星降る教室
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今日は劇団青⭐︎組の『星降る教室』、大人のお伽噺をドラマリーディングで堪能しました。満席でした。
宮沢賢治のような不可思議な擬音を、こんなに効果的に肉声で発声しているのにはびっくり‼️
強烈な存在感の福寿さん、大西さんに混じって、熱演されていた大石樹さん。その時々の感情が瞳から溢れて、ビームのように伝わって、温かい気持ちになりました。もちろん、小夏さんの案内役も素敵でした。
とても良いクリスマス前のひと時でした。
楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー
S企画
中野スタジオあくとれ(東京都)
2022/08/05 (金) ~ 2022/08/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/08/06 (土) 14:00
久しぶりに清水邦夫作「楽屋」を見て、半世紀が過ぎたことを実感しました。
上演の頃は、施しを求める戦争で負傷した人が駅前に並んでいました。
日本の新劇は、ロシア演劇がお手本で、出てくる作品は当時演劇に興味のある人なら、今でいうと「エバンゲリオン」並みにポピュラーなものでした。
スタニスラフスキーシステムの発明はもとより。ロシアは元々演劇の先進国です。
雰囲気を壊さないように、ギャップを埋めるには大変な努力があったと思います。素晴らしい舞台でした。
かもめ
Art-Loving
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2022/03/24 (木) ~ 2022/03/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
三宅 弘朗
初っぱなから、光と音でもっていかれました。
見ごたえのある作品でした。
吉永小百合さんと人気を二分した俳優座の栗原小巻さんもニーナを演じていました。
瑞生桜子さんには、彼女のような妖精オーラがありましたね。
異彩で場を創り出す梶原航さん、美魔女の魔力を振りまく鳥越さやかさん、繊細な青年を指先でも表現してくれた佐山尚さん、皆さん、皆さん、素敵でした。
「ペーター・ストックマン」~「人民の敵」より
名取事務所
吉祥寺シアター(東京都)
2022/02/19 (土) ~ 2022/02/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
洗練されて、かつ我が身に刀を入れられたような痛みを感じた舞台でした。
西尾友樹さんの生身さと森尾舞さんの狡猾なエナジーが襲いかかり客席が共鳴。初体験です。
野坂弘さんの正義を振りかざす滑稽さは身につまされました。
水質汚染の話かと思ったら。。。やられました~。
もしかしたら、トマスがエリートに支配されているロシアで、ペーターがアメリカが率いる西側諸国なんて物騒な妄想も掻き立てられた作品でした。
見ごたえがありました! 空間を前後左右・上下 目一杯使った舞台装置も素晴らしい!
彼女を笑う人がいても
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/12/04 (土) ~ 2021/12/18 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
安倍晋三の祖父、岸信介が首相として、学生と対峙した70年安保の時代と、東日本大震災のその後をつなぎ「報道」という化け物の正体を暴いた骨太の作品でした。
瀬戸康史さんが、約2時間、舞台からはけることなく、そして、途切れることなく2役を入れ替わりながら、不条理の楔を打ち込んでくる。NHKの「グレーテルのかまど」とは別人。凄い!
演出 栗山民也さんの原点作品「ゴドーを待ちながら」を観た時のように、シンプルな舞台上に、目の前にはない脚本 瀬戸山美咲さんが描いたその時が、モノトーンで脳内に浮かび上がりました。あの時代の、あの芝居の空気感を満喫させていただきました。
実は、栗山さんなんで現代的な大掛かりな舞台を期待していたのですが笑
回を重ねる度に浸みて、深化していく芝居のような気がしています。来年も是非見てみたい。
Butterflies in my stomach
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2019/12/08 (日) ~ 2019/12/17 (火)公演終了
満足度★★★★★
見事な舞台をみせていただきました。
沢山の人達が目頭を熱くしていました。ブラッシュバックでさらに、心に染み渡っていきました。美しい動きにも見惚れてしまいました。
違和感なく、同じ人間の感情が目まぐるしく移り変わり、そのうえ、役も入れ替わっていく
男にも女にも、おばあさんにも子供にも。変幻自在。
役者達の力量に驚きました。
4年前の学生たちの公演のフレッシュさも素敵でしたが、
今回のプロの役者での公演は、この吉田小夏作品の凄さを改めて教えてくれました。
福寿奈央さん、大西玲子さん、土屋杏文さん、東澤有香さん、今泉舞さん、石田迪子さん、清水ゆりさん
みんな素敵でした。
あの出来事
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2019/11/13 (水) ~ 2019/11/26 (火)公演終了
満足度★★★★
リアルに狂う姿をみたかった笑。事件をベースにした不条理劇みたいで、予定調和も多数。合唱ありの朗読劇でない芝居。素晴らしい照明でしたが、舞台装置を含め、難解、消化できていない。明日考えよう!
ジハード ―Djihad―
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場・NINAGAWA STUDIO(大稽古場)(埼玉県)
2018/06/23 (土) ~ 2018/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
蜷川さんが鍛えたプロの役者が演じる 瀬戸山美咲 演出「ジハード」見応えがありました。
とにかく熱い舞台でした。役者と気持ちがシンクしてしまったのか、銃声に思わず体が反応してしまい、自分でもビックリ、引き込まれてしまいました、
人々の複雑な思いが役者の身体を通して流れ込み、ラストでは鳥肌が立ち、涙と震えが止まりませんでした。
瀬戸山美咲さんの、観客と役者の心を地続きでつなげる、とてつもない力、凄すぎます。実績のあるシンプルな舞台は邪念を消すのに役立ちました。
移民、宗教、人種、戦争、そして、
デリケートで、日本人には判り難い話がビンビンに伝わってくるのは役者が脚本を昇華し、そこに生きているからなんでしょうね。外国人労働者受入れを議論している今こそ目を逸らさず、向き合わなくてはならないテーマのように思いました。
埼玉までいった甲斐がありました。
「カワサキさん家のかたち」
お芝居空間イスモナティ
ART THEATER かもめ座(東京都)
2018/04/26 (木) ~ 2018/04/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
いいものを魅せて、もらいました。
後半、それぞれの家族の想いが渦のように押し寄せ、心が巻き込まれていく・・・
不覚にも、目頭が熱くなってしまいした。
顔見知りの俳優達が、それぞれのスタイルは残しながら違う色に染まっている。
小劇場ならではの息遣いを感じる臨場感。
その後も、観みたくなる芝居でした。
チラシの絵、そういうことだったんですね
夜、ナク、鳥
オフィスコットーネ
吉祥寺シアター(東京都)
2018/02/17 (土) ~ 2018/02/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
セリフが衝撃的で力強い!!同感です。闇を心にもって帰りました。後半は悲しいのか感動しているのか、よくわからないまま目がウルウル、胸が一杯に。今でも高橋由美子さんの表情が脳裏に焼き付き、床につくのが怖い。ホラーでもサスペンスでもない。不完全な 献身と利己、善と悪、夫と妻、面倒をみるものとみられるもの、親心と子心。。。消化できない矛盾の心地よさ・やるせなさ、現実の事件をベースにした新タイプの不条理劇か。照明だけで広がりを持たせた舞台も秀逸でした。期待通りの瀬戸山美咲演出作品でした。
グランパと赤い塔
青☆組
吉祥寺シアター(東京都)
2017/11/18 (土) ~ 2017/11/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/27 (月) 15:00
泣かされました。
戦後・高度成長期の日本と現代の精神世界はこんなに違っていた。時代に交わった一人として、改めて実感。
アメリカに席巻される以前の日本の家族の姿。父親、母親、祖父、祖母、子供、使用人達。
戦後を生きた市井の人びとの日常で紡がれていくストーリーが、心に迫ってきた。
舞台には和室、ちゃぶ台、そして、洋室、応接セット、ピアノの音色。
従属関係でありながら、安寧な男女。互いの思い。
親と子の立場をわきまえた愛し方・愛され方。
戦争の名残。
若い世代には実感できない事ばかりかも。
先日観にいった商業演劇(「京の蛍火」 黒木瞳主演)では、高齢者が明治座を満席にしていました。
明治・大正生まれの人がほとんどいない今、舞台にかけるのは、戦後を真摯に描いたこんな作品もいいのでは。
たまたま
パルテノン多摩
パルテノン多摩【旧情報】(東京都)
2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了
鑑賞日2017/08/05 (土) 14:00
今日、社会派 瀬戸山美咲の作・演出。多摩ニュータウンx演劇プロジェクト『たまたま』を観にいきました。伝えていきたい作品。
会場のパルテノン多摩劇場の5Fは、広大な中央公園。多摩ニュータウンはそんな街と、この芝居を通じて知りました。
「ここには生きるのに必要なものは全部揃っている。けれど…」。出て行く。
驚きました。
人類が月に移住しても、人工の街の悩みは同じかもしれません。
高度成長期を越えベットタウンとして完成した多摩ニュータウン、少子高齢化社会へ向けて変わっていく多摩ニュータウン、壮大な計画都市、そして、日本の未来を担う実験都市・・・
朝ドラ「ひよっこ」のような戦後だけでなく、団塊世代の生活の場を、多摩ニュータウンx演劇プロジェクト『たまたま』のように、生活者の視点で掘り下げたドラマをTVで是非観てみたいと思いました。
亀島一徳さんのインタビュー
http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/08/04/121330
当演劇では描かれていませんが、「橋本」にリニア新幹線の駅ができる。50年に渡る国策。国家ってすごい。
さあ、これから、どう変わっていくんでしょうか。
夜への長い旅路
CEDAR
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
ハムレット
ラゾーナ川崎プラザソル
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2017/01/25 (水) ~ 2017/02/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/28 (土)
ハムレットがオフェーリアを失って嘆くシーンは、古典を越えて、現代劇をみているような感覚で、言葉が心に刺さりました。清らかなオフェーリアが狂気に落ちていく姿には驚愕しました。歌は生ですよね。この世のものとは思えない、澄んだ歌声、別世界へ引き込まれそうになりました。プロジェクターと芝居がシンクした舞台は見応えがありました。シェークスピアには笑えるセリフも満載ですが、反応する暇がなかった。年寄りには早いテンポが辛かった。
パール食堂のマリア
青☆組
吉祥寺シアター(東京都)
2016/11/01 (火) ~ 2016/11/07 (月)公演終了
満足度★★★★★
いいもんを観た!
再演だとそうですが、初回も見たかった。4回も不覚を取ってしまいました。
今回も、そこは吉田小夏さんの世界。ビー玉をひっくり返したようなキラキラした色彩感や、舞台ならではの独特の演出。2つのシーンが同時進行で重なり、当たり前のように展開する。
食堂でテーブルを囲む場面は、瀬戸山美咲さんの「彼らの敵」の喫茶店のシーンと裏表のようで、ひとりニヤニヤしてました。
彼らの敵
ミナモザ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★
日本の本格的なドキュメンタリー演劇
待ちに待った ミナモザ 瀬戸山美咲のドキュメンタリー演劇「彼らの敵」を観てきました。3回目。言葉の1つ1つが磨かれていて凄い作品だと改めて感銘を受けました。このメンバーで映画版・TV版とか、他劇団での再演とか、勝手に妄想しています。残っていって欲しい作品です。
埒もなく汚れなく
オフィスコットーネ
シアター711(東京都)
2016/06/01 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了
満足度★★★★
芝居って本当に埒がないもの?
様々な組み合わせの二人が交わす会話に、つい引き込まれてしまいました。
わかる、わかるって感じですね。
西尾友樹さんが作り出すリアルがさらにリアルで魅せられました。次作「彼の敵」も楽しみです。占部房子さんの清廉な演技・声が心地かった。
役者皆さんのパワーのシャワーを浴びました。明日への活力をいただきました。
マクベス
エイチ・アンド・ビースタッフ
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2015/09/30 (水) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
やっぱりシェークスピアはいい
やっぱりシェークスピアはいいですね。堪能しました。
言葉遊びのワクワク感、言葉の厚みが違います。独特の溜めるセリフ回しが、現代的に処理されているのはとても新鮮でした。
後半に向けて、テンポアップしていくスピード感が心地よく、つい引き込まれてしまいました。
彼らの敵
ミナモザ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/07/25 (土) ~ 2015/08/04 (火)公演終了
満足度★★★★★
ドキュメンタリー演劇っていい!
物事にはいくつもの真実がある。
リアル過ぎます。目前で、その事件がおこっていると錯覚してしまうような臨場感。客席から立ち上がって、違うんだ、おかしいだろ、なにやってんだ と飛び込んていきたくなる、そんな舞台でした。
みんなそこに生きている。こんな劇空間ってみたことない。
アイスコーヒーも蕎麦もすべて本物、観客を芝居の世界と冷めさせることのない仕掛け。
TV、映画では決して味わえない、今起こっている出来事を隠れて見ているようなワクワク感。汁をすする音も汗も飛んできました。
そこに存在している一人の人間として苦しみを共有し、胸が熱くなりました。
2年経っても色褪せないテーマ。再演でも役者の鮮度も落ちない、名作・名舞台でした。
みえない雲
ミナモザ
シアタートラム(東京都)
2014/12/10 (水) ~ 2014/12/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
忘れないで欲しい
泣かされました。原発事故、重いテーマでしたが、瀬戸山美咲(ミナモザ)独特の芝居を真実にする数々のトラップ、斬新な表現に心をもっていかれました。マリオネット、帯、拳、スコップ....
上白石萌音さん、さすが東宝シンデレラ。看板通りキラキラ光り輝く宝石のような存在でした。繊細で必然を体現したリアリティは秀逸。大先輩 大森美紀子さんとのやりとりも見もの。アカペラでの魅惑的な歌声。いっぺんでファンになりました。