G-kunの観てきた!クチコミ一覧

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2016-TSTクラシックス

2016-TSTクラシックス

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI(東京都)

2016/04/06 (水) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

人間の心
温かいヒューマンストーリー健在。(リコリス)
父の過剰なまでの贖罪に対して、その解答である長男の過激な嫌悪。
根底で鬩ぎ合う母への愛と妻への愛をもう少しゆくりと丁寧に描いてほしかった。
姿なき母を想像し感情が同調する過程がもう少し感じていたかった。
贅沢をいえば、哀楽のふり幅がもっとあっても良かったのかもしれない。
しかしながら殺伐とした世情に楔打つ、優しい物語に納得。

ネタバレBOX

昨今の賑やかかしい舞台とは一線を画すTSTの物語は、
余計な音楽や効果音が排除され、一種独特の世界観を演者と観客が共有し、
一層近しい距離感を感じるのだと思う。
役者の息遣いを感じられる舞台だからこそ、周囲の音が邪魔になる。
前説でもあったが、周囲の不用意な音がとてもう邪魔になるお芝居。
家でテレビ見てるわけではないから仕方ないのだろうけど…。

『Geeks Go Lucky!!!』

『Geeks Go Lucky!!!』

劇団ORIGINAL COLOR

新宿眼科画廊(東京都)

2016/04/09 (土) ~ 2016/04/13 (水)公演終了

満足度★★★★

余韻もね。
新宿眼科画廊スペースO。いつもフックを感じる尖った作品がかけられる。
時給8000円のバイト面接に残った3人の女。
良い意味に抑制された感情の発露が生々しく台詞に息づく
個性の投げ合いの様な3人の存在感が狭い空間を飛び出すように感じられる。
物語的には爆発力も転換力もないが
、リアルさのない奇妙な物語に鼓動を感じる演出も妙にはまる。



ネタバレBOX

奇妙に刺激的な作品で良かったものの、
やっぱり最後は小劇場にありがちな身内の同窓会になり少々萎える。
客だしまで尖ってほしかった。
レドモン

レドモン

カムヰヤッセン

吉祥寺シアター(東京都)

2016/04/06 (水) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★

良いお話し。
社会性のある骨太なテーマを、
SF味を加えさらりと見易くした感じのヒューマンドラマ。
共に生きる、血のつながり、尊厳の戦いが、
ほのぼのした愛の物語につつまれ、判り易く解きほぐされてゆく。
他者との関係性、考え方、差別特別の捉え方など、
自分とは異なる思考部分もあったが、
物語の展開としてのエンターテインメント性が優れていて見ごたえがあった。
展開的には結論への導きが性急で、
流れがアリバイ的になり残念な部分もあったが、
舞台美術や場面転換の手法など、
テンポの良い展開と演出はカッコ良かった。


ネタバレBOX

会場が大きかったのか、このキャパを考えた演出でなかったのか、少々残念。
下手ブロック中段からは上手のBARの展開が見えず、台詞もききとりにくい。
物語終盤、施設に収容されたルルカと幸太郎の切ないとても良いシーンで、
ルルカが全く見えず…。明転後しゃべり始めるまで存在も判らなかった。
舞台上の事だけでなく、
観客がどう見るかどう見えるかも演出に生かしてほしいと思います。
『アバレジェ-urban legend-』

『アバレジェ-urban legend-』

Q商会

新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)

2016/04/09 (土) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★

親近感的な笑い
一連のSMAP騒動に即した
SMAPのパロディアイドル「ソフマップ」の誕生からスタート!
状況と設定を理解するに少々時間を要したものの
笑いにかける意気込みと熱量を感じる。
テンポの良い展開はスベッた時にもセーフティだし、見ていても安心感。
ブリッジに入る都市伝説ネタは笑いなくマジネタだったが、
なかなか楽しかった。
せっかくのシチュエーションコントを展開するならば、
セットや小物は泣いても、
衣装くらいはしっかり雰囲気を作って観客を引き込んでほしかった。

しかしながら、男女ミックス年齢層も広い構成は、
これからの可能性と伸びしろが大きなポイントでもあり、
次回作にも期待が大きい。

ネタバレBOX

内容は楽しかったが、
スタッフ、関係者が先行で笑いを入れ、大仰に受けるのは少々いただけない。
内輪受けの悪い見本になってしまった。
舞台上が良いだけに残念。
Gliese

Gliese

ピヨピヨレボリューション

シアターノルン(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

心地よい夢物語
女子だらけの大所帯に、個性あふれるメンバー大集合!
しかしながらバランスが取れてスッキリ判り易くまとまって楽しめた。
やっぱり目を引くのは妄想女子のカワイユイ。
ちょっと痛い娘かと思っていたら
徐々にその世界に引き込まれ魅力いっぱいの女の子に!
昭和の歌番組的なセットもハマって夢物語にピッタリ、
そして単純明快で明日への希望に満ちてた物語を
うまくサポートしているようだった。
日替わりゲストでも楽しめるのでリピートも楽しそう。
またチャンスがあればお邪魔します。



ネタバレBOX

エンターテインメントして確立した歌とダンスはも応えアリ。
付け焼刃の見せ場とは一線を画す見事なパフォーマンス!
中でも主人公の妄想役を務めるちっちゃい娘のキレキレダンスは大人真っ青
(きっとかなりスキルのあるダンサーさんなんだろうなぁ)
久々にダンスで驚愕かんどうしました。
また、数少ない男子演者の一人で
主人公を発掘した編集のアリスガワさんの存在感とセリフ回しが良かった、
絶対いるいるこんな感じの人って妙に納得。
夢見る女の子のハッピーストーリーでした。
ちょっと遠いかなこの劇場。
柘榴の実

柘榴の実

劇団奇虫

サブテレニアン(東京都)

2016/03/29 (火) ~ 2016/03/30 (水)公演終了

満足度★★★

もっと振り切って
ちょっとアングラ的に尖ったまま中二病が治癒していない感じ。
高校演劇の枠組みでは、なるほど!とうなずく大人はたくさんいると思う。
それをそのまま引きずってきているだけでは、
ただのマスターベーションで終わってしまう。
目を引くフライヤーにキャッチーな劇団ロゴ。
全身黒ずくめの運営スタッフに感情を抑え込んだ前説。
開場から案内、客席に舞台美術まで、
その前向きで逸る気持ちにあふれている事は十分に伝わったが、
いかんせん中身が伴わなかった。
形式美的な見た目の演出も重要ではあるが、
ストレートに見せたい気持ちだけが先を行き過ぎたよう…。
考える力と演る力は溢れていると思う。
次回作は夏とのこと、更なる成長を期待しています。

愛、あるいは哀、それは相。

愛、あるいは哀、それは相。

TOKYOハンバーグ

「劇」小劇場(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

考える事をやめない
薄れゆく記憶とともに、怒りや悲しみも時と共に昇華する。
人間の性として、
いやな思いや悲しみは記憶から徐々に消える様になっているのだが、
忘れてはいけない、考える事をやめてはいけない、
人智を超える事が起こった3.11。
作り手、演じ手、様々な思いや考えがあるはずだが、
あえて観る者に考えさせる様な投げかけ。
答えを行ってくれた方が気楽に楽しめるが、
そこはあえて観る者が試行を始める
トリガーポイントとして存在しているようだった。
身体の芯まで揺さぶるオープニングの地鳴り、
思いやりが詰まった木遣り、五感を揺さぶるステージは
何気ない喫茶店の日常を切り取ったホームドラマを、生と死、
人間の在り方を考えさせる深い人間ドラマとなる。
骨太な物語に明日を考える。

『平安シャングリラ!』

『平安シャングリラ!』

ベニバラ兎団

博品館劇場(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★

とっても面白かったのに…
ノジャワトール・ボンソワール先生の持ち味炸裂のエンタなレビューショー。
相変わらずの20人を超える大所帯にもかかわらず、
設定が平安時代の宮中に凝縮され、
人間関係も含めて前作よりも判り易く仕上がっていた。
特徴である内親王まで!要所を重鎮が抑えることで
物語の流れとテンポが良く、
難しく暗い話が楽しいトンデモ宮中の平安物語へと昇華していた。
舞台がここ日本であり、歴史に出てくる清少納言や天皇家、
宮中と庶民の関係など理解しやすく感情移入できて思いのほか楽しめた。
(前々作のSIX DAYは少々判りにくかったせいか…)
主宰のIZAMさんは、
出番が少なく少々寂しいながらもキーマンとして存在感をしめしていた。
これで舞台が全部見えたら言うことないのに残念でした。


ネタバレBOX

ネタバレではないのですが…。
最前列の席で見るも、下手で展開される演技が見えない。
連れてこられた娼婦たちの件や、清少納言や女官のやりとり、
ほぼ半分が見えずに声だけとは…。
帝の大事な演技も下手に役者立つとブライドで表情見えず。
円形劇場ではないのだから客席からの死角が無いように演出してほしかった。
特に、ほかの席より割高の
スペシャルシートと銘打って見えないのはどうかと思う。
持ち味の生楽隊も一度も見えなかった。
100席規模の小劇場と300超えの劇場では、
客席からの見え方が随分違うんですよね。
「 肉弾 」ご来場ありがとうございました。

「 肉弾 」ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/03/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

映画も観てみたい
市井の人々が経験した戦争の過酷さと無意味さを胸に、
戦う為の意味付け見出したアイツ。
戦争の馬鹿さ加減を静かに見せてゆく重くも滑稽な物語。
舞台美術、装置のも面白く見ごたえのある作品でした。
当日パンフレットに作演出の言葉がさらっと書かれていましたが、
社会的なメッセージを持つ作品だからこそ
少々の時間でもアフタートークで、演出や役者の言葉を聞きたかった。
お知り合いとの交流も大切ですが、物語の背景や演出の想いなど、
そんなトークが聞けるのも小劇場の良いところの一つだと思う。

ネタバレBOX

アイツと少女が全裸になる場面は、
映画やテレビと違い息遣いも伝わる演劇だからこそ、
本当に必要だったのか?また逆に少なくて目立ちすぎたのか?
ただの笑いと好奇心だけに流れてしまった様にも思われた。
麻雀ブラボー!!

麻雀ブラボー!!

劇団さかあがり

シアターシャイン(東京都)

2016/03/20 (日) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★

ちょっぴり薄め
人間臭い麻雀と無機質なコンピュータ、男と女、仙人と大学教授、
判りやすい対立軸で良くまとまったプロットであったと思う。
しかし脚本として演技になると、全体的にテンポが悪く、
だらっと伝わりにくさが目立ってしまった。
黄金比の鼻フェチのヒロインに対して男の子のヒーロー性が薄く
少々感情移入しにくい。ダメならもっとノビ太的にダメ男にしても良かったかも?
相対的に文芸部の男衆のキャラ付けと背景が薄かった。


ネタバレBOX

最後のフォークダンスは、
昨今流行病の様にダンスシーンを入れたがる団体へのアンチテーゼなのか?
また、フォークダンスを見る体育座りの2人の描写は
中二病的に素敵なシーンだった。
今後の活躍に期待。
愛せ、讃えよ、我は幻覚の王

愛せ、讃えよ、我は幻覚の王

レティクル座

d-倉庫(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

壮大なる叙事詩
21人の大所帯が3階建ての堅牢な装置で奏でる壮大なる叙事詩。
尺的にはチョット長いかなと思うものの、
王室、スラム、マフィアなどにカテゴライズされ、
役割とキャラが確立し出番も重ならず、理解しやすい展開は良かった。
しかしゴリラくんがあれほどに重要なキーマンだとは思っておらず、
最初はさらっと観ていたが、幅広い演技と見せ方は秀逸な身体表現で
かなり引き込まれた(ある意味、主役の様)。
キャラクター的には、預言者のベッピン、マフィアのボスが、
衝撃的に面白かった。今後もチェックさせていただきます。



ネタバレBOX

銀魂的にふり幅の広いシリアスとギャグ、
そしてブリッジ的に入る壮大なダンスは、やっぱり流行物なのか?
三幕構成で視点を変えて見せる事で、
複雑で深い物語が判り易くなったと思うが、
中だるみ的な部分を整理して100分位でまとまるともっと良かったかも。
砂漠の旅人をストーリーテラー的にもっと活用してもいいかもしれない?
日暮里の地に降り立つ壮大なるエンターテインメントに拍手。
アンジョルラス

アンジョルラス

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

散華
日本で若者が戦うと、良くも悪くもやっぱり全共闘的になってしまう。
アフロディーテの様に性に奔放な女性は力強い、
国を変える大きな力の争いには娼婦が良く似合う。
明朝体の様に心に突き刺さり存在感を誇示する台詞の応酬。
欲望と感情を投げつけエリートの若者は愛する国家へ挑む。
知恵も富も貧しき者たちを底辺に成り立つ日本的カースト社会は
変える事が出来るのか?
安城、布衣、久留辺の東大生男子3人の自己陶酔的で熱い演技と、
手鳴姉妹の体当たり的でストレートな演技が印象的。
きっとこの下衆な構成が日本の縮図なんだろうな…。

『もっと高く』

『もっと高く』

PATCH-WORKS

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

新鮮で温かみある舞台
役者による楽器の生演奏と物語の展開。
難しいところに果敢に取り組む意欲的な劇団の登場に拍手。
心の琴線に触れ、人の感情を揺さぶる事ができる言葉とメロディ。
その2つの武器を手に、今は亡き父の言葉「もっと高く」に触発され
それぞれの場所を見つけてゆく兄妹のホームドラマ。
しっかりと楽器を奏で、会話のようにセッションする役者たち、
また耳に残る心地よいオリジナルテーマも心地よかった。
目指すところも高く、意欲に満ちた役者陣も揃い、
次のステップが楽しみな旗揚げ公演だった。

時間がなく、アフターイベントが見られなく残念でした。


ネタバレBOX

両雄並び立たず。
そんなジレンマに陥らぬよう、音楽演奏の必然と流れ、物語の中での融合が、
違和感なく滑らかになるともっと楽しさが伝わってくると思う。
また、希望に満ちたストーリーだが、
話しの行き先に展開する動議づけが弱いと陳腐な自己陶酔に終わってしまう。
作家さんにはもうひと頑張りしてほしい。
秋の次回公演が楽しみです。
俺が妹(30)を好きになるはずがない

俺が妹(30)を好きになるはずがない

ソテツトンネル

新宿眼科画廊(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★

俺の妹
無機質で真っ白な舞台でリズミカルに展開するショートストーリー。
狭小空間を逆手に袖を上手く使って、
場面と時間が交差する演出はとてもよかった。
ラノベやアニメで不動の人気を得る
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のオマージュ?
のように、
他人には判らない兄と妹の関係は、言い得て妙なタイトルに現れていた。
肩ひじ張らずに気楽に味わえる、まさにライトノベルの様な舞台。
次回作も待ち遠しい。



ネタバレBOX

一種の謎解き的に5年の時差が暴かれ、なるほど!とうなずく
やたら美術やセットもない無機質な舞台空間に
全ての役者さんと観客が包みこまれ物語に引き込まれる。
不思議で心地よい舞台だった。
どうぞ みつけて

どうぞ みつけて

ましかく企画

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/07 (月)公演終了

満足度★★★★

万人に優しく
狭い空間ながらも綺麗でファンタジックな美術セットとライティングが
とても効果的で素晴らしかった。
屋内から屋外まで、
幅広い空間を切り取る背景は非現実感で夢現の様なセット。
それが先生の家で一転、
暗く鬱屈した世界観を暴きだす転換は見事な見せ方。
狭い舞台も照明で区切り広い展開を一画面でみせるところも
判り易くとても良かった。


ネタバレBOX

はみ出た部分に着目した切なさと危うさを醸し出す本も良かったが、
やっぱりもっと台詞で想いを伝えても良かったのかも?
あまりにも受け手にゆだねても、
チョット考えてしまい、せっかくの芝居から現実に戻される。
状況、関係性も含めて作り手の想いをはっきりぶつけても良いのかも?
もうすこし万人に優しく。
負け犬ポワロの事件簿

負け犬ポワロの事件簿

東京AZARASHI団

サンモールスタジオ(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

大人の遊園地
個性丸出し、隣人とは一線を画すエスプレッソの様に濃厚な役者さんと、
笑わそう、楽しませようという脚本が一体となった痛快なコメディ作品!
タイトルとキャッチで謳われるミステリーとサスペンスは見当たらなかったが、
大いに笑わせてもらった。
勢いのあるある若手としっかりしたベテランが絡み合う
熱烈なる痛快コメディはストレートで楽しいの一言。
本気でミステリーを構築しようとした感じは見受けられず、
多々ある突っ込み処も笑いの一部として昇華しよう。
そしてなにより!
アフターイベント歌謡ショーが面白すぎ、WaT、E-Girls、ゆずなどなど
異様に面白すぎ!!
芝居の稽古と歌謡ショーのネタ合わせはどちらが優先だったのだろう!
このアフターイベントははずせません。


ネタバレBOX

ただ残念なことが2つ。※最前列下手から観てました
最前列と舞台の前面が近すぎ。
小劇場なりの迫力と、役者さんの息遣いが感じられてよいのだが、
前のめりになるお客さんにブラインドされて、
上手に置かれたイスでの演技は全く見えず…ラジオ状態。
あと50センチくらい下げるか、最前列を少しV字に…はならないか。
2つ目は中央奥の芝居が見えない。演者さんが大勢のため、
後半の全員が舞台上に出た時、中央奥目の役者さんの演技はまったく見えず
誰のセリフかも判らないところがあったのは…とっても残念。
中身が面白かっただけにもったいない
何様の楽園【東京公演】

何様の楽園【東京公演】

冗談だからね。

RAFT(東京都)

2016/02/19 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白い役者がそろってる
ラブホテルを軸に展開する中坊的な青い恋愛密室劇。
温度差のあるチャランポランタンな高校演劇部の愛の交錯が面白い。
身近な日常の延長戦をそのままの目線で描くリアルとフィクションを
笑いで包んだ感覚が秀逸。役者陣も荒削りながらもこれからが面白そう。
オマケで活躍してたかえでさん、
本編の印象が薄かった(席が下手だったためか)感じがもったいない気がする。
作家役のくわのけんるいくん、
前に観た下落合からあげとは一味違ったバカっぽい感じが面白い。
これからを感じさせる集団の次回作にもおおきに期待する。

ネタバレBOX

クロスカッティング的な告白シーンもなかなか映画的で楽しい。
できればあの舞台配置や座席設定にもうひと工夫ほしかった。
一番下手にいたら、
上手の座った芝居は何も見えず、音声だけのラジオドラマ状態…。
「観難い」と「観えない」は違うんだよね。
それも含めてのカオスな冗談だからねなのか?
次の展開が楽しみ!ご案内おまちしてます。
西遊伝〜福岡の妖怪!?〜

西遊伝〜福岡の妖怪!?〜

劇団 西遊伝

Studio NOV(東京都)

2016/02/18 (木) ~ 2016/02/22 (月)公演終了

満足度★★★★

全国制覇へ向けて
日本全国妖怪退治のグルメ旅。
現代版の西遊記は着想も楽しく脚本も面白い、
楽しさいっぱいのエンターテインメント。
地下アイドルならぬ地下演劇っぽさが満載で、
演者それぞれのレベルの差はあるものの、
一生懸命さと座長の三蔵法子の人柄がにじみ出る舞台。
受け取り方も様々あるだろうが、好感の持てるハッピーな物語でした。

あの小さなステージから脱し、山形のホール公演を行うとか?
でもきっと同じ中野なら劇場HOPEくらいの小屋で見られると良いのかも?
次回作にも期待。

ネタバレBOX

第2部のミニライブに登場のスターベガの3人は、
ユニット結成間もないとの事だが、歌もうまく良い出来でこれからにも期待。
第3部のトークショウはメンバー紹介で終わってしまった感があるが、
舞台裏トークがもう少しあっても良かったかもしれない。
カニ代とカメ美の2人。西遊記のおかずクラブに見えたのは僕だけであろうか?
妖怪退治グルメ旅で全国制覇を成し遂げて!千葉も待ってます。
リチャード三世の悲劇

リチャード三世の悲劇

一徳会/鎌ヶ谷アルトギルド

鎌ヶ谷市東部学習センター・レインボーホール(千葉県)

2016/02/19 (金) ~ 2016/02/20 (土)公演終了

満足度★★★★★

生の原動力である欲
梨園での屋外舞台に興味を持ち、今回鎌ヶ谷市のホールに足を運ぶ。
海外の古典作品には縁がなく初めてのシェイクスピアとの接触に、
もっと事前に学習すべきと大きく悔やんだ。

インディージョーンズ世代にとっては、
ビックニュースであったリチャード3世の遺骨発見を導入に、
王位の魔力に魅入られた醜い男の良くの具現化を見せつけられた。
圧倒的な迫力で奏でられる台詞と死の象徴と具現化である髑髏の羅列。
たった7人の演技者で組み立てられる重厚な物語に引き込まれた。
並べられた髑髏と相対する生の力のようである大きな球体、
そして世界観の壁のような赤と黒の格子が様々な形に変化する。
こんどは、つかこうへい、横溝正史の作品などもぜひ観てみたい。

ネタバレBOX

夫の死に嘆き悲しむアンを甘言をもって籠絡するリチャード。
この緩急自在な言葉の囁き、敵に身をゆだねる女の性、
2人の重厚な世界観に引き込まれた。
また、これまで幾度も汚れ仕事をさせてきた
バッキンガムとリチャードの駆け引きと応酬に、
欲望と傲慢、そして裏切りと欺瞞、人の欲深さを見せつけられた。
全体のおもしろさを満喫するためにも、もっとベースを作ってゆくべきでした。

電波ヒーロー〜夢みるチカラ〜

電波ヒーロー〜夢みるチカラ〜

月ねこ座

千葉県文化会館(千葉県)

2016/02/13 (土) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

気楽に楽しめる物語
判りやすい設定と興味を引く身近なテレビと映画がベースの人間ドラマ。
程よく笑いがちりばめられた完成された物語だからこそ問われる演出と役者。
個々の役者さんのスキルの差が大きいものの、
プロデューサー、監督、主演女優など、重要な役どころの役者さんが、
うまく他を引っ張る展開でみせどころの多い舞台だった。
舞台美術にも力を入れ整えていたが、いかんせん空間が広すぎる故
、各人の演技が小さく感じる。
キャパ3~50くらいの小劇場で密な空間で観ると、
一層面白さを増すのではないかと思う。

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