I元の観てきた!クチコミ一覧

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穂の国の『転校生』

穂の国の『転校生』

穂の国とよはし芸術劇場PLAT【指定管理者:(公財)豊橋文化振興財団】

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

見事な集団パラレル会話劇
 当初は、女子高生の本当にたわいもない会話が延々続くのかと思っていましたが、なかなかどうして深い話も多く、女子高生らしい稚拙な口調表現ゆえ、かえって感心してしまいます。繋ぎも巧妙で、まったく飽きさせない展開は見事でした。
 21人のリアル女子高生(しかも半分は演劇初心者とのこと)は、しっかり鍛えられている印象で、普通の小劇場劇団員に見劣りしません。何しろ女子高生としては現役のプロ(笑)ですから、まったく違和感無く話を楽しむことができました。
 本筋としては、人の生き死に、社会/人生における人の流れ・移り変わりの縮図を表現しているようにも見えましたが、私は未だ消化しきれずにいます。
 過去に他でも何度か上演される演目のようですし、いつかまた別演出も見てみたいと思いました。

板橋ビューネ2014

板橋ビューネ2014

板橋ビューネ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2014/10/18 (土) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

D-③ 女殺油地獄 【劇団妖帝デカダンス】 感想
 三作の中では一番分かりやすかったです。現代に置き換えてもまったく違和感が無い。
 逆にそれゆえ「新しい/独創的な演出を見た・・・」という印象が全く残らなかったのが、個人的には惜しく思います。

板橋ビューネ2014

板橋ビューネ2014

板橋ビューネ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2014/10/18 (土) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

D-② 対話篇 【雲の劇団雨蛙】 感想
 震災で取り残された人たちの心理を独特な進行で表現していましたが、それとプラトーン(ソクラテス)の国家論が今一つ馴染むような馴染まないような・・・ (何か不満を抱えていますか?って問い掛けたいような・・・)
 あまり感情に訴えるような演出ではないので、静かに考えさせられる舞台でした。

板橋ビューネ2014

板橋ビューネ2014

板橋ビューネ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2014/10/18 (土) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

D-① リア王 【楽園王】 感想
 演技力はピカ一ですね。言葉の表現に重みがある本原作にはちょうど良い。女性がリア王というのも斬新な感じがしました。演技が堂々たるものだったので意外と違和感はなかったです。
 シチュエーションが異なる現代の話とリア王を並行させて進行していくのは独創的的と思いました。

ネタバレBOX

 「リア王」と「並行する現代の話(子を失って離婚していく夫婦?)」の行為の対応/相関関係が今一つ分かりづらいです。「周りの人が自分の思うようになってくれるべきと信じでいる人」が思い通りにならなくて狂っていく流れは共通はしているようでしたが・・・
グッバイ、マザー

グッバイ、マザー

劇団ズッキュン娘

ナンジャーレ(愛知県)

2014/10/25 (土) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

愉快なコントを満喫。名古屋の客演陣も活躍!
 演劇というよりは愉快なコントを観させてもらった印象です。でも楽しかったことには違いない。クセのある役(ちょっと変人?)が多く、主人公も下手をすればいじめっ子になってしまう性格でしたが、演出がサバサバしていて厭味がなく、一つのパターンが長く続くわけではないので後味が悪く残らないのはうまく作られていると思いました。
 ただし、基本が笑い偏重なので、脚本的にはマジメな心理描写はどうしても浅く感じて、メッセージ性の部分は弱いかな。
 でも、全体としてこのテイストなら、そんなところはやっぱり本質じゃないんでしょうね。

 また、名古屋近辺で演劇を観る私としては、名古屋からの客演さんたちのいつもと違う面が見れて楽しめました。客演っていうのは、そういう意味で役者さんの幅を拡げるのかな・・・
 とりえあず、鈴木亜由子さんのバスコ・ダ・ガマは忘れられない(笑)

ネタバレBOX

 似たもの同士の母子でこの結末になるのなら、母側の心理描写がほとんど無いに等しい印象なのはちょっと疑問として残りました。ただ、作・演出の藤吉さんは、「基本、体験的名ところからしか話を書かない」というお話でしたので、そちら側の経験がなかったということかもしれませんし、メッセージ的なところは極力少なく(10%)とも仰っていたので、意図的に省いたのかもしれません。
 いずれにしても、やっぱりそこら辺は本作の本質とは遠いところと思えるので、蛇足な感想でした。
家電

家電

ねこまんまLABO

小劇場PICO(愛知県)

2014/10/11 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

見応えはあったが、両パートの繋がりが不明瞭で惜しい
 家電パートと人間パートの繋がりが、有りそで無さそでハッキリしない印象です。何かの暗示であったり、共通点があってテーマーが強調されたりしてそうなものですが、何か伝わってきませんでした。人間パート単独では、歯車が狂っていく人生模様が切なく描かれていて見応えあったので、ちょっと惜しいな~という印象です。

ネタバレBOX

 どうもまず「家電パート」が前作として先にあって、「人間パート」を今回付け足した構成のようですが、単に「殺されて冷蔵庫に入れられた主人」のサイドエピソードを一本追加しただけなのでしょうか。「生まれ変わる」と呟く冷蔵庫のセリフが重くて意味ありげなので、きっとそんなことは無いと思うのですが、人間パートでの結末からそれを想起することができませんでした。
 きっと何か趣旨があると思うので、例えば最後に新しい家電パートを入れて締めるとかして、全体でのまとめに気を遣ってもらえると観客に優しいかと思います。

 ただ、思わず色々思いを巡らせてしまった辺り、個人的に魅力度は高かったと思います。
パンチDEデート

パンチDEデート

劇団ExcitingDrive

名古屋市北文化小劇場(愛知県)

2014/10/11 (土) ~ 2014/10/12 (日)公演終了

満足度★★★

破天荒なキャラ命
 正直、脚本にはあまり魅力が感じられませんでしたが、マンモス西と宝船寿のキャラが破天荒で際立っていたため、結構楽しめましたね~。

ネタバレBOX

 最後にDとADが結ばれるのは、唐突でいかにも取って付けた感じです。特に必然性は感じませんが、パンチDEデートなので、どうしてもそういうエンディングにしたかったのかな。そうなら、ちゃんとそこを焦点としたエピソードを積み重ねる必要がありますね。
鉄線ロメオ

鉄線ロメオ

演劇ニッケル

御浪町ホール(岐阜県)

2014/10/12 (日) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

ノリと掛け合いが心地良い
 役者さん達のノリと掛け合いは、観ていて大変心地良く、楽しい時間を過ごせました。役者さん達の魅力度も高いです。
 ただ、そういう楽します手法と脚本の本筋がきちっと噛み合っておらず、結局楽しい小ネタの積み重ねで終わってしまった感があったのが、少し残念でした。

ネタバレBOX

 主人公の記憶喪失ネタがうやむやになってしまった感があります。彼女が色々思わせ振りなセリフをはいたりするのですが、それらの伏線がいま一つ納得いく形で回収された気がしませんでした。最後に彼女が飲み会で語るので、その辺りが作家の趣旨かもしれませんが、それと記憶喪失が繋がっているのか、最後まで分かりませんでした。
deprived

deprived

shelf

gallery+cafe blanka(愛知県)

2014/10/05 (日) ~ 2014/10/07 (火)公演終了

満足度★★★★

演劇の固定観念をひっくり返されました。良い意味で。
 いや~、序盤はかなり混乱しました、あの進行。引用文献からテーマに沿ったシーン・言葉が抜き出されて、演技・語りが名場面集的に羅列されていきます。
 Shelfという団体の説明を改めて読み返せば、「なるほどそう言うことか」と合点がいきましたが、「演劇というものは一定の話の筋の中で進行していくもの」という自分の固定観念をひっくり返されて、貴重な経験をさせてもらいました。
 演出家の想いは明示されず、あくまで羅列されたシーンとテキストから観客自身に自分の考えを感じ取らせるスタンスと理解しましたが、こういうのは初めて体験しました。

 また、ギャラリーという、観客と境のない同一空間の間近で展開される語り、演技、歌は見応えがありましたよ。役者の「語り」で勝負したい、とチラシには書かれてありましたが、納得です。
 アフタートークともちょっと違い、公演の後に打ち上げ的に役者さん達と歓談できたのも面白かったです。

誰も死なない

誰も死なない

刈馬演劇設計社

ユースクエア(名古屋市青少年交流プラザ) (愛知県)

2014/10/02 (木) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

世相の怖さを的確にすくい取った秀作
 やっぱり刈馬さんの脚本は緻密ですね。登場人物達の隠された背景と内に秘める心情の謎解きがコメディも交えながら進むサスペンスを楽しませてもらいました。 
 サスペンス的な進行が基調なのは共通しますが、「76をめぐる暴言」ほどの猟奇感は表面上はないので、一般に受け入れやすいものに仕上がっていると思います。ただ、よくよく考えれば、たった1作で長期にあれほど入れ込む女性が4人もいて、それが如何にも不自然に見えない(実際にいそう)あたり、今の世の中も相当尋常じゃない・・・。本作も現代の世相の怖さを的確にすくい取った秀作と思います。

 なお、今回は美術も度肝を抜かれて、舞台全面に吊るされる千羽鶴が全ての登場人物の積み重ねた辛さと苦労と想いを良く表現していました。

ネタバレBOX

アフターシアターの「36」も大変楽しみました。下にシートを敷いてるのは何でかな~と思いましたが、イキナリの所業にビックリ。あれもまた一種の狂気ですね。そして程度の差こそあれ、実際にいそうなのが怖い・・・
カラメル

カラメル

妄烈キネマレコード

ナンジャーレ(愛知県)

2014/10/03 (金) ~ 2014/10/07 (火)公演終了

満足度★★★★

これが若さか・・・
 ものすごく手作り感溢れる演劇でした。役者兼大道具係的な進行が面白い(笑)

 本筋の中身については、荒削りながらどの登場人物からも魂の叫びともいえる熱いメッセージが感じられ、相反しながらも、双方の言い分が納得できる共存の仕方をしていました。
 正直、普通なら救いようの無いシチュエーションですが、最後になんだか幸せな気分になれるのは、全ての登場人物が包み隠さず本音をぶつけることができて、望みは両立しないものの、皆がそれを受け入れられたからでしょうか。
 良い意味で若さが感じられる作品でした。

タイムマシン レポート

タイムマシン レポート

アトミック☆グース

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2014/10/03 (金) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

題材を生かして丁寧に話を繋いだ秀逸な脚本
 大変丁寧に話を繋いで、タイムマシン物としての旨みを充分に取り込んだ脚本でした。コミカルな掛け合いやシリアス・ウェットな盛り上げもバランス良く散りばめてあり、総合的な充実度が高く、良い時間を過ごせました。

 ただ終盤、微に入り細に入りネタばらししていくのが、やや冗長に感じられました。話の流れや細かい演技で充分に感じとれることではないかと思いましたが、アフタートークでの観客の反応を見る限り、気付かなかったお客さんも少なからずいるようなので、このぐらいの方が親切なのかもとは思い返しました。こういうのはバランスが難しいですね。

ネタバレBOX

本職ではない高井さんのセリフが豪快に飛んだのは、逆に面白いもの観たと思いましたが、アフタートークで聞いた、その理由がまた面白かったです。タイムマシンがあったらどう使いたいかの回答も冴えてました。さすが、転んでも只では起きない(笑)
8. -hachi.- Gifu

8. -hachi.- Gifu

劇団アルデンテ

御浪町ホール(岐阜県)

2014/09/26 (金) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

大変熱の篭った演技でした。
 かなり殺伐としていますが、大変熱の篭った演技・アクションと、それとは対照的なコミカルな会話劇の融合を楽しみました。

 ただ、終盤の盛り上がりの裏付けであるべきはずの大事な設定が、ちょっといい加減なんじゃないかな・・・という印象が拭えません。そのせいでクライマックスの展開にのめり込むのに、どうしても抵抗感が残りました。所詮は本筋のドラマに至るまでのガイドと割り切っているのかもしれませんが、もう少し丁寧に練った方が良いのではないでしょうか。ちょっと勿体無かったですね。

白黒つかない

白黒つかない

オレンヂスタ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2014/09/25 (木) ~ 2014/10/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

舞台演劇の醍醐味を味わいました。
 脚本より演出優位の作品かな~と思いました。傍目には分かり難いPC上での作業や打ち合わせで交わされるディスカッションをダンス的なパフォーマンスで表現しているのは斬新に感じましたし、とっちらかした紙や本来まったく関係ない所作でシチュエーションの本質を表現するあたり、これこそ舞台演劇だよな~と感心。不思議にイメージがちゃんと伝わりますね~。

 なお、メンヘラ系の仕事ネタは益々切実な問題である昨今、本作を見ていてもシャレにならんところがありますが、本人よりも周りの人にスポットを当てた内容で、より身近に感じられました。

まちおこし音楽劇 愛・かきつばた姫

まちおこし音楽劇 愛・かきつばた姫

一般財団法人ちりゅう芸術創造協会

パティオ池鯉鮒(知立市文化会館) 花しょうぶホール(愛知県)

2014/09/27 (土) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

人格の多重性を効果的に表現!
 複数の役者を効果的に使い、人格の多重性を表現した脚本・演出は本来深い内容ながら、うまくコミカルに描き出していてエンターテインメントとしても大変高質でした。話の本筋はやや予定調和的ですが、それゆえストレスなく楽しめて、半市民劇としてもかなり充実・成功したと言えるのではないでしょうか。
 あおきりみかん知立支部(市民キャスト)の皆さんも、到底素人とは思えない演技っぷりで (多分、何かしらの心得はあるのでしょうが・・・)、特に主役の垣本由香利さんの熱演は見事です。気持ちよくクルクル変わる表情は大変舞台映えしますね。これで終わらないでくれると良いなと秘かに期待します。

しあわせな日々

しあわせな日々

双身機関

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2014/09/20 (土) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★

獅子見色に染まる
トリエンナーレで上演されたARICAの同作の印象が強く残っているので、暫くは違和感を感じつつ観劇していましたが、ほどなく獅子見色に染まりました。本作を演じきれる女優さんの力量というものは本当に素晴らしいですね。

ネタバレBOX

 一つ好み的な難を言えば、二幕終盤でウィリーが出てくるくだりの演出。背中だけのイメージで存在感を見せること自体は良いと思うのだけれど、あの配置と演出では拳銃の存在が生きないと思うのです。ARICAの時はかなりドキドキしたシーンで、その緊張感が気に入っていたので、ちょっと残念感ありつつも、戯曲の解釈もまさしく十人十色? その違いを楽しんだとも言えますね。
ことばのはじまり

ことばのはじまり

ディディエ・ガラス×NPO劇研

三重県文化会館(三重県)

2014/09/14 (日) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★

圧巻の身体表現と神秘的な音楽の世界・・・ ですが、ちょっとディスコミュニケーション
 圧巻の身体表現と神秘的な音楽の世界でした。それだけは確実に言えることだし、それだけでも充分満足はしています。

 しかし、「ことばのはじまり」という謎掛けめいたテーマと対峙すると、易々と消化できるものではありませんでした。ことばがなくとも、感情は伝わりますが、やはり意味するところまではなかなか分かりませんね。分かったつもりになっても、所詮はいずれも想像の域をでず、それを確信させる情報も読み取れない。

 言葉は発する方だけの意思だけで成り立つわけではなく、受け手との共通認識の形成を経て成立するものと思いますが、今回、その受け手としての素養が自分にあったのかと言うとハテナです。あるいは正しく伝わらないディスコミュニケーションすら題材だったのかもしれませんが。
 子どももターゲットにしているあたり、「考える前に感じろ」的な趣旨かもしれませんが、それだと「ことばのはじまり」ってタイトルにそぐわない気がするんですよね・・・ 個々の意味に拘るのではなく、マクロ的に捉えなきゃならないのかもしれませんが。

 ふらふら思考が揺れてますが、そうやっていろいろ思考を巡らさせてくれるあたり、楽しい時間だったと思います。

 webで本作に関する役者さんたちや関係者の発言を読むと、むしろ、メイキングでの役者さんとディディエ・ガラス氏のコミュニケーションの方が、「ことばのはじまり」なのかもしれないです。メイキング・ムービーが観たいですね。

ヒートpresentsウルトラマンション公演『地図から消されたウサギ島』in名古屋

ヒートpresentsウルトラマンション公演『地図から消されたウサギ島』in名古屋

劇団ウルトラマンション

ヒートスタジオ(愛知県)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタの宝庫は諸刃の刃
 役者の皆さんの個性を活かし、かなり盛りだくさんの構成の印象です。いろんな小ネタ(宴会芸?)が光っていたので、その集合体としてはとても楽しめました。ただし、スポットライトを当てる役者を拡げすぎて、全体としての核心が薄まった感があるのが僅かに残念です。

 なお、バックの白壁はオープニングではスクリーンで使われていましたが、それならもっと背景としても使って良いような気がしました。せっかくロケまでしているようでしたので。

ネタバレBOX

 エピローグ的な両親の死後の展開は、かなりグッとくるものがあったのに、終盤のネタばらし局面に入る前までの江戸川博士の内面描写がほぼ無く、ひたすらノリノリのラスボス扱いであったため、中盤からのギャップが大きく、また納得もしにくいものと思われます。
 観客がある程度この手のお約束に慣れているから、いきなりあの展開にしても付いてこれるかもしれませんが、良い終わらし方だっただけに、積み重ねの不足が残念でした。また、科学者としての業の話が少しなおざりになってしまったのも惜しかったです。
 脚本的な良い着目点や芸ネタに手を付けすぎて、まとめきれなかったのかな~、欲張りすぎたのかな~という印象でした。
どりるっ!!

どりるっ!!

演劇 the コウ ~a theatrical company~

アトリエ・ゼロ(岐阜県)

2014/09/13 (土) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★

ナロソー
 なんと言うか、ほんわか和やかな、ありそで無さそな楽しい日常劇でした。多少噛むことがあるくらいで基本はソツがなく、楽しめた感はちゃんとあるのですが、なんか微妙に不自然さと物足りなさが混じります。何でなのかは自分でもイマイチ分からないのですが・・・、こじんまり纏まりすぎているのか、意外性(?)が足りないのか・・・。あ、でも「ナロソー」は最後まで全く想像できませんでした(笑)
 なお、作品自体とは別に印象的だったのが、一部キャストが出ただけで笑いが出たこと。身内なんですかね(笑) あと、劇場のつくりが面白かった。

どこをみている

どこをみている

オイスターズ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2014/09/05 (金) ~ 2014/09/08 (月)公演終了

満足度★★★★

スーパーハイテンション会話劇
 圧倒的な物量とスピード感のある会話劇でした。しかも、かなりテンションが高い。これを実質2人でこなすというのはスゴイですね。いや、2人だからこその高密度感か・・・
 終わらせ方だけちょっと引っ掛かったのですが、どうもそこら辺は、どうもこの作品では重要なことでは無さそうです。総じて大変楽しみました。

ネタバレBOX

 で、一応、その気になった終わらせ方の話。
 終盤、テンションを落とした芝居が少し続いた後、話が展開したので、これからもう一山か?と思ったところで、アンチクライマックス的に終わってしまったのが少し違和感でした。
 ただ、作中、モノローグが投影されるのですが、アフタートークに依れば、どうもこれに少しポイントがあったようで、私はそれを適当に読み流してしまったために、少し意識がずれてしまった可能性があります。演技と文字を同時に見るのは結構難しいですね。

 また、女優の使い方がかなり印象的だったのですが(一切しゃべらない!)、描写がお人形的なので人格を掴めないでいたところ、これまたアフタートークを聞いたところでは、終盤にちゃんと役割を与えていたようでした・・・ ちょっと気が付きませんでした。平塚さんも「ちょっと分かりにくかったかも・・・」と仰られていましたが。
 分かりやすくすれば安易に見えるし、分かりにくければ観客がついて来れない・・・ 演出って難しいですね。
 まあ、単に私が空気読めなかっただけかもしれませんけどね(笑)

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