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APOFES2023

APOFES2023

アポックひとり芝居フェスティバル

APOCシアター(東京都)

2023/01/14 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/01/25 (水)

価格1,000円

今村貴登×伊織夏生×ヒナタアコの「海葬 」を動画配信で視聴…う~む、自分には難解ホークス!だった。一人芝居だと変化が乏しく聴いてて難儀に感じられた。

APOFES2023

APOFES2023

アポックひとり芝居フェスティバル

APOCシアター(東京都)

2023/01/14 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/23 (月)

価格1,000円

湯の佳世『さなぎの家庭』を動画配信で視聴。
育児の大変さもだけど、子を産み・育てることへの決意のさまが伝わってきた…
と門外漢のオッサンは感じた50分3本勝負。

【追記】
2本目のアコーディオン編、(短編としては面白いが)3本の中での位置づけが自分にはイマイチ、ピンと来ませんでした。

サーカスがはじまらない

サーカスがはじまらない

プテラノドン

小劇場 楽園(東京都)

2023/01/20 (金) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/21 (土)

価格3,000円

21日19時開演回(110分)を拝見。

毛色の異なる7本の短編集は、目先が変わって、それぞれに楽しめた。
中でも、個人的には2本目の「初恋の人」で、太田知咲さん演じる中堅女優の表情が、初恋の人と出逢ってから、どんどん輝いていくさまが大変印象に残った。

ネタバレBOX

「サーカスがはじまらない」作:​菅沼岳
~​太田知咲、菅沼岳、平体まひろの3人による導入編

「横濱短編ホテル」第四話「初恋の人」作:マキノノゾミ
~​太田知咲さんの女優と、佐藤達さんの農業高校の教師…かっての同級生2人の偶然の再会から、失意のどん底にあった女優の表情が徐々に前向きに変わっていくさまが実に尊く感じられた。

「永久機関」作:​菅沼岳
~​菅沼岳、​海部剛史のお二人による「それ、ある・あるぅ!」と頷きたくなるほど楽しいループ寸劇。

「葉桜」作:岸田國士
~​娘・平体まひろ、母・かんのひとみによる、いかにも岸田國士モノらしい上質な短編。ただ「永久機関」の爆笑の直後には繊細過ぎる作風かなぁと。「初恋の人」の次に上演した方が良かったのではないか?とは個人的感想。

「あの人は今」作:​菅沼岳
~せっかく個人スーパーの店長に収まっていた海部剛史の残り火を、炎上させてしまった菅沼岳の罪づくりな登場が笑える。あと、太田知咲や平体まひろの店長への陰口にもニヤリ。

「片隅にて待つ」原案:テネシー・ウィリアムス「しらみとり夫人」、脚色:平体まひろ
~太田知咲、菅沼岳、平体まひろのお三方、テネシー・ウィリアムスの戯曲の翻案で、一番ノビノビと演じていたみたい。

「多分、きっと、今日も」作:​菅沼岳
~同級生モノで「初恋の人」と被る気はするも、個人的には好み。かっての教え子である太田知咲、佐藤達への副校長・かんのひとみの眼差しが温かい。
宝飾時計

宝飾時計

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2023/01/09 (月) ~ 2023/01/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/20 (金)

価格8,130円

20日14時半開演回を拝見(途中休憩15分挟んで前・後半70分の計140分)。

個人的には2016年2月の「ファンファーレサーカス」以来の根本宗子作品は、2013年頃のエッジが効いた作風からは、だいぶカドが取れ、この日、劇場に集った観客の大半を充分満足させたであろう恋愛系エンターテイメントの完成品の趣きか。
ゆりか(演・高畑充希さん)の変わらぬ想いの行く末がどうなるのか…観客の多くが、恐らく、途中から予想したであろう結末に終わるのだが、それさえも含めて、(ストーリー上の矛盾をついつい理詰めに考えがちな男性とは違って)女性作家らしい心情的な流れに沿った、精緻過ぎるほど精緻な作劇だと感心させられた。

演じ手では、当て書き芝居というだけあって、まず何よりも、主演の高畑充希さんの演技や歌唱の魅力が存分に披露されていた。
あと、個人的には、さすがの芸達者・小池栄子さんと、小劇場のフィールドで何度も拝見している後藤剛範さんの"役得"ぶり⁈が、とても・とても印象に残った。

ネタバレBOX

【配役】
松谷ゆりか(ロングラン・ミュージカル『宝飾時計』の主役を10歳から29歳まで務めた”奇跡の子役”。現・30歳)
…高畑充希さん
大小路祐太郎(1年前からの、ゆりかのマネージャー。ゆりかの彼氏でもあるのだが、二人の関係はなかなか縮まらない)
…成田凌さん
板橋真理恵(『宝飾時計』初演時の主役トリプルキャストの一人。今はママタレ)
…小池栄子さん
田口杏香(『宝飾時計』初演時の主役トリプルキャストの一人。今は引きこもり)
…伊藤万理華さん
杏香ママ(元宝塚のステージママ)…池津祥子さん
関一(真理恵のマネージャー)…後藤剛範(ごとう・たけのり)さん
勇大(『宝飾時計』初演時の相手役の子役)……小日向星一さん
滝本伸夫(『宝飾時計』のプロデューサー)…八十田勇一さん

バイオリン…磯部舞子さん
ビオラ…島岡万理子さん
チェロ…松尾佳奈さん、吉良都さん
ピアノ…大谷愛さん、Momoさん
swing…椙山さと美(すぎやま・さとみ)さん
胎内

胎内

三人之会

SCOOL(東京都)

2023/01/14 (土) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

価格3,000円

15日17時開演回(91分)を拝見。

三好十郎の原作「胎内」を使った舞台は
花岡金吾…伊佐瑞人、村子…渕上夏帆、佐山富夫…滝本圭の演者3名の熱演に
美術・映像・音楽の総合力が合わさった、人間性の"素"を問いかける重厚な91分。
なお、個人的には、村子(演・渕上夏帆さん)の"素"に、とりわけ共感を覚えた。

【追記】
終演後、エレベーターで一緒だった若い方が「感動した・泣いてしまった」と語りかけて来られた。
舞台への印象には素直に共感。
あと、こうした感想を持ち帰れる観客が一人でも増えれば、”演劇受難の時代”の中、一筋の光明がもたらされるのかなとも思った。

日本文学盛衰史

日本文学盛衰史

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/30 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/01/13 (金)

価格3,500円

13日19時開演の初日舞台を拝見(途中休憩なし140分)。

第22回鶴屋南北戯曲賞(2019)受賞作の再演公演は、開演前、眼下に広がる舞台上のセットを目にしたときから、その趣きある佇まいに心弾む思い。
そして、実際、始まってみると、当時の出来事のみならず、近未来から今日的話題もゲリラ的に取り上げた、サービス精神旺盛の近代日本文学史・オールスター総出演のノンストップ140分(一幕四場)!
チケット代3,500円が安過ぎて申し訳ない程、満足度の高い舞台だった。

なお、個人的に唯一の欠点だなと思われたのは、当意即妙のような人物造形(女中3人や、石川啄木→宮沢賢治、等)などの巧みな構成が、あまりに才気走り過ぎて、若干あざとく感じられたことぐらいかなぁ…と野暮なことは言いっこなし。
役者さんたちのこなれた演技も含めて、流石だなぁ!と感心することしきりの舞台だった。

【蛇足】
終演後、吉祥寺駅までの帰路、ベトナム屋台料理のチョップスティックスでコム・ガー(海南鶏飯、東南アジア風チキンライス)を晩飯で食べたんだが、もし今宵の会場が吉祥寺シアターではなく、紀伊國屋ホールだったら、菊池佳南さん演じる、聡明な登場人物の影響で、晩飯は新宿中村屋のコールマンカリーだったかもw

ネタバレBOX

【配役(敬称略)】
一場・北村透谷葬儀(1894年5月)
森鴎外…山内健司、女中B…松田弘子、二葉亭四迷(本名:長谷川辰之助)…永井秀樹
大矢正夫(明治時代の自由民権運動)…小林智
夏目漱石…兵藤公美(ひょうどう・くみ)
田山花袋…島田曜蔵(全編の狂言回しの一人。下品なようで下品に堕ちず、見事!)
島崎藤村…大竹直(もう一人の全編の狂言回し。穏やかに、その場の空気感を創り上げていく)
北村透谷の妻・ミナ…能島瑞穂、中江兆民…井上みなみ、女中C…石橋亜希子
正岡子規…髙橋智子、ご近所の佐藤さん…村井まどか、国木田独歩…山本裕子
星野天地(明治期の作家、書家)…海津忠(かわず・ただし)
星良(後の新宿中村屋創業者・相馬黒光(こっこう))…菊池佳南(きくち・かなみ)
女中A…緑川史絵、近所の田中さん…佐藤滋(さとう・しげる)
幸徳秋水…串尾一輝(くしお・かずき)、近所の鈴木さん…中藤奨(なかとう・しょう)
樋口一葉…田崎小春

二場・正岡子規葬儀(1902年9月)
森鴎外…山内健司、子規の母・八重…松田弘子
伊藤左千夫(「野菊の墓」の作家、歌人)…小林智
田山花袋…島田曜蔵、正岡子規の妹・律…能島瑞穂
高浜虚子(俳人。正岡子規の高弟)…知念史麻
陸喝南(くが かつなん、ジャーナリスト、正岡子規の後援者)…井上みなみ
女中C…石橋亜希子、小手川弥生子(後の作家・野上弥生子。漱石に私淑)…井上三奈子
島崎藤村…大竹直、ご近所の佐藤さん…村井まどか、石川啄木…長野海
与謝野晶子…村田牧子、国木田独歩…山本裕子
河東碧梧桐(俳人。正岡子規の高弟)…海津忠、相馬黒光…菊池佳南、女中A…緑川史絵
近所の田中さん…佐藤滋、幸徳秋水…串尾一輝、近所の鈴木さん…中藤奨

三場・二葉亭四迷葬儀(1908年6月)
森鴎外…山内健司、女中B…松田弘子、島村抱月…永井秀樹、北原白秋…小林智
夏目漱石…兵藤公美、田山花袋…島田曜蔵、二葉亭四迷の母・長谷川しず…能島瑞穂
池辺三山(四迷や漱石を入社させ、啄木が部下であった、朝日新聞隆盛の立役者)…井上みなみ
女中C…石橋亜希子、野上弥生子…井上三奈子、島崎藤村…大竹直
菅野スガ(アナーキスト。大逆事件で刑死)…髙橋智子、ご近所の佐藤さん…村井まどか
石川啄木…長野海、与謝野晶子…村田牧子、若山牧水…山本裕子、河東碧梧桐…海津忠
相馬黒光…菊池佳南、長谷川りゅう(四迷の妻)…緑川史絵、近所の田中さん…佐藤滋
幸徳秋水…串尾一輝、近所の鈴木さん…中藤奨、永井荷風…田崎小春

四場・夏目漱石葬儀(1916年12月)
森鴎外…山内健司、志賀直哉…松田弘子、島村抱月…永井秀樹、北原白秋…小林智
宮沢賢治…兵藤公美、田山花袋…島田曜蔵、夏目漱石の妻・鏡子…能島瑞穂
高村光太郎…知念史麻、坪内逍遥…井上みなみ、平塚らいてう…石橋亜希子
野上弥生子…井上三奈子、島崎藤村…大竹直
伊藤野枝(婦人解放運動家、アナーキスト。平塚らいてうから嫌悪)…髙橋智子
太宰治…村井まどか、芥川龍之介…長野海、与謝野晶子…村田牧子、若山牧水…山本裕子
高橋源一郎(『日本文学盛衰史』の原作者w)…海津忠、相馬黒光…菊池佳南
川端康成…緑川史絵、坂口安吾…佐藤滋、森田草平(作家。夏目漱石の弟子)…串尾一輝
織田作之助…中藤奨、永井荷風…田崎小春
恥ずかしくない人生

恥ずかしくない人生

艶∞ポリス

新宿シアタートップス(東京都)

2023/01/07 (土) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/09 (月)

価格3,930円

9日13時半開演、負傷降板の今藤洋子さんに代わって、異儀田夏葉さん登板回を拝見(103分)。

以前から名前だけは知っていたユニットさんだったが、昨年12月の殿様ランチ「うわつら」の会場でフライヤーを見て、今日の観劇へと相成った。
ということで、「うわつら」の出演者でもある板垣雄亮さん、里内伽奈さんは承知していたが、今日、会場に来てみると、ろりえの頃から存じ上げている徳橋みのりさん、MCRの舞台で知った加藤美佐江さん、 そしてiaku「逢いにいくの、雨だけど」以来、幾度か舞台を拝見している異儀田夏葉さんと、知った顔ぶれがずらり。お初のユニットを観る際、ありがちなハードルが一気に取り払われた気分だった。

でっ、内容であるが、千穐楽が15日のため、詳細は伏せるが、女性が女性に対して抱くのだろう、底意地の悪い視点からの切り口もシニカルながらも心地良く、妙にキャラの立った登場人物達のやり取りには上演時間をフルに楽しませてもらった。
艶∞ポリスさん、次回公演も必ず足を運びたくなる舞台だった。

ネタバレBOX

【配役】
真山カヲル子(留置担当官の部長)
…今藤洋子さんから、異儀田夏葉さん(1/8夜と1/9昼)、関絵里子さん(1/10夜~1/15)
尾俣紙子(留置担当官。声優志望の短気)…岸本鮎佳さん(「艶∞ポリス」主宰)
津田好実(4人の留置担当官の中でイチバン普通のヒト)…アサヌマ理紗さん
新保寿々音(新人の留置担当官。したたか)…里内伽奈さん
栃木天使(留置者54番。俳句ユーチューバー)…奥村佳代さん
牧村叶(留置者29番。カヲル子の幼馴染)…小林きな子さん
梶三美子(留置者33番)/牧村叶の姑…加藤美佐江さん
嶋川志摩子(留置者10番)…徳橋みのりさん
女(留置者4番)…吉野めぐみさん
副署長(カヲル子の不倫相手)…板垣雄亮さん
谷和馬(牧村叶の亭主)/カヲル子の亡父…近江谷太朗さん
すずめのなみだだん!

すずめのなみだだん!

やみ・あがりシアター

駅前劇場(東京都)

2023/01/06 (金) ~ 2023/01/08 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2023/01/08 (日)

価格3,800円

8日13時開演回を拝見(100分)。

ゴメンナサイ!
レゲエ、嫌いなもんで、自動的に拒否反応が出てしまい…という訳で「満足度」の☆評価は平均に影響しないよう、手をつけていません。

ネタバレBOX

【配役】
すーちゃん…土本燈子さん(残念ながら、作品自体はピンと来なかったワタシでも、ムシラセ「瞬きと閃光」での市村亜蓮華役だった、この女優さんの”すーちゃん”にはとても・とても惹かれるものがあった)
すずき…加藤睦望さん
日辻直美…みつごろうさん
日辻マリア…利佳さん
八木…見米克之さん
久地楽…大塚由祈子さん(マジで教師に見えた!)
亜由沢…石川将丸(しょうま)さん
安治野…星秀美さん
岩名…小林桃香さん
及川…湯浅くららさん
升味…喜田裕也さん
佐波…ふじおあつやさん
蒲田行進曲【クロジカ】

蒲田行進曲【クロジカ】

演劇ユニット クロジカ

王子小劇場(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/11 (日)

価格2,420円

動画配信で、チーム海田の回を29日に視聴(120分)。

映画(松竹・角川)は視たが、元の舞台は未見の立場からの雑感。
監督が”武闘派”の深作欣二にもかかわらず、どこか大船調のノンビリとした雰囲気が残っていた映画版と比較すると、今回の舞台版、より荒々しくもアクティブなパッションがひしひしと伝わってきたように感じた。
コレ、もしナマで観ていたら感動のあまり泣いてたな!と思う場面もチラホラ。
妙に個性を押し出さずに、原作に忠実に作ったらしい、構成・演出のフジタタイセイ氏の力量の程に感服させられた。

なお、演じ手では、ヤス役・吉田覚さん、小夏役・池内理紗さんのお二人、期待を大幅に上回り、まさか、ここまでやれるとは!と驚きを思って拝見したことを付け加えておく。

ネタバレBOX

【配役】
銀四郎…海田眞佑さん/古屋敷悠さん
ヤス…吉田覚さん
小夏…池内理紗さん
監督…山下雷舞さん
橘・坂本龍馬…末安陸さん
刑事伊豆沼・カメラマン…芝原れいちさん
ユウジ(銀四郎付の大部屋俳優)…中川大喜さん
マコト(銀四郎付の大部屋俳優)…志賀耕太郎さん
トメ(銀四郎付の大部屋俳優)…シマザキタツヒコさん
ヤスの母…高橋まゆ狐さん
朋子(銀四郎ファンの若い女)・看護婦…江越暉さん
大道具・大部屋A…ヒガシナオキさん
助監督・スナックのママ…大木菜摘さん
医師・大部屋B…二瓶俊行さん
沖田総司・トク(小夏と親しい床山)…長門佳歩さん
コチラハコブネ、オウトウセヨ

コチラハコブネ、オウトウセヨ

ポップンマッシュルームチキン野郎

王子小劇場(東京都)

2022/12/22 (木) ~ 2022/12/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/23 (金)

価格5,500円

23日19時開演回(123分)を拝見。

本作は、まず全体を貫くストーリーとして「箱舟の浮上」があり、病床にある主人公・俊樹の意識を覚醒させようと、彼の演劇仲間たちが脚本を朗読して聴かせているという設定で
「無音はお前の耳にも届いている」
「透明組長」
「赤の男」
「ふたりは永遠に」(この話だけ、以前、どこかで観た記憶がある)
「縦歩きのサイモン・クラブ」
の5本の短編がぶら下がっている構成。

各短編はそれぞれ、シリアスだったり、大のオトナがよくもまぁ〜!だったり、笑わせつつも不意にしんみりしたり・ハートウォーミングだったり、と多種多様。
そしてメインストーリーの「箱舟…」は、今は亡き吹原幸太さんへの想いが切々と語られているようにも感じられた。

実は、当初、見込みが甘くて、チケット発売日以降に予約しようとしたときには既に全回ソールドアウト。
ところが19日の晩、キャンセル発生につき空きが出たというツイートが流れ、慌てて予約を押し込んだところ、故・吹原幸太氏の誕生日である今宵の観劇につながるという奇跡を生んだ。
その結果、出演者の皆さんの気持ちとチカラのこもった舞台を体感することが出来たことに、心から感謝申し上げたい!

ネタバレBOX

【配役(敬称略)】
「箱舟の浮上」
俊樹(意識不明の植物人間状態の男)…野口オリジナル
宗助(俊樹の意識下に現れた謎の人物)…NPO法人
白村(俊樹の友人。かっての芝居仲間)…高田淳
糸井(俊樹の友人。俳優)…井上ほたてひも
宇佐見(俊樹の後輩。俳優)…廣瀬響乃
清水(俊樹の友人。脚本・演出家)…横尾下下(よこお・しもしも)
野村(俊樹の元・恋人。かっての芝居仲間)…増田赤カブト
洋子(俊樹の身内)…小岩崎小恵(こいわさき・こめぐみ)
伊藤(宗助の父親)…笠原紳司

「無音はお前の耳にも届いている」
バーのマスター…高田淳(たかだ・じゅん)、作家・正田…横尾下下
バーの客…野口オリジナル

「透明組長」
透明一郎(透明組・組長)…???
アキラ(透明組・若頭)…野口オリジナル
下川(アキラの舎弟)…井上ほたてひも
上原(アキラの舎弟)…青地洋(あおち・よう)
里崎(アキラのライバル)…辻響平
神崎(透明一郎と旧知の果汁組・若頭)…大野清志(おおの・きよし)
渋川(透明一郎と旧知の情報屋)…今井孝祐(いまい・こうすけ)
のりこ(スナックのりこのママ)…横見恵
大崎(少年院の刑務官)…笠原紳司、北条孝明(アキラの実の父)…横尾下下
チンピラ…高田淳、渡辺裕太、ホステス…廣瀬響乃、小岩崎小恵

「赤の男」
亀の大魔王…笠原紳司、キノコの国の桃色の姫…廣瀬響乃
緑のヒゲの配管工(赤の弟)…青地洋、赤のヒゲの配管工…横尾下下
キノコ兵…横見恵、栗の雑魚…井上ほたてひも、亀の雑魚…渡辺裕太
お化け…大野清志、恐竜…今井孝祐、剣士…高田淳
丸いの…増田赤カブト、住人…辻響平

「ふたりは永遠に」
辰郎(偏屈な天才科学者)…野口オリジナル
メカ辰郎(辰郎が自分とそっくりに作った人間型ロボット)…NPO法人
八重子(辰郎の妻)…小岩崎小恵、松本(辰郎の昔からの友人)…青地洋
坊主…辻響平

「縦歩きのサイモン・クラブ」
サイモン(時を超える蟹)…渡辺裕太
テリー(サイモンの親友の年老いたシャコ)…今井孝祐
ベス(メスの蟹)…横見恵、ウニ…辻響平
チンアナゴ…大野清志、イカ…青地洋
女中たち

女中たち

CEDAR

シアターブラッツ(東京都)

2022/12/14 (水) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/18 (日)

価格5,150円

18日13時開演回(120分)を拝見。

2015年に初めて「女中たち」を観たときは、事前の予習無しで臨んだため、作中の「奥様と女中ごっこ」が把握できず、???のままで終わったが、筋書きは承知の今回は、さすがに迷うことなく、じっくりと作品を鑑賞することが出来た。

クレール(妹):黒河内りく(くろこうち・りく)さん
奥様:月船さららさん
ソランジュ(姉):円地晶子(えんじ・あきこ)さん
の座組は、演技の技量・熱量は勿論のこと、役者さん各自の個性も相まっての(こういう言い方が適切かどうかは自信は無いが)まさしく”華やかな魅せる"「女中たち」!
120分の上演時間を存分に愉しめた。

『CLOSER』

『CLOSER』

PLAY/GROUND Creation

シアター風姿花伝(東京都)

2022/12/10 (土) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/15 (木)

価格7,220円

15日19時開演のBキャスト回を拝見(途中休憩15分含む135分)。

ロンドンを舞台に、4人の登場人物が交錯するラブストーリーは、近年の翻訳モノらしく(以下、私の偏見ですがw)赤裸々な言葉の応酬に苦笑しつつも…ヒトはどうして (まぁ、心情的にはわかるけど)相手が・そして自身も傷つくのを承知で、真実を知りたがり・語ってしまうのかなぁ、と思いながらの135分でした。
なお、出演者4人の演技は、軽過ぎず・重過ぎずのいい塩梅で手堅い・手堅い!

ネタバレBOX

【配役(A/Bキャスト)】→私が観たのはBキャスト回
ストリッパーのアリス(訃報記者の頃のダンに恋する)
…小向なるさん/松田リマさん
写真家アンナ(小説家デビューしたダンに恋する)
…蓮城まことさん/加藤理恵さん
ダン(訃報記者から小説家に。アリスとアンナの間で揺れ動く)
…須賀貴匡(すが・たかまさ)さん/林田航平さん
皮膚科の医師ラリー(アンナと結婚するも…)
…池田努さん/青柳尊哉さん
Opus Postumus 69

Opus Postumus 69

salty rock

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2022/12/09 (金) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/10 (土)

価格2,500円

10日19時開演回(88分)を拝見。

顔馴染みの役者さん達が繰り広げる、シリアス・達観・ファンシー・ファンタジーな4つの短編は、他では中々お目にかかれないテイストのモノばかり。存分に演劇を堪能できた90分弱。

あと、最後に神野剛志さんが見せた藍染めの姿には、事情を存じ上げているだけにジーンと来た。

KARASAWAGI-2022

KARASAWAGI-2022

山の羊舍

小劇場 楽園(東京都)

2022/12/09 (金) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/09 (金)

価格4,000円

9日19時開演回を拝見(113分)。

シェイクスピアの有名な喜劇に、スマホやYouTuberといった現代の風俗習慣を持ち込み、さらには、言葉の洪水のような長ゼリフなど、基本は原作に忠実なれど、登場人物たちのキャラクターに現代人の感覚を取り込むことで、より魅力的な人物造形に成功。おかげで、終始、楽しい時を過ごさせてもらった。感謝!

ネタバレBOX

【配役】
レオナルデ(知事)…高間智子さん
アントニア(知事の妹)…華岡陽子さん
ヒアロー(知事の娘。清純無垢な”箱入り娘”)…兒林美沙紀さん
ビアトリス(アントニアの娘。利発過ぎるほど利発。ヒアローとは姉妹のように仲がいい)
…大橋繭子さん
マーガレット(ヒアロー、ビアトリス付きの召使い)…高橋恵さん
神父/修道士フランシス…山田健太さん
ドン・ペドロ(公爵。人格者ゆえベネディック等に慕われる)…松川貴弘さん
クローディオ(公爵の配下。一目ぼれしたヒアローと直ぐに相思相愛に)…佐川達郎さん
ベネディック(公爵の配下。ビアトリスと互いに反発し合うも、その実…)
…小泉将臣(こいずみ・まさおみ)さん
ドン・ジョン(公爵の異母弟。性格は兄の公爵とは正反対)…森岡正次郎さん
ボラキオ(ドン・ジョンの家来)…森永友基さん
CAFE BIANCA

CAFE BIANCA

兎団

プロト・シアター(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/15 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/07 (水)

価格2,000円

12月7日に、動画配信で兎団32『CAFE BIANCA』(139分)を、2018年5月の初演時に観たときの記憶を蘇らせながら視聴。

なお、作品の本筋とは離れるが、現世の人間と、この世のものでない存在たちとが、同じ舞台の上で、互いに交錯しながら右往左往する、カオスな”ごった煮”感のシーンが、個人的には快感を覚えるほど、楽しくはあった。

ネタバレBOX

【配役】
アルトン・モーム(死してなお、彷徨える画家)…斉藤可南子さん
モームの恋人・メイ…琴音さん
娼館の女主人…立夏さん
中学生男子イム…海月悠羽奈(みづき・ゆうな)さん
中学生女子メイ…佐藤天衣さん
絵画泥棒ダミアン…原田達也さん
絵画泥棒カミーユ…柳橋龍さん
黒猫プルートォ…吉川種乃さん
人形マーガレット…めそさん
死神…おはな*さん
スフィンクス…古川ゆかりさん
狼女…藤井悠さん
マンドラゴラ(伝説の草)…たにやんさん
フランケンシュタイン…松尾武志さん
サンジェルマン伯爵…緋乃ほのかさん
グール…青山誠司さん
メデューサ…大屋優花さん
うわつら

うわつら

殿様ランチ

駅前劇場(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/07 (水)

価格4,000円

7日19時開演回(119分、H公演)を拝見。

知らぬ間に病魔に侵され、医師からの「死」の宣告を受け入れた売れっ子作家の、"その日"が来るまでを描いた物語…との事前案内通り、普段の作品と同様な、クスリと笑わす仕掛けを随所に挟みながらも、基本線は死生観がテーマのストーリー。

私事で恐縮だが、過去幾度か、"生命の危機"の数歩手前まで行ったことのある身には、余命の告知を案外、平然と受け入れる心境も、また、唐突に"死の恐怖"に襲われる体験も、我が事のように感じられ、今宵、客席で独りデジャブさせられたことも追記しておきたい。

ネタバレBOX

【配役】
吉永恭一郎(末期のすい臓がんと告知された作家)…板垣雄亮さん
田辺圭子(吉永の亡き妻の妹)…斉藤麻衣子さん
夏木裕美(吉永の所属事務所の文化人部門マネージャー)…川西佑佳さん
今野淳二(吉永の弟子。作家志望)…こくぼつよしさん
加藤新平(文秀出版社のベテラン担当編集)…平塚正信さん
武藤友子(あかね出版の担当編集者)…篠原彩さん
後藤純(吉永の高校時代の友人。沖縄の離島の診療所勤務)…服部ひろとしさん
佐藤康男(吉永に密着する制作会社ディレクター)…小笠原佳秀さん
春川今日子(吉永に密着する制作会社セカンドディレクター)…里内伽奈さん
奥寺勢一(吉永の主治医。大学病院の第一外科准教授)…足立信彦さん
新道さおり(病院の準看護師。吉永の本のファン)…成海澪さん
武井伸吾(同じ病棟の入院患者。末期のスキルス胃がん)…相楽孝仁さん
安原まなみ(武井伸吾の姉)…杉岡あきこさん(A公演)/はてなさん(H公演)
令嬢ジュリー Miss Julie

令嬢ジュリー Miss Julie

もぴプロジェクト

ギャラリーCASA TANA(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/04 (日)

価格4,000円

4日18時開演の千穐楽の舞台を拝見。

夏至の夜、ふとしたきっかけから生じた軋みが、やがて相手を、更には自身を切り刻んでいく剃刀の刃となって…。
平体まひろ、萩原亮介、堀口紗奈のお三方が魅せる、ある意味、リズミカルでさえある熱い感情のうねりに、ただただ圧倒された、ザ・新劇テイストな90分。

なお、会場であるギャラリーCASA TANAの佇まい、適宜、背景に映し出される映像、そして照明等が、この演劇作品を盛り上げるのに大いに効果的だったことも強調しておきたい。

【配役】
伯爵令嬢ジュリー(父母それぞれに対して複雑な思いを抱いているものの、実生活では天真爛漫・自由奔放。なお、近頃、婚約が解消された)
…平体まひろさん
下男のジャン(伯爵とその令嬢には従順だったが、ふとしたきっかけで、それまで抑えていた野心が鎌首をもたげる)
…萩原亮介さん
召使いのクリスティン(ジャンの婚約者。敬虔なキリスト教信者だが、ジャンに裏切られたため…)
…堀口紗奈さん

瞬きと閃光

瞬きと閃光

ムシラセ

シアター風姿花伝(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/03 (土)

価格4,000円

3日19時開演回(120分)を拝見。

年配者からすれば、埃のかぶった小箱の蓋を開けたら、実は様々な色彩の輝きが詰まった宝石箱だったような、今はもう手の届かない、眩しいほどに尊い日々を、ひととき、目の前で蘇らせてくれた120分。
昨年同時期の2本立て公演のうち、特に後半の『ファンファンファンファーレ!』とも相通じる、思春期後半の少女のセンシティブな感情の起伏のさまには、つい目頭が熱くなったり・鼻先がツーンとなったりと、何度も心を揺さぶられた。

なお、登場人物では、輝蕗(きろ)さん演じる表情豊かな"小林未莉"の面差しが、終演後も永らく尾を引くほど印象に残った。

ネタバレBOX

【配役(3日夜)】
<写真部>
小林美莉(みり。写真好き。幽霊であるもじゃが見える)
…輝蕗(きろ)さん
岩崎仁胡(にこ。岩崎家末娘。美莉とは親友の仲だったが…)
…元水颯香(もとみず・はやか)さん
御手洗かの子(部長。神社の跡取り娘。しっかり者)
…加藤彩さん
盛田彩加(さいか。放送部兼部。医師の娘だが自身は別の道を望んでいる)
…中野亜美さん
市村亜蓮華(あれん。演劇部兼部。彩加のことを親友として大切に思っている)
…土本燈子さん

<職員室>
八雲美津代(教務主任。学園OBの黒瀬先生・綾目先生の学生時代も知る)
…菊池美里さん
槙島周平(物理担当の2-1副担任。写真部顧問。デモシカ教師?)
…辻響平さん
黒瀬真那(英語担当の2-2担任。放送部顧問。学園OB。もじゃ=ヒカリとは同級生&写真部)
…小口ふみか(おぐち・ふみか)さん
綾目素子(国語担当の2-3担任。生徒会担当。学園OB。クールビューティー)
…渡辺実希さん

<その他>
岩崎麻胡(まこ。岩崎家長女。学園OB。霊能力者)
…柴奏花さん(学園OBの次女役・土橋銘菓さんとダブルキャスト)
もじゃ(本名はヒカリ。学園OB。事故で3年前に亡くなった。カメラマン)
…工藤さやさん
伊集院疾風(演劇を続けるために用務員。演劇部コーチ)
…つかてつおさん
メガネの男(学園内を歩き回っているらしい噂のヒト。3日夜は出演せず?)
…松尾太稀さん

【追記】
松尾太稀さん、元・劇団献身で、主宰の奥村徹也による過去のパワーハラスメントが原因で亡くなられた方だった。
それを踏まえて、改めて配役に込められた思いを噛み締めたいと存じます。
『アワヨクバ ~Toinen rivi vasemmalle~』 『レジデンス』

『アワヨクバ ~Toinen rivi vasemmalle~』 『レジデンス』

カカフカカ企画

オメガ東京(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/30 (水)

価格4,500円

ノンストップ2本立ての115分間、11月30日の初日舞台を拝見。

Aキャストで観た前半の「アワヨクバ」は、今の季節に相応しいファンタジー。
客席との距離が近いオメガ東京の舞台で観る前田友里子さんが、とても映えていた。

後半の「レジデンス」は、複数のサブストーリーが互いに絡みながら大団円へと向かっていく、いつものパターン。
出演者では、初参加?のチカナガチサトさんが印象的だった。

ハーツ・ハート・ハード!

ハーツ・ハート・ハード!

イノチガケ

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2022/11/29 (火) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/29 (火)

価格4,000円

29日19時開演の初日舞台を拝見(80分)。

初日ゆえ詳細は伏せるが、序盤は時事ネタで細かい笑いを取りつつも、後半に入ると一転、舞台は登場人物たちの”魂と魂のぶつけ合い”の場に!
予期せず充実した80分を過ごすことが出来た。感謝!

ネタバレBOX

【配役】
藤原夕月(ゆずき)(看護師。母親が入院している)…葉山あかりさん
藤原美幸(夕月の姉)/葬儀屋…月海舞由さん
本郷翔太(美幸の彼氏。電通勤務+●●●●のコーディネーター)/電通…草彅智文(くさなぎ・ともふみ)さん
鈴木実(夕月の勤める病院の院長)/教祖…岩田和浩さん

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