ホチキス最新作「天才高校〜デスペラード〜」
ホチキス
サンモールスタジオ(東京都)
2013/11/23 (土) ~ 2013/12/04 (水)公演終了
ナンセンスへの寛容さが求められる作品
作りこまれたナンセンスな物語世界を技量のある役者の方々がおおまじめに演じられていて、ある意味演劇のもつさまざまなスタイルの一つだと思います。ただ、受け手の側にナンセンスへの寛容さが求められるというか委ねられているようにもみえるので、あまり小難しく考えずに作品そのものを気楽な気分で楽しむという感覚でよいのではないでしょうか。
カタブイ、1972
名取事務所
小劇場B1(東京都)
2022/12/15 (木) ~ 2022/12/18 (日)公演終了
カルナバリート伯爵の約束 【池袋演劇祭‘優秀賞’受賞】
メガバックスコレクション
小劇場てあとるらぽう(東京都)
2013/09/13 (金) ~ 2013/09/16 (月)公演終了
巣窟の果て
643ノゲッツー
劇場HOPE(東京都)
2013/10/30 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了
後半になって加速する
前半はどうも話の方向性が見えず靄がかかっているような状態でいまいちわからないなと観ていたのですが、後半になってその靄が晴れ始めてからは話が加速がかかったように展開しあっという間に終幕を迎えていたという感じです。話の内容そのものや役者さんの演技、演出はよかったのですが、話の構成全体のバランスがいまいちだったかなという印象が残りました。
ファニー・ガール
シンクロ少女
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2013/10/04 (金) ~ 2013/10/14 (月)公演終了
推定容疑者
Cooch
テアトルBONBON(東京都)
2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了
なにかしらもやもやするような
小説・漫画・映画・演劇・音楽のあらゆるジャンルを連動して物語を紡ぎだしてゆくということがあるので(それに、私の観劇体験の未熟さがさらに加わり)、この舞台の観劇だけではその物語の全体像はやはり見えてこないのでしょうか。
支線ガード下・始発
劇団芝居屋
ザ・ポケット(東京都)
2013/10/23 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
人と人とのつながりとは
舞台としては最初少しとっつきにくいところも感じられましたが、孤独や疎外感に陥りやすい今の生きづらい社会にあって小さな所から人と人のつながりや人間関係のあり方を今一度見つめ直そうとする作者の優しく温かい眼差しに溢れたすばらしい作品であったと思います。
地を渡る舟 ―1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち―
てがみ座
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/10/23 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
teamworkは健在ですが
人物造形にふくらみが出て人間ドラマとしての幅が広がり戯曲がさらに深みを増しています。舞台そのものも極めて水準の高い作品であり、1945年から現在に滑らかに移行してゆく最後の場面はすばらしく、役者さん、裏方さんが舞台裏では大変ご苦労されていたと思います。
ただ、可動性の高い舞台装置とマンパワーを駆使した新演出は一つの試みとしては面白かったのですが試行錯誤的で(決して悪いことではないのですが)全体的にどうしてもバタバタした感じが目立ってしまい、初演の時に感じられた躍動感と鮮明なイメージを呼び起こす舞台の冴えがかなり影を潜めてしまったような印象をぬぐえませんでした。
また、制作の姿勢に疑問あり。
上演時間は約2時間半(10分の休憩あり)。
さよならを教えて
サスペンデッズ
ザ・スズナリ(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/09 (月)公演終了
テーマに繊細に触れるような感覚
現実世界と仮想世界の居心地の快適さといったようなことにも言及しながら、現代人の心のもろさや人間関係のコミュニケーションをテーマに扱った作品といえます。ただ、核心部分にストレートにずばっと鋭く迫り観るものの心を鷲掴みにするといった作風(例えば、つかさんのような)ではなく、さりげなく話の核心に触れてはすぐ離れ、またそれを繰り返すというような作風で、描写の鋭さが物足りないと感じる方がおられるかもしれませんが、私には、このような描写に徹した舞台作品もあってもよいのではと感じました。
イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】
劇団東京イボンヌ
ワーサルシアター(東京都)
2013/10/01 (火) ~ 2013/10/06 (日)公演終了
趣のある作品
話の流れや方向性にややぎこちなさがあったものの、クラシックの楽曲をテーマに曲に込められた魂を紡ぎ出すというコンセプトどおりの、非常に趣のある作品で、最後のマリアと佐和子の会話の場面はベートーベンの時代と現在の話の最終交差点として心に残るとても印象的なシーンでした。
木
ろりえ
サンモールスタジオ(東京都)
2013/08/22 (木) ~ 2013/09/01 (日)公演終了
パソドブレ
発条ロールシアター
タイニイアリス(東京都)
2013/09/05 (木) ~ 2013/09/08 (日)公演終了
単なるタイムスリップものとは一線を画す作品
将校と警官が現れるくだりのところなどやや唐突なところもありますが、単に過去と現在の対比で終わらせないところや内容はかみ合わないがセリフとしてはうまくかみ合っている場面など台本がよくできていて登場人物設定もしっかりしておりまたその登場人物によく合った配役がされていたと思います。
帝国海軍の馬鹿やろう
劇団Spookies
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2013/09/19 (木) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
思いがこもった女忠臣蔵
この作品のポイントは劇と劇中劇(その練習も含めて)が互いに作用しながら話が展開してゆくところにあり、その際、その切換が非常に重要になってきます。最後の方ではこれらが絡み合ってはくるのですが、途中の段階では、劇と劇中劇の役者さんの演技の差がほとんどなく単調になっていたため(役者間での演技力の差がかなりあったことも影響しているのは否めませんが)、全体的にその切換があまりうまくいっていなかったように思います。劇と劇中劇での役者さんの演技のギャップやメリハリをもっとつけてもよかったのではないでしょうか。
SEA HORSE ADVENTURE(シーホースアドベンチャー)
マグズサムズ
南大塚ホール(東京都)
2013/09/20 (金) ~ 2013/09/22 (日)公演終了
タイトルそのものの物語ですが、なにか心に残るような
記憶の扱い方など物語の設定やネタの鮮度に難がないわけではありませんが、エンターテイメントとしてみれば登場人物設定はよくできていてそれをきちんと活かす台本、演出になっていましたし、役者の方々の熱演も十分伝わってきました。
登場人物造形の点ではTEAM 発砲・B・ZINを、くどさの点では昔の劇団☆新感線を、さりげなくメッセージを伝えようとする点では演劇集団キャラメルボックスを彷彿とさせてくれるとても楽しい作品だったと思います。
夏ノ方舟
演劇集団円
ステージ円(東京都)
2013/09/02 (月) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
演劇集団円版劇団桟敷童子作品
昔の唐十郎作品のようなアングラ感溢れる熱のこもった作風の作品ですが、寓話劇という性格上作者の意図がはっきりと見えにくいこともあり内容に関しては好き嫌いが分かれるかもしれません。
ただ、ほとんどの点で劇団桟敷童子の本公演に近い作りになっていて、ラスト直前の舞台上でのあの仕掛けは圧巻でした。
【満員御礼】偽装結婚式
創像工房 in front of.
シアター風姿花伝(東京都)
2013/09/26 (木) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
スマートなコメディ
先が読めてしまう綱渡り的展開のコメディ作品ですが、登場人物の配置がよくそれを活かした山あり谷ありの話のつなぎ方や展開のさせ方が実にうまかった。
また、コメディの肝心な点であるセリフの間合いも絶妙でうまく決まっていたと思います。
あれやこれやと詰め込みすぎなかった(八嶋の劇団からプランナーへ転身したもう少し詳しい経緯などいろいろありますが)ことでむしろ芝居の流れがスムーズになりわかりやすく質の高い作品につながったのではないでしょうか。
サギ娘
くまでん舎
赤坂RED/THEATER(東京都)
2013/10/02 (水) ~ 2013/10/06 (日)公演終了
賞味期限の切れた毒薬
マグネシウムリボン
d-倉庫(東京都)
2013/10/16 (水) ~ 2013/10/20 (日)公演終了
とても丁寧な作りの作品
テンポがややゆったりで一本調子な感や話のつながり上であまり意味のない場面もありましたが、話の展開を握る過去と現在のシーンの切換はとてもスムーズでわかりやすくなっており作者の観客への心遣いや誠実さが感じられるとても丁寧な作りの作品になっていたと思います。
三人姉妹
華のん企画
あうるすぽっと(東京都)
2013/10/24 (木) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
さりげなく共鳴
今の抑揚の効いた演劇に慣れてしまっている者にとっては、演出に工夫が凝らされているとはいえ表面的には内容の盛り上がりに欠け単調気味でさえあるこの作品を2時間近く常に高いテンションで観劇するのはきつかった(所々で睡魔に襲われました)。
ただこの舞台を観ていて人生のありようや考え方について時々ハッとさせられることもあり(振れ巾が微弱で静かに淡々と流れてゆく舞台の中にあってその時だけあたかも自分の心の中で共鳴が起こり増幅されて訴えかけてくるような感じといえばいいのでしょうか)、作品の奥の深さのようなものを感じさせていただきました。
♪ご来場ありがとうございました♪ トラブルショー
ミュージカル座
光が丘IMAホール(東京都)
2013/10/31 (木) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
楽しい作品ではありましたが
バックステージものでもあったということなのでしょうが、少しハメをはずしすぎドタバタ感が目立ってしまっていたように感じました。そのため、上演時間も休憩含め3時間と長めです。ただ、役者の皆さんが各々の役回りをきちっと演じきっており、全体的にはとても楽しめるエンターテインメント作品になっていたと思います。