じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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レティクル座の女の平和

レティクル座の女の平和

レティクル座

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2014/10/24 (金) ~ 2014/10/29 (水)公演終了

満足度★★★★

チーム大胆
原典と性別を逆転させることによりナンセンスコメディ色に染めて愉快。
元ネタの発表当時の受け止められ方もこんなだったのではないか?
また、そうすることで変にエロティックになることも回避しているか?
まぁしかし、品がないっちゃないので好みによるだろうが艶笑ものとして◎。
なお、「女優系」のゴウアーさんには奥側に陣取ることを推奨。(爆)

【全日程終了】葉桜/ぶらんこ 【ご来場ありがとうございました】

【全日程終了】葉桜/ぶらんこ 【ご来場ありがとうございました】

7度

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2014/10/24 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

豆腐はどう切っても豆腐
岸田國士の短編2編。
前半の「葉桜」は、見せ方はコンテンポラリーながら台詞回しは正統派。
従って瞑目すれば極めてオーソドックスな感覚。
そして視覚と聴覚のギャップに「カサブランカ」など往年の白黒名作映画に着色したものやモンローの肖像を加工したウォーホルのポップアートなどを想起。
休憩を挟んでの「ぶらんこ」は夫婦の会話劇を3人の女優が演ずる趣向。
役を固定せず各女優が夫を演じたり妻を演じたりするだけでなく、同じ台詞を2人の女優が片や普通に片や節を付けて同時に発したりもする変化球ぶり。
が、アレンジの「基礎編」たる葉桜を経て「応用編」的なぶらんこということで、さほど違和を感じない。
むしろこんなアレンジを施しても岸田は岸田…みたいな。
少し前に観たオクムラ宅の「さくらんぼ畑 四幕の喜劇」が、ああいう見せ方によって逆に元の戯曲の構造を露にしたように、7度の「葉桜/ぶらんこ」はコンテンポラリーなアレンジを加えることで岸田の岸田らしさを抽出したのではないか?
「豆腐はどう切っても豆腐」ってコトですかね。

暴走ジュリエット/迷走クレオパトラ

暴走ジュリエット/迷走クレオパトラ

柿喰う客

あうるすぽっと(東京都)

2014/10/17 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

原点回帰の暴走J
まさしく女体シェイクスピア第1弾「悩殺ハムレット」の再来?
原典を「ある世界」に翻案して90分を割る尺に収めながらも要点はちきんと押さえて名台詞も網羅するという。
しかもその台詞がちゃんと設定した世界の言葉に「翻訳」されているのがタマらん!
思えば第2弾以降「柳の下のドジョウ」にならないよう差別化のための工夫を重ね続けたフシがあり、前作などは考え過ぎな感さえ無きにしも非ずだったのがシェイクスピア作品中で1、2を争う有名作品を手掛けることもありその呪縛から解き放たれて原点回帰、シンプルな面白さが帰って来た!という感じ。
キャスティングも劇団員3人がワキを固めて土台を築き、その上で戦隊、ライダー経験者やミスマガジン出身から初舞台までの多彩な女優陣が縦横無尽に駆け回るというもので、女優系として嬉しい限り。
ホント、面白かったなぁ…。

Today is Fineday 2014 【池袋演劇祭CM大会・優秀賞受賞】

Today is Fineday 2014 【池袋演劇祭CM大会・優秀賞受賞】

劇団C2

萬劇場(東京都)

2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了

満足度★★★★

昭和中期の公開収録コメディのような懐かしさ
東京から少し離れた地方の町を舞台に展開するベタ…もとい、基本に忠実なストーリーとテンポの良さが鮮やか。
まるで昭和中期の公開収録の連続コメディのよう懐かしさあり。
地方の町だけにまだ黒電話があったりと小道具もレトロなものがあるのでなおさら。
「昭和感」を漂わせるための設定なのではないかしらん?
5分ほどの押しへの対応も開演前、終演後とも的確で、そこにも好感♪

泉鏡花を読む

泉鏡花を読む

オーストラ・マコンドー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

「世にも奇妙な物語・明治編」?
黒服のストーリーテラーが作品世界への案内役を務める少し不思議な物語のオムニバス、さながら「世にも奇妙な物語・明治編」?(ちょうど前夜に観たので尚更(笑))

1編目の「化鳥」はテキストを読むだけでなく動作や位置移動などもある「流行りのリーディング」スタイルながら効果音を生音で付けるのが独特。
まさかリーディングで本水まで使おうとは!(笑)

2編目の「国貞えがく」は見せ方が比類なく秀逸。
事前に概要を知ってしまってはいたが、「アレ」にあんなにも生き生きと「演技」をさせるなど思いもよらず感服。
発想もさることながら、それを具現化する工夫や演者の努力が偲ばれてステキ。

黄金のコメディフェスティバル2014

黄金のコメディフェスティバル2014

黄金のコメディフェスティバル

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★

千秋楽ぶっ通しスペシャル
偶然の産物とはいえ、上演順が絶妙。
トップと殿(しんがり)をファルス系、ナンセンスギャグ系それぞれの王道に泣かせる要素を加えた珠玉の作品が務め、真ん中の2作は基本に忠実でファンタジー要素が加味されたもの、その間となる2番目、5番目をコメディとしては「変化球」(極論すれば「狭義のコメディ」ではないもの)にするなんざニクいねどうも。
ただ、「コメディ」の解釈は個人差があるのであくまで私見だが、コメディフェスティバルに参加するのであれば「狭義のコメディ」を上演すべきではないかとも思うので、たとえば「変化球」の2本がラストを飾るようであれば「ナンだかなぁ…(タメイキ)」だったかも。
(もちろんその2作の「演劇作品」としての意義を認めないものではありません)

赤い鳥の居る風景

赤い鳥の居る風景

世田谷シルク

座・高円寺1(東京都)

2014/10/13 (月) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

世田谷シルクver.2?
プロローグ後の第一場はモロに別役実の世界で、ある意味意外ながら「あー、これこれ!別役芝居ってこうだよね♪」とニヤニヤ。
が、続く第二場で世田谷シルク節全開…というか会場サイズもあってか以前よりパワフルで高度、いわば「世田谷シルク・シーズン2」みたいな。
オドリコたちが(動きを止めた時に肩で息を切らせるほど)ダイナミックな動きをする中、主要人物たちがSTOMPあるいはNANTAのようなトリッキーなパフォーマンスを見せ、オドリコによる群読とアクターのマイム(?)…という回想場面は「進化したシルク」なオモムキ?
そこでグッと引き込まれ、さらに最初は素舞台同然だったところに持ち込まれた大小各種沢山の「アレ」で形作られる装置と、影の使い方も含めた照明効果で彩られる舞台に釘付け。
決して娯楽性の高い物語ではないが、演者のパフォーマンスと舞台の美しさで存分に楽しめた。

ネタバレBOX

あるシーンでは小さいものから大きいものへと順に配置して長円を描かせたり、別のシーンではあブランコとシーソーまで表現したり、脚立の組み合わせで「場」を表現することに劇団四季の「ジーザス・クライスト・スーパースター(ジャポネスクver.)」の大八車を連想したりも。
また、照明関連では、舞台手前の低い位置からの光で脚立(など)の影を大きく浮かばせたり、スクリーン裏からの光で金貸しを大きく借りる者を小さく投影したりするのが特に印象的。
Heavens ~夜と夜と音楽~

Heavens ~夜と夜と音楽~

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/14 (月)公演終了

満足度★★★★

「本歌取り」が得意なここならでは
かつて10人以上で(2度)上演したものを劇団員のみの4人で上演という趣向。
以前の「弔いの鐘は…」での4人が入れ替わりながら同じ役を演ずるようなことはなく、場毎に役は固定されていたのはやや残念だが、成立過程を考えれば当然のことだし、これはこれで安定感がある。
そして原典のアリスと較べて主人公に「背負ったもの」がある分、物語に奥行きがあるのは「本歌取り」が得意なここならではだが、終盤で明かされた「背負ったもの」は予想外に重く、そこまでのファンタジックな感覚との差異の大きさがけっこうコタえた。(いてててて…)

アンサータン・ストーリーズ

アンサータン・ストーリーズ

演劇ユニット「クロ・クロ」

劇場MOMO(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

シンプルなゲンパビ、カラフルなクロ・クロ
大学の文学サークル出身で、夢で見たことを元に書くライトノベルで人気を博した作家が書いた原稿と酷似したことが起こり始め…な物語。
ゲンパビによるオリジナルを観ていたが…いや、観ていればこそなおさらに早い段階から「どれが現実?」と訝りながら観ることとなり、胡蝶の夢、ドグラ・マグラ、クラインの壺的感覚が大好きな身にはタマらん!
女優陣も様々なタイプを揃えてそれぞれステキで、女優系としてそっちの面の充実も嬉しい♪
また、音楽・音響も好みで、特に序盤の音楽と、あるシーンでの「テープの逆回し」的な効果を施した(?)ある音が幻想の中というか、アヤしい世界にいざなう感覚で印象的。
シンプルなゲンパビ版に対してこちらはカラフル、喩えればピアノ曲のオーケストラ編曲のようでそれぞれに味がある、といったところか。

死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ

死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ

20歳の国

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2014/10/04 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

群像劇からの収斂が見事
東京に近い海辺の街でのひと夏の恋愛模様ア・ラ・カルト。
登場人物も多く、群像劇の体で始まりながらも終盤、きちんと1つに収斂する構造が鮮やか。
夏にちなんだ歌の使い方やこの会場ならではの演出も巧み。
照明は中盤で夕暮れから星空になり、その後雷雨となるシーン(5場〜6場)が白眉。
内容ではホスピスでのテルオとみさきのやりとり(9場)が滑稽でありながらもテルオの切実さやみさきの想いが察せられて切ない。
また、大場家の母の「使い方」が劇中ポジションとしても劇場内での具体的な位置としても上手くて感心。
あと、ラストの映画における「クレジットの後に…」風な部分があるのも好みだったな。

ところで4場のテルオの妄想に「あれ?俺じゃ役不足?」という台詞があるが、「あれ?俺じゃ“役者不足”?」にすべきだろう。(ありがちな“力不足”との取り違えとは微妙に異なる?)
まさか「テルオならそんな間違い方をするよね」という深慮遠望ではないよね?(笑)

福島真也×ブラジリィ―・アン・山田「酔いどれシューベルト」

福島真也×ブラジリィ―・アン・山田「酔いどれシューベルト」

劇団東京イボンヌ

ザ・ポケット(東京都)

2014/10/08 (水) ~ 2014/10/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

独自のスタイルをほぼ確立
作曲家の評伝…もとい、偽伝シリーズ(笑)の第2弾。
今回は会場も広くなり楽器もピアノに加えて4管1弦1打の「東京スザンヌ」が務め、本編も前作より「架空度」は増したものの、むしろよりしっかりした感じ?
途中で何曲か歌が入る小劇場系芝居も増えてきたが、知っている範囲内ではポピュラー系が大半であり、クラシックは珍しい上に声楽家を迎えて伴奏も生という本格派は稀有で、しかもそれがミュージカルのように唐突でない(笑)のが見事。
本筋についても突拍子もない人物(?)を出したり、シューベルトの「多作のとんでもない秘密」を描いたり現実離れしながらもフィクションとして筋が通っているというか、娯楽作品として上出来で楽しかったなぁ。

なお、昨年秋の「活動再開」以来、作曲家の偽伝シリーズ(「イッヒ リーべ ディッヒ」は偽伝(評伝?)+現代劇)となった東京イボンヌだが、以前のような「現代劇にクラシック音楽を練り込んだ」スタイルもまたいつか(再演も含めて)観たい気がする。
また、アンケートに書く時点では思い付かなかったけれど、伊福部昭などの邦人作曲家や、演奏家・指揮者を題材とするテもあるんじゃないかな?

ネタバレBOX

本来ならオーケストラによって奏される交響曲などの「東京スザンヌ」版編曲も面白く、魔王(役)に「魔王」を歌わせるなんてアイデアも愉快だった。
キズツクキカイ

キズツクキカイ

たすいち

ザムザ阿佐谷(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

目崎剛おそるべし(笑)
かなりベタでマンガをそのまま立体化して舞台に乗せたような冒頭部分でツカミはオッケー、以降、使役する妖怪たちと同居する陰陽師一家を描いたホームコメディ風味で進みながらも中盤で妖怪というものに関する民俗学的な考察(?)が披露されてからは一転。
民俗学的・歴史的に妖怪は減って行くという説を覆し、新たなファクターから現代にも妖怪が生まれる可能性を(劇中で)実証してみせるとは、目崎剛おそるべし(笑)。
そのあたりからタイトルの意味もワカってきて、身につまされる部分も少なからず。
そんなシリアス寄りの後半にも程よく笑える部分を配してカタくならないのも巧いんだなぁ。
あと、古材を使った会場内装を活かした舞台美術や照明 (コックリさんの時とか)もステキで大いに満足♪

ネタバレBOX

キャラクター設定と演技の相乗効果で人物がそれぞれ生きて(活きて?)いたんだが、中でも中盤での登場以降、物語を締めたサディ嬢、終盤で泣かせるいっちゃん、意外な(?)コメディリリーフが妙にハマっている肉丸さん、のお三方が特に印象的だった。(←「女優ばかりじゃないか!」というツッ込みは黙殺(爆))
御ゑん祭

御ゑん祭

バンダ・ラ・コンチャン

青山円形劇場(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

各団体、個性丸出し
近藤さんを迎えても容赦なく我が道を行くナカゴーを筆頭にぬいぐるみハンター、青☆組とも個性的な作風丸出し(笑)。
唯一既製脚本であったMrs.fictionsは設定年齢に近い演者を得て初演とは異なった味わいがあり、謂わば「舞台作品の映画化」的な印象?これはこれでアリだな。
ところで、オールドのパートはきちんとした台本があるのかしら?(笑)

イエドロの落語 其の弐9月 目白 古民家ゆうど公演

イエドロの落語 其の弐9月 目白 古民家ゆうど公演

イエロー・ドロップス

ゆうど(東京都)

2014/09/06 (土) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★

愉しかったぁ♪
単独で上演したこともある「死神」を中心に複数の怪談噺をミックスする得意技に、落語ゆえの時代考証など半ば無視したくすぐり(アレやソレも出しますか!)加え、会場の雰囲気を借りるだけでなく、その構造を活かして出ハケ口を3つ設けるなどの演出もなかなか。
いやぁ、愉しかったぁ♪

殿(しんがり)はいつも殿(との)

殿(しんがり)はいつも殿(との)

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

スケールの大きなナンセンスギャグと夫婦愛と
「下でない」吹原戯曲の真骨頂?
スケールの大きなハナシにナンセンスな笑いもたっぷり盛り込んでいながら、最後には夫婦愛でホロリとさせて…ま、「泣かせ逃げ」なのはズルい気もするが。(笑)
かつての「よ〜いドン!!死神くん」における親子愛もそうだったけれど、家族愛をこんなにもストレートに描きながら、クサくならないのは凄いことだと思う。
ナンセンスギャグとの絶妙なコンビネーションのなせる技かしら?

出会わなければよかったふたり

出会わなければよかったふたり

Aga-risk Entertainment

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

タイムスリップ+ファルス+α
構想は知っていたので出だしから状況を把握して大いに笑う。
せっかくのタイムスリップを、ほぼ状況設定のためにしか使わず、結局ウソをウソで上塗りする典型的なファルスになるのがある意味贅沢。
でありながらも、終盤はみゆきの健気さで泣かせるだけでなく、他の皆の優しさでまた泣かせるというのが巧いんだなぁ。

この街の片隅の何処かで

この街の片隅の何処かで

:Aqua mode planning:

ターナーギャラリー(東京都)

2014/10/05 (日) ~ 2014/10/07 (火)公演終了

満足度★★★★

言葉・台詞を大切に、丁寧に発することに好感
「お前に捧げるその花は」
内容とゆっくり目で丁寧に発せられる台詞とが相俟って醸し出す昭和中期の雰囲気が懐かしい。

「収納がある部屋」
コミカルな台詞のやり取りに始まりながらいつの間にか不穏な感覚が漂ったと思ったら…な幕切れはまさにショートショートの醍醐味。

「あとの祭のまえ」
Mrs.fictionsでの上演を前提としたものだったとのことで(当日パンフレットより)まさにそんな味わい。
で、勝手に配役を想像したりも。(だいたいアタリ(笑))

「綺羅星ダイアログ」
視覚障害者の方々向けとして創られた作品ゆえに勧めに従って瞑目して鑑賞。
言葉を言葉のみならず「音」としても使うのが面白く、あちこちから聞こえる声を楽しむ。

あと、オープニングのタイトルコールもゲーム的な感覚とハプニング感があって面白かった。
上演時間約65分。

タダデネ!

タダデネ!

発条ロールシアター

タイニイアリス(東京都)

2014/10/02 (木) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★

ラストはステキ
大雨のために図書館に幽閉状態となった人々と、海の民たちの暮らしぶりと…な物語。
現代パートと「海の民」パートに接点があまり見えず、並行して進んでいるように感じられてしまうのが賛否両論ありそう。
個人的にはそこのところがもどかしく感じられながらも場転というか衣装替えの妙技(?)で辛うじて救われ、なおかつ我慢の限界に達する直前に両者の関係を明らかにして結末を迎えたので賛といったところか。
でもあのラストはステキだったな。「ヤられた!」と思ったもの。
いや待てよ、そこに至るまでじらされた反動もあるのか?(笑)
ところで「あの映画」の「あの台詞」、観客のうちの何割くらいに伝わったろうか?
ちなみにσ(^-^)はもう1本、別の映画も連想。

ネタバレBOX

最初はそれぞれがもう一方を夢で見たりしていることから「胡蝶の夢」的なものかと思いきや、実は祖先と子孫の関係で、あれこれでヘコんでいた主人公を祖先が励ますカタチで終わるのは快感。
なお、勝手に思い浮かべた映画は相米慎二監督の「台風クラブ」。
しかし「ポセイドン・アドベンチャー」ならば
刑事「アンタを見ていると腹が立ってくるのは何故かな?」
神父「私と貴方が似ているからじゃないか?誰でも自分を見るのは嫌なものだ」
というやり取りも使って欲しかったな。
Back Stage

Back Stage

賞味期限

Geki地下Liberty(東京都)

2014/10/01 (水) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★

結末も爽やかな上出来コメディ
掛け合い漫才さながらの軽妙な前説で客席をあたためておいて語られるのはデパートのイベント会場でのヒーローショーのステージの合間、楽屋で起こるあれやこれや。
ショウ・マスト・ゴー・オン的な「狭義のバックステージもの」ではないが、王道の勘違いネタも含むコメディで、前説の通り(笑)大爆笑はないがニヤニヤ、クスクス。
が、後半には長年続けてきたものを辞める気持ちやチーム解散の危機と再生などもあり、「雨降って地固まる」的な結末が爽やか。
司会者とそのマネージャーなど、一部の「濃いキャラ」のアクセントぶりもなかなか。

鈴木家の幸福

鈴木家の幸福

ワイアールジャパン

劇場HOPE(東京都)

2014/09/23 (火) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

よく練れたホームコメディ
家族の朝の会話でツカミはオッケー、それに続くオープニングダンスで客のクラッピングを誘って引き込んでおいてのオーソドックス…もとい、基本に忠実なホームコメディ。
が、終盤は人間ドラマに転じて締め括るのが巧み。三演目とのことで、よく練れてるわ。
片岡鶴太郎のようなじいさんのアクが強過ぎる感もあるが、ある意味アクセントではあるか。(地口ではない)
高額当選によって起こるかも知れない事態もさることながら、戦時中の男同士の友情や親友に嘘をつくことのくだりも良かった。

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