は以前、この建物に…)
…ヒガシナオキさん
呂仁志(不動産屋。実はネットでは…)
…市原ユウイチさん
『つやつやのやつ』と『ファンファンファンファーレ!』
ムシラセ
オメガ東京(東京都)
2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/12/08 (水)
価格3,830円
フライヤーの出演者横並びの写真に惹かれて、8日19時半開演の初日舞台(110分)を拝見。
初日なので詳細は伏すが、前半の『つやつやのやつ』・後半の『ファンファンファンファーレ!』の2本共、笑ったり・しんみりさせたり・ほっこりさせたり…と観客の感情を間断なく揺り動かす、粒よりの作品だった。
間違いなく、今年の私的ベスト10に入る充実した観劇時間を過ごせた。
それから、脚本が良かったのも勿論だが、その脚本を活かし切った熱演・好演の演技陣のうち
前半の『つやつや…』は
『ノスタルギヤ』(2018)以来の山崎丸光さん(第一声でハッとしてキャスト表に目をやったら…!)
後半の『ファンファン…』は
ここんとこ立て続けに出演舞台を観ている永田紗茅さんと
過去2回、舞台を拝見している柴奏花さんとが
とりわけ印象に残った。
ネタバレBOX
【配役】
『つやつやのやつ』
吉光(売れない漫才師。プライドは高いが先輩には媚びを売る)…山崎丸光さん
津田(吉光の相方。愛想の悪い天才肌故、時代が彼の才能に追いついていない?!)…辻響平さん
安楽亭おすし(大御所芸人だが物忘れがひどい)…山森信太郎さん
カブキ姐さん(ベテラン芸人)
…菊池美里さん(『バクで、あらんことを』B班・大人モリコ役以来)
ちあき(吉光の元カノ。次は安楽亭おすし狙い?!)
…瀬戸ゆりかさん(『ツヤマジケン』(2018)前上ヒロコ役以来)
ウィスパー髙木(今の事務所では吉光の後輩芸人だが、実は芸歴は先輩)…つかてつおさん
『ファンファンファンファーレ』
チカ(亡くなった推しをひたすら追慕する)
…永田紗茅さん(『私、めんどくさい』『音楽劇 百夜車』と立て続けに拝見)
ゆかり(チカの親友)
…柴奏花(しばかなか)さん(『DGURA MAGRA-ドグラ・マグラ-』『疫病流行記』で拝見)
山口(元・漫才師。今はお笑い事務所の社員)
…鈴木研さん(先月『どうしよう 孤独だ 困ったな』で拝見したばかり)
朝海(きぬの唯一の親友)
…中野亜美さん(『音楽劇 百夜車』でも感じたが、背筋がスッと伸びた立ち姿が美しい)
きぬ(お笑い大好きな出待ち。いつまでも朝海と一緒にいたい!)
…谷川清夏さん(メガネ顔で気づかなかったが、『IN HER TWENTIES 2020』20歳役の役者さんだぁ!)
サツキ(きぬ・ゆかりとつるんでいる出待ち)
…土橋銘菓さん(今回は声の出演。『暴走ちゃんの暴走』以来)
みんなしねばいいのにII
うさぎストライプ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/12/07 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/12/06 (月)
価格3,500円
ひょっとしたら16ヶ月ぶり?のこまばアゴラ劇場で、「空想科学II(2018)」以来の、うさぎストライプの舞台を6日19時半開演回で拝見。
様々な事情や感情を抱えながらも、それでも生きていたいと願う、生者に死者!のエンドレス・ハロウィン。
今回もまた、この団体独特の"ふんわり鋭角"な語り口に乗せられ、不条理かつ不可思議な世界に引きずり込まれた79分だった。
ネタバレBOX
【配役】
あき(仕事で心身共に消耗している、ハロウィン生まれの看護師。母の死に悔いを抱いている)
…清水緑さん
橘(製薬会社のMR。ハロウィンの日に坂本に殺されるも、縫いぐるみに生まれ変わる)
…亀山浩史さん(うさぎストライプ)
ゆきえ(あきと同じマンションの住人。常識人)
…あやかんぬさん(2019年の渋谷・伝承ホールでの「かもめ」公演以来!)
なつみ(あきと同じマンションの住人。素気無い坂本から縫いぐるみ橘に心変わり)
…幡美優さん(演技+コスプレショー♪で魅せてもらった)
響子(あきの母親。生前はゴミ屋敷の住人、今はあきの住むマンションの地縛霊?)
…小瀧万梨子さん(うさぎストライプ)
坂本(コンビニ店員。好意を抱いていたあきにしつこく付きまとう橘を、斧で殺してしまう)
…伊藤毅さん(青年団リンクやしゃご/青年団)、
鴎外の怪談【12/16、12/19、12/25公演中止(12/19は1/30に延期公演決定)】
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2021/11/12 (金) ~ 2021/12/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/12/05 (日)
価格6,220円
東京芸術劇場シアターウエストでの大千穐楽を拝見(途中休憩10分間込み2時間45分)。
明治天皇爆殺計画の発覚に乗じて、当時の政府が、計画とは全く関係のない社会主義・無政府主義者まで無実の罪で逮捕。最終的には、関係者26名中12名を死刑にした、いわゆる大逆事件(たいぎゃくじけん)。
この事件の陰謀に不本意ながら関わってしまった、"国家に忠誠を誓った陸軍軍医総監"本名の森林太郎と
幸徳秋水や大石誠之助等の無罪釈放を願う、"思想信条の自由を尊ぶ"文学者・森鴎外との狭間で
苦悶する主人公を描いた長尺の作品です。
何やら今のご時世にも重なるところの多いストーリー。ところどころ仕込まれた笑いを誘う場面にリラックスしながらも…。
「見よ、飛行機の高く飛べるを」を拝見して以来、意識して公演に足を運んでいる、永井愛さんの作品だけあって、林太郎の諦観と、でも、どこか希望を抱かせる表情とで締めたエンディングは、唸る程に見事!
大変見応えのある舞台でした。
ネタバレBOX
【配役】
森林太郎(鴎外)…松尾貴史さん(巧い方ではあるが、正直、ここまで”森林太郎”にハマるとは!)
森しげ(林太郎の二度目の妻)…瀬戸さおりさん
永井荷風…味方良介(みかた・りょうすけ)さん
平出修(ひらいで・しゅう、弁護士、後に作家)…渕野右登(ふちの・ゆうと)さん
スエ(森家の使用人)…木下愛華(きのした・まなか)さん
賀古鶴所(かこ・つるど。林太郎の親友)…池田成志(いけだ・なるし)さん
森峰(林太郎の母)…木野花(きの・はな)さん
【参考(2014年初演時の配役)】
森林太郎…金田明夫さん
平出修…内田朝陽さん
18歳若い二度目の妻・しげ…水崎綾女さん
鴎外の母…大方斐紗子さん
永井荷風…佐藤祐基さん
鴎外の親友である元陸軍軍医・賀古…若松武史さん
お手伝いのスエ…高柳絢子さん
太陽は飛び去って
Ammo
サンモールスタジオ(東京都)
2021/12/02 (木) ~ 2021/12/08 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/12/02 (木)
価格4,454円
2日19時開演回(132分)を拝見。
南慎介さんの脚・演らしく、女性運動史はよく調べてあるし、話の構成も手堅い。
個人的には、特に”女学校の副校長”に具現化された、戦前の男性の(現代のフェミニズムの視点からすれば、非難されるべき)”清濁併せ呑む”キャラクターが、実によく描けていたと感じた。
役者陣、初日ゆえか、セリフの噛みが多少目立ったものの、概ね熱演。
とりわけ
前園あかりさん(「環」が感情が高ぶるあまり、言葉が出なくなった際の一瞬の表情がいい)
吉村公佑さん(本作品の良心?! 登場する度にホッとさせられる)
津田修平さん(良くも悪くも軍人らしい”背筋の通った”声がいい!)
井上実莉さん(登場する女性活動家たちの誰よりも、フェミニズムの神髄に近づいていく様を好演)
のAmmo組が印象深かった。
【蛇足】
劇中では、名前のみで”歴史上の人物”扱いだった市川房枝さん(1893〜1981)。
あの方の生前のご活躍をテレビ越しに視ていた世代としては、時の経過を痛感させられたw
ネタバレBOX
これだけの大人数の座組なのに、初見の方がお二人のみ!
開演前、配役に目を通しながら、存じ上げている役者さんだけでも「力のある役者さんを客演に集めたなぁ」と感心させられた。
【配役】
中山環(融和派の活動家。夫は大陸に渡ったまま消息不明)
…前園あかりさん(Ammo)
有馬雅子(急進的な活動家。環の女学校時代の同窓)
…奥野亮子さん(「逆柱 ―追憶の呪い―」坂田しの役、「天はすべて許し給う」彩香役で拝見)
雪下千代(市民派の活動家。環の女学校時代の同窓)
…堤千穂さん(「焔~ほむら~」下尾社員役、「天はすべて許し給う」志穂役、「大型」で拝見)
亀井令子(華族会員。環の女学校時代の同窓)
…トヨザワトモコさん(「ダブルダブルチョコレートパイ」指田リエ役、「草苅事件」川上真理子役で拝見)
長谷川不二(無産派。婦人運動の重鎮)
…松本寛子さん(お初の方。巧いなぁ)
瓜生輝子(環に英語を習っている女学生。顔見知りの伊久に対して…)
…井上実莉さん(Ammo)
谷口スマ(ひたすら「お家大事」な、中山家の執事)
…田中千佳子さん(「逆柱 ―追憶の呪い―」30年後の坂田しの役、「Dの再審」明智蘭子役で拝見)
日髙伊久(中山家の使用人。没落した豪農の出。旧家を復興させたいという願望を、正春に利用され…)
…福永理未(ふくなが・さとみ)さん(お初の方。好演!)
沢本五郎(令子が全巻持っている程の小説家。環に恋心を抱いている純情派)
…吉村公佑さん(Ammo)
長谷川正春(不二の夫。環等が通った女学校の副校長。最初は「人格者」として登場も、終盤、別の一面を覗かせて…)
…大原研二さん(DULL-COLOREDPOPの公演、「調和と服毒」枢機卿ビビエーノ役で拝見)
亀井利祥(令子の夫。子爵。戦前の「家制度」における戸主らしい人物)
…日下部そう(くさかべ・そう)さん(「ヒ me 呼」イズミ役、「調和と服毒」トンマーゾ役、他で拝見)
有馬弥(雅子の夫。関東軍陸軍大尉)
…津田修平さん(Ammo)
ガラカム
ガラ劇
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/24 (水)
価格3,000円
24日19時開演のCチーム「神威少女パンク。」の回(65分)を拝見。
連発する"小技"が効いてて、客席のクスクス笑いが途切れない舞台。
女優6名プラスαの演技にも好感、掘り出し物の舞台、存外に面白かった!
ネタバレBOX
【配役】
ペピン(被告)…神藤さやかさん
リタ(検察側)…鳥居志歩さん
ヴァニラ(弁護側)…大津澄怜(おおつ・すみれ)さん
リリィ(シルベットの恋人だったが、ヴェルヴェットに…)…村山あきさん
シルベット(ペピンの劇団・第二弾公演の主役。被害者)…周川藤子さん
ヴェルヴェット(ペピンの劇団・第一弾公演の主役。被害者)…ぱーるさん
作者…政木コヲタさん(本作品の作・演)
IN HER THIRTIES 2021
TOKYO PLAYERS COLLECTION
サンモールスタジオ(東京都)
2021/11/17 (水) ~ 2021/11/21 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/21 (日)
価格2,500円
9月に観た『IN HER TWENTIES 2020』に味を占めての…ただ、どうしても会場に足を運ぶ時間が取れなかったので、18日19時開演回の録画(77分)を視聴することに。
出演者は、10名中、顔と名前が一致する役者さんが、榊菜津美さん、三浦真由さん、梢栄さん、石井舞さん、Q本かよさんの計5名という陣容。
2013年の『なんでわたしばっかり』の石井さんを初め、初見から5~8年は経ったかなぁという皆さんに、今回、名前を確認しながら拝見する皆さんの、役柄の背後にあるだろう、その方の歩んできた半生まで想像しながら拝見させて頂いた。
でっ、作品自体は、「結婚」という(もちろん男性にとってもだが)大イベントを除くと、この年代で働いている者の悩みとか理想とかは、男女であまり差がなくなってきているようで、『IN HER TWENTIES 2020』よりも共感させられる部分が多かった。
なお、役者さんでは、30代の中間点を担当なされた都倉有加さんが、個人的に印象深かった。
【蛇足】
前述の通り、演じる役者さんの実際の半生が透けて見えてきそうな舞台。
そして、視(観)ている側にも、否応なく自身の半生を振り返らせる舞台。
ノスタルジーに浸るだけでは許されないほろ苦さを、『IN HER TWENTIES 2020』に続いて、今回もまた…。
ネタバレBOX
【配役】
30歳…榊菜津美さん 31歳…野木伶那さん 32歳…三浦真由さん
33歳…梢栄さん 34歳…都倉有加さん 35歳…小嶋直子さん
36歳…望月めいりさん 37歳…工藤さやさん 38歳…石井舞さん
39歳…Q本かよさん
どうしよう 孤独だ 困ったな
第27班
王子小劇場(東京都)
2021/11/18 (木) ~ 2021/11/23 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/20 (土)
価格3,800円
20日19時開演回(139分)を拝見。
群像劇の体裁はキチンと保っているものの、『平成舞姫』以降、第27班に抱いている"お利口さんな作風"のイメージとは異なった、荒々しいというか・青臭いというか、方向性の定まらない熱量みたいなものに、強く心を惹きつけられた139分だった。
なお、演技陣では、リノ役・三浦葵さんの、役柄に寄り添った存在感が印象深かった。
ネタバレBOX
【配役】
ナツメ(ケイスケの幼馴染)…箸本のぞみさん
ケイスケ…鈴木研さん
リノ(ケイスケの現カノジョ)…三浦葵さん
ヤスヒロ(コトミの作品のファン)…小日向春平さん
トモミ(リノの友人。恋多き既婚者)…もりみさきさん
コトミ(トモミの姉。人気漫画家)…鈴木あかりさん
トモユキ(コトミの担当編集者。トモミの夫)…岡野康弘さん
ヒロト(ヤバいところから金を借り…)…大垣友さん
エリカ(毎晩、公園に現れる少女)…成瀬志帆さん
ユウゴ(ヒトが良過ぎるヒト。エリカとの会話が心の支え)…辻響平さん
ココロノケモノ
劇団ミックスドッグス
劇場MOMO(東京都)
2021/11/18 (木) ~ 2021/11/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/18 (木)
価格3,800円
18日18時開演回(103分)を拝見。
2019年12月の『グッドバイ,グッドボーイ』以来となるミクドクの芝居だが、今回も進行はテンポ良く、また、いい意味での青臭さ・生真面目さが舞台からガンガン伝わって来て、存分に楽しめた。
それにしても、先月、『ラブピー』で拝見したばかりの見米克之さんを除けば、お久しぶりの劇団員の皆さん。
特に幾世優里さんの凛とした声は「嗚呼、今、まさにミクドク の芝居観てるんだなぁ!」と感慨深いものが。
あと、個人的には、松尾音音さん・星澤美緒さん・仙石智彬さんのお三方の演じるキャラクターが印象深かった。
ネタバレBOX
【配役】
水原杏夏(あんな)…幾世優里(いくせ・ゆうり)さん
レイ(杏夏の心の獣、メスの黒豹)…松尾音音(まつお・ねね)さん
小野寺実(「ハウル」の創設者)…伊藤貴史(いとう・たかふみ)さん
ハク(小野寺の心の獣、オスの狼)…山下慶祐(やました・けいすけ)さん
青井倫太郎(杏夏の元恋人)…見米克之(みこめ・かつゆき)さん
トニック(倫太郎の心の獣、オスのイタチ)…仙石智彬(せんごく・ともあき)さん(『アイドル♂怪盗レオノワール』以来!)
華原柚綺(倫太郎の現・恋人)…大空晴飛(おおぞら・はるひ)さん(『クロノスコープ少女』以来!)
ミミ―(柚綺の心の獣、メスの猫)…坪和あさ美さん(5月の『誰も死なない』ぶりかなぁ?)
藤堂美晴(今回の依頼人)…鈴木美咲さん
ニコ(美晴の心の獣、メスの兎)…佐瀬ののみさん
藤堂希一(美晴の夫)…川上輝明さん
ジャック(希一の心の獣、オスのライオン)…隈本秋生(くまもと・あきお)さん
野々村孝志(希一の友人)…小田島凜さん
ダブリン(孝志の心の獣、オスのダチョウ)…杉浦惇(すぎうら・じゅん)さん
先生(「道場001」の指導者)…沼田天音(ぬまた・あまね)さん(池袋 ポップアップ劇場の一人芝居で拝見)
ルカ(先生の心の獣、メスの蛇)…星澤美緒さん(過日、池袋 ポップアップ劇場の『いまこそわかれめ』でも拝見)
私、めんどくさい
劇団癖者
OFF OFFシアター(東京都)
2021/11/10 (水) ~ 2021/11/17 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/11/15 (月)
価格4,000円
15日19時開演回を拝見(87分)。
ヒロインの心の揺れが只々痛々しく、シンパシーを感じ過ぎて、観ていて結構シンドい思いがした。
でっ、この舞台、どう着地させるつもりかなぁと案じていたが…作者の優しい視線に心温まる思い。
ネタバレBOX
【配役】
浮田ゆり(夫婦喧嘩の絶えない家庭で育ったせいか、自分を殺して場の空気を読み過ぎる性格に!)
…きゆうさん
私(ゆりの心の底)…野下真歩さん
真礼ちゃん(幼児)…イマダトムさん
吉良来夢(大卒新人保育士)…永田紗茅さん(先月末『音楽劇 百夜車』で観たばかり!)
島みどり(副園長、看護師)…坂本憲子さん
田原律子(ベテラン保育士)…角田佳代さん
飯塚直哉(男性保育士)…喜多真也さん
浅沼深雪(採用されたばかりの保育士)…須田のぞみさん
井本れいな(ゆりの姉。既婚)…愛田天麻さん
吉澤桃(幾つものバイトをこなす保育士)…下城麻菜さん
島敦啓(園長)…【声の出演】石田明さん
The Kitchen
TABACCHI
駅前劇場(東京都)
2021/11/10 (水) ~ 2021/11/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/14 (日)
価格4,500円
14日18時開演回(83分)を拝見。
絶賛・酷評と観た方の評価がハッキリ分かれる本作。
私はといえば、酷評されていた方のお気持ちに充分共感しつつも…
小骨だらけのヒラメ…もとい!カレイのヒト皿
歯応え充分過ぎる程の肉料理のヒト皿
と、まるで観客の良識とやらを挑発するような料理の数々に半ば閉口するも、最後には存分に満足させられた、というところか。
あと、今宵の舞台では意図的にボカしているのかな?と感じ、帰宅後に調べてみたら、やはり、原作ではかなり露骨な人種差別的セリフが厨房内を飛び交っていたようだ。
厳然たる階級社会&多民族社会であった当時のロンドンの世情、今の日本の観客にストレートに出しても理解が届かな過ぎ! とはいえ、多少は匂わせないと、何故、登場人物の彼と彼とはいがみ合っているのかが、合点がいきにくかったんじゃないだろうかなぁ、とは余計な心配か。
ネタバレBOX
上述の通り、絶賛・酷評の差が著しい本作、観に行くかどうか、実はかなり迷ったのだが…
『わが家の最終的解決』の、中田顕史郎さん
電動夏子関連の、新野アコヤさん、道井良樹さん、岩田裕耳さん、小舘絵梨さん
『そでふりあうも』 以来の、川島佳帆里さん
そして、お馴染みの、橘花梨さん、山崎未来さん…
といった舞台で存じ上げている役者さん達が出るのだから!という一点で観に行くことを決めた。
結果、皆さんの出演作品を選ぶ眼を信じて正解だった。
【配役】
マランゴ(大衆向けレストラン「チヴォリ」のオーナー)…中田顕史郎さん
料理長(定年まで無難に過ごすことを願う)…朝廣亮二さん
フランク…贈人(ぎふと)さん
ハンス(ベテランのドイツ人コック)…中西良介さん
ピーター(若手のドイツ人コック)…鍛治本大樹(かじもと・だいき)さん
ケヴィン(新入りのアイルランド人コック)…浅見臣樹(あさみ・なおき)さん
ガストン(キプロス人コック)…三浦知之(みうら・ともゆき)さん
マイケル…堀口薫さん
マックス…セキュリティ木村さん
バーサー/浮浪者の老婆…新野アコヤ(しんの・あこや)さん
ニコラス…岩田裕耳さん
ポール(ユダヤ人のパティシエ)…道井良樹さん
アン…せいのゆみさん
ディミトリ…髙倉直人さん
モニカ(ピーターの年上の恋人。夫がいる)…川島佳帆里さん
ヴァイオレット(前職場リッツ・カールトンの一流レストランとの意識の差に動揺)…小舘絵梨さん
ダフネ…立田聡実さん
シンシア・マギ…橘花梨さん
ベティ…松原瑚春(まつばら・こはる)さん
ウィニー…山崎未来さん
「Femiking」
TremendousCircus
ザムザ阿佐谷(東京都)
2021/11/12 (金) ~ 2021/11/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/12 (金)
価格4,830円
12日19時開演回(146分)を拝見。
フェミニズムやジェンダーレスの啓蒙が目的の為か、観客の理解を促す説明セリフが、クドくならない程度に、適時かつ懇切丁寧。故に、過去に拝見した『サロメ』『女吸血鬼カーミラ』と比較しても、大幅にわかりやすくなった親切設計。
また、登場人物個々に付与された多様な性格設定からは、ジェンダーレスの考え方に沿って、内部で検討を重ねた痕跡が伺えた。
恐らく、この舞台を観て、ヒトによっては強烈なアレルギー反応を起こす方もおられよう。ただ、私個人に関して言えば、この作品で主張された内容に全面的には賛同しかねるも、少なくとも理解は届いた146分。
ネタバレBOX
【配役】
クレオパトラ… 知乃(ちの)さん
アントニウス(アンソニー)… 雨宮大夢(あめみや・ひろむ)さん
オクタビアヌス… 和田響き(わだ・ひびき)さん
ベロニカ(クレオパトラの姉)/エロス(アンソニーの召使)
… 橋本明花(はしもと・はるか)さん
アルシエノ(クレオパトラの妹)/リヴィア(オクタビアヌスの妻)
… 当山楓花(とうやま・ふうか)さん
フルヴィア(アンソニーの最初の妻)…菅原茉利奈さん
オクタビア(オクタビアヌスの姉。アンソニーと政略結婚させられる)
…萌木小川(もえぎ・おがわ)さん
オキア(未来を予言出来るウェスタの巫女)… 田中愛恵(たなか・まなえ)さん
カルミオン(クレオパトラの召使)…山嵜七夕(やまざき・ななせ)さん
イラス(クレオパトラの召使)…せとうあゆみさん
マーディアン(クレオパトラの召使)… 菊間悠里さん
アグリッパ(オクタビアヌスの親友であり名将)
… 合田孝人(ごうだ・たかひと)さん
カエサル…enさん
ルカ…水乃るかさん
フィーナ…本馬ひなたさん
(ダンサー)…楠えみりさん
三人姉妹
劇団つばめ組
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2021/11/04 (木) ~ 2021/11/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/11/07 (日)
価格4,000円
7日13時開演の千穐楽の舞台を拝見(126分)。
まず何よりも有難かったのは
アクト青山の頃から存じ上げてる、葵ミサさん
先月上演の『マリアの首』で拝見したばかりの、那須野恵さん
そして、会場で配役表を見てビックリ!の、兎団・柳橋龍さん
と、顔と名前が一致する役者さんが3人もおられたこと。
おかげで、長々としたカタカナ綴りにアレルギーを覚える、”ロシアン・ネーム”苦手男にも、比較的、早い時間帯に、登場人物の把握ができたのは、正直、助かった。
あと、実は(あらすじは承知しているものの)『三人姉妹』を観るのは初めてで、他の劇団等が上演した同作品と比較することは出来ないが、本日の舞台に限って言えば、大変平易にまとめられていたのでは?と感じられた。
勿論、原作自体のチカラによるところ大なのであろうが、(話の本筋には直接は絡まない、フェドーチク、ロデー、フェラポントを除いた)登場人物個々のキャラが立っていて、かつ、背景等の説明セリフも、不自然さを覚えさせずに、すんなりと飲み込めた。
さて、観劇しての感想だが、主要な登場人物の性別・年齢に関係なく、彼ら彼女らの言動に”身に覚え”があり、つい我が身を重ね合わせてしまうこと数多しw
若い頃でなく、無駄に歳を重ねたせいかなぁと苦笑を禁じ得なかった。
感慨深い時間を過ごせたことに感謝!
ネタバレBOX
【配役】
オーリガ(故・プローゾロフ大佐の長女。小学校教諭、後に校長に)
…吉田直子さん(自分が下の弟や妹たちを支えるんだ!という、長女の損な役回りを好演)
マーシャ(次女。中学教師フョードルとの結婚生活に退屈し切っていた時に、妻子あるヴェルシーニン中佐と再会し、やがて心惹かれていく…)
…那須野恵さん(確かに、この方が『三人姉妹』で誰を演ずるか?といえば、マーシャだよなぁw)
イリーナ(電報局勤務の三女。後に、軍隊を辞め、遠方の工場に勤務することになったトゥーゼンバッハに付いて、遠方に旅立つことになっていたが…)
…杉崎智子さん(声質が如何にも甘えん坊の末の子らしくって…とはいえ、三人姉妹の中で、唯一、自らの将来を切り拓いていくことになるイリーナを好演)
アンドレイ(オーリガの弟、マーシャ・イリーナの兄。大学教授を目指していたが、ナターリャーと結婚し、地元の市会議員に”なり果てる”。博打の返済に、三人姉妹の済む屋敷を差し出してしまう)
…石倉研史郎さん(舞台美術もご担当)
ナターリャ(アンドレイの妻。結婚前は恥ずかしがり屋の娘だったが、結婚後はプローゾロフ家の実権を握っていく俗物的な人物)
…葵ミサさん(良く通る声で、ナターリャの性格の変遷を好演)
クルイギン(中学校教師でマーシャの夫。終始”退屈な男”として描かれている、ある意味、気の毒な人物)
…川崎拓己さん
ヴェルシーニン(しばしば自殺未遂をやらかす妻と義母、2人の娘と暮らす中佐。故・プローゾロフ大佐の部下で、モスクワ時代の三姉妹を知っている「恋する少佐」)
…三瓶裕史さん
トゥーゼンバッハ(30手前の醜男!中尉。上流階級ゆえ一度も働いたことがなかったが、イリーナに感化されて、軍を辞め、彼女と共に遠方の工場に旅立つことに。だが、出発当日の朝…)
…大西達之介さん
ソリョーヌイ(イリーナを愛するも、彼女からは嫌われているシャイな男。かっては親友だったものの、今や恋敵となったトゥーゼンバッハに決闘を申し込む)
…柳橋龍さん(舞台に登場して第一声を放った瞬間に、何らかの”敵役”だとわかった! 傷つきやすいシャイな人物を熱演)
チェブトゥイキン(腕も意欲も衰えた60歳手前の軍医。一家の古い知り合いで、姉妹が幼い頃から知っている。姉妹の亡き母を愛していた。新聞を読みながらの「どのみち同じさ」が口癖)
…堀越健次さん
フェドーチク少尉…山崎綾乃さん(狂言回し役)
ロデー少尉…ガンダーラ藤村さん
フェラポント(耳が遠い使い番)…仲条裕さん
アンフィーサ(三姉妹の乳母として30年仕える使用人。後にオーリガが校長を務める小学校に雇われることに)
…荒川ヒロ子さん
24歳のフォーチュン!ウェディング
人間嫌い
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/11/03 (水) ~ 2021/11/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/11/04 (木)
価格4,000円
4日19時開演回(105分)を拝見。
2018年版から人物設定等のリライトがなされた本作。
(見守り役の「お姉さん」を除く)登場する女性たちの心情が、多少の濃淡はあるものの、初演と比べフォーカスがより絞られて描かれている印象。
お陰で、恋愛事情に極めて疎い観劇オジサンでも、彼女たちのそれぞれに共感を抱けた。
ネタバレBOX
【配役】
サチ(資生堂?勤務のOL。彼氏無し)…武田紗保さん
萌子(経理部勤務。彼氏有り)…青山美穂さん(声優さん? 声質が日髙のり子氏に似ていた)
かなみ(カフェの新入りバイト。片思いしている大学生)…樋口双葉さん
ケイ(カフェのバイト。シナリオライター希望)…川勾みち(かわわ・みち)さん
きらら(お姉さんの姪。出来ちゃった婚の両親、キラキラネームを嫌悪)
…佐藤美輝さん
ナオ(お姉さんに連載を依頼していた編集者)…あおのゆきかさん
お姉さん(カフェの主人。高名な占い師)…窪寺奈々瀬さん
まーくん
…3日・菊池泰生さん、4日・甲斐優風汰さん、5日…目崎剛さん
6日…村松ママンスキーさん、7日…飯嶋耕大さん
のばらのばらのばら
ヅカ★ガール
レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)
2021/11/03 (水) ~ 2021/11/19 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/11/03 (水)
価格2,500円
3日の初日、17 時開演の赤ver(70分)を拝見。
2015年の新宿眼科画廊以来の『のばらのばらのばら』だが、6年の歳月は作者の心境や技量にも大きな変化があったのか、あるいは、女優さん達の持ち味の違いに影響されたのか…。
完成度の高さからいえば、役者陣の力量、作風や結末共に2015年版から大幅にリライトされた本作を挙げる。
だが、個人的好みとしては、たとえ作風が性急過ぎて・青臭くとも、最後の最後まで胸の締め付けられる思いのした2015年版を取るかなぁ。
ネタバレBOX
【配役(赤ver/ピンクver)】
ツバキヤマ・キリコ(某美術大学を休学中の"新進気鋭の天才画家"だった女性)
…石黒乃莉子さん(2015年版で同役を演じた飯塚未生さんを彷彿とさせる好演)/結崎あゆ花さん…
ミカちゃん(シラキ・スミカ。キリコのパトロンを自認する風俗嬢。実はキリコの恩師の隠し子)
…妃咲歩美さん(「ミカちゃん」を実に楽し気に演じている様子に好感)
アカギ・ユリコ(キリコの絵の恩師。自殺している)
…結崎あゆ花さん/石黒乃莉子さん
テシガワラ・マリン(贋作の売買もいとわぬ悪徳画商)
…かまくらあやさん
カラス(テシガワラの配下。贋作画家)
…来栖梨紗さん("男装の麗人"的雰囲気漂うカラス。2015年版を完全に超えたか⁈)
音楽劇 百夜車
あやめ十八番
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2021/10/29 (金) ~ 2021/11/02 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/10/30 (土)
価格4,500円
音楽劇『百夜車(ももよぐるま)』30日18時開演予定のところ、機材トラブルにて10分遅れ。途中休憩10分込み157分。
開場時、天井近くまで積み上げられたセットに圧倒され
開演後、役者達が発する歌唱に心が震えた(歌唱のレベルは千差万別?だったが、全員が唄う場面は「ココは帝国劇場かぁ~!」と錯覚する?!程、痺れた。なお、溝口悟光さん、内田靖子さんの独唱は群を抜いていたと感心)。
まだ公演中につき、詳細は伏せるが、あるいは?と案じていた主要人物それぞれの"決着"に涙。
これまで観て来た、あやめ十八番さんの作品の中で、マイ・フェイバリットな舞台だった。
ネタバレBOX
【補足】
木嶋佳苗の首都圏連続不審死事件が下敷きの本作。
「週刊明朝」の「実方融」記者が「清水謡子」と獄中結婚しようとしたエピソード、実際には、週刊新潮のデスクと獄中結婚している。
【配役】
清水謡子(しみず・ようこ。千葉連続不審死事件容疑者)
…金子侑加さん(演技は文句なし! 背中が寂しい…。歌唱は、一か所だけ、声出すのキツイかなぁ?と感じた瞬間があった)
清水詠治(謡子の腹違いの弟。檜垣に依頼され、裁判の傍聴記を書くことに)
…溝口悟光(みぞぐち・ごこう)さん(前作『江戸系 宵蛍』の学生さん役の方が、これほどまでに歌えるとは!)
清水響一(謡子の父親。国語教師。妻・奏恵をSMプレイの末、絞殺。謡子や詠治に”清水家の血の定め”を負わせる)
…中山省吾さん
清水奏恵(謡子の母親)/女囚…三廻部結衣(みくるべ・ゆい)さん
実方融(さねかた・とおる。週刊明朝記者)
…浜端ヨウヘイさん(取材対象のはずだった謡子に、次第に魅入られていく様を、静かに・熱く演じられた。大らかな歌唱に好感)
松風一美(融の婚約者)
…内田靖子さん(前作『江戸系 宵蛍』の粟国奈々子役。歌も踊りも素晴らしい!)
大原御幸(週刊明朝の編集長)
…蓮見のりこさん(前作の運輸大臣役に引き続き、剛腕な人物を演ずる)
檜垣純(週刊明朝の新人記者)
…永田紗茅(ながた・さち)さん(裁判を通して人間的に成長していく純を好演。柿喰う客でお馴染みの役者さん)
三井寺康人(みいでら・やすと。妻に対して異常な支配欲を持つ精神科医)
…谷戸亮太(やと・りょうた)さん(前作に引き続きご出演。嫌な人物を好演?)
三井寺由梨(康人の妻。陪審員として裁判に接するうちに、彼女の心の中に変化が…)
…大森茉利子さん(今回、個人的に一番シンパシーを感じた役柄を好演)
善知鳥葵(うとう・あおい。謡子の弁護士。裁判中、康人との愛人関係を、由梨に悟られて…)
…服部容子さん
求塚明彦(もとめづか・あきひこ。検事。密かに大原編集長と情報のやり取りをしている)
…松浦康太(まつうら・こうた)さん
桜井絵馬(未決囚。出所後、謡子から託された手紙を詠治に届ける)
…田久保柚香さん(アレ?今日31日に観に行く舞台にも出演している気が?…w)
水無月達平(連続不審死事件・最後の被害者。黒塚の寺の檀家)…酒井和哉さん
黒塚庄司(千葉拘置所の教誨師)
…岡本篤(おかもと・あつし)さん(この2月、お隣りのシアターイーストでの『帰還不能点』に出ておられた役者さん)
女囚/刑務官、他…河西美季さん
女囚/被害者・淡路の妹、他…中野亜美さん(前作から引き続いてのご出演)
女囚/由梨のフォロワー、他…佐々エイミーさん
記者/被害者・淡路…渡邉力さん
記者/被害者・井筒…田邉将輝さん
記者/被害者・鵜飼…豊田陸人(とよた・りくと)さん
記者/被害者・江島…高村颯志(たかむら・そうし)さん
【音楽】
Pf.吉田能さん
Perc.吉田悠さん
E.B.藤野“デジ”俊雄さん
Vo. /女囚…高岡由季さん(こんにゃく座の「歌役者」さん)
Fg./裁判官…池田海人さん
藤田嗣治〜白い暗闇〜
劇団印象-indian elephant-
小劇場B1(東京都)
2021/10/27 (水) ~ 2021/11/02 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/10/28 (木)
価格4,000円
28日19時開演回(130分)を拝見。
1幕10場の舞台、自分には忙しなく感じられたが、ヒトによっては”テンポ良く”と取る向きもあろう。
なお、2回ほど、場転の最中、出演者が唄を口ずさみながら作業に当たっていたのは、単調さを避ける、という意味合いで好感。
まだ公演中なので詳細は伏せるが、主人公の藤田嗣治は当然として、藤田を戦争画に導いた朝日新聞記者・住喜代志に強く心惹かれた。
生死の境にいる兵士たちの魂を、キャンバスの上に永遠に刻み込もうとした画家
貧富の差なく、全ての国民が平等にお国のために働けると、ある種の理想郷を戦争に見出した新聞記者
しかし、それぞれの初志とは裏腹に、いつしか時代の狂乱に飲み込まれていった、この2人の(実在の)登場人物。
もし今も存命だったら、是非、話を伺ってみたい!と願わずにはいられなかった。
ネタバレBOX
【配役(*は実在の人物)】
*藤田嗣治(ふじた・つぐはる)…間瀬英正(ませ・ひでまさ)さん
ナタリア(娼婦)…廣田明代さん(ひょっとして千歳烏山のアトリエでお見かけしたかも?)
村中青次(後輩の画家→嗣治の内心を反映した”幻影”)…泉正太郎さん
ユーリャン(モデル)…灘波愛さん
*藤田君代(嗣治の最後の妻)…山村茉梨乃さん(実物の君代さんの写真に感じがそっくりなのにビックリ!)
多門土郎(たもん・つちろう、小説家志望)…杉林志保さん
*山田秋平(嗣治の内弟子)…片村仁彦(かたむら・きみひこ)さん
*住喜代志(すみ・きよし、朝日新聞記者、美術ジャーナリスト)…二條正士(にじょう・まさし)さん
藤田 嗣章(嗣治の父。軍医)…井上一馬さん
陸軍兵士1…伊藤大貴さん
陸軍兵士2…浦嶋建太さん
陸軍兵士3…堀慎太郎さん
『動ける/動けない 言える/言えない』を考えるWS 試演会
升味企画
アトリエ春風舎(東京都)
2021/10/24 (日) ~ 2021/10/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/10/24 (日)
価格2,000円
アトリエ春風舎での、升味企画「『動ける/動けない 言える/言えない』を考えるWS 試演会」16時半開演回(69分)を拝見。
あくまでもWSの"成果発表会"だという前提で拝見したが、3本の短編のうち2本目の『湿気』が予想外にエンタメ感⁉︎があって楽しめた。
ネタバレBOX
【配役等(敬称略)】
A チーム
『けんかできない』
作:中島梓織(なかじま・しおり) 演出:升味加耀(ますみ・かよ)
A: 秋村和希 大和田あずさ カミコ ウラ
B: 岸田百波(きしだ・もなみ) 日比楽那(ひび・らな) 村田正純
審判: 金森 悠
B チーム
『湿気』
作:升味加耀 演出:宮崎玲奈
菊池:山田祥平 片山:関口真生
久蔵:堤 和悠樹 島田:井澤佳奈
林田:國枝大介 岡本:渚 まな美
七郎:チカナガチサト
C チーム
『モメメント』
作:宮崎玲奈 演出:中島梓織
女 1:瀧澤綾音
女 2:佐々木明音・鈴木望生
男 1:小林 駿 姉:巻島みのり
マリアの首
エムズクルー
シアターX(東京都)
2021/10/20 (水) ~ 2021/10/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/10/23 (土)
価格2,500円
23日18時半開演回を拝見。
終戦から13年後、広島の"原爆ドーム"同様、長崎への原爆投下の悲劇の象徴であった、浦上天主堂・外壁の遺構。そこに残された"被爆した"マリア像が見護る中、自身の信念・恨み・悔い、あるいは生きていくため…様々な"現実"と葛藤する人々を描いた2時間47分(途中休憩2回有)。
演出や表現の仕方などにつき、自分には難解で、かなり歯応えのある⁈作品だったが、長尺を感じさせない、胸に迫る舞台だった。
【付記】
チケット代、障がい者割引を適用して頂いております。
ネタバレBOX
【配役】
鹿(顔にケロイド痕を残す、昼は看護師、夜は街角に立つ娼婦。ある目的から、忍や義足の男等の同士と共に、被爆したマリアの像を解体し、何処かに持ち去ろうてしている)
…那須野恵さん
忍(夫の詩集を売る女。少女の頃、レイプされた男から託された短刀を復讐のために所持)
…新上貴美さん
静(鹿と同じ坂本病院の先輩看護師)
…斎藤萌子さん
次五郎(忍をレイプした男。娼婦達の元締めなどをしているが、戦後13年目の今になって原爆症を発症し…)
… 島村勝さん
桃園(忍の夫。絵描き・詩人。由来不明の白血病?を患う)
… 菊地真之さん
矢張(原水爆反対活動にのめり込む大学生。現実の反対運動への、作者の批判的視点の具象化?)
… 吉田道広さん
第一の女… 小川沙織さん
第二の女… おのるみさん
第三の女… 箕輪菜穂江さん
第四の女… 高橋未央さん
第一の男(巡査)
…青木隼さん(ゲン担ぎでジャンボカツ丼やジャンボカツカレーを召し上がる方)
第三の男…今井聡さん
第四の男(市会議員)
…石井智也さん(マチソワの間に、美味いと評判の、ガツンの博多ラーメンを召し上がった方)
第五の男(ニタニタ眼鏡男)…大森寛人(おおもり・ひろと)さん
第二の男(植字工)/坂本医師…近童弐吉さん
FESTƎ〜十二夜〜
合同会社モダンタイムス
あうるすぽっと(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
鑑賞日2021/10/16 (土)
価格3,500円
16日18時半開演回(105分)を拝見。
出演者全員が乱舞する大団円、とりわけ、ウエディングドレスに着替えてからのエリザベス・マリーさんが素晴らしかった。