満足度★★★★★
劇団初見。素晴らしい。/約110分
宮崎弁芝居なぞという狭小な枠の中には収まりきらない、固有の演劇美学に貫かれた舞台世界を堪能。
ある職人の突然の不幸、二十八歳地味め女子のお見合いといった浮き世の小さな出来事をユーモアにくるみながら細やかに描く一方、幽玄ささえ醸し出す女声合唱や和楽器演奏で大自然や悠久の時間といった大いなる世界をも表現し、“大きなものに抱かれて生きるちっぽけな人間”をあたたかく描き出す作品世界に心奪われました!
なお、一男性客として最も魅力を感じた女性登場人物は、言うまでもなくニーナさん。
母性と女性性を体現したかのような、やさしくもたくましいあの女性にある男性登場人物が夢中になってしまうのも無理はない。