バルブはFB認証者優遇に反対!!の観てきた!クチコミ一覧

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idiot

idiot

青年団若手自主企画 vol.64 山内企画

アトリエ春風舎(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/10 (日)公演終了

満足度★★★★

劇伴と作品の相性も良し/約70分
空元気を振り絞って明るく前向きに生きようとする女子2人を不条理劇的シチュエーションのもとに描く。
女性登場人物が常にヘラヘラしているのがこの作・演出家の劇の苦手なところだったが、今作ではそのヘラヘラした虚ろな笑顔が、いま日本に生きる若者たちの寄る辺なさ、諦念などを表しているかにも見え、いい効果を上げているように思った。
決して分かりやすい劇ではないものの、演劇でしか表現しえない何かを伝えてくる一作で、惹きつけられました。

新年工場見学会2016

新年工場見学会2016

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2016/01/02 (土) ~ 2016/01/05 (火)公演終了

満足度★★★★

黒田さんの12月の給料は本当にあの額なのか?/約220分
五反田団は、パルコ劇場とかコクーンとかの大箱では絶対に観られないし掛からなそうな実にしょうもない演目で大いに楽しませてくれました。

ハイバイのは出オチ感が強かったけど、それでも観続けるうち結構な大作(?)に発展、知らず知らず引き込まれていた次第。
ギリシャ悲劇とかにこういう話ありそう。

プーチンズは街角マチコさんのテルミン演奏があんまり聞けず、やや物足りなかったです。

珈琲法要

珈琲法要

ホエイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/12/31 (木) ~ 2016/01/06 (水)公演終了

満足度★★★★★

今が観時(みどき)/約80分
津軽藩士大量殉難事件を題材に、我(が)を殺して長いものに巻かれたあげく痛い目に遭う典型的日本人像を毒っ気たっぷりに描いた秀逸なダークコメディ。
再び日本が全体主義に向かいつつある今この時期にこの作品を観られたことに、とても意義深いものを感じた。
ドタバタ色の強い前半部では、山田百次と河村竜也の息ピッタリなコンビ芸を満喫。津軽弁によるリズミカルでバカバカしい掛け合いに最盛期の加藤茶&志村けんを思わせる見事なドタバタが加わって、じつに愉快でした。

高校演劇サミット2015

高校演劇サミット2015

高校演劇サミット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/12/27 (日) ~ 2015/12/29 (火)公演終了

満足度★★★

都立駒場の作品が圧巻/各校約60分
都立駒場高校、都立六本木高校、都立東高校の3校がそれぞれの自信作を上演。
最も印象深かったのは、都立駒場高校演劇部が同校演劇部自身を演じた野心作『江崎ヒロがいなくなった』。
駒場高校は、開演前のウォーミングアップをも公開で行い、20人はいようかという部員たちがもれなく笑顔で生き生きとストレッチに励む姿があまりにまばゆく、目を焼かれそうに。。
本編ともども、このアップの様子も、強く心に刻まれました。

ネタバレBOX

都立駒場高校『江崎ヒロがいなくなった』は、同校演劇部の部長が部長自身を演じ、巨大な演劇部をまとめ上げる苦しみを表現した自己省察的作品。
部長は劇中において大勢の部員たちに軽蔑される不様な存在として描かれ、部長が率いる演劇部も右肩下がりのダメ演劇部として描かれるが、面白いのは、部長も演劇部も決してダメではないことを作品自体が証している点。
演劇部と部長の関係をサル山のサルたちと飼育員の関係になぞらえるアイデアも秀逸なら、演出も見事!
多くのシーンで部員たちは数人ずつの小グループに分かれ、各集団はそれぞれ違ったことをするのだが、各集団に、さらにはその成員一人一人に細かな演技がつけられ、どのシーンでも間(ま)が持っていない生徒が一人としていないのは、目配りの行き届いた繊細な演出の賜物!
大所帯を生かしたダイナミックな集団演技が見せ場となって客を引きつけるのも、粘り強く稽古をさせて統制美を作り出した演出家の功績だろう。
もちろんそれが、演出家たる部長の意図を実現しようと頑張った部員たちの功績でもあることは言うまでもない。

そして、終盤、部長を演じる部長自身の口から表明される“演劇愛”。

「僕はこのワケの分からない演劇というものが大好きです!」

演劇部がサル山になったり、サル山が演劇部になったり、サル山閉山の噂を聞いて脱走したメスザルたちが娼窟で働き出したりと、確かに本作は分かりづらい。

だが、分かりづらさがそのまま魅力へと化けることが最も多い表現ジャンルが演劇であり、本作は本作自身を以てしてその例証ともなっているのだ。

事実、本作は謎めいた点を数多くはらみながらも、観ていて楽しく、演劇を作るしんどさを描きながらも、結果としては演劇の愉楽を伝えている。
このパラドックスも本作の魅力を高めている。

しかし、本作の一番の肝は、演劇が一回性の芸術であることを作品自体を以て示している点。
演劇部をサル山に見立てるという大胆な“抽象化”を行い、“駒場高校演劇部”をも含み込む“高校演劇一般”、ひいては“演劇一般”を描いているかに見える本作は、他校や他団体による再演も出来そうに思われるが、その一方で、今期の部長と部員たちが築き上げた阿吽の呼吸や信頼関係なしには成り立たないと思わせる“一期一会”性、“今期の駒場高校演劇部にしか上演不可能”と思わせる再現不可能性が色濃く感じられるのだ。
この点に私は最も感じ入った。
根本宗子の冬祭り

根本宗子の冬祭り

月刊「根本宗子」

浅草木馬亭(東京都)

2015/12/25 (金) ~ 2015/12/25 (金)公演終了

満足度★★★★

墨井鯨子の魅力を再認識/約195分
ある小さな出来事を機に女子4人がとてつもなく大仰でバカバカしい騒動を繰り広げる新作バー公演、皆さんの歌に加え根本さんのキレッキレのダンスや小沢道成さんの振りきれたエア・スケーティングまでが楽しめた歌謡ショー、根本さんの堂々として落ち着いた司会ぶりが光るトークコーナーなど、数々のメニューを満喫。
楽しすぎる年忘れイベントでした。

東京聖戦詩集

東京聖戦詩集

劇団森キリン

アトリエ春風舎(東京都)

2015/12/17 (木) ~ 2015/12/27 (日)公演終了

満足度★★★

集団的誇大妄想演劇(!?!?)/約110分
下敷きとなる2つの猟奇事件の主謀者が築くコミュニティと、本作に登場するコミュニティは性格にかなり違いがあり、そこが肝所。
一同の抱く独特の世界観には同調こそ出来なかったが、その偏った世界観は確信にみなぎって力強く、ただならぬ吸引力があり、危うく洗脳されかけた。

ただいま

ただいま

劇団こふく劇場

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/12/19 (土) ~ 2015/12/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

劇団初見。素晴らしい。/約110分
宮崎弁芝居なぞという狭小な枠の中には収まりきらない、固有の演劇美学に貫かれた舞台世界を堪能。
ある職人の突然の不幸、二十八歳地味め女子のお見合いといった浮き世の小さな出来事をユーモアにくるみながら細やかに描く一方、幽玄ささえ醸し出す女声合唱や和楽器演奏で大自然や悠久の時間といった大いなる世界をも表現し、“大きなものに抱かれて生きるちっぽけな人間”をあたたかく描き出す作品世界に心奪われました!

なお、一男性客として最も魅力を感じた女性登場人物は、言うまでもなくニーナさん。
母性と女性性を体現したかのような、やさしくもたくましいあの女性にある男性登場人物が夢中になってしまうのも無理はない。

ネタバレBOX

ニーナさんが実在する女性なのか、ヨメに去られた豆腐職人の不安な心が生み出した幻影なのか、そんなことはこの際どうでもいい。
海の五線譜

海の五線譜

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/14 (月)公演終了

満足度★★★★

約95分
とても美しい秘密がみずみずしく描かれていました。

高学歴娼婦と一行のボードレール

高学歴娼婦と一行のボードレール

猫のホテル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/12/10 (木) ~ 2015/12/17 (木)公演終了

満足度★★★★

女性客が大部分/約80分
“あの人の淋しさ”を“人間全般の淋しさ”へと拡張させるような作劇・演出が良かった。
お陰で、女でない私でも、どこかしらで“あの人”に共感し、感情移入しながら観ることができました。

ただ、舞台上の絵ヅラにダイナミックな変化がなく、やや平板な印象も。
照明のトーンがあまり変わらないのも一因か?

得て

得て

ほりぶん

ムーブ町屋・ハイビジョンルーム(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

男性客多し/約70分
必ずしも良い結果を生むとは限らない、作・演出家の反復癖と引っ張り癖が今作では生きていました。
面白かった。
配役の妙も感じた。

ネタバレBOX

“ご近所ウケのいい可愛くて真面目なお嬢さん”といった雰囲気の木乃江祐希さんに“一見清楚な尻軽女”の役を振った配役が絶妙。
この配役により、劇の面白味が大幅に増していた。
東名人間現る‼

東名人間現る‼

順風男女

OFF OFFシアター(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

順風男女はじつは初(女子ばっかり観ちゃってて。。)/約95分
95分に連作モノほか目一杯のネタを詰め込んだ、密度の高いコント集。
盛り込み過ぎて全体の構成はやや荒くなっているが、一つ一つのネタはとことん練り込まれていて、とても楽しめました。

それから、この団体は客のもてなしがとても良い。お陰で気持ちよく観られました。

ネタバレBOX

数あるネタの中では『ルンバの惑星』がいちばん好きでした。
正直じいさんのネタも笑った。
水仙の花 narcissus

水仙の花 narcissus

城山羊の会

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2015/12/04 (金) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

今作は奇憚色濃厚/約130分
怪しさと妖しさに満ちた、不気味なのに惹きつけられる劇でした。

緑子の部屋

緑子の部屋

鳥公園

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/11/27 (金) ~ 2015/12/07 (月)公演終了

満足度

「意識高い系」ってこういうの??/約80分
ダラダラとしてとりとめがなく、面白くもなんともないのに、勿体をつけた脚本・演出でお高く見せてる金箔演劇。
こういう劇が崇拝される傾向って何とかならんのか!?

コント公演「強くなりたい」

コント公演「強くなりたい」

お笑い×演劇ユニット『弱い人たち』

ユーロライブ(東京都)

2015/11/28 (土) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★

玉田真也と芸人達によるコント集/約105分
「弱い人たち」というテーマが、押し芸を基本とする芸人さんたちとあまり折り合ってなかったような。。
でも、ネタはバラエティーに富み、それぞれ着想も良く、なかなか楽しいコント公演でした。

ネタバレBOX

便所の落書きの定番といえば「ヤリマン女」の電話番号。その番号に本当に電話した、弱々しい童貞学生グループが散々な目に遭うネタが特に好き。
募金活動のネタも良かった。
平成駅前旅館

平成駅前旅館

龍昇企画

中野スタジオあくとれ(東京都)

2015/11/25 (水) ~ 2015/12/02 (水)公演終了

満足度

まるで楽しめず/約90分
話の核が最後まで不明確な、極めてとりとめのないお芝居。
ドタバタ要素が強いのにテンポも悪く、かなりキビシい一作でした。
つまらないのになかなか終わらずジリジリしてしまい、中盤以降は貧乏揺すりをこらえるのにひと苦労。
知り合いが出ているからと来場した縁故のお客さん達は、終演後、どんな感想を言えばいいのか困ったのではないだろうか?
これで前売3700円は高すぎる。

ネタバレBOX

フロントのベルの乱打や、なんの必然性もなく挿し込まれる合唱シーンにも辟易。
walk in closet

walk in closet

iaku

吉祥寺シアター(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

これが現実/約95分
同性愛者への差別的言辞はメディア上では激減したが、我々の実生活では相も変わらず同性愛者は白眼視され続けている。
そんな現実を、関西のとある家庭を舞台に描き出す一幕劇。
関西人同士の漫才みたいな会話がとても可笑しく、それでいて同性愛者とその周囲の人々の複雑な心模様が細やかに描かれていて、じつに見応えがありました。

座組の中で最も心に残ったのは、橋爪未萌里という女優さん。キレのあるツッコミが次々キマって、そのたんびに吹いてしまった。
ゴシップ好きの典型的な関西オバチャンを好演した岸本奈津枝さんも面白かったです。

クリスマス解放戦線

クリスマス解放戦線

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

ニッポンへの警鐘/70分強
舞台となる仮想の世界、ブラックなギャグ漫画のようにイカれた世界が、現政権下でなら現実になりそうな気もしてきて、突き抜けた展開にゲラゲラ笑いながらも、段々うすら寒い気分に。。
大人だけでなく、間もなく参政権を得て明日の日本を背負(しょ)うことになる高校生、中学生にも観てほしい傑作。
短いしギャグ満載だし、学生さんにも取っつきやすいと思います。

『記憶の化け物』(仮)

『記憶の化け物』(仮)

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/25 (水)公演終了

満足度★★★

正式タイトルは『pion』に/約90分
深いテーマを秘めていそうな趣をたたえながら、そのテーマがもうひとつ煮詰まっておらず、物足りなさが残った。
ただ、この団体らしい会話の妙はいつもながらに堪能。
率直すぎる発言をする某人物と周囲の会話がとりわけ可笑しく、たびたび吹いてしまった。

我が猥褻、罪なき罪

我が猥褻、罪なき罪

MCR

駅前劇場(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

漫画家トリオが出たかどうかはやはり秘密/約100分
複雑でややこしい人間模様をしっかり書き抜く筆力を持つ櫻井さんなればこそものせた名作。
めっちゃ深かった。
この先3日くらいは折に触れこの芝居のことを考えてしまいそう。

平田オリザ・演劇展vol.5

平田オリザ・演劇展vol.5

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/11/05 (木) ~ 2015/11/18 (水)公演終了

満足度★★★★

【この生は受け入れがたし】好編/約70分
最近観た平田オリザの諸作品よりドラマ性が高く、また、寄生虫談義が面白く、最後まで興味深く観られた。

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